System.Runtime.Remoting 名前空間

System.Runtime.Remoting 名前空間には、開発者が分散アプリケーションを作成および構成するためのクラスとインターフェイスが用意されています。 System.Runtime.Remoting 名前空間のより重要なクラスには、 RemotingConfiguration クラス、 RemotingServices クラス、および ObjRef クラスがあります。

RemotingConfiguration クラスには、構成設定用のインターフェイスとなる静的メソッドがあります。 RemotingConfiguration.Configure メソッドを使用すると、開発者は XML 形式の構成ファイルを使用して、リモート処理インフラストラクチャを構成できます。 RemotingConfiguration クラスには、サーバーに格納されているクライアント アクティブ化オブジェクトとサーバー アクティブ化オブジェクトをクライアントエンドとサーバーエンドで登録するための複数のメソッドもあります。

RemotingServices クラスには、リモート オブジェクトの使用と公開に役立つメソッドが用意されています。 RemotingServices.Marshal メソッドを使用すると、 ObjRef クラスのインスタンスでリモート オブジェクトをアクティブにして、それらと通信するために必要なすべての関連情報を、後からシリアル化したりリモートに送信したりできるように格納しておくことができます。 RemotingServices.Unmarshal メソッドは、この処理の逆で、リモート処理サブ区分を考慮せずに、アプリケーションで使用できるリモート オブジェクトのプロキシを作成します。

ObjRef クラスは、リモート オブジェクトをアクティブにし、通信するために必要なすべての関連情報を保持します。このクラスは、チャネルを使用してリモートの場所に送信されるオブジェクトのシリアル化できる表現です。その場所でオブジェクトはアンマーシャリングされ (Unmarshal のトピックを参照)、リモート オブジェクトのローカル プロキシを作成するために使用できます。

名前空間の階層構造

クラス

クラス 説明
ActivatedClientTypeEntry サーバーでアクティブにできる型としてクライアント エンドで登録されたオブジェクト型の値を保持します。
ActivatedServiceTypeEntry クライアントからの要求に基づいてアクティブにできる型として、サービス エンドで登録されたオブジェクト型の値を保持します。
ObjectHandle 値渡しでマーシャリングされるオブジェクト参照をラップし、それらの参照が間接参照を通じて返されるようにします。
ObjRef プロキシを生成してリモート オブジェクトと通信するために必要なすべての関連情報を格納します。
RemotingConfiguration リモート処理インフラストラクチャを構成するためのさまざまな静的メソッドを提供します。
RemotingException リモート処理中に何かが失敗すると、スローされる例外。
RemotingServices リモート オブジェクトとプロキシを使用および公開するための複数のメソッドを提供します。このクラスは継承できません。
RemotingTimeoutException 以前に指定した期間内にサーバーまたはクライアントに到達できないと、スローされる例外。
ServerException クライアントが、例外をスローできない非 .NET Framework アプリケーションに接続する場合に、クライアントにエラーを通知するためにスローされる例外。
SoapServices SOAP 形式でリモート オブジェクトを使用および公開するための複数のメソッドを提供します。
TypeEntry リモート型のインスタンスをアクティブにするために使用される構成情報を保持する基本クラスを実装します。
WellKnownClientTypeEntry サーバー側でアクティブ化される型 (単一の呼び出しまたはシングルトン) としてクライアントに登録されたオブジェクト型の値を保持します。
WellKnownServiceTypeEntry サーバー側でアクティブ化される型オブジェクト (単一の呼び出しまたはシングルトン) としてサービス エンドに登録されたオブジェクト型の値を保持します。

インターフェイス

インターフェイス 説明
IChannelInfo ObjRef と共に渡されるカスタム チャネル情報を提供します。
IEnvoyInfo エンボイ情報を提供します。
IObjectHandle 値渡しでマーシャリングされるオブジェクトの間接参照のラップを解除するためのインターフェイスを定義します。
IRemotingTypeInfo オブジェクトの型情報を提供します。

列挙体

列挙体 説明
WellKnownObjectMode 既知のオブジェクトをアクティブにする方法を定義します。

参照

.NET Framework クラス ライブラリ