BDC モデルをインポートする (Duet Enterprise)

 

適用先: Duet Enterprise for Microsoft SharePoint and SAP

トピックの最終更新日: 2012-04-26

Duet Enterprise for Microsoft SharePoint and SAP のソリューションには常に BDC モデルが用意されています。BDC モデルは展開時にインポートされますが、次の理由で後になってインポートすることもあります。

  • SAP の管理者によってモデルが更新された。

  • 使用するモデルの中に展開時にインポートされていないものがあった。

  • モデルが破損しているか、削除されている。

モデルは個別にインポートすることも、すべてをまとめてインポートすることもできます。パフォーマンスやセキュリティの観点からは、モデルをまとめてインポートしない方がよいという理由はありません。しかし、特定のモデルだけをインポートする必要がある場合は、それだけをインポートした方が、まとめてインポートするよりも時間がかからないでしょう。

注意

この記事の手順を実行するためには、Farm Administrators グループのメンバーであることが必要です。

ヒント

これらの手順を実行する前に、モデルが SAP の管理者によって構成され、どこか特定の場所にコピーされていなければなりません。また、少なくともその場所を閲覧する権限が必要です。

この記事の内容

  • 作業を始める前に

  • モデルを含むファイルを解凍する

  • Business Data Connectivity Service のサービス アプリケーション名を確認する

  • すべてのモデルをインポートする

  • 特定のモデルをインポートする

作業を始める前に

モデルをインポートするには次の情報が必要です。

  • 圧縮されていないモデル ファイル。

    モデルが SAP の管理者によって更新されたためにモデルを再びインポートする場合は、「モデルを含むファイルを解凍する」の手順を最初に実行する必要があります。この圧縮されたファイルは SAP の管理者によって提供されます。これ以外の理由でモデルをインポートする場合は、以前解凍したモデル ファイルの場所からモデルをインポートできます。

  • モデルに対する実行権限を与えるユーザーの一覧。

    認証されたすべてのユーザーにこの権限を与えることもできます。

  • モデルに対するすべての権限を与える場合、その権限が与えられる各ユーザー アカウントのユーザー名とパスワード。

  • SharePoint 環境に関連する問題の報告を SAP の管理者から受け取るための連絡先の電子メール アドレス。

  • モデルのインストール先である Business Data Connectivity Service のサービス アプリケーション名。既定の名前は "Business Data Connectivity Service" です。詳細については、「Business Data Connectivity Service のサービス アプリケーション名を確認する」を参照してください。

モデルを含むファイルを解凍する

SAP の管理者によって構成されたファイルは圧縮 (.zip) ファイルの形式になっています。SAP の管理者によって更新されたためにモデルをインポートする場合は、このファイルを解凍してからインポートする必要があります。

解凍された BDC モデル ファイルの場所をメモします。この場所の情報は、モデルをインポートするとき必要になります。

Business Data Connectivity Service のサービス アプリケーション名を確認する

Business Data Connectivity Service の既定の名前は "Business Data Connectivity Service" です。しかし、この名前は管理者によって変更されることがあります。また、Duet Enterprise で使用するために管理者が別の Business Data Connectivity Service を作成することもあります。

Business Data Connectivity Service のサービス アプリケーション名を確認するには

  1. サーバーの全体管理のホーム ページのサイド リンク バーで、[アプリケーション構成の管理] をクリックします。

  2. [サービス アプリケーション] セクションで、[サービス アプリケーションの管理] をクリックします。

  3. 種類」列で、使用する Business Data Connectivity Service アプリケーションをクリックします。

  4. リボンの [操作] グループで、[プロパティ] をクリックします。Business Data Connectivity Service アプリケーションの名前が、[名前] セクションに表示されます。

すべてのモデルをインポートする

注意

この手順を実行するためには、Farm Administrators グループのメンバーであることが必要です。

すべてのモデルをインポートするには

  1. SharePoint Server ファーム内の Web フロントエンド サーバーまたはアプリケーション サーバーにログオンします。

    ヒント

    モデルのインストールには SharePoint Server ファーム内のどの Web フロントエンド サーバーまたはアプリケーション サーバーを使用してもかまいませんが、同じコンピューターを使用してすべてのモデルをインストールすることをお勧めします。

  2. ファーム管理者としてコマンド プロンプト ウィンドウを開き、プロンプトで "<SystemDrive>:\Program Files\Duet Enterprise\1.0" フォルダーに移動します。

  3. プロンプトで、「DuetConfig /importbdc <UnzippedModelFileLocation>\models.xml” /AddUsers “<EndUsers>” /UserName <WSDLaccount> /Password <WSDLaccountPassword> /Email <EmailAcct> /BDCServiceApplication <BDC Service Application Name>」と入力し、Enter キーを押します。

    ここで、

    • <UnzippedModelFileLocation> は、解凍されたモデルが格納されている場所です。たとえば、d:\UnzippedModelFiles や \\contoso\UnzippedModelFiles のように指定します。

    • <EndUsers> は、BDC モデルに対する実行権限を与える Windows Active Directory Domain Services (AD DS) ユーザーまたは Windows AD DS ドメイン グループの名前 (domain\username 形式) をコンマで区切ってリストしたものです。これで追加されたエンド ユーザーは、SAP NetWeaver に対して Business Data Connectivity の呼び出しを行うことができます。複数のユーザーを追加するときは、コンマ区切りリストの全体を引用符で囲む必要があります。たとえば、"contoso\user1,contoso\user2" のように指定します。

      SAP 情報の表示またはやり取りを可能にする SharePoint サイトのすべてのユーザーまたはユーザー グループには、このアクセス許可を付与する必要があります。このパラメーターには nt authority\authenticated users を指定することをお勧めします。これで、このアクセス許可がすべての認証ユーザーに付与されます。これはユーザーやグループを個別に追加する方法よりも簡単で、セキュリティのリスクも生じません。このパラメーターで nt authority\authenticated users を使用する代わりに AD DS ユーザーやグループを個別に指定する方法をとる場合には、以下の操作も行う必要があります。

      • 後で DuetConfig /checkconfiguration をこのリストで実行する管理者の AD DS アカウントを指定して、SAPRoles および SAPUsers 外部コンテンツ タイプに対するアクセス許可が付与されるようにします。

      • SharePoint 2010 Timer Service の AD DS アカウントを指定します。なお、このアカウントは SAP システムで SAP ユーザーにもマップされている必要があります。

      注意

      AD DS ユーザーと AD DS グループだけを指定できます。このパラメーターで SharePoint グループを指定することはできません。

    • <WSDLaccount> は、SAP の WSDL をダウンロードする権限があるユーザー アカウントです。このパラメーターで指定するユーザーは SAP システム内の SAP ユーザーにマップされていなければならず、SAP 管理者はこのユーザーに SAP システム内の WSDL にアクセスする権限を付与する必要があります。

      注意

      AD DS ユーザーだけがサポートされます。SharePoint グループはこのパラメーターではサポートされていません。

    • <WSDLaccountPassword> は、/UserName パラメーターで指定したユーザーのパスワードです。

    • <EmailAcct> は、問題が見つかった場合に SAP の管理者から報告を受け取る SharePoint の管理者の連絡先の電子メール アドレスです。

    • <BDC Service Application Name> は、モデルのインストール先である Business Data Connectivity Service のサービス アプリケーション名です。既定の名前は "Business Data Connectivity Service" です。

      コマンド プロンプトに各モデルのインポートが成功したことを示すメッセージが表示され、「[成功] Duet Enterprise 構成ユーティリティはすべての BDC モデルをインポートしました」というメッセージが表示されてインポートが完了します。

      注意

      これらのモデルについては、「モデルの一覧」(https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=205308&clcid=0x411) を参照してください。

特定のモデルをインポートする

注意

この手順を実行するためには、Farm Administrators グループのメンバーであることが必要です。

特定のモデルをインポートする手順は、すべてのモデルをインポートする手順と似ていますが、特定のモデルをインポートするときは、/models パラメーターを使用して、インストールする 1 つまたは複数のモデルを指定します。Duet Enterprise に用意されている BDC モデルについては、「モデルの一覧」(https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=205308&clcid=0x411) を参照してください。

特定のモデルをインポートするには

  1. SharePoint Server ファーム内の Web フロントエンド サーバーまたはアプリケーション サーバーにログオンします。

    ヒント

    モデルのインストールには SharePoint Server ファーム内のどの Web フロントエンド サーバーまたはアプリケーション サーバーを使用してもかまいません。同じサーバーを使用してすべてのモデルをインストールすることをお勧めします。

  2. ファーム管理者としてコマンド プロンプト ウィンドウを開き、プロンプトで "<SystemDrive>:\Program Files\Duet Enterprise\1.0" フォルダーに移動します。

  3. プロンプトで、「DuetConfig /importbdc “<UnzippedModelFileLocation>\models.xml” /models <Comma separated list of models> /AddUsers “<EndUsers>” /UserName <WSDLaccount> /Password <WSDLaccountPassword> /Email <EmailAcct> /BDCServiceApplication <BDC Service ApplicationName>」と入力し、Enter キーを押します。

    ここで、

    • <UnzippedModelFileLocation> は、解凍されたモデルが格納されている場所です。たとえば、d:\UnzippedModelFiles や \\contoso\UnzippedModelFiles のように指定します。

    • <Comma separated list of models> は、インポートするモデルの各ファイルの名前をコンマで区切ってリストしたものです。

    • <EndUsers> は、BDC モデルに対する実行権限を与える Windows Active Directory ドメイン サービス (AD DS) ユーザーまたは Windows AD DS ドメイン グループの名前 (domain\username 形式) をコンマで区切ってリストしたものです。これで追加されたエンド ユーザーは、SAP NetWeaver に対して Business Data Connectivity Service の呼び出しを行うことができます。複数のユーザーを追加するときは、コンマ区切りリストの全体を引用符で囲む必要があります。たとえば、"contoso\user1,contoso\user2" のように指定します。

      SAP 情報の表示またはやり取りを可能にする SharePoint サイトのすべてのユーザーまたはユーザー グループには、このアクセス許可を付与する必要があります。このパラメーターには nt authority\authenticated users を指定することをお勧めします。これで、すべての認証ユーザーにこのアクセス許可が付与されます。これはユーザーやグループを個別に追加する方法よりも簡単で、セキュリティのリスクも生じません。このパラメーターで nt authority\authenticated users を使用する代わりに AD DS ユーザーやグループを個別に指定する方法をとり、Role または UserRole BDC モデルをインポートする場合には、以下の操作も行う必要があります。

      • 後で DuetConfig /checkconfiguration をこのリストで実行する管理者の AD DS アカウントを指定して、SAPRoles および SAPUsers 外部コンテンツ タイプに対するアクセス許可が付与されるようにします。

      • SharePoint 2010 Timer Service の AD DS アカウントを指定します。なお、このアカウントは SAP システムで SAP ユーザーにもマップされている必要があります。

      注意

      AD DS ユーザーと AD DS グループだけを指定できます。このパラメーターで SharePoint グループを指定することはできません。

    • <WSDLaccount> は、SAP の WSDL をダウンロードする権限があるユーザー アカウントです。このパラメーターで指定するユーザーは SAP システム内の SAP ユーザーにマップされていなければならず、SAP 管理者はこのユーザーに SAP システム内の WSDL にアクセスする権限を付与する必要があります。

      注意

      AD DS ユーザーだけがサポートされます。SharePoint グループはこのパラメーターではサポートされていません。

    • <AdminPassword> は、/UserName パラメーターで指定したユーザーのパスワードです。

    • <EmailAcct> は、問題が見つかった場合に SAP の管理者から報告を受け取る SharePoint の管理者の連絡先の電子メール アドレスです。

    • <BDC Service Application Name> は、モデルのインストール先である Business Data Connectivity Service アプリケーションのサービス アプリケーション名です。既定の名前は "Business Data Connectivity Service" です。

    コマンド プロンプトに各モデルのインポートが成功したことを示すメッセージが表示され、インポートが完了します。詳細については、「モデルの一覧」(https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=205308&clcid=0x411) を参照してください。