チュートリアル:自動ユーザー プロビジョニング用に Dynamic Signal を構成する

このチュートリアルの目的は、Dynamic Signal に対するユーザーまたはグループのプロビジョニングまたはプロビジョニング解除を自動的に実行するように Microsoft Entra ID を構成するために、Dynamic Signal と Microsoft Entra ID で実行される手順を示すことです。

Note

このチュートリアルでは、Microsoft Entra ユーザー プロビジョニング サービスの上に構築されるコネクタについて説明します。 このサービスが実行する内容、しくみ、よく寄せられる質問の重要な詳細については、「Microsoft Entra ID による SaaS アプリへのユーザー プロビジョニングとプロビジョニング解除の自動化」を参照してください。

前提条件

このチュートリアルで説明するシナリオでは、次の前提条件目があることを前提としています。

  • Microsoft Entra テナント
  • Dynamic Signal テナント
  • 管理者アクセス許可がある Dynamic Signal のユーザー アカウント

Microsoft Entra ID で自動ユーザー プロビジョニング用に Dynamic Signal を構成する前に、Microsoft Entra アプリケーション ギャラリーから管理対象 SaaS アプリケーションの一覧に Dynamic Signal を追加する必要があります。

Microsoft Entra アプリケーション ギャラリーから Dynamic Signal を追加するには、以下の手順を行います。

  1. クラウド アプリケーション管理者以上として Microsoft Entra 管理センターにサインインします。
  2. [ID][アプリケーション][エンタープライズ アプリケーション][新しいアプリケーション] の順に移動します。
  3. [ギャラリーから追加する] セクションで、検索ボックスに「Dynamic Signal」と入力し、[Dynamic Signal] を選択します。
  4. 結果のパネルから [Dynamic Signal] を選択し、アプリを追加します。 お使いのテナントにアプリが追加されるのを数秒待機します。 Dynamic Signal in the results list

Dynamic Signal へのユーザーの割り当て

Microsoft Entra ID では、選択されたアプリへのアクセスが付与されるユーザーを決定する際に割り当てという概念が使用されます。 自動ユーザー プロビジョニングのコンテキストでは、Microsoft Entra ID 内のアプリケーションに割り当て済みのユーザーやグループのみが同期されます。

自動ユーザー プロビジョニングを構成して有効にする前に、Dynamic Signal へのアクセスが必要な Microsoft Entra ID のユーザーやグループを決定しておく必要があります。 決定したら、次の手順に従って、これらのユーザーやグループを Dynamic Signal に割り当てることができます。

Dynamic Signal にユーザーを割り当てる際の重要なヒント

  • 単一の Microsoft Entra ID ユーザーを Dynamic Signal に割り当て、自動ユーザー プロビジョニングの構成をテストすることをお勧めします。 後でユーザーやグループを追加で割り当てられます。

  • Dynamic Signal にユーザーを割り当てるときは、割り当てダイアログで有効なアプリケーション固有ロール (使用可能な場合) を選択する必要があります。 既定のアクセス ロールのユーザーは、プロビジョニングから除外されます。

Dynamic Signal への自動ユーザー プロビジョニングの構成

このセクションでは、Microsoft Entra ID でのユーザー割り当てやグループ割り当てに基づいて、Dynamic Signal でユーザーが作成、更新、無効化されるように Microsoft Entra プロビジョニング サービスを構成する手順について説明します。

ヒント

Dynamic Signal では SAML ベースのシングル サインオンを有効にすることもできます。これを行うには、Dynamic Signal シングル サインオンのチュートリアルに関するページで説明されている手順に従ってください。 シングル サインオンは自動ユーザー プロビジョニングとは別に構成できますが、これらの 2 つの機能は相補的な関係にあります。

Microsoft Entra ID で Dynamic Signal の自動ユーザー プロビジョニングを構成するには、次のようにします。

  1. クラウド アプリケーション管理者以上として Microsoft Entra 管理センターにサインインします。

  2. [ID]>[アプリケーション]>[エンタープライズ アプリケーション] の順に移動します

    Enterprise applications blade

  3. アプリケーションの一覧で [Dynamic Signal] を選択します。

    The Dynamic Signal link in the Applications list

  4. [プロビジョニング] タブを選択します。

    Screenshot of the Manage options with the Provisioning option called out.

  5. [プロビジョニング モード][自動] に設定します。

    Screenshot of the Provisioning Mode dropdown list with the Automatic option called out.

  6. [管理者資格情報] セクションで、手順 6 で説明するように、Dynamic Signal アカウントの [テナント URL][シークレット トークン] を入力します。

  7. Dynamic Signal 管理コンソールで、[Admin](管理者) > [Advanced](詳細設定) > [API] に移動します。

    Screenshot of the Dynamic Signal admin console. Advanced is highlighted in the Admin menu. The Advanced menu is also visible, with A P I highlighted.

    [SCIM API URL][Tenant URL](テナント URL) にコピーします。 [Generate New Token](新しいトークンの生成) をクリックして、 [Bearer Token](ベアラー トークン) を生成し、その値を [Secret Token](シークレット トークン) にコピーします。

    Screenshot of the Tokens page, with S C I M A P I U R L, Generate new token, and Bearer token highlighted, and a placeholder in the Bearer token box.

  8. 手順 5 の各フィールドに値を入力したら、[テスト接続] をクリックして、Microsoft Entra ID が Dynamic Signal に接続できることを確認します。 接続できない場合は、使用中の Dynamic Signal アカウントに管理者アクセス許可があることを確認してから、もう一度試します。

    Tenant URL + Token

  9. [通知用メール] フィールドに、プロビジョニングのエラー通知を受け取るユーザーまたはグループの電子メール アドレスを入力して、 [エラーが発生したときにメール通知を送信します] チェック ボックスをオンにします。

    Notification Email

  10. [保存] をクリックします。

  11. [マッピング] セクションで、[Synchronize Microsoft Entra users to Dynamic Signal] (Microsoft Entra ユーザーを Dynamic Signal に同期する) を選択します。

    Dynamic Signal User Mappings

  12. [属性マッピング] セクションで、Microsoft Entra ID から Dynamic Signal に同期されるユーザー属性を確認します。 [Matching](照合) プロパティとして選択されている属性は、更新操作で Dynamic Signal のユーザー アカウントとの照合に使用されます。 [保存] ボタンをクリックして変更をコミットします。

    Dynamic Signal User Attributes

  13. スコープ フィルターを構成するには、スコープ フィルターのチュートリアルの次の手順を参照してください。

  14. Dynamic Signal に対して Microsoft Entra プロビジョニング サービスを有効にするには、[設定] セクションで [プロビジョニングの状態][オン] に変更します。

    Provisioning Status Toggled On

  15. [設定] セクションの [スコープ] で目的の値を選択して、Dynamic Signal にプロビジョニングするユーザーやグループを定義します。

    Provisioning Scope

  16. プロビジョニングの準備ができたら、 [保存] をクリックします。

    Saving Provisioning Configuration

これにより、 [設定] セクションの [スコープ] で 定義したユーザーやグループの初期同期が開始されます。 初期同期は後続の同期よりも実行に時間がかかります。後続の同期は、Microsoft Entra のプロビジョニング サービスが実行されている限り約 40 分ごとに実行されます。 [同期の詳細] セクションを使うと、進行状況を監視できるほか、リンクをクリックしてプロビジョニング アクティビティ レポートを取得できます。このレポートには、Microsoft Entra プロビジョニング サービスによって Dynamic Signal に対して実行されたすべてのアクションが記載されています。

Microsoft Entra プロビジョニング ログの読み方について詳しくは、「自動ユーザー アカウント プロビジョニングについてのレポート」をご覧ください。

コネクタの制限事項

  • Dynamic Signal では、Microsoft Entra ID からユーザーを完全に削除する操作はサポートされていません。 Dynamic Signal でユーザーを完全に削除するには、Dynamic Signal 管理コンソール UI で操作を行う必要があります。
  • 現時点では、Dynamic Signal ではグループがサポートされていません。

その他のリソース

次のステップ