<PreferComInsteadOfManagedRemoting> 要素

ランタイムが、アプリケーションドメインの境界を越えたすべての呼び出しに対して、リモート処理ではなく COM 相互運用を使用するかどうかを指定します。

configuration
runtime
<PreferComInsteadOfManagedRemoting>

構文

<PreferComInsteadOfManagedRemoting enabled="true|false"/>

以降のセクションでは、属性、子要素、および親要素について説明します。

属性	説明
`enabled`	必須の属性です。ランタイムが、アプリケーションドメインの境界間で、リモート処理ではなく COM 相互運用を使用するかどうかを示します。

[値]	説明
`false`	ランタイムは、アプリケーションドメインの境界間でリモート処理を使用します。既定値です。
`true`	ランタイムは、アプリケーションドメインの境界間で COM 相互運用を使用します。

なし。

要素	説明
`configuration`	共通言語ランタイムおよび .NET Framework アプリケーションで使用されるすべての構成ファイルのルート要素です。
`runtime`	アセンブリのバインディングとガベージコレクションに関する情報が含まれています。

enabled 属性を true に設定すると、ランタイムは次のように動作します。

IUnknown インターフェイスが COM インターフェイス経由でドメインに入るとき、ランタイムは IManagedObject インターフェイスに対して IUnknown::QueryInterface を呼び出しません。代わりに、オブジェクトをラップするランタイム呼び出し可能ラッパー (RCW) を構築します。
ランタイムは、このドメインで作成されたすべての COM 呼び出し可能ラッパー (CCW) に対して IManagedObject インターフェイスへの QueryInterface 呼び出しを受信したときに、E_NOINTERFACE を返します。

これらの 2 つの動作により、アプリケーションドメインの境界を越えたマネージドオブジェクト間の COM インターフェイス経由のすべての呼び出しで、リモート処理ではなく COM と COM の相互運用が使用されるようになります。

次の例では、ランタイムが分離境界を越えて COM 相互運用機能を使用するように指定する方法を示します。

<configuration>  
  <runtime>  
    <PreferComInsteadOfManagedRemoting enabled="true"/>  
  </runtime>  
</configuration>