入れ子になった Entity SQL クエリの作成
Entity SQL は機能の豊富な関数言語です。 Entity SQL の構成要素は式です。 従来の SQL と異なり、Entity SQL では結果セットは表形式に限定されません。Entity SQL では、リテラル、パラメーター、入れ子になった式などが含まれた複雑な式を作成できます。 式の値は、パラメーター化されている場合、つまり他の式で構成される場合があります。
入れ子になった式
入れ子になった式は、その式によって返される型の値が受け入れられる場所であればどこにでも配置できます。 次に例を示します。
-- Returns a hierarchical collection of three elements at top-level.
-- x must be passed in the parameter collection.
ROW(@x, {@x}, {@x, 4, 5}, {@x, 7, 8, 9})
-- Returns a hierarchical collection of one element at top-level.
-- x must be passed in the parameter collection.
{{{@x}}};
入れ子になったクエリは、projection 句に配置できます。 次に例を示します。
-- Returns a collection of rows where each row contains an Address entity.
-- and a collection of references to its corresponding SalesOrderHeader entities.
SELECT address, (SELECT DEREF(soh)
FROM NAVIGATE(address, AdventureWorksModel.FK_SalesOrderHeader_Address_BillToAddressID) AS soh)
AS salesOrderHeader FROM AdventureWorksEntities.Address AS address
Entity SQL では、入れ子になったクエリを次のようにかっこで囲む必要があります。
-- Pseudo-Entity SQL
( SELECT …
FROM … )
UNION ALL
( SELECT …
FROM … );
次の例は、Entity SQL で式を正しく入れ子にする方法を示しています。方法: 2 つのクエリの結合を並べ替える。
投影内の入れ子になったクエリ
project 句内の入れ子になったクエリは、サーバーでデカルト積に変換されないことがあります。 SQL Server などの一部のバックエンド サーバーでは、これによって TempDB テーブルのサイズが非常に大きくなり、サーバーのパフォーマンスに悪影響を及ぼす場合があります。
以下は、このようなクエリの例です。
SELECT c, (SELECT c, (SELECT c FROM AdventureWorksModel.Vendor AS c ) As Inner2 FROM AdventureWorksModel.JobCandidate AS c ) As Inner1 FROM AdventureWorksModel.EmployeeDepartmentHistory AS c
入れ子になったクエリの順序
Entity Framework では、入れ子になった式をクエリ内の任意の場所に配置できます。 Entity SQL ではクエリを柔軟に作成できるので、入れ子になったクエリの順序を含むクエリを記述できます。 ただし、入れ子になったクエリの順序は維持されません。
-- The following query will order the results by last name.
SELECT C1.FirstName, C1.LastName
FROM AdventureWorksModel.Contact as C1
ORDER BY C1.LastName
-- In the following query, ordering of the nested query is ignored.
SELECT C2.FirstName, C2.LastName
FROM (SELECT C1.FirstName, C1.LastName
FROM AdventureWorksModel.Contact as C1
ORDER BY C1.LastName) as C2