方法: 署名されたフレンド アセンブリを作成する (C# および Visual Basic)

次の例は、厳密な名前を持つアセンブリと共にフレンド アセンブリを使用する方法を示しています。 両方のアセンブリに厳密な名前が付けられている必要があります。 この例のアセンブリは両方とも同じキーを使用していますが、別々のキーを使用することもできます。

Visual Studio で署名付きアセンブリとフレンド アセンブリを作成するには

  1. Visual Studio コマンド プロンプトを開きます。

  2. 厳密名ツールで次のコマンド シーケンスを使用して、キー ファイルを生成し、パブリック キーを表示します。 詳細については、「Sn.exe (厳密名ツール)」を参照してください。

    1. この例で使用する厳密名キーを生成し、これを FriendAssemblies.snk ファイルに格納します。

      sn -k FriendAssemblies.snk

    2. FriendAssemblies.snk からパブリック キーを抽出し、FriendAssemblies.publickey に追加します。

      sn -p FriendAssemblies.snk FriendAssemblies.publickey

    3. FriendAssemblies.publickey ファイルに格納されているパブリック キーを表示します。

      sn -tp FriendAssemblies.publickey

  3. 次のコードを含む、friend_signed_A という名前の Visual Basic ファイルまたは C# ファイルを作成します。 このコードは、InternalsVisibleToAttribute 属性により、friend_signed_B をフレンド アセンブリとして宣言します。

    厳密名ツールは、実行するごとに新しいパブリック キーを生成します。 したがって、次のコード内のパブリック キーを、ここで生成されたパブリック キーに置き換える必要があります。次の例を参照してください。

    ' friend_signed_A.vb 
    ' Compile with:  
    ' Vbc /target:library /keyfile:FriendAssemblies.snk friend_signed_A.vb 
    Imports System.Runtime.CompilerServices
    
    <Assembly: InternalsVisibleTo("friend_signed_B, PublicKey=0024000004800000940000000602000000240000525341310004000001000100e3aedce99b7e10823920206f8e46cd5558b4ec7345bd1a5b201ffe71660625dcb8f9a08687d881c8f65a0dcf042f81475d2e88f3e3e273c8311ee40f952db306c02fbfc5d8bc6ee1e924e6ec8fe8c01932e0648a0d3e5695134af3bb7fab370d3012d083fa6b83179dd3d031053f72fc1f7da8459140b0af5afc4d2804deccb6")> 
    Public Class Class1
        Public Sub Test()
            System.Console.WriteLine("Class1.Test")
            System.Console.ReadLine()
        End Sub 
    End Class
    
    // friend_signed_A.cs 
    // Compile with:  
    // csc /target:library /keyfile:FriendAssemblies.snk friend_signed_A.cs 
    using System.Runtime.CompilerServices;
    
    [assembly: InternalsVisibleTo("friend_signed_B, PublicKey=0024000004800000940000000602000000240000525341310004000001000100e3aedce99b7e10823920206f8e46cd5558b4ec7345bd1a5b201ffe71660625dcb8f9a08687d881c8f65a0dcf042f81475d2e88f3e3e273c8311ee40f952db306c02fbfc5d8bc6ee1e924e6ec8fe8c01932e0648a0d3e5695134af3bb7fab370d3012d083fa6b83179dd3d031053f72fc1f7da8459140b0af5afc4d2804deccb6")]
    class Class1
    {
        public void Test()
        {
            System.Console.WriteLine("Class1.Test");
            System.Console.ReadLine();
        }
    }
    
  4. 次のコマンドを使用して friend_signed_A をコンパイルおよび署名します。

    Vbc /target:library /keyfile:FriendAssemblies.snk friend_signed_A.vb
    
    csc /target:library /keyfile:FriendAssemblies.snk friend_signed_A.cs
    
  5. 次のコードを含む、friend_signed_B という名前の Visual Basic ファイルまたは C# ファイルを作成します。 friend_signed_A が friend_signed_B をフレンド アセンブリとして指定しているため、friend_signed_B 内のコードは、friend_signed_A の Friend 型 (Visual Basic) または internal 型 (C#) とそのメンバーにアクセスできます。 このファイルには、次のコードが含まれています。

    ' friend_signed_B.vb 
    ' Compile with:  
    ' Vbc /keyfile:FriendAssemblies.snk /r:friend_signed_A.dll friend_signed_B.vb 
    Module Sample
        Public Sub Main()
            Dim inst As New Class1
            inst.Test()
        End Sub 
    End Module
    
    // friend_signed_B.cs 
    // Compile with:  
    // csc /keyfile:FriendAssemblies.snk /r:friend_signed_A.dll /out:friend_signed_B.exe friend_signed_B.cs 
    public class Program
    {
        static void Main()
        {
            Class1 inst = new Class1();
            inst.Test();
        }
    }
    
  6. 次のコマンドを使用して friend_signed_B をコンパイルおよび署名します。

    Vbc /keyfile:FriendAssemblies.snk /r:friend_signed_A.dll friend_signed_B.vb
    
    csc /keyfile:FriendAssemblies.snk /r:friend_signed_A.dll /out:friend_signed_B.exe friend_signed_B.cs
    

    コンパイラによって生成されるアセンブリの名前は、InternalsVisibleToAttribute 属性に渡されるフレンド アセンブリ名と一致している必要があります。 /out コンパイラ オプションを使用すると、アセンブリを明示的に設定できます。

    C# では、/out コンパイラ オプションを使用して出力アセンブリ (.exe または .dll) の名前を明示的に指定する必要があります。 Visual Basic の場合、これは省略可能です。 詳細については、「/out (Visual Basic)」および「/out (C# コンパイラ オプション)」を参照してください。

  7. friend_signed_B.exe ファイルを実行します。

    このプログラムでは、文字列 "Class1.Test" が出力されます。

セキュリティ

InternalsVisibleToAttribute 属性と StrongNameIdentityPermission クラスには、いくつかの類似点があります。 主な違いは、StrongNameIdentityPermission は特定のコード セクションを実行するのにセキュリティ アクセス許可を要求し、InternalsVisibleToAttribute 属性は Friend 型 (Visual Basic) または internal 型 (C#) とそのメンバーの参照可能範囲を制御するという点です。

参照

処理手順

方法: 署名のないフレンド アセンブリを作成する (C# および Visual Basic)

関連項目

InternalsVisibleToAttribute

/keyfile

Sn.exe (厳密名ツール)

概念

アセンブリとグローバル アセンブリ キャッシュ (C# および Visual Basic)

フレンド アセンブリ (C# および Visual Basic)

C# プログラミング ガイド

その他の技術情報

厳密な名前付きアセンブリの作成と使用

Visual Basic のプログラミング ガイド