Push-Location
現在の場所を、場所のリスト (スタック) の最上部に追加します。
構文
Push-Location [[-LiteralPath] <string>] [-PassThru] [-StackName <string>] [-UseTransaction] [<CommonParameters>]
Push-Location [[-Path] <string>] [-PassThru] [-StackName <string>] [-UseTransaction] [<CommonParameters>]
説明
Push-Location コマンドレットは、現在の場所を "スタック" と呼ばれる場所の一覧の最上部に追加 (プッシュ) します。既定のスタックまたはユーザーが作成したスタックに現在の場所をプッシュできます。パスを指定した場合は、Push-Location によって現在の場所がそのスタックにプッシュされ、現在の場所はパスで指定した場所に変更されます。現在の場所以外をスタックにプッシュすることはできません。
パラメーター
-LiteralPath <string>
新しい場所のパスを指定します。Path パラメーターと異なり、LiteralPath パラメーターの値は入力したとおりに使用されます。ワイルドカードとして解釈される文字はありません。パスにエスケープ文字が含まれている場合は、単一引用符で囲みます。単一引用符で囲んだ文字はエスケープ シーケンスとして解釈されません。
必須 |
false |
位置 |
1 |
既定値 |
|
パイプライン入力を許可する |
true (ByPropertyName) |
ワイルドカード文字を許可する |
false |
-PassThru
場所を表すオブジェクトをパイプラインに渡します。既定では、このコマンドレットによる出力はありません。
必須 |
false |
位置 |
named |
既定値 |
|
パイプライン入力を許可する |
false |
ワイルドカード文字を許可する |
false |
-Path <string>
現在の場所をスタックの先頭に追加 (プッシュ) してから、このパスが示す場所に移動します。このコマンドレットをサポートするプロバイダーの任意のパスを入力してください。ワイルドカードを使用できます。パラメーター名 ("Path") は省略可能です。
必須 |
false |
位置 |
1 |
既定値 |
|
パイプライン入力を許可する |
true (ByValue, ByPropertyName) |
ワイルドカード文字を許可する |
false |
-StackName <string>
スタックの名前を指定します。現在の場所がこのスタックにプッシュされ、このスタックが現在のスタックとなります。スタックが存在しない場合は作成されます。
必須 |
false |
位置 |
named |
既定値 |
|
パイプライン入力を許可する |
true (ByPropertyName) |
ワイルドカード文字を許可する |
false |
-UseTransaction
コマンドを有効なトランザクションに含めます。このパラメーターは、トランザクションの進行中のみ有効です。詳細については、「about_Transactions」を参照してください。
必須 |
false |
位置 |
named |
既定値 |
|
パイプライン入力を許可する |
false |
ワイルドカード文字を許可する |
false |
<CommonParameters>
このコマンドレットは、次の共通パラメーターをサポートします: -Verbose、-Debug、-ErrorAction、-ErrorVariable、-OutBuffer、および -OutVariable。詳細については、次を参照してください: about_Commonparameters.
入力と出力
入力値の型は、コマンドレットへのパイプが可能なオブジェクトの型です。戻り値の型は、コマンドレットによって返されるオブジェクトの型です。
入力 |
System.String パイプを使用してパス (リテラル パスではない) を含む文字列を Push-Location に渡すことができます。 |
出力 |
なし、または System.Management.Automation.PathInfo PassThru パラメーターを使用すると、Push-Location は場所を表す System.Management.Automation.PathInfo オブジェクトを生成します。それ以外の場合、このコマンドレットによる出力はありません。 |
注
Push-Location は、その組み込みエイリアスである "pushd" で参照することもできます。詳細については、「about_Aliases」を参照してください。
"スタック" は "後入れ先出し" (LIFO) データ構造です。これは、最上部の項目のみにアクセスできる縦の一覧です。スタックの最上部にのみ項目を追加 (プッシュ) でき、スタックの最上部からのみ項目を取得 (ポップ) できます。最上部以外の項目を取得するには、その上の項目をすべて取得する必要があります。
Push-Location コマンドレットは、プロバイダーによって公開されているデータを使用するように設計されています。セッションで使用可能なプロバイダーの一覧を表示するには、「Get-PSProvider」と入力します。詳細については、「about_Providers」を参照してください。
例 1
C:\PS>push-location C:\Windows
説明
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このコマンドを実行すると、現在の場所が既定のスタックにプッシュされ、C:\Windows に移動します。
例 2
C:\PS>push-location HKLM:\Software\Policies -stackname RegFunction
説明
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このコマンドを実行すると、現在の場所が RegFunction スタックにプッシュされ、現在の場所は HKLM:\Software\Policies に変更されます。この例は、Push-Location を Windows PowerShell レジストリ プロバイダーで使用できることを示しています。
例 3
C:\PS>push-location
説明
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このコマンドを実行すると、現在の場所が既定のスタックにプッシュされます。
例 4
C:\PS>push-location ~ -stackname Stack2
説明
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このコマンドを実行すると、現在の場所が Stack2 という名前の新しいスタックにプッシュされ、現在の場所はホーム ディレクトリ (%USERPROFILE%) に変更されます。ホーム ディレクトリは、コマンド中ではチルダ記号 (~) または $home で表します。スタック Stack2 が現在のスタックとなります。