これから Windows Azure を始める 開発者の皆様に知っていただきたい 8 つの真実 【Reloaded】~ ななつめ

 

Windows Azure について知って頂きたい真実、ななつめは、Windows Azure が “進化” し続けるクラウド プラットフォームである、という事です。

 

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Windows Azure が正式に公開されてから2年が経過しますが、その間にもサービスの追加、強化が行われてきました。

また、現在も様々な機能の追加予定があり、一部の機能はプレビュー版という位置づけで公開もされています。

 

例えば、Web Role、Worker Role に続く、”第3の Role” として、VM Role がベータとして公開されています。

VM Role は、Hyper-V 上で用意した仮想マシン(Virtual Machine)のイメージを利用し、Windows Azure 上で動作するフルカスタマイズな Role イメージを用意する機能です。

 

Web Role や Woker Role においてもスタートアップタスクなどを使用することで様々なカスタマイズが可能ですが、あらかじめ必要なアプリケーションのインストール、設定を行った仮想マシンのイメージを利用することで、インスタンスの立ち上げごとに(スタートアップタスクで)アプリケーションのインストール、設定を実行する必要がなくなります。

 

一方で、VM Role では、OSのメンテナンスは開発者の役割となります(Web Role や Worker Role では OS のメンテナンスは Windows Azure の基本機能として含まれるので、開発者が実施する必要はありません)ので、用途に応じて利用いただく形になるかと思います。

 

 

また、クラウドを利用するニーズの一つに、「大量のコンピューティングリソースを、一時的に利用したい」というものがあるかと思います。

Windows Azure では、PaaS としての基本機能として、そのような要求に応える機能が用意されていますが(インスタンス数の設定のみで、大量のコンピューティングリソースを、時間単位で利用可能)、さらにそのような用途での使いやすさを向上されるために、Windows Server の HPC (High Performance Computing) 機能を元にした、HPC Scheduler や、Hadoop を Azure 上で動かすためのサービスである Hadoop on Azure といった取り組みも行っています。

 

Hadoop On Azure では、単純に Hadoop を Azure に乗せた、というだけでなく、より使いやすい Hadoop のポータル環境を含めて提供する方向で開発が進んでいます。

 

以下の画面ショットは、限定公開中の Hadoop On Azure の管理ポータルです。このポータルから、必要な計算プログラムを呼び出したり、Windows Azure のコンピューティングインスタンスの割り当てを行ったり、といった操作を行います。

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なお、Hadoop on Azure のプロジェクトに関しては、現在利用いただくためには利用申請をいただいたうえで、承認されたアカウントでのみ利用いただけるサービスになっています。

 

また、HPC に関しては、以下のブログで紹介しているクラウドカバーも参照ください。

 

 

 

その他、SQL Azure では、SQL Azure Labs として、実験的なサービスを公開中です。

 

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SQL Azure Labs で公開されているサービスは、データベースの付加機能という面もありますが、それに加えて、「いかにデータを、ユーザーにとって意味のあるものに変えていくか」という、データ活用の視点を持ったサービスが用意されており、”PaaS” らしいサービス提案だと思います。

 

 

また、Windows Azure の基本機能として、管理ポータルの使いやすさの向上や、開発ツール(SDK)の強化等も適宜行われています。

 

例えば、管理ポータルは現在 Silverlight を使ったリッチなポータルになっていますが、以前は通常の Web アプリケーションでしたし、SDK に関してもデプロイ機能が強化され証明書の作成機能やポータルとの連携機能でより簡単に、早く Windows Azure データセンターへのデプロイが行えるようになってきています。

 

このあたりの基本的な使いやすさ、というのは、Windows Azure の開発プラットフォームチームのトップである Scott Guthrie が力を入れている領域の一つですので、今後もご期待いただければ、と思います。

 

 

そして、最後に、Windows Azure では、データセンター運用の効率化等を通じて、随時価格の更新も行っています。

最近では、コンピューティングインスタンスのもっとも小さな利用単位である「XS(Extra Small)」の料金が大幅に下がり、一時間当たり 1.75円の利用価格になりましたし、これまでにもストレージやデータ転送に関する料金改定が適宜行われてきました。

 

 

このように、Windows Azure は機能面、サービス面、運用/価格面、等々多岐にわたり “進化” を続けています。今後もさらなる “進化” をご期待ください!

 

それでは、Enjoy Azure!