複合データ型 (Visual Basic)

Visual Basic に用意されている基本データ型以外にも、異なる型のアイテムを組み合わせて、構造体、配列、クラスなどの複合データ型を作成できます。 基本型および他の複合型から複合データ型を作成できます。 たとえば、構造体要素の配列や配列メンバーを持つ構造体を定義できます。

データ型

複合型は、その構成要素のデータ型とは異なります。 たとえば、整数型 (Integer) の要素の配列は整数型 (Integer) ではありません。

配列データ型は通常、要素の型、かっこ、および必要に応じてコンマを使用して表されます。 たとえば、String 型の要素を持つ 1 次元配列は、String() として表され、Boolean 型の要素を持つ 2 次元配列は、Boolean(,) として表されます。

構造体型

すべての構造体を包括する 1 つのデータ型はありません。 逆に、すべての構造体定義はそれぞれ異なるデータ型を表します。たとえば、まったく同じ要素が同じ順番で定義されている 2 つの構造体があっても、それらは同じデータ型と見なされません。 ただし、同じ構造体の複数のインスタンスを作成した場合、Visual Basic はそれらを同じデータ型と見なします。

配列型

すべての配列を包括する 1 つのデータ型はありません。 配列の特定のインスタンスのデータ型は、次の事項によって決まります。

  • 配列であること。

  • 配列のランク (次元数)。

  • 配列の要素型。

特に、次元の長さはインスタンスのデータ型に含まれません。 次に例を示します。

Dim arrayA( ) As Byte = New Byte(12) {}
Dim arrayB( ) As Byte = New Byte(100) {}
Dim arrayC( ) As Short = New Short(100) {}
Dim arrayD( , ) As Short
Dim arrayE( , ) As Short = New Short(4, 10) {}

この例では、配列変数 arrayA と arrayB は異なる長さに初期化されますが、データ型は同じ Byte() であると見なされます。 変数 arrayB と arrayC は、要素型が異なるため同じデータ型ではありません。 変数 arrayC と arrayD は、ランクが異なるため同じデータ型ではありません。 変数 arrayD と変数 arrayE は、arrayD がまだ初期化されていませんが、ランクも要素型も同じなので、同じ Short(,) 型です。

配列の詳細については、「Visual Basic における配列」を参照してください。

クラス型

すべてのクラスを包括する 1 つのデータ型はありません。 あるクラスが別のクラスを継承することはできますが、それらは別のデータ型です。 同じクラスの複数のインスタンスは、同じデータ型です。 あるクラス インスタンス変数を別のクラス インスタンス変数に代入すると、それらの変数はデータ型が同じであるだけでなく、メモリ内の同じクラス インスタンスを指すことになります。

クラスの詳細については、「Visual Basic のオブジェクトとクラス」を参照してください。

参照

処理手順

データ型のトラブルシューティング (Visual Basic)

方法: 変数内で複数の値を保持する (Visual Basic)

概念

Visual Basic におけるデータ型

Visual Basic におけるジェネリック型 (Visual Basic)

値型と参照型

その他の技術情報

基本データ型 (Visual Basic)

Visual Basic における型変換

構造体 (Visual Basic)