Exchange Server 2003 から Exchange 2007 への設定の転送

 

適用先: Exchange Server 2007 SP3, Exchange Server 2007 SP2, Exchange Server 2007 SP1, Exchange Server 2007

トピックの最終更新日: 2007-03-27

ここでは、Microsoft Exchange Server 2007 と Exchange Server 2003 が共存するシナリオで Exchange 2003 の機能および設定を管理する方法と、それを行う場所について説明します。

管理面の相違点

Exchange 2003 では、Exchange オブジェクトを管理するためのアクセス許可を委任する目的で管理グループを使用し、これらのオブジェクトを整理します。Exchange 2007 では管理グループを、管理委任用の論理的な管理単位としては使用しません。ただし、Exchange 2003 と Exchange 2007 の共存をサポートするため、Exchange 2007 がインストールされるときにすべての Exchange 2007 サーバーが自動的に単一の管理グループに含められます。この管理グループは、以前のバージョンの Exchange の Exchange システム マネージャでは、Exchange 管理グループ (FYDIBOHF23SPDLT) として認識されます。管理グループは、Exchange 2007 の Exchange 管理コンソールには表示されません。

Caution注意 :
低レベルのディレクトリ エディタを使用して、Exchange 2007 サーバーを Exchange 管理グループ (FYDIBOHF23SPDLT) から移動したり、Exchange 管理グループ (FYDIBOHF23SPDLT) の名前を変更したりしないでください。Exchange 2007 では、構成データの格納にこの管理グループを使用する必要があります。Exchange 管理グループ (FYDIBOHF23SPDLT) からの Exchange 2007 サーバーの移動や、Exchange 管理グループ (FYDIBOHF23SPDLT) の名前の変更はサポートされていません。

Exchange システム マネージャの機能

Exchange 2003 と Exchange 2007 が共存するシナリオでは、Exchange システム マネージャの機能範囲は次のようになります。

  • Exchange システム マネージャを使用して Exchange 2007 の機能を管理することはできません。Exchange 管理コンソールまたは Exchange 管理シェルのみを使用できます。
  • Exchange 管理コンソールまたは Exchange 管理シェルを使用して、Exchange 2003 の機能を削除することはできますが、Exchange 2003 オブジェクトを作成することはできません。ただし、一部の Exchange 2003 オブジェクトは Exchange 2007 から編集できます。

詳細については、「共存の計画」を参照してください。

組織の設定

次の表は、Exchange システム マネージャの組織の設定と、それらの設定の管理をどこで行うかを示しています。場合によっては、Exchange 2003 の機能を Exchange 2003 と Exchange 2007 の両方から編集できます。機能名に変更があった場合は、"Exchange 2007 での同等の機能の名前" 列に示されています。名前が変更されていない場合、または機能が廃止された場合は、フィールドに "該当なし" と記載されています。

Exchange 2003 の機能 Exchange 2007 での同等の機能の名前 Exchange 2007 からの管理の 2007 Exchange 2003 からの管理の可/不可 コメント

制御の委任

該当なし

不可

Exchange 2003 の制御の委任権限は、Exchange 2003 で管理する必要があります。

インターネット メール ウィザード

該当なし

不可

Exchange 2007 エッジ トランスポート サーバーが認識された場合には、この機能は動作しません。

パブリック フォルダの内容のレプリケーションの停止

該当なし

Exchange Server 2003 Service Pack 2 以降は、この設定を使用します。

グローバル設定

次の表は、Exchange システム マネージャのグローバル設定における Exchange 2003 の機能と、Exchange 2003 と Exchange 2007 が共存するシナリオで、それらの機能をどこで管理するかを示しています。場合によっては、Exchange 2003 の機能を Exchange 2003 と Exchange 2007 の両方から編集できます。機能名に変更があった場合は、"Exchange 2007 での同等の機能の名前" 列に示されています。名前が変更されていない場合、または機能が廃止された場合は、フィールドに "該当なし" と記載されています。

Exchange 2003 の機能 Exchange 2007 での同等の機能の名前 Exchange 2007 からの管理の 2007 Exchange 2003 からの管理の可/不可 コメント

インターネット メッセージ形式

リモート ドメイン

この機能は、Exchange 2007 のリモート ドメイン機能によって直接置き換えられています。この機能はどちらのバージョンの Exchange からでも管理できます。ただし、Exchange 2007 で編集された後のオブジェクトはアップグレードされたと見なされるため、Exchange 2003 では編集できません。

メッセージ配信のプロパティ - 送信者のフィルタ、受信者のフィルタ

送信者のフィルタと受信者のフィルタ

不可

Exchange 2003 のグローバルなメッセージ配信の設定は、Exchange 2007 では新しいエントリによって置き換えられています。これらの設定は、エッジ トランスポート サーバーの Exchange 管理コンソール、またはハブ トランスポート サーバーの Exchange 管理シェルで管理されます。

メッセージ配信のプロパティ - 接続フィルタ

IP 許可一覧、IP 禁止一覧、IP 許可一覧プロバイダ、IP 禁止一覧プロバイダ

不可

Exchange 2003 のグローバルなメッセージ配信の設定は、Exchange 2007 では新しいエントリによって置き換えられています。これらの設定は、エッジ トランスポート サーバーの Exchange 管理コンソール、またはハブ トランスポート サーバーの Exchange 管理シェルで管理されます。

インテリジェント メール フィルタ - ゲートウェイによる禁止のしきい値

エッジ トランスポート サーバーのコンテンツ フィルタ - アクション

不可

Exchange 2003 は、Exchange 2007 とは異なる場所にインテリジェント メール フィルタのしきい値とアクションの構成を格納します。このため、各 Exchange サーバーのしきい値アクションは、2 つの独立した設定として個別に管理する必要があります。

インテリジェント メール フィルタ ストアの迷惑メールの構成設定

Set-OrganizationConfig SCLJunkThreshold

このプロパティは、Exchange 2007 と Exchange 2003 のどちらからでも管理できます。

Sender ID フィルタ

該当なし

不可

この機能には相互運用性がありません。Exchange 2003 オブジェクトは Exchange 2003 で管理し、Exchange 2007 オブジェクトは Exchange 2007 で管理する必要があります。

モバイル サービス

該当なし

不可

Exchange 2007 の Outlook Mobile Access では、AUTD (Always-up-to-date) System Management Server (SMS)、Exchange ActiveSync、およびダイレクト プッシュは、クライアント アクセス サーバーの Exchange 管理コンソールにあるそれぞれのセクションに移動されました。Exchange 2003 オブジェクトは Exchange 2003 で管理し、Exchange 2007 オブジェクトは Exchange 2007 で管理する必要があります。

受信者

次の表は、Exchange 2003 と Exchange 2007 が共存するシナリオで、Exchange システム マネージャの受信者機能をどこで変更するかを示しています。場合によっては、Exchange 2003 の機能を Exchange 2003 と Exchange 2007 から編集できます。機能名に変更があった場合は、"Exchange 2007 での同等の機能の名前" 列に示されています。名前が変更されていない場合、または機能が廃止された場合は、フィールドに "該当なし" と記載されています。

Exchange 2003 の機能 Exchange 2007 での同等の機能の名前 Exchange 2007 からの管理の 2007 Exchange 2003 からの管理の可/不可 コメント

詳細テンプレートとアドレス テンプレート

該当なし

不可

Exchange サーバーの詳細テンプレートとアドレス テンプレートは、2 つの独立した設定として個別に管理する必要があります。

グローバル アドレス一覧/アドレス一覧

該当なし

グローバル アドレス一覧 (GAL) オブジェクトとアドレス一覧オブジェクトは、Exchange 2003 または Exchange 2007 から編集できます。ただし、Exchange 2007 で編集するには、Exchange 2003 オブジェクトをアップグレードする必要があります。アップグレード後のオブジェクトは、Exchange 2003 では変更できません。

オフライン アドレス帳

該当なし

Exchange 2003 オフライン アドレス帳 (OAB) は、Exchange 2003 または Exchange 2007 から編集できます。ただし、Exchange 2007 から OAB を管理するには、Exchange 2007 のツールを使用して Exchange 2007 サーバーに OAB を移動する必要があります。Exchange 2007 に移動したオブジェクトはアップグレードされたと見なされ、Exchange 2007 のツールを使用して再度 Exchange 2003 に移動しない限り、Exchange 2003 では編集できません。

オフライン アドレス帳 - 再構築処理

Update-OfflineAddressBook

Exchange Server 2003 または Exchange Server 2007 を使用して、Exchange Server 2003 のオフライン アドレス帳を更新または再構築できます。さらに、Exchange 2003 から Exchange 2007 オフライン アドレス帳の更新または再構築処理を開始できます。

受信者更新サービス

Udate-AddressList および Update-EmailAddressPolicy

不可

受信者更新サービスは Exchange 2007 のサービスとしては存在しません。このため、Exchange 2007 サーバーを受信者更新サービス サーバーとして構成することはできません。ただし、フィルタはフロントエンド サーバーではない Exchange サーバーをすべて検索するため、Exchange 2007 サーバーは受信者更新サービス サーバーの一覧に表示されます。Exchange 2007 サーバーを受信者更新サービス サーバーとして設定すると、受信者更新サービスが機能しなくなります。

受信者ポリシー

電子メール アドレス ポリシーおよび承認済みドメイン

「コメント」を参照

「コメント」を参照

Exchange 2003 の受信者ポリシー オブジェクトは、受信者オブジェクトにスタンプされるプロキシ アドレスと、権限のあるドメインの組織に電子メールが受け入れられる一連のドメインの両方を定義します。Exchange 2007 では、この 2 つの概念は "電子メール アドレス ポリシー" と "承認済みドメイン" に分けられています。これらは Exchange 2007 では完全に別の設定ですが、電子メール アドレス ポリシーではすべての承認済みドメインを使用できます。

note注 :
適用されていない Exchange 2003 受信者ポリシーまたは Exchange 2000 受信者ポリシーがある場合は、Exchange 2007 ツールを使用して Exchange 2003 メールボックスまたは Exchange 2000 メールボックスを変更すると、受信者ポリシーが再評価されてメールボックスに適用されます。このような変更の例として、Exchange 2007 メールボックスの移動ウィザードまたは Move-Mailbox コマンドレットを使用したメールボックスの移動や、Set-Mailbox コマンドレットを使用したプロパティの設定が挙げられます。Exchange 2003 メールボックスまたは Exchange 2000 メールボックスを変更する前に、すべての既存の受信者ポリシーを適用するかどうか確認してください。適用しない既存の受信者ポリシーがある場合は、[Active Directory ユーザーとコンピュータ] にある [電子メール アドレス ポリシーに基づいて電子メール アドレスを自動更新する] チェック ボックスをオフにします。詳細については、Exchange Server チーム ブログの記事 Exchange 2007 で強制的に適用される電子メール アドレス ポリシーについてページを参照してください (このサイトは英語の場合があります)。

受信者ポリシー

承認済みドメイン

不可

Exchange 2003 から受信者ポリシーを追加できます。ただし、承認済みドメインは、Exchange 2007 の承認済みドメインとして手動で追加する必要があります。そのようにしないと、ルーティングができなくなります。

Exchange 2007 で新しい承認済みドメインを追加する場合は、Exchange 2007 の承認済みドメインをすべて Exchange 2003 受信者ポリシーに手動で追加し、Exchange 2003 サーバーがこれらのドメインのためにルーティングを行えるようにする必要があります。

note注 :
Exchange ベスト プラクティス アナライザは、一致していないオブジェクトを検出して警告を表示することができます。

受信者ポリシー

電子メール アドレス ポリシー

電子メール アドレス ポリシーは、Exchange 2003 または Exchange 2007 から編集できます。ただし、電子メール アドレス ポリシーを Exchange 2007 から管理するには、最初にオブジェクトをアップグレードする必要があります。アップグレードされた電子メール アドレス ポリシーは、Exchange 2003 からは編集できません。

Exchange 2007 に新しい電子メール アドレス ポリシーを追加する場合は、既存の Exchange 2007 承認済みドメインにポリシーをリンクする必要があります。これにより、Exchange 2007 で作成されるすべてのルーティングが Exchange 2003 によって適切に反映されます。電子メール アドレス ポリシーによって間接的に示された承認済みドメインは、Exchange 2007 では無視されますが、Exchange 2003 では無視されません。

note注 :
Exchange ベスト プラクティス アナライザは、一致していないオブジェクトを検出して警告を表示することができます。

受信者ポリシー - "今すぐこのポリシーを適用" アクション

電子メール アドレス ポリシー - Update-EmailAddressPolicy

Exchange 2003 受信者更新サービスのスタンプ動作は、Exchange 2007 でのアドレスの準備とは異なります。Exchange 2003 で行われた変更は、受信者更新サービスによってオブジェクトに適用されるまで有効になりません。

Exchange 2007 で変更が行われる場合、Exchange 2007 はポリシーが変更された後、更新されたプロキシ アドレスに常にスタンプします。

メールボックス マネージャ ポリシー

該当なし

Exchange 2007 メールボックスにはメールボックス マネージャ ポリシーがスタンプされますが、これらの Exchange 2007 メールボックスに対する処理は行われません。

サーバー

次の表は、どこで Exchange 2003 サーバーの機能を変更するかを示しています。機能名に変更があった場合は、"Exchange 2007 での同等の機能の名前" 列に示されています。名前が変更されていない場合、または機能が廃止された場合は、フィールドに "該当なし" と記載されています。

note注 :
Exchange 2007 サーバーは Exchange システム マネージャに表示されますが、Exchange 2007 オブジェクトを編集したり、削除したりすることはできません。
Exchange 2003 の機能 Exchange 2007 での同等の機能の名前 Exchange 2007 からの管理の可/不可 Exchange 2003 からの管理の可/不可 コメント

キュー

キュー ビューア

不可

Exchange システム マネージャのキュー ビューア機能は、Exchange 2007 からは削除された WMI (Windows Management Instrumentation) を使用します。したがって、Exchange システム マネージャのキュー ビューアは Exchange 2007 サーバーに対しては動作しません。ただし、Exchange 2003 キュー ビューアで Exchange 2007 サーバーを表示することはできます。接続にアクセスしようとすると、Exchange がキューを取得できなかったことを示すエラーが表示されます。

ストレージ グループ

該当なし

不可

Exchange 2003 ストレージ グループの設定を管理するには、Exchange システム マネージャを使用する必要があります。

メールボックス ストア

該当なし

不可

Exchange 2003 メールボックス ストアの設定を管理するには、Exchange システム マネージャを使用する必要があります。

パブリック フォルダ ストア

該当なし

不可

Exchange 2003 パブリック フォルダ ストアの設定を管理するには、Exchange システム マネージャを使用する必要があります。

プロトコル - X.400 コネクタおよびメッセージ転送エージェント (MTA) オブジェクト

該当なし

不可

Exchange システム マネージャの X.400 コネクタおよび MTA オブジェクトは、Exchange 2007 では廃止されています。ただし、構成は Exchange 2007 サーバーによって無視されるため、Exchange システム マネージャを使用して、Exchange 2003 ルーティング グループにある X.400 コネクタおよび MTA オブジェクトを管理できます。

SMTP 仮想サーバー

受信コネクタ

不可

SMTP 仮想サーバーは Exchange 2007 では廃止されています。ただし、Exchange システム マネージャを使用して、Exchange 2003 サーバー上で構成された SMTP 仮想サーバーを管理することができます。

SMTP 仮想サーバー - 匿名の電子メールの解決

受信コネクタ - 構成済みの Exchange サーバー許可グループによる外部的なセキュリティ保護

不可

匿名の電子メールを解決するように構成された Exchange 2003 SMTP 仮想サーバーと同じ機能を持つ Exchange 2007 オブジェクトを作成することができます。Exchange 2007 ハブ トランスポート サーバー上で新しい受信コネクタを作成するか、または既存の受信コネクタを修正します。受信コネクタを、Exchange サーバー許可グループを割り当て、認証機構として [外部的にセキュリティ保護] を使用するように構成します。

ルーティング グループ

Exchange 2003 は、ルーティング グループとルーティング グループ コネクタを使用して、組織内のルーティング トポロジを判断します。Exchange 2007 は、Active Directory サイトと IP サイトのリンクを使用して、組織内のルーティング トポロジを判断します。ただし、Exchange 2003 と Exchange 2007 の共存をサポートするために、Exchange 2007 がインストールされるときにすべての Exchange 2007 サーバーが自動的に単一のルーティング グループに含められます。以前のバージョンの Exchange では、このルーティング グループは Exchange システム マネージャで Exchange ルーティング グループ (DWBGZMFD01QNBJR) として認識されます。Exchange 2007 では、ルーティング グループは Exchange 管理コンソールに表示されません。

Caution注意 :
低レベルのディレクトリ エディタを使用して、Exchange 2007 サーバーを Exchange ルーティング グループ (DWBGZMFD01QNBJR) から移動したり、Exchange ルーティング グループ (DWBGZMFD01QNBJR) の名前を変更したりしないでください。Exchange 2007 では、以前のバージョンの Exchange と通信するために、このルーティング グループを使用する必要があります。Exchange ルーティング グループ (DWBGZMFD01QNBJR) からの Exchange 2007 サーバーの移動や、Exchange ルーティング グループ (DWBGZMFD01QNBJR) の名前の変更はサポートされていません。
note注 :
Exchange 管理コンソールまたは Exchange 管理シェルを使用して、Exchange 2007 のほとんどのメッセージ サイズ制限を設定できます。ただし、一部のメッセージ サイズ制限は、Exchange 管理コンソールまたは Exchange 管理シェルを使用して表示できません。詳細については、「Exchange 2007 RTM で Exchange 2003 のグローバルなメッセージ サイズの制限を変更する方法」を参照してください。

次の表は、Exchange 2003 ルーティング グループ オブジェクトの一覧と、Exchange 2003 と Exchange 2007 が共存するシナリオでそれらのオブジェクトをどこで管理するかを示しています。

Exchange 2003 の機能 Exchange 2007 での同等の機能の名前 Exchange 2007 からの管理の可/不可 Exchange 2003 からの管理の可/不可 コメント

ルーティング グループ

該当なし

不可

Exchange ルーティング グループ (DWBGZMFD01QNBJR) は変更できません。これには Exchange 2007 サーバーのみを含めることができます。Exchange 2003 サーバーと Exchange 2007 サーバーを同じルーティング グループに入れることはできません。

ルーティング グループ コネクタ

ルーティング グループ コネクタ

Exchange 2007 サーバーを送信元サーバーまたは送信先サーバーとして使用するように構成されているルーティング グループ コネクタを、Exchange システム マネージャを使用して管理することはできません。ルーティング グループ コネクタの構成に Exchange 2007 サーバーが指定されている場合は、Exchange 管理シェルで New-RoutingGroupConnector コマンドレットおよび Set-RoutingGroupConnector コマンドレットを使用する必要があります。

SMTP コネクタ

送信コネクタ

不可

スキーマの構成が異なっているため、これらのコネクタは、そのコネクタが作成されたサーバー バージョンに固有のツールを使用して管理する必要がありますExchange 2007 送信コネクタの設定を Exchange 2003 SMTP コネクタに適用することはできません。また、Exchange 2007 は、Exchange 2007 に存在しない Exchange 2003 SMTP コネクタの設定を認識しません。詳細については、「共存環境でのメッセージ ルーティング」を参照してください。

Exchange 2003 Active Directory ユーザーとコンピュータの設定

Exchange 2003 と 2007 が共存するシナリオでは、Exchange 2003 の Active Directory ユーザーとコンピュータには以下のことが当てはまります。

  • Exchange 2007 メールボックスの機能を、Exchange 2003 Active Directory ユーザーとコンピュータから管理することはできません。
  • Exchange 2003 オブジェクトは、すべて Exchange 2003 Active Directory ユーザーとコンピュータから管理できます。

ユーザーおよび InetOrgPerson のプロパティ

次の表は、Exchange 2003 と Exchange 2007 が共存するシナリオで、ユーザーおよび InetOrgPerson のプロパティをどこで変更するかを示しています。機能名に変更があった場合は、"Exchange 2007 での同等の機能の名前" 列に示されています。名前が変更されていない場合、または機能が廃止された場合は、フィールドに "該当なし" と記載されています。

Exchange 2003 Active Directory ユーザーとコンピュータの機能 Exchange 2007 での同等の機能の名前 Exchange 2007 からの管理の可/不可 Exchange 2003 からの管理の可/不可

Outlook Mobile Access: 有効化または無効化

Exchange ActiveSync

不可

ActiveSync および Up-to-Date の通知

Exchange ActiveSync

不可

プロトコル - Outlook Web Access、POP3、および IMAP4: 有効化または無効化

該当なし

不可

メールボックスの権利

Set-MailboxPermission

不可

配信の制限

Set-MailboxPermission

不可

配信オプション

Set-MailboxPermission

不可

格納域の制限

Set-MailboxPermission

不可

ユーザーおよび InetOrgPerson の Exchange タスク

次の表は、Exchange 2003 と Exchange 2007 が共存するシナリオで、ユーザーおよび InetOrgPerson のタスクをどこで変更するかを示しています。機能名に変更があった場合は、Exchange 2007 の機能の名前が "Exchange 2007 での同等の機能の名前" 列に示されています。

note注 :
Exchange 2003 から Exchange 2007 にメールボックスを直接移動するには、メールボックスの移動ウィザードまたは Move-Mailbox コマンドレットを使用します。Exchange システム マネージャまたは Active Directory ユーザーとコンピュータを使用して、Exchange 2003 からメールボックスを移動することはできません。メールボックス データベース間のメールボックスの移動の詳細については、「メールボックスの移動」を参照してください。
Exchange 2003 Active Directory ユーザーとコンピュータの機能 Exchange 2007 での同等の機能の名前 Exchange 2007 からの管理の可/不可 Exchange 2003 からの管理の可/不可

電子メール アドレスの確立

Enable-Mailbox

不可

メールボックスの有効化

Enable-Mailbox

不可

メールボックスの削除

Disable-Mailbox

不可

Exchange 機能の構成

Set-Mailbox または New-Mailbox

不可

Exchange 属性の削除

Disable-Mailbox

不可

連絡先の動作

次の表は、Exchange 2003 と Exchange 2007 が共存するシナリオで、連絡先の動作をどこで変更するかを示しています。機能名に変更があった場合は、Exchange 2007 の機能の名前が "Exchange 2007 での同等の機能の名前" 列に示されています。

Exchange 2003 Active Directory ユーザーとコンピュータの機能 Exchange 2007 での同等の機能の名前 Exchange 2007 からの管理の可/不可 Exchange 2003 からの管理の可/不可

電子メール アドレスの確立

Enable-MailContact

不可

電子メール アドレスの削除

Disable-MailContact

不可

Exchange 属性の削除

Disable-mailContact

不可

グループのプロパティおよび動作

次の表は、Exchange 2003 と Exchange 2007 が共存するシナリオで、グループのプロパティおよび動作をどこで変更するかを示しています。機能名に変更があった場合は、Exchange 2007 の機能の名前が "Exchange 2007 での同等の機能の名前" 列に示されています。

Exchange 2003 の Active Directory ユーザーとコンピュータの機能 Exchange 2007 での同等の機能の名前 Exchange 2007 からの管理の可/不可 Exchange 2003 からの管理の可/不可

電子メール アドレスの追加

該当なし

電子メール アドレスの削除

該当なし

クエリ ベース配布グループのグループへの追加

該当なし

パブリック フォルダのグループへの追加

該当なし

詳細情報

Exchange 2003 と Exchange 2007 での機能名の違いの詳細については、「Exchange 2007 でサポートが中止された機能および重視されなくなった機能」を参照してください。

共存の詳細については、以下のトピックを参照してください。

参照している情報が最新であることを確認したり、他の Exchange Server 2007 ドキュメントを見つけたりするには、Exchange Server TechCenter を参照してください。