シナリオ: 過剰支払の場合の現金割引の処理

適用: Microsoft Dynamics AX 2012 R3, Microsoft Dynamics AX 2012 R2, Microsoft Dynamics AX 2012 Feature Pack, Microsoft Dynamics AX 2012

請求書が過剰支払のとき、取得可能な現金割引差額の処理方法を指定するには、[売掛金勘定パラメーター] フォームの [現金割引管理] フィールドと [最大の過剰支払/過少支払] フィールドを使用します。請求書は、支払額が現金割引を差し引いた請求金額を超えると、過剰支払いと見なされます。

次の例では、顧客の請求書が 0.50 過剰支払になっています。

現金割引管理オプション: 限定

現金割引すべてが、特定 フィールドが 自動トランザクションの勘定 フォームで選択されたときに差し引かれます。過剰支払い額は、現金割引差分勘定科目へ転記されるか、または顧客勘定の残高になります。これは、過剰支払の金額が 0.00 と 最大の過剰支払/過少支払 フィールドで入力された額の間かどうか、または過剰支払金額が 最大の過剰支払/過少支払 を超えているかに応じて決まります。

シナリオ 1: 過剰支払い額が 0.00 と最大過剰支払または過少支払の間にあります。請求書は、請求書が 7 日以内に支払われた場合に現金割引されるという条件で、105.00 と入力されます。

顧客は 95.00 の支払を送信します。支払は、105.00 の請求書に対して決済されます。請求書と支払が決済されると、次のトランザクションは顧客の売掛金勘定で作成されます。

次の勘定項目が、支払および決済に生成されます。

[支払]

決済

シナリオ 2: 過剰支払い額が最大過剰支払または過少支払を超えています。請求書は、請求書が 7 日以内に支払われた場合に現金割引されるという条件で、105.00 と入力されます。

顧客は 95.00 の支払を送信します。支払は、105.00 の請求書に対して決済されます。請求書と支払が決済されると、次のトランザクションは顧客の売掛金勘定で作成されます。

0.50 の支払超過分の金額は、支払の未処理残高として残り、異なる請求書に対して決済することができます。

次の勘定項目が、支払および決済に生成されます。

[支払]

決済

現金割引管理オプション: 非限定

自動トランザクションの勘定 フォームで、非限定が現金割引管理 フィールドで選択されている場合、現金割引金額は、過剰支払額で差し引かれます。これは、過剰支払の金額が 最大の過剰支払/過少支払 フィールドで入力された金額以上または以下に関係なく当てはまります。

シナリオ 3: 請求書は、請求書が 7 日以内に支払われた場合に現金割引されるという条件で、105.00 と入力されます。

顧客は 95.00 の支払を送信します。支払は、105.00 の請求書に対して決済されます。請求書と支払が決済されると、次のトランザクションは顧客の売掛金勘定で作成されます。

現金割引金額は 10.50 から 10.00 に減少します。支払と請求書が決済済みと見なされます。

[支払]

決済

参照

売掛金勘定パラメータ (フォーム)

売掛金勘定の決済のパラメータについて

シナリオ: 請求書の顧客支払を決済する

シナリオ: 自動決済と優先順位付け

シナリオ: 一部の顧客支払の決済、および割引日より前の最終支払を全額決済する

シナリオ: 割引日後の最終支払での割引日よりも前の一部の顧客支払の決済

シナリオ: 複数の割引期間を持つ一部の顧客支払を決済する

シナリオ: 複数の割引期間にまたがる複数の請求書を決済するための 1 つの顧客支払の使用

シナリオ: 訂正票で割引がある一部の顧客支払の決済