ネットワーク インフラストラクチャの要件

音声ビデオのネットワーク要件

Office Communications Server 展開における音声ビデオの主要なネットワーク要件は、次のとおりです。

• 複数のエッジ サーバーがロード バランサの背後に展開されている場所では、外部ファイアウォールはネットワーク アドレス変換 (NAT) として機能しません。ただし、1 つのエッジ サーバーのみが展開されているサイトでは、外部ファイアウォールを NAT として構成できます。この要件の詳細については、「外部ユーザー アクセスに対するファイアウォール要件」を参照してください。
• 組織でサービスの品質 (QoS) インフラストラクチャが使用されている場合、メディア サブシステムは、この既存のインフラストラクチャで機能するように設計されています。詳細については、「QoS 環境の要件」を参照してください。
• IPSec を使用する場合は、音声およびビデオ トラフィックに使用されるポート範囲に対する IPSec を無効にすることをお勧めします。詳細については、「IPSec 例外」を参照してください。

最適なメディア品質を確保するには、以下の操作を行います。

• ストリームが有効になっている場合は、ピーク利用期間に音声ストリームにつき 45 Kbps (キロビット/秒) およびビデオ ストリームにつき 300 Kbps のスループットをサポートするようにネットワーク リンクのプロビジョニングを行います。双方向の音声またはビデオ セッションは、2 つのストリームから成ります。
• このレベルを超えるトラフィックの予想外の増加や、時間の経過に伴う利用率の増大に対処するために、Office Communications Server メディア エンドポイントでは、変化するネットワーク状態に適応し、許容できる品質を維持しながら音声やビデオのスループット (前の段落を参照) の 3 倍の負荷をサポートできます。ただし、その場合は、ネットワーク状態の変化 (一時的な大量のパケット損失など) を動的に処理するための Office Communications Server メディア エンドポイントの機能が低下するので、この適応性により、プロビジョニング不足のネットワークがサポートされると想定しないでください。
• プロビジョニングが困難でコストがきわめて高いネットワーク リンクでは、トラフィック量を低く想定したプロビジョニングを検討し、Office Communications Server メディア エンドポイントの順応性によって、そのトラフィック量とピーク トラフィック レベルの間の差異を吸収せざるを得ない場合があります。その際には、音声品質が一部低下するだけでなく、トラフィックの突然のピークを吸収する余裕も小さくなります。
• 短期間では正しくプロビジョニングできないリンク (貧弱な WAN リンクを備えたサイトなど) の場合は、特定ユーザーについてはビデオを無効にすることを検討してください。
• ピーク負荷でエンド ツー エンドの最大遅延 (待ち時間) 150 ミリ秒 (ms) を保証するようにネットワークのプロビジョニングを行います。待ち時間は Office Communications Server メディア コンポーネントでは減らすことができない 1 つのネットワーク障害であり、弱点を探して排除することが重要です。

Web 会議のネットワーク要件

IIS サーバーからダウンロードされる会議コンテンツ用の帯域幅の使用率は、アップロードされているコンテンツのサイズに依存します。ユーザー モデルでは、テスト済みの平均コンテンツ サイズが定義されます。帯域幅に関する考慮事項を含む、ユーザー モデルおよびその他の処理能力計画に関する考慮事項については、「処理能力の計画」を参照してください。