PRICE
定期的に利息が支払われる証券の額面 \100 ドルあたりの価格を返します。
構文
PRICE(<settlement>, <maturity>, <rate>, <yld>, <redemption>, <frequency>[, <basis>])
パラメーター
用語 | 定義 |
---|---|
settlement | 証券の受渡日。 証券の受渡日とは、発行日の後、証券が買い手に引き渡される日付です。 |
maturity | 証券の満期日。 満期日とは、証券の有効期限日です。 |
rate | 証券の年間表面利率。 |
yld | 証券の年利回り。 |
redemption | 額面 \$100 あたりの証券の償還価額。 |
frequency | 年あたりの利息支払回数。 年払いの場合は frequency = 1、半年ごとの場合は frequency = 2、四半期ごと場合は frequency = 4。 |
basis | (任意) 日数の計算に使用する基準の種類。 basis を省略した場合は、0 であると見なされます。 指定できる値をこの表の下に示します。 |
basis パラメーターには、次の値を指定できます。
基準 | 日数の基準 |
---|---|
0 または省略 | 米国 (NASD) 30/360 |
1 | 実際の日数/実際の日数 |
2 | 実際の日数/360 日 |
3 | 実際の日数/365 日 |
4 | 30 日/360 日 (ヨーロッパ方式) |
戻り値
額面 \$100 あたりの価格。
解説
日付は、計算で使用できるように、連続するシリアル番号として格納されます。 DAX では、1899 年 12 月 30 日が 0 日目であり、2008 年 1 月 1 日は、1899 年 12 月 30 日の 39,448 日後であるため、39,448 日目となります。
受渡日は、買い手が債券などの利札を購入した日付です。 満期日は、利札の有効期限日です。 たとえば、30 年債が 2008 年 1 月 1 日に発行され、6 か月後に買い手が購入したとします。 発行日は 2008 年 1 月 1 日になり、受渡日は 2008 年 7 月 1 日、満期日は発行日の 2008 年 1 月 1 日から 30 年後の 2038 年 1 月 1 日になります。
settlement と maturity は、整数に切り捨てられます。
basis と frequency は、最も近い整数に丸められます。
次の場合はエラーが返されます。
- settlement または maturity が有効な日付ではない。
- settlement ≥ maturity。
- rate < 0。
- yld < 0。
- redemption ≤ 0。
- frequency が 1、2、または 4 以外の任意の数値である。
- basis < 0 または basis > 4。
この関数は、計算列または行レベルのセキュリティ (RLS) ルールで使用される場合、DirectQuery モードでの使用はサポートされません。
重要:
N > 1 (N は受渡日から償還日までの利息支払回数) の場合、PRICE は次のように計算されます。
$$\text{PRICE} = \bigg[ \frac{\text{redemption}}{(1 + \frac{\text{yld}}{\text{frequency}})^{(N - 1 + \frac{\text{DSC}}{\text{E}})})} \bigg] + \bigg[ \sum^{N}_{k=1} \frac{100 \times \frac{\text{rate}}{\text{frequency}}}{(1 + \frac{\text{yld}}{\text{frequency}})^{(k - 1 + \frac{\text{DSC}}{\text{E}})}} \bigg] - \bigg[ 100 \times \frac{\text{rate}}{\text{frequency}} \times \frac{\text{A}}{\text{E}} \bigg]$$
N = 1 (N は受渡日から償還日までの利息支払回数) の場合、PRICE は次のように計算されます。
$$\text{DSR} = \text{E} - \text{A}$$
$$\text{T1} = 100 \times \frac{\text{rate}}{\text{frequency}} + \text{redemption}$$
$$\text{T2} = \frac{\text{yld}}{\text{frequency}} \times \frac{\text{DSR}}{\text{E}} + 1$$
$$\text{T3} = 100 \times \frac{\text{rate}}{\text{frequency}} \times \frac{\text{A}}{\text{E}}$$
$$\text{PRICE} = \frac{\text{T1}}{\text{T2}} - \text{T3}$$
ここで、
- $\text{DSC}$ = 受渡日から次の利払日までの日数。
- $\text{E}$ = 受渡日を含む利払期間の日数。
- $\text{A}$ = 利払期間の第 1 日目から受渡日までの日数。
例
データ | 引数の説明 |
---|---|
2008 年 2 月 15 日 | 受渡日 |
2017 年 11 月 15 日 | 満期日 |
5.75% | 半年の表面利率 |
6.50% | 利回り |
\$100 | 償還価格 |
2 | 頻度は半年に 1 回 |
0 | 30/360 基準 |
次の DAX クエリを実行します。
EVALUATE
{
PRICE(DATE(2008,2,15), DATE(2017,11,15), 0.0575, 0.065, 100, 2, 0)
}
上記で指定した条件を使用する債券に関して、債券価格を返します。
[値] |
---|
94.6343616213221 |