Exchange Online と Exchange の開発

Office 365 および Exchange Server オンプレミス バージョンの一部としての Exchange Online を含む Exchange サーバーに関する、開発者向けの詳細なドキュメントです。

各種ドキュメント (使い方、概要、新機能、API のリファレンス) を使い、サービス、Web サイト、デスクトップ コンピューター、モバイル デバイスなどからメールボックス データへのアクセスおよび管理を行うツール、および Exchange Online や Exchange 2010、2013、2016、2019 サーバーに保存されているメール、予定表、連絡先、その他のアイテム用のカスタム ソリューションを作成するためのツールを開発します。

アプリケーションの開発には、Graph API、REST API、Exchange Web サービス (EWS)、自動検出、Outlook アドイン、およびその他の API を使うことができます。 このページでは、適切な Exchange テクノロジを選択するための説明をします。

注:

2022 年 10 月より、Exchange Online for EWS で基本認証を使用する機能が削除されます。 詳細については、「Exchange Online での基本認証の廃止」を参照してください。 代わりに OAuth 認証を使用する必要があります。 [OAuth を使用して EWS アプリケーションを認証する] および [IMAP、POP、または SMTP 接続を認証する]

Exchange の開発者向けコンテンツ

次の表を使って、開発目標の達成に役立つ技術と関連する API 内容を確認します。

重要

Microsoft Graph は、Exchange Online のデータへのアクセスで使用する、推奨 API です。 Exchange Online のデータへのアクセスのための新しいアプリケーションでは、Microsoft Graph を使用する必要があります。

開発するもの 参照先
Office 365 の一部として Exchange Online にアクセスする REST ベースのアプリ。 メール、予定表、連絡先用の Microsoft Graph の REST API
Outlook、Outlook Web App、または デバイス用 OWA 内の情報を表示する状況依存のアプリ。 Outlook アドインと Exchange の EWS
.NET Framework または Java に基づかないメールボックス クライアント。 Exchange の EWS マネージ API、EWS、Web サービスについて学ぶ
EWS にアクセスするために .NET Framework を使用するメールボックス クライアント。 EWS マネージ API クライアント アプリケーションの概要
EWS にアクセスするために Java を使用するメールボックス クライアント。 GitHub の EWS Java API
Outlook ユーザー インターフェイスをカスタマイズする、または Outlook ビジネス ロジックに依存するアプリケーション。 Outlook VBA リファレンス
Exchange Online または Exchange 2013 を対象とし、以前のバージョンの Exchange からの移行に必要なアプリケーション。 Exchange テクノロジへの移行
マネージ コードの Windows PowerShell を使うカスタム管理ツール。 Exchange 管理シェル
Exchange データのバックアップまたは復元を行うソリューション。 Exchange のバックアップと復元
トランスポート パイプライン内のメッセージのアクセスをサポートする拡張機能。 Exchange のトランスポート エージェント
モバイル デバイス用のメールボックス クライアント。 Exchange ActiveSync

Exchange とカスタム アプリケーションの相互作用

これらのテクノロジの中には、アプリケーションが Exchange に格納されているデータを操作できるものもあります。その他のテクノロジは、Exchange サーバーの管理と制御に使用されます。 多くの場合、複数のプログラミング テクノロジまたは言語を使用してタスクを実行できるため、使い慣れたテクノロジや言語を使用できます。 たとえば、メール REST API、EWS、EWS マネージ API を使用して、Exchange ストア内のアイテムにプロパティを設定できます。

Exchange は、アプリケーションのアーキテクチャと機能によって、さまざまな方法でカスタム アプリケーションと対話します。 その中核で Exchange は、メッセージの送信だけでなく、メールボックスの維持、フォーム ベースのアプリケーションの実行なども行います。

Exchange の相互作用 説明
メッセージ トランスポート Exchange は、メッセージを送信するアプリケーションの標準的なメール サーバーとして機能します。
Exchange には、REST、EWS、EWS Managed API などのメッセージを転送する複数の API が含まれます。
さらに、Exchange により応答メッセージの処理と配信が行われるときに、アプリケーションはトランスポート エージェントを使用して応答することができます。
メールボックス記憶域 Exchange は、メールボックスに格納されたデータにアクセスするアプリケーションにのために、フォルダー、アイテム、およびプロパティの階層構造を提供します。
格納された情報には、データベースとコンポーネントのオブジェクト スタイルを組み合わせて使用することでアクセスできます。
データのクエリを実行すると、Exchange は、ユーザーおよびストアのアクセス許可に基づいて、格納されたデータへのアクセスを管理します。
通常、メールボックス データを処理するアプリケーションでは、REST、EWS、または EWS マネージ API が使用されます。
管理されたエンタープライズ サーバー Exchange は、Exchange サーバーとストアを管理するアプリケーションの管理サーバーとして機能します。
アプリケーションは、組織全体で Exchange サーバーの現在のアクティビティと健康状態の設定、制御、監視を行えます。
Exchange 管理アプリケーションは、Exchange サーバーを管理するのに Exchange 管理シェルを使用します。

関連項目