診断ログの解釈

CE ログ タスク

RoundTable では、ハードウェア機能テストおよび重大なシステム問題について、CE ログへの書き込みが行われます。ここでは、CE ログに関して実行できるいくつかのタスクを示します。

CE ログを Update Service サーバーに送信する

• コマンド プロンプトを開き、次のコマンド ラインを実行します。

rtmanage.exe -m:diag -l:flush

デバイスの CE ログが、共有上のディレクトリに書き込まれます。ディレクトリ名は、デバイスのプロダクト ID です。

CE ログのファイル名は YYYYMMDDHHMMSS-CELOGn.clg の形式で、n は 0 または 1 です。たとえば、20070501170926-CELOG0.clg のような名前になります。

注:
このファイル名は、Office Communications Server 2007 Update Service の実装に基づいて変更される可能性があります。

CE ログを解釈する

.clg ファイルを解釈するには、Windows CE Platform Builder に付属している Readlog.exe を使用する必要があります。または、Microsoft カスタマ サービスおよびサポートにファイルを送信して調査を依頼することもできます。Readlog のコマンド ライン オプションの詳細については、https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=147112 を参照してください。

.clg ファイルの内容をテキスト ファイルに抽出するには、Readlog.exe の実行時に -v (verbose) 出力オプションを使用します。たとえば、次のようにします。Readlog.exe -v CE_log_file output_file.txt.

CE ログには、ハードウェア機能テストの結果と重大なシステム エラーが含まれます。

CE ログの内容の例を次に示します。

0:00:01.523.868 : Raw data   31 (wchar), ,,,FIRMWARE REV,,NA,1.0.3528.0
0:00:01.524.306 : Raw data   31 (wchar), ,,,FIRMWARE CURRENT REV,,NA,,,
0:00:01.524.769 : Raw data   41 (wchar), ,,,FIRMWARE FACTORY REV,,NA,1.0.3528.0,,
0:00:01.525.254 : Raw data   27 (wchar), ,,,OS REV,,NA,1.0.3528.0,,
0:00:01.525.674 : Raw data   26 (wchar), ,,,POST Version,,NA,1.0,,
0:00:01.526.107 : Raw data   30 (wchar), ,,,CPU STATUS,,PASS,0x10000,,
0:00:01.526.557 : Raw data   36 (wchar), ,,,ETH0 TEST,,NOT DONE,0xFFFFFFFF,,
0:00:01.527.109 : Raw data   36 (wchar), ,,,ETH1 TEST,,NOT DONE,0xFFFFFFFF,,
0:00:01.527.626 : Raw data   36 (wchar), ,,,VDSP ENUM STATUS,,PASS,0x30000,,
0:00:01.528.088 : Raw data   36 (wchar), ,,,USBF ENUM STATUS,,PASS,0x30001,,
0:00:01.528.539 : Raw data   36 (wchar), ,,,USBH ENUM STATUS,,PASS,0x30002,,
0:00:01.528.965 : Raw data   30 (wchar), ,,,RTC VERIFY,,PASS,0x40001,,
0:00:01.529.756 : Raw data   35 (wchar), ,,,TOUCHCTL VERIFY,,PASS,0x40000,,
0:00:01.530.221 : Raw data   38 (wchar), ,,,NORFLASH VERIFY,,FAIL,0xFFFFFFFF,,
0:00:01.530.671 : Raw data   36 (wchar), ,,,NANDFLASH VERIFY,,PASS,0x60000,,
0:00:01.531.213 : Raw data   30 (wchar), ,,,LCD VERIFY,,PASS,0x70000,,
0:00:01.531.646 : Raw data   30 (wchar), ,,,SDRAM TEST,,PASS,0x80000,,
0:00:01.532.087 : Raw data   32 (wchar), ,,,System Cable,,PASS,0x90000,,
0:00:01.532.540 : Raw data   39 (wchar), ,,,UFN1:Initialize,,PASS,0x00000000,,
0:00:01.532.989 : Raw data   39 (wchar), ,,,HCD1:Initialize,,PASS,0x00000000,,
0:00:01.533.518 : Raw data   39 (wchar), ,,,HCD3:Initialize,,PASS,0x00000000,,
0:00:01.534.027 : Raw data   53 (wchar), ,,,Display Hardware,,PASS,Initialized Successfully,,
0:00:07.754.119 : Raw data   31 (wchar), ,,,PSTN,,FAIL,Initialization,,
0:00:08.737.588 : Raw data   31 (wchar), ,,,PSTN,,FAIL,Initialization,,
0:00:08.738.118 : Raw data   33 (wchar), ,,,ADSP Microphone Test,,PASS,,,
0:00:46.745.599 : Raw data   29 (wchar), ,,,Camera ID,,PASS,723308F,,
0:00:46.746.059 : Raw data   22 (wchar), ,,,Restarts,,PASS,0,,
0:00:46.746.553 : Raw data   40 (wchar), ,,,Video Port,,PASS,0 Frames Dropped.,,
0:00:46.747.036 : Raw data   35 (wchar), ,,,Camera Video,,PASS,Y Y Y Y Y ,,
0:00:46.747.496 : Raw data   29 (wchar), ,,,I2C Status,,PASS,OK 0 C,,
0:00:46.747.936 : Raw data   26 (wchar), ,,,Calibration,,PASS,OK,,
0:00:46.749.127 : Raw data   28 (wchar), ,,,White Balance,,FAIL,NO,,
0:00:46.749.719 : Raw data   19 (wchar), ,,,POST,,PASS,OK,,
0:00:46.750.187 : Raw data   27 (wchar), ,,,Stack Health,,PASS,OK,,

ハードウェア エラーは、次のエントリに含まれる FAIL で識別できます。

0:00:01.526.107 : Raw data   30 (wchar), ,,,CPU STATUS,,FAIL,0x10000,,
0:00:01.527.626 : Raw data   36 (wchar), ,,,VDSP ENUM STATUS,,FAIL,0x30000,,
0:00:01.528.088 : Raw data   36 (wchar), ,,,USBF ENUM STATUS,,FAIL,0x30001,,
0:00:01.528.539 : Raw data   36 (wchar), ,,,USBH ENUM STATUS,,FAIL,0x30002,,
0:00:01.528.965 : Raw data   30 (wchar), ,,,RTC VERIFY,,FAIL,0x40001,,
0:00:01.529.756 : Raw data   35 (wchar), ,,,TOUCHCTL VERIFY,,FAIL,0x40000,,
0:00:01.530.671 : Raw data   36 (wchar), ,,,NANDFLASH VERIFY,,FAIL,0x60000,,
0:00:01.531.213 : Raw data   30 (wchar), ,,,LCD VERIFY,,FAIL,0x70000,,
0:00:01.531.646 : Raw data   30 (wchar), ,,,SDRAM TEST,,FAIL,0x80000,,
0:00:01.532.087 : Raw data   32 (wchar), ,,,System Cable,,FAIL,0x90000,,
0:00:01.532.540 : Raw data   39 (wchar), ,,,UFN1:Initialize,,FAIL,0x00000000,,
0:00:01.532.989 : Raw data   39 (wchar), ,,,HCD1:Initialize,,FAIL,0x00000000,,
0:00:01.533.518 : Raw data   39 (wchar), ,,,HCD3:Initialize,,FAIL,0x00000000,,
0:00:01.534.027 : Raw data   53 (wchar), ,,,Display Hardware,,FAIL,Initialization failed,,

注:
CE ログは、Microsoft の開発者によってデバッグされる必要があるので、ローカライズされません。

RoundTable CE ログの誤り

CE ログには、次に示すような、無害な正しくないエントリが含まれます。

0:00:01.530.221 : Raw data   38 (wchar), ,,,NORFLASH VERIFY,,FAIL,0xFFFFFFFF,,

NORFLASH VERIFY テストは実行されず、実行の必要もありません。NORFLASH のエラーが発生しても RoundTable デバイスは起動されません。

診断ログ

RoundTable デバイス構成の [ログ] セクションで "サーバーにログを記録" フィールドがオンになっている場合、デバイスから Microsoft Office Communications Server 2007 Update Service に自己診断データが書き込まれます。ログのファイル名と場所については、Office Communications Server 2007 Update Service のドキュメントを参照してください。

診断ログ スキーマ

次の表に、列番号ごとの列名とデータ型を示します。診断ログのデータはコンマで区切られます。

列番号ごとの診断ログ スキーマ名

診断ログの解釈

RoundTable 診断ログは、POST、Health、および Image Update の 3 つの LoggingType カテゴリに分類されます。電源投入時の自己テスト (POST) 診断は、デバイスの電源が投入されたときに生成される情報で構成されます。Health 診断は、システム パフォーマンスまたはリソース使用量の面からの、デバイスの状態に関する診断です。Image Update 診断は、デバイス ファームウェアの更新状況に関する診断です。

LoggingType == POST

RoundTable の電源が投入されると POST が実行されます。次の表に、使用される列と記録される値を示します。Component の 3 つの値は、システム、オーディオ デジタル信号プロセッサ、およびビデオ デジタル信号プロセッサを表します。

POST ログで使用される列と値

Component が System の場合、Property 列、Value2 列、および Value3 列のみが使用されます。

Property 列には、テストの名前が含まれます。Value2 列には、状態 (PASS | FAIL | NOT DONE | NA) が含まれます。Value3 列には、詳細な状態コードが含まれます。これらのエントリは、システムの全般的な状態を示します。一部のエントリは、システムが使用するために予約されています。

次の表に、Component の値が System の場合に使用される Property 列、Value2 列、および Value3 列の値を示します。

Component == System の場合の POST ログのプロパティと値

Component が VDSP の場合、Property 列、Value2 列、および Value3 列のみが使用されます。

Property 列には、テストの名前が含まれます。Value2 列には、状態 (PASS | FAIL | NOT DONE | NA) が含まれます。Value3 列には、詳細な状態コードが含まれます。これらのエントリは、ビデオ サブシステムの全般的な状態を示します。

次の表に、Component の値が VDSP の場合に使用される Property 列、Value2 列、および Value3 列の値を示します。

Component == VDSP の場合の POST ログのプロパティと値

Component が ADSP の場合、Property 列、Value2 列、および Value3 列のみが使用されます。

Property 列には、テストの名前が含まれます。Value2 列には、状態 (PASS | FAIL | NOT DONE | NA) が含まれます。Value3 列には、詳細な状態コードが含まれます。これらのエントリは、オーディオ サブシステムの初期化フェーズの全般的な状態を示します。

次の表に、Component の値が ADSP の場合に使用される Property 列、Value2 列、および Value3 列の値を示します。

Component == ADSP の場合の POST ログのプロパティと値

Logging Type == Health

状態のログには、システム パフォーマンスと使用状況の 2 種類があります。ここでは、システム パフォーマンスのログについて説明します。使用状況のログについては、次のセクションで説明します。

システム パフォーマンスとは、メモリ使用量、システムの稼働時間、およびオーディオ デジタル信号プロセッサの状態のことです。

次の表に、状態のログで使用される列と記録される値を示します。

システム パフォーマンスのログで使用される列と値

パフォーマンスのログ記録の場合、Component 列、Subcomponent 列、Property 列、および Value1 列のみが使用されます。

次の表に、System (メモリ使用量または稼働時間) およびオーディオ デジタル信号プロセッサ (ADSP) の状態の列に使用される値を示します。

Component 列、Subcomponent 列、Property 列、および Value1 列に使用される値

ここでは、使用状況のログについて説明します。

次の表に、LoggingType が Health で Property が Usage の場合に使用される列と値を示します。

使用状況のログで使用される列と値

次の表に、使用状況のログで使用される列と値を示します。この種類の使用状況のログでは、Component 列、Property 列、Value1 列、Value2 列、Value3 列、Value4 列、および Value5 列が使用されます。Value3 の値はセッションの種類を示し、PcAudio、PcVideo、PstnCall のいずれかになります。Microsoft RoundTable で VoIP が使用されている場合、PcAudio の使用状況エントリは開始時刻と終了時刻と共に記録されます。Microsoft RoundTable でビデオ ストリームが使用されている場合、PcVideo の使用状況エントリは開始時刻と終了時刻と共に記録されます。Microsoft RoundTable がアナログ電話として使用されている場合、PstnCall の使用状況エントリは開始時刻と終了時刻、発信元の電話番号 (RoundTable デバイス構成で構成されます)、およびダイヤルされた電話番号の最初の桁と共に記録されます。

Component == System の場合に使用状況ログに使用される値

注:
使用状況に関するレポートを作成するには、診断ログをデータベースにインポートし、Component が System で Property が Usage のすべてのレコードのビューを作成します。

Logging Type == Image Update

次の表に、LoggingType が Image Update の場合に使用される列と記録される値を示します。

Image Update のログで使用される列と値