Microsoft 365 での SharePoint データの削除

SharePoint は、オブジェクトを抽象化されたコードとしてアプリケーション データベース内に格納します。 ユーザーがファイルを SharePoint にアップロードすると、そのファイルは逆アセンブルされ、アプリケーション コードに変換され、複数のデータベース間で複数のテーブルに格納されます。 SharePoint では、顧客がアップロードするすべてのコンテンツがチャンクに分割され、暗号化され (複数の AES 256 ビット キーを使用する可能性があります)、データセンター全体に分散されます。 チャンク化と暗号化プロセスの詳細については、「Microsoft Cloud での暗号化」を参照してください。

ブラウザー内で SharePoint アプリケーションを使用する場合、ユーザーによって削除されたアイテムは、元の場所から削除された時点から 93 日間、サイトのごみ箱に保持されます。 その期間ずっと、誰かがそこから削除するか、そのごみ箱を空にしない限り、サイトのごみ箱にとどまります。 その場合、アイテムはサイト コレクションのごみ箱 (第 2 段階のごみ箱とも呼ばれます) に移動し、保持期間の残りの期間は保持されます。 サイト コレクションのごみ箱から削除されたアイテムは、直ちに消去されます。 削除されたアイテムによってサイト コレクションのごみ箱がクォータを超える場合は、最後に削除されたアイテムの領域が空くまで、最も古い項目の削除が開始されます。 削除されたアイテムの復元については、「SharePoint サイトのごみ箱のアイテムを復元する」および「サイト コレクションのごみ箱から削除したアイテムを復元する」を参照してください。

サイト コレクションを削除すると、コレクション内のサイトの階層と、その中のすべてのコンテンツも削除されます。

  • ドキュメントおよびドキュメント ライブラリ
  • リストとリスト データ
  • サイトの構成設定
  • サイトまたはそのサブサイトに関するロールやセキュリティの情報
  • トップレベル Web サイトのサブサイト、それらのコンテンツ、およびユーザー情報

サイト コレクションを誤って削除した場合は、SharePoint 管理センターを使用してグローバル管理者または SharePoint 管理者が復元できます。

削除されたサイト コレクションは 93 日間保持されます。 93 日を過ぎると、リスト、ライブラリ、ページ、サブサイトなど、サイトおよびサイトのすべてのコンテンツと設定が完全に削除されます。

ハード削除は、ユーザーがサイト コレクションのごみ箱から削除されたアイテムを削除したとき、保持期間とバックアップ期間が終了したとき、または管理者が Remove-SPODeletedSite コマンドレット を使用してサイト コレクションを完全に削除したときに発生します。 ユーザーが SharePoint からコンテンツをハード削除 (完全に削除、または消去) すると、削除されたチャンクのすべての暗号化キーも削除されます。 以前に削除されたチャンクを格納していたディスク上のブロックは未使用としてマークされ、再利用できます。

ユーザーは、CSOM/REST API を使用して SharePoint プラットフォームと対話することもできます。 API 呼び出しは、ファイルやフォルダーなどの SharePoint 上のアイテムをリサイクルまたは削除するために使用できます。 アイテムをリサイクルすると、この記事で前述したブラウザー アプリケーションの動作と同様に、ごみ箱に追加されます。 ただし、削除すると、アイテムはすぐに消去され、サイトまたはサイト コレクションのごみ箱から回復できなくなります。SharePoint API の詳細については、こちらを参照してください。

SharePoint では、実際の削除を超えて 14 日間、すべてのコンテンツのバックアップが保持され、お客様の完全なサイト コレクションの復元が容易になります。 お客様は、完全なサイト コレクションまたはサブサイト ポイントインタイム リストア を開始するために、ファイルがハード削除、破損、またはマルウェアに感染していて、上記の方法を使用して回復できない場合は、Microsoft サポートに連絡できます。 この 14 日間が経過すると、データは Microsoft によって保持されなくなり、回復できません。