アドレス帳サーバーの機能強化

トピックの最終更新日: 2009-01-22

これまで、Office Communicator 2007 などの Office Communications Server クライアントは、専用のファイル サーバー上の共有フォルダからダウンロードしたローカルのアドレス帳ファイルを検索して、グローバル アドレス一覧情報をユーザーに提供していました。このリリースでも、Office Communicator および Office Communicator Phone Edition が引き続き、アドレス帳サーバーによって提供されるアドレス帳ファイルをダウンロードして使用します。ただし、Office Communications Server 2007 R2 では、Microsoft Office Communicator Mobile for Windows Mobile クライアントの 2007 R2 バージョンのユーザーにグローバル アドレス一覧情報を提供するアドレス帳 Web クエリ サービスが導入されています。Communicator Mobile for Windows Mobile クライアントは、アドレス帳クエリ サービスを使用してアドレス帳ファイルをモバイル デバイスにダウンロードするのではなく、インターネットを介して HTTPS クエリをアドレス帳 Web クエリ サービスに送信して、ユーザーの検索クエリに対する結果を提供します。

アドレス帳 Web クエリ サービスは、Office Communications Server 2007 R2 Enterprise Edition または Office Communications Server 2007 R2 Standard Edition のインストール時に Web コンポーネント サーバーに自動的にインストールされます。アドレス帳 Web クエリ サービスはインターネット インフォメーション サービス (IIS) でホストされ、クライアントの認証には統合 Windows 認証を使用します。アドレス帳 Web クエリ サービスの URL は、プール レベルにある Web コンポーネントのプロパティ ページで確認できます。既定の URL は https://<WebFarmFQDN>/GroupExpansion/<Int|Ext>/service.asmx です。クライアントは、インバンド プロビジョニングを通じてアドレス帳 Web クエリ サービスの URL を取得します。

このリリースでは、アドレス帳サーバーが引き続き RTC データベースからユーザーおよび連絡先の情報を取得して Office Communicator、Office Communicator Phone Edition、および Office Communicator 2007 R2 Attendant クライアントによってダウンロードされるアドレス帳ファイルに書き込みます。また、アドレス帳サーバーでは、エンタープライズ プールと Standard Edition サーバーが使用するバックエンド データベースにユーザーと連絡先情報のサブセットを含むアドレス帳データベース (RTCAb) を作成するようになりました。アドレス帳 Web クエリ サービスでは、アドレス帳サーバーのダウンロード ファイルに使用されるファイル サーバーにアクセスする必要はありません。サービスは、Communicator Mobile for Windows Mobile クライアントからの検索クエリに応答する形で、アドレス帳サーバーが作成、管理する RTCAb データベースに HTTPS を介して直接クエリを送信します。

Dd425099.note(ja-jp,office.13).gif注:
サーバーのアドレス帳サーバー PartitionByOU WMI プロパティが TRUE に設定されている場合、RTCAb 検索のスコープは、検索クエリを送信したクライアントと同じ組織単位 (OU) に制限されます。

アドレス帳サーバーは、アドレス帳ダウンロード ファイルの新しいバージョンを毎日生成するだけでなく、RTCAb データベースも毎日更新します。高可用性と冗長性を実現するために、RTCAb データベースの参照テーブルには 2 つのパーティションが含まれています。これにより、一方のパーティションの更新中に、もう一方のパーティションを使用できます。