Finder の実装

最終更新日: 2010年4月19日

適用対象: SharePoint Server 2010

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説明
構文
備考

説明

Finder は、複数のエンティティ インスタンスを返す特別なメソッド インスタンスです。このステレオタイプは、フィルタリング基準が設定されたアイテムのリストを読み込むのに使用されます。たとえば、Customer という名前のビジネス オブジェクトの場合、このメソッドを使用して、注文金額が特定の範囲内にある顧客のリストを取得できます。

外部コンテンツ タイプは、複数のインスタンスを返す 1 つ以上の Finder メソッドを持つことができます。Finder メソッドを定義しないと、外部コンテンツ タイプは、外部リストやビジネス データ リスト Web パーツなどの Business Connectivity Services の表示機能で使用できません。

構文

以下は Finder メソッドの一般的なメソッド署名です。

public static EntityDataType[] GetEntities ()

備考

Finder の条件を指定するには、対応するメソッドで以下を行う必要があります。

  • フィルタリング基準を入力パラメーターとして取り、返されるアイテムの数を制限します (特に大量のアイテムを返す場合)。

  • 外部コンテンツ タイプのアイテムのコレクションを返します。

  • アイテムごとに返されるビューの一部として、アイテムの識別子を返します。

  • 豊富なフィルタリングをサポートします (サポートするフィルターの詳細は、Business Connectivity Services のフィルタリングのサポートを参照してください)。

  • Finder メソッドでは、多くのアイテムを返す場合は、ページングまたはバッチ処理をサポートすることをお勧めします。

  • このメソッドが返す各アイテムの "ビュー" は、Specific Finder メソッドのビューと同等であるか、そのサブセットである必要があります。これは、作成操作と更新操作が Specific Finder ビューに依存しているためです。Finder が追加のフィールドを返す場合、余分なフィールドは更新できません。また Finder メソッドがデータのサブセットのみを返す場合、残りのデータを返すために SpecificFinder 呼び出しが実行され、キャッシュされたアイテムが完全になるようにします。したがって、Specific Finder と Finder のビューを同等にすることをお勧めします。Specific Finder 呼び出しと Finder メソッドのビューが同等の場合、Business Connectivity Services では外部システムに対する呼び出しを最適化します。

SharePoint 2010 の外部コンテンツ タイプは、異なるビューを持つ複数の Finder を持つことができます。以下は、複数の Finder が有効であるシナリオの一部です。

  1. 役割ベースのビュー: 一部の Finder メソッドは、制限されたビューをピアおよびグローバルなアドレス帳に提示するために使用できます。また別の Finder メソッドは、別の詳細ビューを従業員または従業員のマネージャーに提示するために使用できます。

  2. **キャッシュの最適化:**Business Connectivity Services は、ビジネス データを Microsoft Office クライアント (Outlook と SharePoint Workspace など) に対してオフラインにするための豊富な機能をサポートします。管理者は詳細ビューのオフラインを無効にして、クライアント側でキャッシュの使用を最適化できます。これにより、ユーザーは制限されたビューをオフラインにし、オンラインで詳細ビューにアクセスできます。

注意

ビジネス オブジェクトのビューが異なる複数の Specific Finder がある場合は、固有の検索メソッドごとに 1 つ以上の Finder メソッドを使用することをお勧めします。

コード スニペット: 検索の実装

関連項目

概念

XML スニペット: Finder メソッドのモデリング

コード スニペット: 外部コンテンツ タイプの Finder メソッド インスタンスを実行する