WCF 開発ツールの使用
ここでは、WCF サービスの開発に役立つ Visual Studio 開発ツールについて説明します。
基盤となる Visual Studio テンプレートを使用して独自のサービスをすばやく構築し、WCF サービスの自動ホストと WCF のテスト用クライアントを使用してサービスをデバッグおよびテストすることができます。 これらのツールによって、高速でシームレスなデバッグとテストのサイクルが実現し、初期の段階でホスト モデルにコミットする必要がなくなります。
Note
Visual Studio 2017 以降、WCF 開発ツールは既定でインストールされません。 これらの機能を使用するには、Visual Studio インストーラーで Windows Communication Foundation コンポーネントが選択されていることを確認する必要があります。
WCF の開発者用ツール
定義済みの Visual Studio プロジェクト テンプレートと項目テンプレートを Visual Studio で使用すると、WCF サービスや周辺アプリケーションをすばやく構築できます。
WCF サービスの自動ホスト (WcfSvcHost.exe) を使用すると、Visual Studio デバッガーを起動して (F5 キーを押します)、実装しているサービスを自動的にホストおよびテストすることができます。 その後、WCF のテスト用クライアント (wcfTestClient.exe) または独自のクライアントを使用してサービスをテストし、潜在的なエラーを見つけて修正できます。
WCF のテスト用クライアント (WcfTestClient.exe)
WCF のテスト用クライアント (WcfTestClient.exe) は GUI ツールです。このツールを使用すると、任意の型のパラメーターを入力し、その入力をサービスに送信して、サービスから返される応答を表示できます。 WCF サービスの自動ホストと組み合わせて使用すると、サービスをシームレスにテストできるようになります。
クリップボードに格納されている XML データは、コード ページに貼り付けることができます。 データで定義されているクラスは、コード型に変換されます。
管理特権を必要としないツールの使用
管理特権のないユーザーが WCF サービスを開発できるようにするために、Visual Studio のインストール時には、名前空間 "http://+:8731/Design_Time_Addresses" に対して ACL (アクセス制御リスト) が作成されます。 この ACL は (UI) に設定され、コンピューターにログオンしているすべての対話ユーザーが含まれます。 管理者は、この ACL にユーザーを追加または削除したり、追加のポートを開いたりできます。この ACL によって、既定の構成で、WCF テンプレートまたは WF テンプレートでデータを送受信できるようになります。 また、ユーザーは、管理特権が付与されていなくても、WCF サービスの自動ホスト (wcfSvcHost.exe) を使用できるようになります。
システム特権のある管理者アカウントで Windows Vista の Netsh.exe ツールを使用すると、アクセスを変更できます。 Netsh.exe の使用例を次に示します。
netsh http add urlacl url=http://+:8001/MyService user=<domain>\<user>
Netsh.exe の詳細については、「Netsh.exe ツールとコマンド ライン スイッチの使用方法」を参照してください。