環境変数を構成する

環境変数は、パラメーターのキーと値を格納するソリューションコンポーネントで、Power Automate フローと Power Apps で見られる他のざまざまなアプリケーション オブジェクトの入力として機能します。 企業のシステムでは、複数の接続パラメータを持つことが多く、各コンポーネントにパラメータを手入力することは冗長で時間がかかる場合があります。

SAP Procurement テンプレートは、クラウド フロー内の環境変数を使用して、SAP ERP コネクタ フロー アクション ステップの主要なプロパティを一元管理および設定します。

チップ

ベスト プラクティスとして、アプリケーション ライフサイクル管理 (ALM) 戦略の一部として環境変数を構成、管理します。 環境全体でさまざまなソリューション ファイルを移行および管理する際に、既定と現在の環境値の両方を設定します。

詳細情報: Power Automate ソリューション クラウド フローで環境変数を使用する

インストール時に環境変数を構成する

テンプレートの SAP Base ソリューションには、クラウド フローで使用される SAP 接続パラメータを設定する 5 つの環境変数が含まれています。

SAP Procurement ソリューション テンプレートをインストールすると、既定値のない 5 つの環境変数のうち 4 つの値を入力するように求められます。 ローカルのニーズに合わせて環境変数を構成できます。

セットアップが完了すると、開発環境で独自のソリューションを構築するときに環境変数を編集できます。

この表には、SAP 接続パラメータの設定が必要な 5 つの環境変数に関する情報が示されています。

表示名称 件名 Description 規定値
SAP アプリケーション サーバー mpa_SAPApplicationServer システム パラメーター、ホスト、システム番号、クライアントなどを含む JSON 文字列 SAP のプロパティのガイダンスを参照します。
SAP クライアント ID mpa_SAPClientID SAP クライアント ID は、SAP システムへの接続を識別します。 ログインする SAP バックエンドのクライアント (または "Mandant")。 000 から 999 の範囲の数値。 IDoc トランザクションで個別に使用されます。
SAP 読み込み行数 mpa_SAPCountofRowsToRead あらゆる検索クエリで返されるレコードの最大数を設定し、パフォーマンスに関する懸念の緩和に役立ちます。 1000
SAP 言語キー mpa_SAPSPRAS Readmaterial など、特定のトランザクションで言語を指定する必要がある場合があります。 SAP SPRAS と呼ばれる環境変数を作成しました。これにより、ローカライズ要件に応じて 1 か所で値を簡単に制御できるようになります。
SAP システム ID mpa_SAPSystemID SAP システムの 3 文字のシステム ID (接続タイプが メッセージ サーバー で、メッセージ サーバー サービスが存在しない場合は必須)。 IDoc トランザクションで個別に使用されます。

接続文字列の例をいくつか示します:

ASHOST - アプリケーション サーバー

{     

    "AppServerHost": "sap.example.com", 

    "Client": "100", 

    "LogonType": "ApplicationServer", 

    "SystemNumber": "00"   

}

MSHOST - メッセージ サーバー

{   

    "Client": "102", 

    "LogonGroup": "FICO", 

    "LogonType": "Group", 

    "MessageServerHost": "sapserverdv6",    

    "MessageServerService": "3601",    

    "SystemID": "DV6"   

} 

MSHOST + SNC/SSO - SNC (Kerberos) 経由で SSO を使用するメッセージ サーバー


{ 

    "Client": "102",    

    "LogonGroup": "FICO",    

    "LogonType": "Group",    

    "MessageServerHost": "sapserverdv6",     

    "MessageServerService": "3601",    

    "SncLibraryPath": "c:\\sapcryptolib\\sapcrypto.dll",    

    "SncPartnerName": "p:CN=DV6",    

    "SncQOP": "Default",    

    "SncSso": "On",    

    "SystemID": "DV6",    

    "UseSnc": "true"   

} 

詳細情報:SAP プロパティ ガイダンスを使用して、また、ローカル環境変数の必要性について、「ソリューションのカスタマイズ」および「環境変数をソリューションで作成する」を参照してください。

フローで環境変数を再利用する

設定した環境変数は、フローの動的コンテンツ セレクターで使用できるようになりました。 SAP Procurement ソリューション テンプレート クラウド フローに移動して、SAP アクションで再利用する環境変数を選択します。

重要

クラウドフローで環境変数が更新され他場合でも、次回フロー実行時に更新された値が自動的に使用されるわけではありません。 更新されたフローは、更新された値を有効にするために、非アクティブ化 し、再度アクティブ化する 必要があります。

  1. ソリューション対応クラウド フローを編集する。

  2. 動的コンテンツの追加 を選択すると、フロー アクション で動的コンテンツ セレクタが表示されます。 アクセスできるすべての環境変数が一覧表示されます。

  3. 必要な環境変数を選択します。

  4. 保存 を選びます。

    SAP ERP コネクタのアクションで環境変数を再利用する

次のステップ

セキュリティ グループを構成する

参照

SAP Procurement テンプレートを使い始める