Exchange 2010 ハイブリッド展開の空き時間情報の共有について

 

適用先: Exchange Server 2010 SP2

ハイブリッド展開の大きなメリットの 1 つとして、社内組織のユーザーとクラウドベース組織のユーザーの間で空き時間 (予定表の空き時間) 情報を共有できることが挙げられます。両方の組織のユーザーは、あたかも物理的に同じ組織内にいるかのように、互いの予定表を閲覧することができます。これにより、会議やリソースを簡単にしかも効率的にスケジューリングできます。

空き時間情報の共有機能を有効にするには、ハイブリッド展開において、次のようないくつかのコンポーネントが必要です。

  • フェデレーションの信頼   社内組織とクラウドベース組織の両方で、Microsoft Federation Gateway とのフェデレーションの信頼を確立しておく必要があります。フェデレーションの信頼関係は、Exchange 組織向けのパラメーターを定義する Microsoft Federation Gateway と 1 対 1 の関係にあります。ゲートウェイはこれらのパラメーターを使用して、社内組織とクラウドベース組織の間の信頼を仲介し、組織のユーザー間の空き時間情報を交換します。ゲートウェイを使用したフェデレーションの信頼関係は、クラウドベース組織でアカウントが作成されたときに、既定で自動的に設定されます。

    詳細情報:フェデレーション委任について

  • 組織上の関係   組織上の関係は、社内組織とクラウドベース組織の両方に対して設定する必要があります。組織で共有される空き時間情報のレベルは、組織上の関係によって定義されます。

    詳細情報:組織の関係の作成

ハイブリッド展開するように組織を構成する場合、空き時間予定表の共有アクセス権限の構成は必須ではありません。ただし、Microsoft Federation Gateway を使用してフェデレーションの信頼を作成することと、社内組織とクラウドベース組織の組織上の関係を構成することは、ハイブリッド展開の要件です。組織ユーザー間の空き時間共有を許可しない場合は、それに合わせて組織上の関係のアクセス レベルを構成してください。

次の表に示すハイブリッド展開での機能は、フェデレーションの信頼と組織上の関係に応じて異なります。

メッセージの範囲 機能

電子メール クライアント

  • メッセージ追跡

  • メール ヒント

  • 複数のメールボックス検索

トランスポート

  • メールボックスの移動

  • セキュリティで保護された組織内のメッセージ配信

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