UE-V 2.x で管理用バックアップおよび復元を管理する
適用対象: User Experience Virtualization 2.1
Microsoft User Experience Virtualization (UE-V) 2.0、2.1、または 2.1 SP1 の管理者として、アプリケーションと Windows の設定を元の状態に復元できます。UE-V 2.1 の新機能として、ユーザーが新しいデバイスを導入する場合は追加設定も復元できます。
ユーザーが新しいデバイスを採用する際の UE-V 2.1 または UE-V 2.1 SP1 での設定の復元
ユーザーが新しいデバイスを採用するときに設定を復元できるように、Set-UevTemplateProfile PowerShell コマンドレットを使用してバックアップまたはローミング (既定) プロファイルに設定場所テンプレートを指定できます。こうすることで、ユーザー設定だけでなく、コンピューター設定も新しいコンピューターに同期されます。バックアップ プロファイルに割り当てられているテンプレートは、そのデバイスについてバックアップされ、デバイスごとに構成されます。テンプレートの設定をバックアップするには、Windows PowerShell で次のコマンドレットを使用します。
Set-UevTemplateProfile -ID <TemplateID> -Profile <backup>
<TemplateID> は UE-V テンプレート ID です
<backup> には、Backup または Roaming を指定できます
ユーザーのデバイスを交換し、ユーザーのドメイン、ユーザー名、およびデバイス名のすべてが一致する場合、UE-V は自動的に設定を復元します。すべての同期データとバックアップ データは自動的にデバイスに復元されます。
また、新しい PowerShell コマンドレットである Restore-UevBackup を使用して、別デバイスの設定を復元することもできます。新しいデバイスの設定パッケージを複製するには、Windows PowerShell で次のコマンドレットを使用します。
Restore-UevBackup –Machine <MachineName>
この <MachineName> はデバイスのコンピューター名です。
多数のアプリケーションを含む Office 2013 テンプレートなどのテンプレートは、すべてをローミング (既定) プロファイルまたはバックアップ プロファイルに含めることができます。テンプレート スイート内の個々のアプリケーションは、グループに従います。Office 2013 インボックス テンプレートには、ローミングおよびバックアップのみの設定の両方が含まれています。バックアップのみの設定をローミング プロファイルに含めることはできません。
UE-V では、設定のロールバックのために、バックアップ/復元機能の一部として、前回正常起動時の状態 (LKG) をオプションに追加しました。今回のリリースでは、元の設定または LKG 設定にロールバックすることができます。LKG 設定を使用すると、UE-V の前の設定状態ではなく、中間の安定した時点までロールバックできます。
UE-V でテンプレートをバックアップ/復元する方法
次に、UE-V の主なバックアップおよび復元コンポーネントを示します。
テンプレート プロファイル
設定の保存場所テンプレート内の設定パッケージの場所
バックアップ トリガー
設定を復元する方法
テンプレート プロファイル
デバイスにテンプレートを登録したとき、または PowerShell/WMI 構成ユーティリティを使用して登録を行ったときに、UE-V テンプレート プロファイルが定義されます。プロファイルの種類には次のようなものがあります。
Roaming (既定)
Backup
BackupOnly
特に指定していない場合、すべてのテンプレートは登録時にローミング プロファイルに含まれます。これらのテンプレートは、該当するテンプレートが有効な、すべての UE-V 対応デバイスに対して設定を同期します。
PowerShell または WMI で Set-UevTemplateProfile コマンドレットを使用して、Backup プロファイルにテンプレートを追加できます。Backup プロファイルのテンプレートは、これらの設定を特殊なデバイス名ディレクトリの設定の保存場所にバックアップします。指定した設定が、この場所にバックアップされます。
BackupOnly を指定したテンプレートには、明示的に復元を指定していない場合は同期しないデバイスに固有の設定が含まれています。これらの設定は、Backup 設定と同じ設定の保存場所のデバイス固有の設定パッケージに保存されます。これらのテンプレートには、このプロファイルに含める必要がある特殊な ID が組み込まれています。
設定の保存場所テンプレート内の設定パッケージの場所
ローミング プロファイル設定は、設定の保存場所に保存されます。Backup または BackupOnly プロファイルに割り当てられているテンプレートは、特殊なデバイス名のディレクトリの設定の保存場所に設定を保存します。これらのプロファイルで、テンプレートを使用する各デバイスには独自のデバイス名があります。UE-V はこれらのディレクトリをクリーンアップしません。
バックアップ トリガー
バックアップは、UE-V の同期をトリガーしたものと同じイベントでトリガーされます。
設定を復元する方法
ユーザーのデバイスを復元すると、別のデバイスのバックアップ フォルダーにある現在登録されているテンプレートの設定と、すべての同期済みの設定が、現在のコンピューターに復元されます。設定の復元方法は次の 2 つです。
自動復元
ユーザーの UE-V 設定の保存パス、ドメイン、およびコンピューター名が現在のユーザーと一致する場合、そのユーザーのすべての設定が同期され、最新の設定のみが適用されます。ユーザーが初めて新しいデバイスにログオンし、これらの条件を満たした場合、設定データはそのデバイスに適用されます。
注意
アクセシビリティおよび Windows デスクトップ設定を適用するには、Windows に再ログオンする必要があります。
手動の復元
更新時にデバイスを復元してユーザーを補助するには、Restore-UevBackup を使用できます。このコマンドを実行すると、ユーザーの現在の設定が設定の保存場所の最新の状態になります。
アプリケーション設定と Windows 設定を元の状態に復元する
WMI と Windows PowerShell コマンドを使用すると、アプリケーションと Windows の設定を、UE-V Agent のインストール後に初めてアプリケーションを起動したときにコンピューターに構成されていた設定値に戻すことができます。この復元アクションは、アプリケーションごと、または Windows 設定ごとに実行されます。設定が復元されるのは、アプリケーションを次に実行するとき、またはユーザーがオペレーティング システムにログオンするときです。
UE-V 2.x で Windows PowerShell を使用してアプリケーション設定と Windows 設定を復元するには
Windows PowerShell ウィンドウを開きます。
アプリケーション設定と Windows 設定を復元するには、次の Windows PowerShell コマンドレットを入力します。
Windows PowerShell コマンドレット 説明 Restore-UevUserSetting -<TemplateID>
アプリケーションのユーザー設定を復元するか、Windows 設定のグループを復元します。
WMI を使用してアプリケーション設定と Windows 設定を復元するには
Windows PowerShell ウィンドウを開きます。
アプリケーション設定と Windows 設定を復元するには、次の WMI コマンドを入力します。
WMI コマンド 説明 Invoke-WmiMethod -Namespace root\Microsoft\UEV -Class UserSettings -Name RestoreByTemplateId -ArgumentList <template_ID>
アプリケーションのユーザー設定を復元するか、Windows 設定のグループを復元します。
注意
UE-V では Windows アプリの設定のロールバックが提供されません。
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