/FA
、/Fa
(リスティング ファイル)
アセンブラー コードを含むリスティング ファイルを作成します。
構文
/Fa
pathname
解説
/FA
コンパイラ オプションを指定すると、コンパイルの翻訳単位ごとにアセンブラー リスティング ファイルを生成できます。これは通常、C や C++ のソース ファイルに対応します。 既定では、アセンブラーのみがリスティング ファイルに含まれ、ANSI としてエンコードされます。 /FA
に対してオプションの c
、s
、u
引数を指定すると、マシン コードやソース コードをアセンブラー リスティングと共に出力するかどうか、またリスティングを UTF-8 としてエンコードするかどうかを制御できます。
既定では、各リスティング ファイルはソース ファイルと同じベース名になり、拡張子は .asm
になります。 c
オプションを使ってマシン コードを含める場合、リスティング ファイルの拡張子は .cod
になります。 /Fa
オプションを使うと、リスティング ファイルの名前と拡張子、および作成先のディレクトリを変更できます。
/FA
引数
なし
アセンブラー言語のみがリスティングに含まれます。
c
省略可能。 リスティングにマシン コードを含めます。
s
省略可能。 リスティングにソース コードを含めます。
u
省略可能。 リスティング ファイルを UTF-8 形式でエンコードし、バイト オーダー マーカーを含めます。 既定では、ファイルは ANSI としてエンコードされます。 任意のシステムで正しく表示されるリスティング ファイルを作成する場合や、コンパイラへの入力として Unicode ソース コード ファイルを使用する場合に、u
を使います。
s
と u
の両方を指定し、ソース コード ファイルで UTF-8 以外の Unicode エンコードが使用されている場合、.asm
ファイル内のコード行が正しく表示されない可能性があります。
/Fa
引数
なし
コンパイル時のソース コード ファイルごとに 1 つの <ソース>.asm ファイルが作成されます。
filename
コンパイラによって、現在のディレクトリに <ファイル名>.asm という名前のリスティング ファイルが配置されます。 この引数の形式は、1 つのソース コード ファイルをコンパイルする場合にのみ有効です。
<ファイル名>.<拡張子>
コンパイラによって、現在のディレクトリに <ファイル名>.<拡張子> という名前のリスティング ファイルが配置されます。 この引数の形式は、1 つのソース コード ファイルをコンパイルする場合にのみ有効です。
directory\
コンパイル時のソース コード ファイルごとに 1 つの <ソース ファイル>.asm ファイルがコンパイラによって作成されます。 それは指定した <ディレクトリ> に配置されます。 末尾の円記号は必須です。 現在のディスク上のパスのみが許可されます。
<ディレクトリ>\<ファイル名>
<ファイル名>.asm という名前のリスティング ファイルが、指定した <ディレクトリ> に配置されます。 この引数の形式は、1 つのソース コード ファイルをコンパイルする場合にのみ有効です。
<ディレクトリ>\<ファイル名>.<拡張子>
<ファイル名>.<拡張子> という名前のリスティング ファイルが、指定した <ディレクトリ> に配置されます。 この引数の形式は、1 つのソース コード ファイルをコンパイルする場合にのみ有効です。
Visual Studio 開発環境でこのコンパイラ オプションを設定するには
プロジェクトの [プロパティ ページ] ダイアログ ボックスを開きます。 詳細については、Visual Studio での C++ コンパイラとビルド プロパティの設定に関する記事を参照してください。
[構成プロパティ]>[C/C++]>[出力ファイル] のプロパティ ページを選択します。
[アセンブリの出力] プロパティを変更して、アセンブラー コード、マシン コード、ソース コードの /FAc オプションと /FAs オプションを設定します。 [アセンブラー リストに Unicode を使用する] プロパティを変更して、ANSI または UTF-8 出力の
/FAu
オプションを設定します。 [ASM リストの場所] を変更して、リスティング ファイルの名前と場所の/Fa
オプションを設定します。
[アセンブリの出力] と [アセンブラー リストに Unicode を使用する] の両方のプロパティを設定すると、コマンド ラインの警告 D9025 が発生する可能性があります。 IDE でこれらのオプションを組み合わせるには、代わりに [コマンド ライン] プロパティ ページの [追加のオプション] フィールドを使用してください。
このコンパイラ オプションをコードから設定するには
- 詳細については、「AssemblerListingLocation」または「AssemblerOutput」を参照してください。 /FAu を指定するには、「AdditionalOptions」を参照してください。
例
次のコマンド ラインを実行すると、HELLO.cod
という名前の、ソース コードとマシン コードを組み合わせたリスティングが生成されます。
CL /FAcs HELLO.CPP
関連項目
出力ファイル (/F) オプション
MSVC コンパイラ オプション
MSVC コンパイラ コマンド ラインの構文
パス名の指定