AppFabric のインストールと構成
Microsoft AppFabric 1.1 for Windows Server のコンポーネントベースのインストールと構成を実行するには、インストール ウィザードと構成ウィザードという 2 つのウィザードを使用します。インストール ウィザードでは、ホスティング サービス、キャッシュ サービスとキャッシュ クライアント、ホスティング管理、およびキャッシュ管理がインストールされます。構成ウィザードでは、ホスティング サービスの監視コンポーネントと永続化コンポーネント、およびキャッシュ サービスを構成します。
インストールと構成のウィザードが分かれていることで、システムのセットアップを柔軟に行うことができます。インストール ウィザードの終了直後に構成ウィザードで設定を行うことも、後から構成ウィザードで設定を行うこともできます。インストール ウィザードと構成ウィザードはいずれも [スタート] メニューから起動できるため、初期インストール後にコンポーネントをインストールまたは構成することができます。詳細については、「AppFabric のインストール」および「AppFabric の構成」を参照してください。
ユーザーによる操作を必要としない自動 (サイレント) インストールを実行することもできます。詳細については、「自動インストール (AppFabric 1.1 キャッシュ)」を参照してください。
既に以前のバージョンの AppFabric がインストールされているコンピューターで AppFabric セットアップ プログラムを実行すると、セットアップ ウィザードから AppFabric をアップグレードすることができます。詳細については、「AppFabric のアップグレード」を参照してください。
セキュリティは、AppFabric のセットアップと構成のプロセスにおける重要な考慮事項です。AppFabric のセキュリティの詳細については、AppFabric コア ヘルプ (https://go.microsoft.com/fwlink/?LinkId=164929) の「セキュリティと保護」を参照してください。
ホスティング サービスのインストールと構成
AppFabric ホスティング機能のインストールと構成には、AppFabric ホスティング機能をサーバーにインストールする作業、AppFabric の監視を構成する作業、監視ストアを準備する作業、AppFabric の永続化を構成する作業、および永続化ストアを準備する作業があります。主な作業を次の一覧にまとめます。
AppFabric のホスティング機能のインストール。ホスティング サービスとホスティング管理ツールをインストールします。この手順は AppFabric セットアップ ウィザードまたは自動セットアップで実行します。AppFabric のインストールを自動化する方法の詳細については、「自動インストール (AppFabric 1.1 キャッシュ)」を参照してください。
AppFabric の監視の構成。イベント コレクション サービスのアカウントを構成し、監視ストアを初期化して登録します。この手順は AppFabric 構成ウィザードで実行します。
AppFabric の永続化の構成。ワークフロー管理サービスのアカウントを構成し、永続化ストアを初期化して登録します。この手順は AppFabric 構成ウィザードで実行します。
キャッシュ サービスのインストールと構成
AppFabric キャッシュ機能のインストールと構成には、AppFabric キャッシュ機能をキャッシュ サーバーにインストールする作業、キャッシュ サービス構成ストアを準備する作業、AppFabric キャッシュ サービスを構成する作業、およびキャッシュ クラスターを使用するキャッシュ クライアントを準備する作業があります。主な作業を次の一覧にまとめます。
AppFabric キャッシュ機能のインストール。キャッシュ サービス、キャッシュ クライアント、および Windows PowerShell ベースのキャッシュ管理ツールをインストールします。この手順は AppFabric セットアップ ウィザードまたは自動セットアップで実行します。AppFabric のインストールを自動化する方法の詳細については、「自動インストール (AppFabric 1.1 キャッシュ)」を参照してください。
キャッシュ サービス構成ストアの準備。キャッシュ サービス構成設定の保存用に、共有ネットワーク フォルダーを作成して指定するか、データベースを作成して登録します。
キャッシュ サービス構成ストア内のキャッシュ サービス構成設定の構成。AppFabric 構成ウィザードを使用するか、Windows PowerShell のキャッシュ管理コマンドレットやキャッシュ構成コマンドレットを使用します。
AppFabric キャッシュ クライアントのインストール。インストール先のコンピューターでは、キャッシュ機能を利用するようにプログラミングされたアプリケーションを実行することになります。
AppFabric のキャッシュ機能をインストールするには、AppFabric セットアップ ウィザードまたはコマンド プロンプト パラメーターを使用します。どちらのインストール方法でも、同じ入力情報が必要で、同じタスクが実行されます。AppFabric のインストールを自動化する方法の詳細については、「自動インストール (AppFabric 1.1 キャッシュ)」を参照してください。
キャッシュ サービス構成ストアの構成が完了して準備ができたら、キャッシュ クラスター内のキャッシュ サーバーに、必要に応じて何台にでもキャッシュ機能をインストールできます。並行インストールの実行中は、キャッシュ サービス構成ストア上で一部の競合が発生する可能性があります。
ヒント
キャッシュ機能の並行インストールを行う場合、キャッシュ サービス構成ストアの場所に関する競合の問題を最小限に抑えるために、クラスター構成設定の格納には SQL Server を使用することをお勧めします。SQL Server を使用してキャッシュ サービス構成設定を格納するには、AppFabric 構成ウィザードの [キャッシュ サービスの構成] ページで [SQL Server AppFabric キャッシュ サービス構成ストア プロバイダー] を指定します。キャッシュ サービス構成設定に共有フォルダーを使用する場合、サーバーへのキャッシュ機能のインストールは 1 台ずつ実行することをお勧めします。
インストールが正常に完了するように、インストールを実行するユーザーのセキュリティ ID には、キャッシュ サービス構成ストアに対する適切なアクセス許可が付与されている必要があります。セキュリティ ID は AppFabric 構成ウィザードの [キャッシュ サービスの構成] ダイアログ ボックスで設定します。
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2012-03-05