Speech CLI データストアを構成する
Speech CLI は、@
記号を使用して参照できる構成ファイルの設定に依存することができます。 Speech CLI では、新しい設定は、Speech CLI 用に現在の作業ディレクトリ内に作成される新しい ./spx/data
サブディレクトリに保存されます。 Speech CLI は、最初に現在の作業ディレクトリ、 ./spx/data
のデータストア、次に他のデータストア ( spx
バイナリの最終的な読み取り専用データストアを含む) で構成値を検索します。
Speech CLI クイック スタートでは、データストアを使用して@key
と@region
の値を保存したので、各spx
コマンドで指定する必要はありませんでした。 構成ファイルを使用して独自の構成設定を保存したり、これらを使用して実行時に生成された URL やその他の動的コンテンツを渡したりできることを覚えておいてください。
既定の構成ファイル (コマンドに固有の既定の設定の場合は @spx.default
、@default.config
、および @*.default.config
) の使用法など、データストア ファイルの詳細については、次のコマンドを入力してください。
spx help advanced setup
nodefaults
次の例では、@my.defaults
構成ファイルをクリアし、ファイル内の key と region のキーと値のペアを追加し、spx recognize
の呼び出しでこの構成を使用します。
spx config @my.defaults --clear
spx config @my.defaults --add key 000072626F6E20697320636F6F6C0000
spx config @my.defaults --add region westus
spx config @my.defaults
spx recognize --nodefaults @my.defaults --file hello.wav
動的構成
--output
オプションを使って構成ファイルに動的コンテンツを書き込むこともできます。
たとえば、次のコマンドでは、カスタム音声モデルを作成し、新しいモデルの URL を構成ファイルに格納しています。 次のコマンドでは、その URL のモデルが使用できる状態になるまで待機してから制御を返します。
spx csr model create --name "Example 4" --datasets @my.datasets.txt --output url @my.model.txt
spx csr model status --model @my.model.txt --wait
次の例では、2 つの URL を @my.datasets.txt
構成ファイルに書き込みます。 このシナリオでは、--output
にオプションの add キーワードを含めることによって、構成ファイルを作成したり、既存の構成ファイルに追加したりできます。
spx csr dataset create --name "LM" --kind Language --content https://crbn.us/data.txt --output url @my.datasets.txt
spx csr dataset create --name "AM" --kind Acoustic --content https://crbn.us/audio.zip --output add url @my.datasets.txt
spx config @my.datasets.txt
SPX config add
読みやすさ、柔軟性、利便性のために、出力オプションを選んだプリセット構成を使用できます。
たとえば、captioning に対して次のような要件があります。
- 入力ファイル
caption.this.mp4
から認識します。 - WebVTT と SRT のキャプションをそれぞれファイル
caption.vtt
とcaption.srt
に出力します。 - 各認識イベントの
offset
、duration
、resultid
、text
をファイルeach.result.tsv
に出力します。
次のように @caption.defaults
というプリセット構成を作成することができます。
spx config @caption.defaults --clear
spx config @caption.defaults --add output.each.recognizing.result.offset=true
spx config @caption.defaults --add output.each.recognizing.result.duration=true
spx config @caption.defaults --add output.each.recognizing.result.resultid=true
spx config @caption.defaults --add output.each.recognizing.result.text=true
spx config @caption.defaults --add output.each.file.name=each.result.tsv
spx config @caption.defaults --add output.srt.file.name=caption.srt
spx config @caption.defaults --add output.vtt.file.name=caption.vtt
この設定は現在のディレクトリに caption.defaults
というファイルで保存されます。 ファイルの内容は次のとおりです。
output.each.recognizing.result.offset=true
output.each.recognizing.result.duration=true
output.each.recognizing.result.resultid=true
output.each.recognizing.result.text=true
output.all.file.name=output.result.tsv
output.each.file.name=each.result.tsv
output.srt.file.name=caption.srt
output.vtt.file.name=caption.vtt
次に、キャプションを生成するために、次のコマンドを実行すると、@caption.defaults
のプリセット構成から設定をインポートすることができます。
spx recognize --file caption.this.mp4 --format any --output vtt --output srt @caption.defaults
先ほどのプリセット構成を使うことは、次のコマンドを実行することと似ています。
spx recognize --file caption.this.mp4 --format any --output vtt file caption.vtt --output srt file caption.srt --output each file each.result.tsv --output all file output.result.tsv --output each recognizer recognizing result offset --output each recognizer recognizing duration --output each recognizer recognizing result resultid --output each recognizer recognizing text