オンライン詐欺の防止に人工知能が活躍

[2017 年 6 月 15 日]

「あなたのPCでウイルスが検出されました。」朝、PCを起動しようとしたり、Web ページでサイトを開いた瞬間にこのようなポップアップが表示され、表示されている電話サポートまで連絡するように指示されます。ポップアップを消そうとしてもすぐに再表示されてしまいます。これを取り除くために多くの人が詐欺サイトの所有者やサポート会社に不必要なコストを支払っています。米連邦取引委員会 (FTC) が先月、大規模な詐欺の摘発を行った際、マイクロソフトの研究者とデジタル犯罪ユニットの調査員と連携して調査を実施しました。マイクロソフトは機械学習と呼ばれる AI を使って、大量の Web サイトを迅速に調査する方法を利用しました。

大まかな方法はこうです。大量の Web サイトを自動で巡回して、あやしいポップアップを表示するサイトでスクリーンショットを保管する仕組みを作ります。その画像から詐欺に関連するものを抜き出すのに、Microsoft Azure 上で動作する作りこみの機械学習ツールを利用し、詐欺ポップアップ画像との類似性を自動で迅速に判定しました。さらにMicrosoft Cognitive Services のひとつ、Computer Vision API を使い、電話番号など詐欺師に連絡する手段を画像から抜き出します。調査結果は Power BI という視覚化ツールを使ってグラフやチャートで分かりやすい形で表示されます。

この作業は AI による自動化プロセスなしには、膨大なコストと時間、人月がかかってしまい、その間に詐欺師は逃げてしまいます。このプロセスのおかげで、迅速に詐欺師に近づき摘発することが可能となりました。

 

この文章は以下の原文を要約したものです: