コンテンツ移行イベントをログに記録する
最終更新日: 2009年10月2日
適用対象: SharePoint Foundation 2010
この記事の内容
コンテンツ移行と監査ログ
GUID に基づく監査報告
コンテンツ移行と変更ログ
コンテンツ移行では、SharePoint Foundation の変更ログと監査ログの両方を使用して、エクスポートおよびインポート操作の間の重要なイベントを記録します。
コンテンツ移行と監査ログ
監査ログは、SharePoint Foundation の核となるサービスで、SharePoint コンテンツ データベースにデータを格納します。このログは、システムのユーザーが行った個々の操作を記録したエントリのリストで構成されます。エクスポートおよびインポートのイベントは、監査ログ サービスを通じて監査ログに記録されます。
アイテムをエクスポートすると、コンテンツ移行は監査ログにエクスポートの開始および完了を示すエントリを書き込みます。以下に例を示します。
<Export><RequestedBy>DOMAIN\user</RequestedBy><Start /> </Export> <Export><RequestedBy>DOMAIN\user</RequestedBy><Completed /> <TotalItems>8</TotalItems> <TotalSizeInBytes>27909</TotalSizeInBytes> </Export>
アイテムをインポートすると、監査ログに同様のエントリが書き込まれます。
<Import><RequestedBy>DOMAIN\user</RequestedBy><Start /> </Import> <Import><RequestedBy>DOMAIN\user</RequestedBy><Completed /> <TotalItems>8</TotalItems> <TotalSizeInBytes>27909</TotalSizeInBytes> </Import>
注意
オブジェクトに関連付けられた監査フラグや監査履歴は、エクスポートまたはインポートされません。
GUID に基づく監査報告
監査ログのプライマリ インデックスは、SharePoint Foundation GUID です。アイテムを監査するには、そのアイテムに GUID が必要です。エクスポートとインポートの間、SPExportSettings と SPImportSettings クラスの設定によって、アイテムの GUID を移行先で維持するかどうかが決まります。既定では、オブジェクト GUID は維持されません。このため、監査ログへの報告は次のように管理されます。
オブジェクトの GUID が保持されない場合 (新しい場所にインポートした後の GUID が異なる場合)、変更前のイベントはすべて古い GUID で記録され、新しいイベントはすべて新しい GUID で記録されます。監査ログは、すべての GUID の相互関連付けを自動的に行うようには作られていませんが、GUID の変更を引き起こしたイベントを記録することができ、この記録は GUID を相互に関連付けるのに役立ちます。この点は、現在の SharePoint Foundation で他のアイテム メタデータ (たとえば、バージョン履歴) が処理される方法と首尾一貫しています。
GUID が保持されるアイテムの場合、さまざまなサーバーにある監査ログを結び付けるための既存の機能やツールはありません。ドキュメントのライフ サイクル全体を追跡するための簡略な監査レポートを作成するには、同じドキュメントを持つサーバーからすべての監査レポートをマウントする必要があります。移行中に GUID が保持されるほとんどの場合では、GUID によって監査ログを統合できます。それ以外の場合、統合されたレポートを生成するには、すべての GUID を相関させる必要があります (前の情報と同様)。
コンテンツ移行と変更ログ
変更ログは、SharePoint Foundation の新しい機能であり、サイト コレクション内のオブジェクト (リスト アイテム、リスト メタデータ、Web メタデータ、サイト メタデータ、セキュリティ更新プログラムなど) で発生したすべての変更を記録します。
コンテンツ移行は変更ログを以下の方法で使用します。
エクスポート処理の場合、エクスポートするコンテンツの範囲は ExportMethod プロパティで指定されます。変更の増分に基づくエクスポートの場合 (フル エクスポートでない場合)、コンテンツ移行は移行元にある変更ログを使用してエクスポートするコンテンツを決定します。
インポート処理中は、移行先の変更ログに標準の SharePoint Foundation イベントが書き込まれます。Add、Update など、コンテンツ移行イベントは、Restore イベントとして記録されます (たとえば、RestoreAdd や RestoreUpdate)。ただし、残りのイベントはそのように識別されるとは限りません。
変更ログ、および変更ログに記録される SharePoint Foundation イベントの標準セットの詳細については、「SharePoint 開発者のためのログ記録」を参照してください。