Excel テンプレートによるデータの分析
対象: Dynamics 365 (online)、Dynamics 365 (on-premises)、Dynamics CRM Online、Dynamics CRM 2016
この機能は、CRM Online 2016 更新プログラムおよび CRM 2016 (設置型) で導入されました。
この機能について詳しく知りたい場合は、 このリンクから Dynamics 365 管理者またはサポート担当者をお探しください。
Microsoft Excel は、Dynamics 365 データの解析や表示をする強力な方法を提供します。Excel テンプレートを使用すると、カスタマイズした分析を簡単に作成し、組織内の他のユーザーと共有できます。
Excel テンプレートを使用する
売上予測
パイプラインの管理
リード スコアリング
担当地域の計画
その他
Microsoft Dynamics 365 に含まれる Excel テンプレートを試して、可能な分析の種類の簡易ビューを取得できます。
ヒント
以下のビデオを確認してください: Word および Excel テンプレート (2:38) を使用して Dynamics CRM から直接ドキュメントを作成
新しい Excel テンプレートの作成
以下は、Excel テンプレートを作成するための手順です。
ステップ 1: 既存のデータから、新しいテンプレートを作成
Excel テンプレートを作成できる場所が、Dynamics 365 に 2 か所あります。
設定ページから。 [設定] > [テンプレート] > [ドキュメント テンプレート] > [新規]() の順に移動します。 システム管理者またはシステム カスタマイザーなど [設定] ページへアクセスする十分なアクセス許可が必要です。
レコードの一覧から。 たとえば、[営業] > [営業案件] > [自分のオープンされている営業案件] の順に移動します。 メニュー バーで [Excel テンプレート] > [Excel テンプレートを作成] の順にクリックします。
[Dynamics 365 データからのテンプレートを作成] ページが表示されます。
テンプレートに含めるデータを選択
[Excel テンプレート] をクリックします。
そのエンティティの Dynamics 365 データを含めるエンティティ (レコードの種類) を選択します。 次のフィールドで選択できるビューは、選択するエンティティによって異なります。
ビューを選択します。
[列の編集] をクリックして、テンプレートに含めることができるように、列のプロパティを追加、削除、および修正します。
[ファイルをダウンロードする] をクリックして、テンプレート ファイルを作成します。
警告
[設定] > [データ管理] > [データ インポート用のテンプレート] を使用して、レコードの種類 (エンティティ) と関連付けられる列を除いては、データを含まないテンプレートをダウンロードできます。 詳細については、「データ インポート用のテンプレートのダウンロード」を参照してください。
手順 2: Excel でデータをカスタマイズする
データをカスタマイズする場合は、Excel で、新規に作成されたテンプレートを開きます。
Dynamics 365 サンプル データを使用して、Excel テンプレートをカスタマイズするための簡単な例を説明します。
営業案件データのカスタマイズの例
[編集を有効にする] をクリックして、Excel スプレッドシートのカスタマイズを許可します。
新しい列を追加し、「売上見込み」と名前を付けます。
売上見込みの計算式を作成します。 アドレスを使用してセルを参照しないでください。代わりに、名前を定義して使用します。
ピボット テーブルおよびグラフをを作成します。 これらのおよびその他のデモの手順については、このトピックの今後のアップデートで説明されます。
ユーザーが追加したコンテンツを既存のデータ テーブルの上または右に配置します。 これにより、Dynamics 365 に後で新しいデータを追加し、新しい Excel テンプレートを作成する場合に新しいコンテンツが上書きされるのを防止できます。 詳細については、「Excel テンプレートを使用する際のベスト プラクティスと考慮事項」を参照してください。
スプレッドシートを保存します。
Excel テンプレートをアップロードして Dynamics 365 に取り込む準備ができました。
ステップ 3: テンプレートをアップロードして、他のユーザーと共有する
目的の状態に Excel テンプレートをカスタマイズした場合、Dynamics 365 にアップロードできます。 テンプレートをアップロードする場所が、可用性を決定します。
Dynamics 365 管理者は Excel テンプレートを Dynamics 365 にアップロードするために [設定] ページを使用できます。 設定でアップロードされるテンプレートは Dynamics 365 組織のすべてのユーザーが使用できます。
管理者向け: Excel テンプレートを Dynamics 365 にアップロード
Dynamics 365で、[設定] > [テンプレート] > [ドキュメント テンプレート] の順に移動します。
[テンプレートのアップロード] をクリックします。
ダイアログ ボックスに Excel ファイルをドラッグ、または参照を実行して、ファイルを検索し、アップロードします。
[アップロード] をクリックします。
非管理ユーザーは自身が使用するためにレコードの一覧からテンプレートをアップロードできます。
非管理者または管理者が個人用テンプレートを作成する場合: Excel テンプレートを Dynamics 365 にアップロード
Dynamics 365で、レコードの一覧のあるページを開きます。(例 : 営業の営業案件の一覧) [営業] > [営業案件] > [自分のオープンされている営業案件] の順に移動します。
メニュー バーで [Excel テンプレート] > [Excel テンプレートを作成] の順にクリックします。
[Excel テンプレート] > [アップロード] の順にクリックします。
ダイアログ ボックスにファイルをドラッグ、または参照を実行して、ファイルを検索し、アップロードします。
[アップロード] をクリックします。
ステップ 4: 新しいテンプレートを使用できるユーザーを選択
新しく作成した Excel テンプレートへのアクセスは、アップロードの方法とセキュリティ ロールに付与されたアクセス権によって異なります。セキュリティ ロールを使用して、テンプレートへのアクセスを制御するを確認してください。
[設定] ページからテンプレートをアップロードした場合
アップロードされる Excel テンプレートの情報ページは、次のようになります。
[設定] ページからアップロードされるテンプレートは Dynamics 365 組織のすべてのユーザーが使用できます。 特に何も行う必要はありません。
レコードの一覧からテンプレートをアップロードした場合
アップロードされる Excel テンプレートの情報ページは、次のようになります。
レコードの一覧からアップロードされるテンプレートは、そのテンプレートをアップロードしたユーザーが使用できます。 テンプレートを他のユーザーと共有する手順は次のとおりです。
テンプレート情報ページで、共有をクリックします。
個人ドキュメント テンプレートを共有ページを使用して、Excel を他のユーザーと共有およびアクセス許可の設定を行います。
新しいテンプレートを使用して、データをエクスポートおよび分析
Excel テンプレートを使用するプロセスは次のようになります。
ステップ 1: 分析するエンティティを選択
Dynamics 365 で、作成した Excel テンプレートを使用して分析するエンティティ (レコードの種類) を選択します。 たとえば、[営業] > [営業案件] > [自分のオープンされている営業案件] の順に移動します。 テンプレートが作成されてから、新しい 2 つの営業案件が追加されました。
ステップ 2: 新しい Excel テンプレートを使用して Dynamics 365 のデータをエクスポート
作成した Excel テンプレートを選択します。
このテンプレートは、[設定] ページから作成されましたので、Excel テンプレート のメニューに表示されます。 レコードから作成された場合は、個人 Excel テンプレート に表示されます。
Microsoft Excel Online がある場合は、Dynamics 365 の Excel ウィンドウでそのデータを表示できます。 ない場合、または、Excel ファイルを作成する場合は、[<template name> をダウンロード] をクリックします。
ステップ 3: Excel で Dynamics 365 データを解析する
Excel スプレッドシートに表示される内容は、2 つのことに基づいています。
Dynamics 365 のレコード。 どこからビューをエクスポートするかによって、エクスポートした Excel ファイルで表示される Dynamics 365 レコードが決定します。 たとえば、[クローズされた営業案件] を選択した場合、[自分のオープンされている営業案件] で作成したテンプレートを使用していても、それらのレコードを表示できます。
列。 使用したテンプレートにより、エクスポートした Excel ファイル内のテーブルに表示される列が決まります。 たとえば、[クローズされた営業案件] ビューには、これらの列があります。見込み顧客、ステータス、実売上および実際のクローズ日です。 ただし、使用したテンプレートが、[自分のオープンしている営業案件] に基づいている場合、そのビューに関連付けられる列およびテンプレート作成時にフィルター処理された列が表示されます。
ステップ 4: 結果を他のユーザーと共有する
Excel を使用している場合は、オンラインまたはコンピューターにコピーを保存します。 確認および入力のためにファイルを他のユーザーに送信します。
サンプルの Excel テンプレートを試用する
4 つの Excel テンプレートが Microsoft Dynamics 365 に含まれます。
サンプル Excel テンプレートは、特定のレコードの種類 (エンティティ) で作成されました。 テンプレートは、同じレコードの種類のレコードにのみ適用されます。
名前 |
エンティティ |
---|---|
パイプラインの管理 |
営業案件 ([営業] 領域) |
キャンペーン概要 |
キャンペーン ([マーケティング] 領域) |
サポート案件の SLA の状態 |
サポート案件 ([サービス] 領域) |
サポート案件の概要 |
サポート案件 ([サービス] 領域) |
サンプル Excel テンプレートを適用する
サンプル テンプレートと一致するエンティティの種類の情報があるレコードの一覧を開きます。 たとえば、営業案件の一覧を開いて、パイプラインの管理テンプレートを適用します。
[> Excel テンプレート] をクリックし、[Excel テンプレート] で、サンプル テンプレートを選択します。
テンプレートをダウンロードするか Excelで、開きます。
ヒント
Microsoft Dynamics 365に含まれるテンプレートをエクスポートし、変更してから、新規テンプレートとして、再インポートすることができます。 これにより、カスタム Excel テンプレートの作成をすばやく開始することができます。
Excel テンプレートを使用する際のベスト プラクティスと考慮事項
Dynamics 365 で Excel テンプレートを作成して最大限に活用するためにご注意いただきたい点がいくつかあります。
Excel テンプレートをテストする
Excel には、多くの機能があります。 すべての Excel 機能がテンプレートで予想どおりに機能するかを確認するために、カスタマイズをテストすることをお勧めします。
プライバシーおよびピボット グラフ
既定では、スプレッドシートが開いていると、ピボット グラフのデータは更新されません。 アクセス許可が不十分なユーザーには、特定のピボット グラフのデータを表示しないようにする場合、セキュリティ上の問題が発生します。
次のシナリオを確認してください。
Dynamics 365 管理者は、ピボット グラフの機密性の高いデータを使用してテンプレートを作成し、そのテンプレートを Dynamics 365 に、アップロードします。
ピボット グラフの機密データへのアクセス権のない営業担当者は、テンプレートを使用して、データ解析する Excel ファイルを作成します。
結果。 営業担当者は、Dynamics 365 管理者によってアップロードされた、営業担当者がアクセス許可のないビューを含めたピボット グラフのデータを表示できる場合があります。
さらに、 iOS は、iOS デバイスで Microsoft Excel アプリを使用している場合、ピボット データおよびピボット グラフの更新はサポートされていません。
推奨事項 機密データはピボット テーブルおよびピボット グラフに含まれないようにします。
ピボット グラフのデータを自動的に更新するように設定する
既定では、スプレッドシートを開いても、ピボット グラフのデータは自動的に更新されません。 通常グラフは自動的に更新されます。
Excel で、ピボット グラフを右クリックし、[PivotChart のオプション] > [ファイルを開くとデータを更新] の順にクリックします。
新規データの配置
コンテンツを Excel テンプレートに追加するには、既存のデータの上またはを右にデータを配置します。 2 番目のオプションは、新しいコンテンツを セカンド シートに配置します。
画像のある Excel テンプレートには、エラーが発生する場合があります
この画像に Dynamics 365 データを画像が保存された Excel テンプレートを使用して分析をを実行しようとすると、次のエラーが発生する場合があります。「ワークブックを保存しようとしてエラーが発生しました。 そのため、ワークブックは保存されませんでした。」 テンプレートから画像を削除してから Dynamics 365 に再読み込みをしてください。
Windows 8.1 用 Excel テンプレートと Office アプリケーション
Excel テンプレートは Office モバイル アプリを使用した Windows 8.1 デバイスでは開きません。 次のエラー メッセージが表示されます: 「ドキュメントをできる限り回復しましたが、編集はできません。 問題を解決するために PC のドキュメントを開き修復してください。」
これは既知の問題です。
計算式のテーブル列名と範囲名を使用する
Excel 計算式を作成する場合は、列のタイトルまたはセルの数値を使用しないでください。 代わりに、テーブル列名を使用して、セルまたはセル範囲の名前を定義します。
セキュリティ ロールを使用して、テンプレートへのアクセスを制御する
Dynamics 365 管理者は、Excel テンプレートへのアクセスを細分化して制御できます。 たとえば、営業担当者に Excel テンプレートへの読み取りアクセス権は付与しても、書き込みアクセス権は付与しないということができます。
Dynamics 365 で、[設定] > [セキュリティ] > [セキュリティ ロール] の順にクリックします。
ロールを選択してから、[事業部管理] タブをクリックします。
[ドキュメント テンプレート] を選択し、組織全体で使用できるテンプレートに対するアクセス権を設定します。 個別のユーザーが共有していたテンプレートに対する 個人ドキュメント テンプレート を選択します。
アクセス レベルを調整するために、円をクリックします。
個人ドキュメント テンプレートの表示と削除
個人用のドキュメント テンプレートを削除するには、以下を実行します。
() [高度な検索] をクリックします。
[検索] で、[個人ドキュメント テンプレート] を選択します。
[結果][(!)] をクリックします。
削除する個人ドキュメント テンプレートを選択し、[削除] をクリックします ()。
Microsoft Edge には、Excel テンプレートはアップロードしません
Microsoft Excel テンプレートが Microsoft Edge をブラウザーとして使用しているときに Dynamics 365 にアップロードする場合は、Microsoft Edge を更新して、やり直してください。
プライバシーに関する声明
Microsoft Dynamics 365 (オンライン) を使用する場合、データを静的ワークシートにエクスポートすると、エクスポートされるデータのローカル コピーが作成され、ご使用のコンピューターに保存されます。 データはセキュリティで保護された接続経由で Dynamics 365 (オンライン) からコンピューターに転送され、ローカル上のこのコピーと Dynamics 365 (オンライン) 間の接続は保持されません。
動的ワークシートまたはピボットテーブルにエクスポートする場合、Excel ワークシートと Dynamics 365 (オンライン) とのリンクが維持されます。 動的ワークシートまたはピボットテーブルが更新されるたびに、ユーザーは自分の資格情報を使用して Dynamics 365 (オンライン) で認証を受けることになります。 ユーザーは閲覧のアクセス許可を持つデータを確認できます。
管理者は、組織のユーザーのセキュリティ ロールを使用することで、そのユーザーがデータを Excel にエクスポートできるかどうかを決定します。