外部ユーザー アクセスに対する DNS 要件

トピックの最終更新日: 2010-04-14

エッジ サーバーは、アクセス エッジ サービス、Web 会議エッジ サービス、および音声ビデオ エッジ サービスという 3 種類のサービスを実行します。各サービスには、別個の外部インターフェイスと内部インターフェイスがあります。各サービスは、別個の外部 IP アドレス/ポートの組み合わせを必要とします。ここでは、各サービスがその既定のポート設定を使用できるよう、3 つのサービスにそれぞれ異なる IP アドレスを割り当てる構成をお勧めします。

また、外部インターフェイスと内部インターフェイスに対して、特定のドメイン ネーム システム (DNS) 設定を構成する必要があります。通常は、内部ネットワーク上の適切なサーバーを指すように DNS レコードを構成します。DNS レコードは、サービスごとに構成します。

Dd425138.note(ja-jp,office.13).gif注:
DNS SRV スプーフィングを防止し、また、ユーザーの Uniform Resource Identifier (URI) と実際の資格情報の有効な対応関係が証明書から得られるようにするため、Office Communications Server 2007 R2 では、DNS SRV ドメインの名前が、証明書に記載されているサーバー名と一致している必要があります。サブジェクト名 (SN) は、sip.<ドメイン> を指す必要があります。

次の表では、エッジ サーバーで必要となる DNS レコードについて詳しく説明します。

Dd425138.note(ja-jp,office.13).gif注:
次の表とこのドキュメントで使用されているポート番号は、通常は既定のポートです。別のポート設定を使用する場合は、それに合わせてこのドキュメントに記載されている手順を読み替える必要があります。

表 1. エッジ サーバーで必要な DNS レコード

内部/外部レコード サーバー DNS 設定

外部

エッジ サーバー

フェデレーション パートナーによるドメインの DNS 検出をサポートする。ポート 5061 を使用する _sipfederationtls._tcp.<ドメイン> (<ドメイン> は組織の SIP ドメイン名) の 1 つのエッジ サーバー用の外部 SRV レコード。この SRV は、アクセス エッジ サービスの外部完全修飾ドメイン名 (FQDN) を持つ A レコードを指している必要があります。複数の SIP ドメインが存在する場合は、ドメインごとに DNS SRV レコードが必要です。この SRV レコードで選択したエッジ サーバーが、すべてのフェデレーション トラフィックが通過するエッジ サーバーになります。

Microsoft Office Communicator および Microsoft Office Live Meeting クライアント経由の外部ユーザー アクセスをサポートする。ポート 443 を使用する _sip._tls.<ドメイン> (<ドメイン> は組織の SIP ドメイン名) 用の DNS SRV レコード。この SRV レコードは、アクセス エッジ サービスの A レコードを指している必要があります。SIP ドメインが複数存在する場合は、ドメインごとに DNS SRV レコードを作成する必要があります。負荷を分散する場合は、SRV レコードごとに異なるエッジ サーバーを指すことができます。

Dd425138.note(ja-jp,office.13).gif注:
DNS SRV クエリで複数の DNS レコードが返された場合、アクセス エッジ サービスは、優先度の数値が最も小さく、重みの数値が最も大きい DNS SRV レコードを選択します。同じ優先度と重みを持つ複数の DNS SRV レコードが返された場合、アクセス エッジ サービスは、DNS サーバーから最初に返された SRV レコードを選択します。

アクセス エッジ サービスのドメイン参照を解決する。組織内のサポートされる SIP ドメインごとに、アクセス エッジ サービスの外部 IP アドレス (複数のエッジ サーバーが展開されている場合は、外部ロード バランサ上のアクセス エッジ サービスによって使用される仮想 IP アドレス) に解決する sip.<ドメイン> 用の外部 A レコード。クライアントは、アクセス エッジ サービスに接続するための SRV レコードの参照を実行できなかった場合、この A レコードを代替として使用します。

Web 会議エッジ サービス用のドメイン参照を解決する。Web 会議エッジ サービスの外部名を、Web 会議エッジ サービスの外部 IP アドレス (複数のエッジ サーバーが展開されている場合は、外部ロードバランサ上の Web 会議エッジ サービスによって使用される仮想 IP アドレス) に解決する外部 DNS A レコード。

音声ビデオ エッジ サービスのドメイン参照を解決する。音声ビデオ エッジ サービスの外部 FQDN を、音声ビデオ エッジ サービスの外部 IP アドレス (複数のエッジ サーバーが展開されている場合は、外部ロード バランサ上の音声ビデオ エッジ サービスによって使用される仮想 IP アドレス) に解決する外部 DNS A レコード。

外部 

リバース プロキシ

外部ユーザーに対する Web 会議をサポートする。Web ファームの外部 FQDN を、リバース プロキシの外部 IP アドレスに解決する外部 DNS A レコード。クライアントは、このレコードを使用してリバース プロキシに接続します。

外部デバイスによるデバイス更新サービスへのアクセスをサポートする。リバース プロキシの外部 IP アドレスを、Office Communications Server 2007 R2 エンタープライズ プールの、またはデバイス更新サービスをホストする Standard Edition サーバーの IP アドレスに解決する外部 DNS A レコード。詳細については、「デバイス更新サービス」を参照してください。

内部

エッジ サーバー

組織の Office Communications Server 2007 R2 サーバーがエッジ サーバーの内部インターフェイスに接続できるように内部 DNS A レコードを設定する必要があります。

エッジ サーバーが 1 つの場合は、エッジ サーバーの内部 FQDN をエッジ サーバーの内部 IP アドレスに解決する 1 つの内部 DNS A レコードが必要です。

1 つのサイトに複数のエッジ サーバーが存在する場合は、次の DNS レコードが必要です。

  • アクセス エッジ サービス配列の内部 FQDN を、内部ロード バランサ上のアクセス エッジ サービス配列の仮想 IP (VIP) に解決する内部 DNS A レコード。
  • 音声ビデオ エッジ サービス配列の内部 FQDN を、内部ロード バランサ上の音声ビデオ エッジ サービス配列の VIP に解決する内部 DNS A レコード。
  • 各エッジ サーバーで、そのサーバー上の Web 会議エッジ サービスの内部 FQDN を、そのサーバー上の Web 会議エッジ サービスの内部 IP アドレスに解決する内部 DNS A レコード。