サイト定義と構成

最終更新日: 2011年2月2日

適用対象: SharePoint Foundation 2010

サイト定義は、Microsoft SharePoint Foundation Web サイトの一意な種類を定義します。SharePoint Foundation には複数のサイト定義が組み込まれています。サイト定義には、複数の "サイト定義の構成" を指定することができます。SharePoint Foundation Web サイトは特定のサイト定義の構成に基づいています。この理由から、サイト定義は構成のファミリと考えることができます (ただし、1 つの構成しか含まれないファミリもあります)。

新しい Web サイトを作成するときに使用できる構成の 4 つのサイト定義を次に示します。

  • STS には、空のサイト、チーム サイト、およびドキュメント ワークスペースのサイト定義の構成を定義します。

  • MPS には、一般的な会議ワークスペース、空の会議ワークスペース、意志決定の会議ワークスペース、イベントの会議ワークスペース、および複数ページの会議ワークスペースのサイト定義の構成を定義します。

  • BLOG には、ブログのサイト定義を構成します。

  • SGS には、グループ ワーク サイトのサイト定義を構成します。

次のサイト定義も SharePoint Foundation に組み込まれていますが、新しいサイトのベースとして使用することはできません。

  • CENTRALADMIN には、サーバーの全体管理 Web サイトのサイト定義を構成します。

  • TENANTADMIN には、SharePoint Foundation サイトがホストする機能をサポートするサイト定義を構成します。

  • WIKI には、以前のバージョンの SharePoint Foundation で最初に作成された古い Wiki サイトのサイト定義を構成します。SGS サイトの標準のサイト ページは Wiki に対応しているので、ユーザーは Wiki 用に特別なサイトを作成する必要はありません。

  • GLOBAL には、他のすべてのサイト構成を初期化するときに使用する基本的な構成を提供します。

各サイト定義は、SharePoint Foundation のインストール時に、SharePoint Foundation サーバーの %ProgramFiles%\Common Files\Microsoft Shared\web server extensions\14\TEMPLATE\SiteTemplates サブフォルダーに配置されたファイルの組み合わせをとおして有効になります。サイト定義ファイルの XML マークアップには, .xml, .aspx, .ascx, .master ページ ファイルなど、%ProgramFiles%\Common Files\Microsoft Shared\web server extensions\14\TEMPLATE の他のサブフォルダーにあるファイルのほか、ドキュメント テンプレート ファイル (.dot, .htm など) およびコンテンツ ファイル (.gif, .doc など) への参照が含まれている場合があります。

ページのカスタマイズ

サイト定義ファイルは、初回ランタイム アクセス時にサーバーのメモリにキャッシュされます。その結果、不必要なデータの格納や取得の処理が減少し、またカスタマイズされていないページをサイト間で再利用できるようになるため、スケーラビリティとパフォーマンスが向上します。サイト定義ファイルに含まれる情報は、以降要求が行われるたびにキャッシュから取得されます。

サイト ページをカスタマイズすると、Web パーツに対する変更のようなブラウザーベースのカスタマイズを除き、ページとその内容がコンテンツ データベースに格納されます。また、アップロードした .aspx ファイルもデータベースに保存されます。カスタマイズしたページの内容はセーフ モード解析をとおしてルーティングされます。このルーティングは、安全でないサーバー側コードが実行されることを防ぎ、C:\Inetpub\wwwroot\wss\VirtualDirectories の SharePoint Foundation アプリケーションのサブフォルダーの web.config ファイルに指定された、安全なコントロールのリストに全面的に依存することで、実行時にレンダリングできるコントロールを判断します。

コア スキーマ ファイル

サイト定義の構造と内容を管理する主な XML ファイルを次に示します。

  • WebTemp*.xml ファイル

    サイト定義と構成を識別し、その定義と構成が、新しい Web サイトを作成するユーザーのユーザー インターフェイス (UI) にどのように表示されるかに関する情報を提供します。

    場所: %ProgramFiles%\Common Files\Microsoft Shared\web server extensions\14\TEMPLATE\1033\XML

  • Onet.xml ファイル

    ナビゲーション領域を定義し、UI で使用できるリスト定義と、ドキュメント テンプレートおよびテンプレート ファイルを指定し、リストに表示する基本的な種類を定義します。さらに、サイト定義の構成とモジュールを定義します。

    場所: %ProgramFiles%\Common Files\Microsoft Shared\web server extensions\14\TEMPLATE\SiteDefinitions\site_type\XML

これらの各 XML ファイルでは、CAML (Collaborative Application Markup Language) を使用して、サイトのさまざまな側面を定義します。

組み込みの WebTemp.xml ファイルと、展開されている可能性がある WebTemp*.xml 補助ファイルでは、サイトの作成に使用できるサイト定義の構成を指定します。カスタム サイト定義を作成する場合、元の WebTemp.xml ファイルを編集する代わりに、カスタム WebTemp*.xml ファイルを作成することをお勧めします (「[方法] カスタム サイト定義および構成を作成する」を参照)。SharePoint Foundation では、UI で使用できるサイト定義の構成を表示する際、すべての WebTemp*.xml ファイルの内容が結合されます。このため、サイト定義の内容を 1 つの WebTemp.xml ファイルに結合する必要がなく、サイト定義のインストールおよびアンインストールが簡略化されます。

Onet.xml では、トップ ナビゲーションと [サイド リンク バー] の領域を定義し、作成に使用できるリストの種類の基本セットを指定します。また、ドキュメント テンプレートと各テンプレートのファイルの種類を指定し、サイト構成で使用できるファイルと "すべてのユーザー" Web パーツを明細化します。他のすべての Onet.xml ファイルが継承するグローバルな Onet.xml ファイルでは、一般的なリスト、ドキュメント ライブラリ、ディスカッション フォーラム、投票またはアンケート、案件リストなど、リストに表示する基本的な種類を定義します。

さらに、Onet.xml では、Configuration 要素を使用して、サイト定義 (STS や BLOG) でサイト定義の構成を定義し、Module 要素を使用して、各サイト定義の構成のモジュールを定義します。モジュールの詳細については、「[方法] ファイルを準備する」を参照してください。

Configuration によって、サイト定義の構成の作成時に組み込まれる一連のリスト、機能、およびモジュールを指定します。サイト定義の構成の詳細については、「[方法] カスタム サイト定義および構成を作成する」を参照してください。

サイトの種類の定義および構成で使用されるスキーマ ファイルの詳細については、「WebTemp*.xml ファイルについて」および「Onet.xml ファイルについて」を参照してください。

注意注意

最初にインストールされているサポート定義は変更できません。新しい種類のサイトが必要な場合は、新しい WebTemp*.xml ファイルと新しい Onet.xml ファイルを作成する必要がありますが、組み込まれたサイトの種類のいずれかの Onet.xml ファイルから対応するセクションをコピーすることで、カスタム Onet.xml ファイルのセクションを多数作成できます (ただし、可能な限り、カスタム サイト定義よりもカスタム Web テンプレートを作成することをお勧めします。この決定の詳細については、「カスタム Web テンプレートとカスタム サイト定義の使い分け」を参照してください)。

関連項目

タスク

[方法] カスタム サイト定義および構成を作成する

参照

Configuration

主要な CAML ファイル

Module

概念

[方法] カスタム リスト定義を作成する

[方法] ファイルを準備する

Onet.xml ファイルについて

WebTemp*.xml ファイルについて

その他の技術情報

Collaborative Application Markup Language (CAML)