XML の DataSet スキーマ情報の読み込み

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DataSet のスキーマ (テーブル、列、リレーション、および制約) は、プログラムを使用して定義され、DataAdapter の Fill メソッドまたは FillSchema メソッドによって作成されるか、あるいは XML ドキュメントから読み込まれます。 XML ドキュメントから DataSet スキーマ情報を読み込むには、DataSet の ReadXmlSchema メソッドまたは InferXmlSchema メソッドを使用します。 ReadXmlSchema を使用すると、XML スキーマ定義言語 (XSD) スキーマが含まれているドキュメントまたはインライン XML スキーマが含まれている XML ドキュメントから、DataSet スキーマ情報を読み込むかまたは推論できます。 InferXmlSchema を使用すると、XML ドキュメントからスキーマを推論できます。このとき、指定した特定の XML 名前空間は無視されます。

Note

XSD の構造 (入れ子になったリレーションなど) を使用してメモリ内で作成された DataSet を、Web サービスまたは XML シリアル化を使って転送した場合、DataSet 内のテーブルの順序が維持されない場合があります。 この場合、DataSet の受け取り側はテーブルの順序に依存していないことが必要です。 ただし、メモリ内で作成するのではなく、転送する DataSet のスキーマを XSD ファイルから読み取った場合は、テーブルの順序が常に維持されます。

ReadXmlSchema

XML ドキュメントから DataSet のスキーマだけを読み込み、データを読み込まないようにするには、DataSet の ReadXmlSchema メソッドを使用します。 ReadXmlSchema では、XML スキーマ定義言語 (XSD) スキーマを使用して定義されている DataSet が作成されます。

ReadXmlSchema メソッドは、ファイル名、ストリーム、または読み込む XML ドキュメントが格納されている XmlReader のいずれか 1 つを引数として受け取ります。 この XML ドキュメントには、スキーマだけが含まれているか、またはデータのある XML 要素と共にスキーマがインラインで含まれています。 インライン スキーマを XML スキーマとして記述する方法の詳細については、「XML スキーマ (XSD) からの DataSet リレーショナル構造の派生」を参照してください。

ReadXmlSchema に渡された XML ドキュメントに、インライン スキーマ情報が含まれていない場合、ReadXmlSchema は XML ドキュメントの要素からスキーマを推論します。 DataSet に既にスキーマが含まれている場合、テーブルが存在しなければ新しいテーブルを追加することによって現在のスキーマが拡張されます。 既存のテーブルには新しい列は追加されません。 DataSet に既に追加される列が存在していますが、XML で検出された列の型と矛盾する場合には、例外がスローされます。 ReadXmlSchema によって XML ドキュメントからスキーマが推論される方法の詳細については、「XML からの DataSet リレーショナル構造の推論」を参照してください。

ReadXmlSchema では DataSet スキーマの読み込みまたは推論のいずれかが実行されますが、DataSet の ReadXml メソッドでは、スキーマと XML ドキュメントのデータの両方の読み込みまたは推論が実行されます。 詳しくは、「XML からの DataSet の読み込み」をご覧ください。

XML ドキュメントまたは XML ストリームから DataSet スキーマを読み込む方法のコード例を次に示します。 1 番目の例では、XML スキーマ ファイル名が ReadXmlSchema メソッドに渡されます。 2 番目の例では、System.IO.StreamReader が示されています。

Dim dataSet As DataSet = New DataSet  
dataSet.ReadXmlSchema("schema.xsd")  

DataSet dataSet = new DataSet();  
dataSet.ReadXmlSchema("schema.xsd");  

Dim xmlStream As New System.IO.StreamReader("schema.xsd")
Dim dataSet As DataSet = New DataSet  
dataSet.ReadXmlSchema(xmlStream)  
xmlStream.Close()  

System.IO.StreamReader xmlStream = new System.IO.StreamReader("schema.xsd");  
DataSet dataSet = new DataSet();  
dataSet.ReadXmlSchema(xmlStream);  
xmlStream.Close();

InferXmlSchema

DataSet に対し、DataSet の InferXmlSchema メソッドを使用して XML ドキュメントのスキーマを推論するように指示できます。 InferXmlSchema は、XmlReadMode を InferSchema に設定した ReadXml (データの読み込みとスキーマの推論) と、読み取られるドキュメントにインライン スキーマが含まれていない場合の ReadXmlSchema の両方と同様の機能を備えています。 ただし InferXmlSchema には、スキーマを推論するときに無視する特定の XML 名前空間を指定できる追加機能が用意されています。 InferXmlSchema に必要な 2 つの引数は、XML ドキュメントの位置と、この操作によって無視される XML 名前空間の文字列配列です。XML ドキュメントの位置は、ファイル名、ストリーム、または XmlReader によって指定されます。

たとえば、次のような XML があるとします。

<NewDataSet xmlns:od="urn:schemas-microsoft-com:officedata">  
<Categories>  
  <CategoryID od:adotype="3">1</CategoryID>
  <CategoryName od:maxLength="15" od:adotype="130">Beverages</CategoryName>
  <Description od:adotype="203">Soft drinks and teas</Description>
</Categories>  
<Products>  
  <ProductID od:adotype="20">1</ProductID>
  <ReorderLevel od:adotype="3">10</ReorderLevel>
  <Discontinued od:adotype="11">0</Discontinued>
</Products>  
</NewDataSet>

前述の XML ドキュメントの要素に対して指定されている属性により、XmlReadMode が InferSchema のReadXmlSchema メソッドと ReadXml メソッドでは、すべての要素 に対するテーブルが作成されます: Categories、CategoryID、CategoryName、Description、Products、ProductID、ReorderLevel、Discontinued。 (詳細については、「XML からの DataSet リレーショナル構造の推論」を参照してください)。ただし、これより適切な方法としては、最初に Categories テーブルと Products テーブルだけを作成し、次に Categories テーブルの CategoryID、CategoryName、Description 列を作成し、Products テーブルの ProductID、ReorderLevel、Discontinued 列を作成します。 推論されたスキーマが、XML 要素に指定されている属性を無視するようにするには、InferXmlSchema メソッドを使用して officedata の XML 名前空間を無視するように指定します。この例を次に示します。

Dim dataSet As DataSet = New DataSet  
dataSet.InferXmlSchema("input_od.xml", New String() {"urn:schemas-microsoft-com:officedata"})  

DataSet dataSet = new DataSet();  
dataSet.InferXmlSchema("input_od.xml", new string[] "urn:schemas-microsoft-com:officedata");

関連項目