/FC (診断時のソース コード ファイルの完全パス)

診断時にコンパイラに渡されるソース コード ファイルの完全パスを表示するようコンパイラに指示します。

構文

/FC

解説

次のコード サンプルについて考えてみます。ソース ファイルは C:\test\compiler_option_FC.cpp に配置されています。

// compiler_option_FC.cpp

int main( ) {
   int i   // C2143
}

/FC を指定しない場合、コンパイラの出力は次の診断テキストのようになります。

  • compiler_option_FC.cpp(5): エラー C2143: 構文エラー: ';' が '}' の前にありません

/FC を指定する場合、コンパイラの出力は次の診断テキストのようになります。

  • c:\test\compiler_option_fc.cpp(5): エラー C2143: 構文エラー: ';' が '}' の前にありません
  • C:\test\compiler_option_FC.cpp(5): エラー C2143: 構文エラー: ';' が '}' の前にありません

__FILE__ マクロの使用時にファイル名の完全なパスを表示したい場合にも、/FC が必要です。 __FILE__ の詳細については、「定義済みマクロ」を参照してください。

/FC オプションは、/ZI によって暗黙的に指定されます。 /ZI の詳細については、「/Z7, /Zi, /ZI (デバッグ情報の形式)」を参照してください。

Visual Studio 2017 以前のバージョンでは、/FC を指定すると小文字で完全なパスが出力されます。 Visual Studio 2019 以降では、/FC を指定すると完全なパスにファイル システムと同じ大文字と小文字が使用されます。

Visual Studio 開発環境でこのコンパイラ オプションを設定するには

  1. プロジェクトの [プロパティ ページ] ダイアログ ボックスを開きます。 詳細については、Visual Studio での C++ コンパイラとビルド プロパティの設定に関する記事を参照してください。

  2. [構成プロパティ]>[C/C++]>[詳細] プロパティ ページを選択します。

  3. [完全パスの使用] プロパティを変更します。

このコンパイラ オプションをコードから設定するには

関連項目

MSVC コンパイラ オプション
MSVC コンパイラのコマンド ライン構文