稼働率について

適用: Microsoft Dynamics AX 2012 R3, Microsoft Dynamics AX 2012 R2, Microsoft Dynamics AX 2012 Feature Pack, Microsoft Dynamics AX 2012

稼働率は、作業者が特定の作業期間に支払請求可能な作業時間または生産的な作業に携わる時間の割合です。支払請求可能な時間とは、顧客に請求することができる作業者の時間です。

作業者の稼働率を計算するために、システムでは特定の期間の作業時間数で支払請求可能な時間を分割します。

たとえば、作業者のある時間期間の支払請求可能な時間数が 30 時間で、同じ期間の作業時間数が 40 時間の場合は、作業者の稼働率は 75% です。

作業者の稼働率を計算する場合、支払請求可能なレートと実効レートのとちらかを計算することができます:

  • [支払請求可能なレート] – 支払請求可能なレートは、支払請求可能な時間と非請求可能な時間または標準時間の差です。

  • [実効率] – 実効レートは、生産時間と非生産時間または標準時間との差です。生産時間とは、特定のプロジェクトに費やした時間です。生産時間は内部プロジェクト以外の場合は通常、顧客に請求されます。非生産時間を顧客に請求することはありません。

[時間使用率] フォームで稼働率を計算します。計算は、[プロジェクト管理および会計パラメーター] フォームで設定した既定の設定に基づきます。[プロジェクト管理および会計パラメーター] フォームで、各プロジェクト タイプに次のいずれのオプションを割り当てることにより時間の計算方法を指定できます。これは支払請求可能なレート計算と実効レートの計算の両方に適用されます。

  • [使用] – 選択したプロジェクト タイプに対する報告された時間は常に請求可能なまたは実効稼働と見なされます。

  • [負荷] – 選択したプロジェクト タイプに対する報告された時間は常に非請求可能なまたは非実効稼働と見なされます。

  • [明細行プロパティに基づく] – 特定の時間トランザクションの明細行プロパティによって、時間が請求可能なまた実効稼動と見なされるかどうかが決まります。

  • [含まない] – 時間が請求可能なまたは実効の稼動の計算に入れられません。

[時間使用率] フォームでは、作業者またはプロジェクトの全体的な稼働率とともに、次の時間のタイプごとに稼働率の計算に入れられた時間数を表示できます:

  • [含まれない時間数] – 含まれていない時間は時間稼動率に含まれません。

  • [含まれる時間] – 含まれる時間は、稼動時間と非稼動時間を加えることによって計算されます。これらの時間は稼働率に含まれます。

  • [非稼働時間] – 非稼働時間は、支払請求可能なレートを計算する際の非課金対象時間と一致します。実効レートを計算する際の非生産時間と一致します。

  • [稼働時間] – 稼働時間は、支払請求可能なレートを計算する際の課金対象時間と一致します。実効レートを計算する際の生産時間と一致します。

作業者の稼働率を計算する場合、基準時間または対象時間を使用できます。対象時間を使用している場合、作業者がタイムシート期間の従業員の作業時間すべてを記録していることを確認する必要があります。これは、計算が入力された時間の割合で示されるためです。プロジェクト、プロジェクト契約、顧客レコード、またはカテゴリの時間稼動率を計算するときに、計算に含まれた時間を使用する必要があります。

参照

稼動時間 (フォーム)

プロジェクト管理および会計パラメーター (フォーム)