Visual Studio 2012 の Update 1 がご利用いただけるようになりました。
※ 本 Blog ポストは、Microsoft において開発ツール製品(Visual Studio / .NET Framework)の開発チームをリードする Somasegar (ソマセガー)の Blog ポスト 「Visual Studio 2012 Update 1 Now Available!」 を簡易翻訳したものです。
“最初に”、非常に興奮しています。
この興奮は、他者との競争によって感じているものではありません。この興奮は、むしろ、自身とのあるいは過去の自分たちとの競争によるものだ、といってよいでしょう。そして、我々がなしえてきた事、あるいはなしえてきた方法についてそれらを日々改善し、さらに良いものと届けようとしてきた事、また、我々が提供する開発ツールを使っていただいている開発者の方々や開発チームの皆様に対して提供することのできる価値に対して興奮しているのです。
9月に行われた Visual Studio 2012 と .NET Framework 4.5 のローンチイベントにおいて、私は継続的に価値を届けること(Continuous Value Delivery)に対して固い約束をし、またより短い期間で Visual Studio のアップデートを提供する新しいアプローチについてお話をさせていただきました。
そして、お約束したアップデートの最初のリリースとなる Visual Studio 2012 Update 1 が本日からご利用いただけることになったことをお知らせできることに興奮しています。
Visual Studio 2012 Update 1 は、ダウンロードページ(”追加ソフトウェア” の項目にある “Visual Studio 2012 Update 1” を参照ください)からインストールいただくことが可能です。
今回のアップデート、および将来のアップデートにより、開発者の方々や開発チームの皆様にモダン アプリケーション構築のための、そしてモダンなアプリケーション ライフサイクル管理のためのベストなソリューションを提供できるように努力を続けたいと思います。
この IDE に直接統合できるアップデートを継続的にお届けするアプローチによって、開発者の方々に Visual Studio のクライアントを最新状態にしていただくことをより容易に実施いただけると考えています。
重要なポイントですが、これは単なるバグ修正ではないということです。
もちろん、皆様から Connect や UserVoice を通じて、あるいは Windows のエラーレポートとして報告された問題に対しての対応も含ませていただいています。
一方で、このアップデートは、Visual Studio 2012 に対して新しい機能も追加します。
Update 1 における新機能は主に次の4つの領域に分類できます。すなわち、Windows 開発、SharePoint 開発、アジャイルチーム、そして継続的な品質向上(Continuous Quality)です。
Windows 開発
Visual Studio 2012 を開発するにあたって我々がそのデザインで最もフォーカスしていることは、開発者の皆様に Windows 上で素晴らしいアプリケーションを作っていただけるようにする、ということです。
このことは今回の Update 1 においても引き継いでおり、Windows 開発の機能において様々な改良を加えました。
まず7月に、Visual Studio 2012 を使って、Windows XP 向けの C++ アプリケーションを開発できるようにすると発表しましたが、今回の Update 1 で正式にその機能をリリースしました。
Windows 8 向けの Windows ストアアプリケーションの開発においては、Visual Studio 2012 Update 1 によってマネージとネイティブの Mixed モードでのデバッギング、およびネイティブの ARM ダンプ デバッギングに対応しています。
また、Windows ストア アプリケーションの診断およびテスト機能が強化されています。これには JavaScript のメモリー分析ツールや、データ駆動単体テスト、C++ 単体テストの強化、などが含まれます。
加えて、Windows Phone 8 向けのアプリケーションを構築していただいている開発者の皆様に、品質向上に役立てていただけるよう、Phone アプリケーションのコード分析機能を提供しています。
SharePoint 開発.
"Napa” および Office 開発ツールによって提供している SharePoint の基本的なプラットフォーム(Core Platform) のサポートに加え、Visual Studio 2012 Update 1 では、SharePoint アプリケーション開発のための新しいアプリケーション ライフサイクル管理(ALM)機能を提供しています。
第一に、様々なテストに関して投資を行っています。
負荷テスト(Load Test)の観点では、SharePoint アプリケーションに対する同時実行、あるいはネットワーク状況を加味したストレステストが可能になります。
パフォーマンステストでは、SharePoint ソリューションに対して操作を記録し、パフォーマンス スイートを実行できるようになります。
単体テストでは、同時実行ユーザーの関わり合いをコード化された UI テストとして実行できるようになり、また Microsoft Fake Framework を使って単体テストにおける SharePoint との依存関係を分離しておくこと(Stubbing Out)が可能になります。
また、Update 1 では、IntelliTrace 機能が強化され、SharePoint のロギング情報を取得できるようになっており、SharePoint アプリケーションにおけるより高度な分析が可能になります。
アジャイル チーム.
Visual Studio 2012 において、我々はアジャイルチーム、すなわちステークホルダーから開発者、テスター、プロジェクトマネージャーをサポートする数多くの機能を提供しました。
Update 1 においてもこのフォーカスに揺らぎはありません。
今回のアップデートでは、アジャイル チームのメンバーが Team Foundatrion Server の Web 版のインターフェイスにおいてプロジェクト管理を行う際に、さらに生産性を向上させることができるようユーザビリティの改善を行っています。
これには、UI周りのナビゲーション、多くの場合関連する項目におけるドラッグ&ドロップの機能、およびコードを確認したり差分(diff)を確認する際の機能などが含まれます。
Update 1 には、Kanban(かんばん)のサポートも含まれます。
既存の Scrum およびタスクボードのサポートに加え、Kanban がサポートされることでプロジェクトのトラッキングを行う際に、Kanban ボードや累積フローダイアグラム(Cumulative Floiw。下記スクリーンショット)を含む新しい選択肢を利用いただけます。
実際、Team Foundation Server の Update 1 には、Team Founsation Service として最近公開した様々な機能強化が含まれています。
また、Visual Studio では、新しい可視化のための機能である Code Map を利用いただけます。
Code Map を利用すると、開発者はコードの関連エリアのビューを動的に作成でき、関連するコードの理解や関連するコードへのナビゲーションを素早く行うことが可能になります。
継続的な品質向上(Continuous Quality).
これだけではないのですが、最後に述べておきたいのが継続的な品質向上についてです。
継続的な品質向上は Update 1 における重点フォーカス領域であり、Windows や SharePoint 開発におけるテスト機能に関してはすでに述べさせていただきましたとおりです。
ここでは、テストの管理、およびテスト実行の管理の観点で説明を行いたいと思います。
例えば、コードカバレッジにおいて ASP.NET アプリケーションの手動テストがサポートされることになりました。自動テストにおいてはすでにサポートされていたのと同様、手動テストにおいてもコードベースでどのエリアがテストされたか分析できるようになりました。
また、クロス ブラウザのテストがサポートされるようになりました。Internet Explorer によってテストの記録を行い、そのあとに他のブラウザーに対して操作のリプレイができるようになります。
Visual Studio におけるテスト エクスプローラーにおいては、カスタムの “Traits” が可能なように拡張されました。テストにおいてこの “Traits” を指定することで、開発者はどのようにテストを部類し実行すべきかを判断できるようになります。
同様に、Microsoft Test Manager においても強化を行っており、手動テストにおける停止、再開機能や探索テストを実施している際に実行されたすべてのアクションのイメージログを自動で作成する機能などがあります。
Visual Studio 2012 を最新の状態にアップグレードするために、Update 1 を今すぐインストールしてください。
私たちはこのような Visual Studio のアップデートを今後もお届けできるように計画しています。引き続きご注目ください。
さて、最後に、Update 1 とは関連がないのですが、もしあなたが Visual Studio 2012 においてさらなる機能強化をお探しであれば、Visual Studio Gallery から Productivity Power Tools をインストールすることを検討してみてください。
これは Visual Studio の開発チームのメンバーが個人として作成したもので、Visual Studio 2012 において開発者エクスペリエンスをさらにストリームラインなものにする様々な拡張がパックとしてまとめられています。この中には、例えばパラメーター ヘルプに色付けを行う機能(Colorized Parameter Help)やカスタム Document Well、自動括弧保管(Brace Completion)、スクロールバーの強化、などが含まれます。
ナマステ!
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※ 本 Blog ポストは、Microsoft において開発ツール製品(Visual Studio / .NET Framework)の開発チームをリードする Somasegar (ソマセガー)の Blog ポスト 「Visual Studio 2012 Update 1 Now Available!」 を翻訳したものです。