Visual C++ の 64 ビットへの移行に関する一般的な問題

Microsoft C++ コンパイラ (MSVC) を使用して、64 ビット Windows オペレーティング システムで実行するアプリケーションを作成する場合は、以下の点を考慮する必要があります。

  • intlong は、64 ビット Windows オペレーティング システム上で 32 ビット値です。 64 ビット プラットフォーム用にコンパイルする必要があるプログラムでは、ポインターを 32 ビット変数に割り当てないように注意してください。 ポインターは、64 ビットのプラットフォームでは 64 ビットなので、ポインターを 32 ビット変数に割り当てると、ポインター値を切り捨てることになります。

  • size_ttime_t、および ptrdiff_t は、64 ビット Windows オペレーティング システム上で 64 ビット値です。

  • time_t は、Visual Studio 2005 以前の 32 ビット Windows オペレーティング システムでは 32 ビット値です。 現在は、time_t は既定で 64 ビット整数です。 詳細については、「時間管理」を参照してください。

    コード内で int 値を使用する場所について、およびその値を size_t または time_t のどちらの値として処理するかについて考慮する必要があります。 32 ビットよりも大きくなると、int ストレージに返されるときにデータが切り捨てられます。

%x (16 進数 int 形式) printf 修飾子は、64 ビット Windows オペレーティング システム上では期待どおりに動作しません。 この修飾子は、渡された値の最初の 32 ビットしか操作しません。

  • 32 ビット整数型を 16 進数形式で表示するには、%I32x を使用します。

  • 64 ビット整数型を 16 進数形式で表示するには、%I64x を使用します。

  • %p (ポインターに対応する 16 進数形式) は、64 ビット Windows オペレーティング システム上で期待どおりに動作します。

詳細については、以下を参照してください:

関連項目

64 ビットの x64 ターゲット用に C++ プロジェクトを構成する
Visual C++ 移植とアップグレードのガイド