Unified Service Desk でのセッション管理

顧客情報を Unified Service Desk で検索するときには、システムは情報を Microsoft Dataverse から取得し、セッションに格納します。 セッションに関する情報および取得した顧客レコードは、セッション コンテキスト内に格納されます。 セッションおよびセッション コンテキストに関する情報は、デバッガーのホストされたコントロールの、$Session$Context パラメーターで確認できます。

Unified Service Desk クライアントの各セッションはメイン画面のタブに表示され、タブに表示されるセッション名を使用して、セッションを識別することができます。画面上の、タブのすぐ下の領域に、顧客に関連する情報が表示されます。 このセクションは、セッションの概要領域と呼ばれ、テキスト ボックス、ボタン、リンクなどの UI 要素を表示する XAML マークアップを含めることができます。 これらの領域のどちらにも、セッション コンテキストまたは表示されたウィンドウのデータ、CTI 検索結果、または実行されたエンティティ検索の情報を表示できます。

セッションおよびコンテキスト情報

顧客情報の検索時に Unified Service Desk でセッションおよびコンテキスト データが格納される方法を説明します。

  1. Unified Service Desk クライアント アプリケーションを開始し、Dynamics 365 インスタンスにサインインします。

  2. ツールバーで検索をクリックして、検索する取引先企業の名前をクリックします。

  3. 顧客情報は、セッション タブに表示されます。右上隅の設定オプションの隣にある下矢印をクリックし、デバッグを選択し、デバッガーホストされたコントロールを開きます。

  4. データ パラメータータブをクリックして、$Session を展開し、現在のセッションについての情報を表示します。

    現在のセッション情報。

  5. ここで、$Context パラメーターを展開し、顧客 ID やアドレスなど、顧客レコードに関する情報を表示します。 また、セッションについての情報も表示されます。

    現在のセッション コンテキスト情報。

Session name

セッション名は、タブに表示されるラベルのテキストです。エージェントのセッションを識別するのに役立ちます。

Unified Service Desk でのセッション名。

この例では、次のセッション名を持つ 2 つのセッション タブがあります: Sidney Higa (sample)- Maintenance および Like some of our new products (sample)

最初のセッション タブは取引先企業用で、2 番目のセッション タブはサポート案件用です。 Dataverse でセッション行の構成 (設定>Unified Service Desk>セッション行) を使用して、エンティティのセッション名のテキスト書式を定義できます。 詳細については、「セッション タブ名の形式の構成」を参照してください。

セッション概要

セッション概要エントリは、ユーザー インターフェイス (UI) 領域内で積み重ね形式で複数表示できるという点が独特です。 すべての置換パラメーターが正常に置き換えられた各セッション概要エントリが、出力ウィンドウに表示されます。 たとえば、Adventure Works (サンプル)-US セッション タブでは、2 つのセッション概要エントリ、全般およびソーシャル情報を利用できます。

Unified Service Desk でのセッション概要エントリ。

通常、ビジネス ユーザーはこれらのエントリを設定しません。ただし、技術を持つビジネス ユーザーであれば、既存のエントリをコピーして貼り付け、必要に応じて値を交換できる場合があります。 これは、エントリが実際には、Microsoft Silverlight または Windows Presentation Foundation (WPF) アプリケーションでよく見られる XAML マークアップであることによります。 Blend for Visual Studio などのデザイナー ツールを使用してグラフィカルな方法で作成することも、テキスト エディターを使用して作成することもできます。 XAML マークアップは、Unified Service Desk で正しく表示されるようにするために適切にフォーマットする必要があります。

Dataverse でセッション行の構成 (設定>Unified Service Desk>セッション行) を使用して、エンティティのセッション概要情報を定義できます。 詳細については、「セッション概要情報を定義する」を参照してください。

関連項目

セッション情報の構成
セッション行 (ホストされたコントロール)
セッション タブ (ホストされたコントロール)
デバッガー (ホストされたコントロール)
チュートリアル 4: エージェント アプリケーション内のセッションにレコードを表示する
チュートリアル 5: セッション名と概要データを表示することにより、拡張セッション情報を表示する