ユニファイド メッセージング電話機能テストをセットアップする方法

  • [アーティクル]

 

適用先: Exchange Server 2007 SP1, Exchange Server 2007

トピックの最終更新日: 2008-05-14

ここでは、ユニファイド メッセージング サーバーの役割がインストールされていない、Microsoft Exchange Server 2007 を実行しているサーバーに対して、またはクライアント コンピュータに対して、Exchange UM 電話機能テスト アプリケーションの手動によるインストールと構成を行う方法について説明します。Exchange UM 電話機能テストを使用すると、通話応答、サブスクライバ アクセス、自動応答などの特定のユニファイド メッセージング機能の動作をテストできます。

開始する前に

Exchange UM 電話機能テスト アプリケーションを実行するには、適切なオーディオ デバイス、オーディオ ドライバ、スピーカー、およびマイクをインストールすることにより、クライアント コンピュータのセットアップと構成を行う必要があります。Exchange UM 電話機能テスト アプリケーションは、ユニファイド メッセージング サーバーからクライアント コンピュータ上で構成されたオーディオ デバイスにオーディオをストリーミングします。クライアント コンピュータ上で Exchange UM 電話機能テスト アプリケーションを実行する前に、これらのデバイスが接続され、正しく機能していることを確認してください。

note注 :
複数のネットワーク アダプタを持つユニファイド メッセージング サーバーを使用している場合、または複数の IP アドレスが単一のネットワーク アダプタにバインドされている場合で、断続的に問題が生じるときは、こうした問題を解消するためにネットワーク アダプタのバインド順序を変更するか、または IP アドレスの順序を変更することが必要になる場合があります。

次の手順を実行するには、Exchange 組織管理者の役割が委任されたアカウントを使用する必要があります。

Exchange Server 2007 を管理するために必要なアクセス許可、役割の委任、および権限の詳細については、「アクセス許可に関する考慮事項」を参照してください。

important重要 :
64 ビットのユニファイド メッセージング サーバーの機能をテストする場合は、64 ビットのユニファイド メッセージング サーバーから必要なファイルをコピーする必要があります。ただし、64 ビットのユニファイド メッセージング サーバーの機能は、64 ビットのクライアント コンピュータまたはサーバーからのみテストできます。

手順

32 ビット版または 64 ビット版の Exchange Server 2007 を使用しているユニファイド メッセージング サーバーを構成するには、次の操作を行います。

  1. Exchange Server 2007 ユニファイド メッセージング サーバーの役割をインストールします。

    note注 :
    ユニファイド メッセージング サーバーの役割は、別のサーバーの役割が現在インストールされている Exchange 2007 コンピュータにインストールするか、または同じ Exchange 2007 組織内の独立したコンピュータにインストールできます。

  2. [Active Directory ユーザーとコンピュータ] を使用し、新しいユーザー オブジェクトを作成します。ユーザーを作成するときに、Exchange メールボックスを作成しないでください。

  3. [スタート] メニューで、[Exchange 管理コンソール] を開きます。

  4. コンソール ツリーで、[受信者の構成] を展開し、[メールボックス] をクリックします。

  5. 操作ウィンドウで、[メールボックスの新規作成] をクリックします。

  6. メールボックスの新規作成ウィザードを使用して、この手順で先に作成したユーザーのユーザー メールボックスを作成します。詳細については、「既存のユーザーのメールボックスを作成する方法」を参照してください。

  7. [スタート] メニューで、[Exchange 管理シェル] を開きます。

  8. Exchange 管理シェルを使用して、以下のユニファイド メッセージング オブジェクトを作成します。

    • 次のコマンドレットを実行し、新しいダイヤル プラン オブジェクトを作成します。 New-umdialplan -name dp -Num 5

    • 次のコマンドレットを実行し、新しい UM IP ゲートウェイを作成します。 New-UMIPGateway -name ip -address <ipaddress>

      important重要 :
      IP ゲートウェイを構成している場合、オブジェクトの IP アドレスは、Exchange UM 電話機能テスト アプリケーションがインストールされているコンピュータの IP アドレスです。

    • 次のコマンドレットを実行し、新しいハント グループ オブジェクトを作成します。 New-umhuntgroup -name hg -umipgateway ip -umdialplan dp - Pilotidentifier <phonenumber>

    • New-ummailboxpolicy -name p1 -umdialplan dp コマンドレットを実行し、新しいメールボックス ポリシー オブジェクトを作成します。 New-ummailboxpolicy -name p1 -umdialplan dp

    • New-umautoattendant -name AA -umdialplan dp -PilotIdentifierList <phonenumber> コマンドレットを実行し、新しい自動応答オブジェクトを作成します。 New-umautoattendant -name AA -umdialplan dp -PilotIdentifierList <phonenumber>

    • Enable-ummailbox -id <smtpaddress> -ummailboxpolicy p1 -extensions 12345 コマンドレットを実行し、ユニファイド メッセージングのメールが有効な受信者を有効にします。

      note注 :
      SMTP アドレスは、前の手順で作成したユーザーの SMTP アドレスです。

    • Set-umserver -identity <servername> -dialplan dp コマンドレットを実行し、作成したダイヤル プランをユニファイド メッセージング サーバーに追加するか、または関連付けます。 Set-umserver -identity <servername> -dialplan dp

Exchange Server 2007 の 32 ビット版を使用した UM 機能のテスト

Exchange UM 電話機能テスト アプリケーションのファイルは、ユニファイド メッセージング サーバーの役割をインストールしたときに、ユニファイド メッセージング サーバーにコピーされます。ただし、コピーされたダイナミック リンク ライブラリ (DLL) ファイルはグローバル アセンブリ キャッシュに置かれ、Microsoft エクスプローラを使用してグローバル アセンブリ キャッシュの内容を表示することはできません。これらのファイルを適切な場所にコピーする最も簡単な方法は、コマンド プロンプトで copy コマンドを使用することです。ただし、Exchange ユニファイド メッセージング電話機能テストが正しく動作するために必要なファイルは、製品の元のリリース (RTM) バージョンと Service Pack 1 (SP1) バージョンで異なります。

important重要 :
ローカルのユニファイド メッセージング サーバーで Exchange UM 電話機能テスト アプリケーションを実行している場合は、以下で説明している手動セットアップ手順を実行する必要はありません。

クライアント コンピュータ上で Exchange UM 電話機能テストのセットアップと構成を行うには、次の操作を行います。

  1. Exchange UM 電話機能テスト アプリケーションを実行するクライアント コンピュータに、32 ビットの Microsoft .NET Framework 2.0 をインストールします。

  2. 次の表に、クライアント コンピュータ上のローカル フォルダにコピーする必要があるファイルを示します。

    Exchange のバージョン コピーするファイル

    Exchange 2007 RTM
    • <%windir%>\assembly\GAC_32\Microsoft.Collaboration.Media\MediaVersionNumber\Microsoft.Collaboration.Media.dll
    • <%windir%>\assembly\GAC_MSIL\Microsoft.Collaboration\CollaborationVersionNumber\Microsoft.Collaboration.dll
    • <%windir%>\assembly\GAC_32\SIPEPS\SipsepsVersionNumber\SIPEPS.dll
    • Exchange Server\bin\exchmem.dll
    • Exchange Server\bin\extrace.dll
    • Exchange Server\bin\Microsoft.Exchange.Common.dll
    • Exchange Server\public\Microsoft.Exchange.Data.Common.dll
    • Exchange Server\bin\Microsoft.Exchange.Diagnostics.dll
    • Exchange Server\bin\Microsoft.Exchange.Net.dll
    • Exchange Server\bin\Microsoft.Exchange.Rpc.dll
    • Exchange Server\bin\ExchangeUMTestPhone.exe

    Exchange 2007 SP1
    • Exchange Server\bin\Microsoft.Rtc.Media.dll
    • Exchange Server\bin\Microsoft.Rtc.Collaboration.dll
    • Exchange Server\bin\SIPEPS.dll
    • Exchange Server\bin\exchmem.dll
    • Exchange Server\bin\extrace.dll
    • Exchange Server\bin\Microsoft.Exchange.Common.dll
    • Exchange Server\public\Microsoft.Exchange.Data.Common.dll
    • Exchange Server\bin\Microsoft.Exchange.Diagnostics.dll
    • Exchange Server\bin\Microsoft.Exchange.Net.dll
    • Exchange Server\bin\Microsoft.Exchange.Rpc.dll
    • Exchange Server\bin\ExchangeUMTestPhone.exe
    note注 :
    たとえば、Exchange 2007 の元のリリース バージョンの CollaborationVersionNumber は 3.0.5861.0__31bf3856ad364e35 です。また、SipepsVersionNumber は 2.0.6017.0__31bf3856ad364e35 です。

  3. Exchange Server\bin\ フォルダで ExchangeUMTestPhone.exe をダブルクリックして Exchange UM 電話機能テストを開きます。

Exchange Server 2007 の 64 ビット版を使用した UM 機能のテスト

クライアント コンピュータ上で Exchange UM 電話機能テストのセットアップと構成を行うには、次の操作を行います。

  1. Exchange UM 電話機能テスト アプリケーションを実行するクライアント コンピュータに、64 ビットの Microsoft .NET Framework 2.0 をインストールします。

  2. 次の表に、クライアント コンピュータ上のローカル フォルダにコピーする必要があるファイルを示します。

    Exchange のバージョン コピーするファイル

    Exchange 2007 RTM
    • <%windir%>\assembly\GAC_64\Microsoft.Collaboration.Media\ MediaVersionNumber\Microsoft.Collaboration.Media.dll
    • <%windir%>\assembly\GAC_MSIL\Microsoft.Collaboration\CollaborationVersionNumber\Microsoft.Collaboration.dll
    • <%windir%>\assembly\GAC_64\SIPEPS\SipepsVersionNumber\SIPEPS.dll
    • Exchange Server\bin\exchmem.dll
    • Exchange Server\bin\extrace.dll
    • Exchange Server\bin\Microsoft.Exchange.Common.dll
    • Exchange Server\public\Microsoft.Exchange.Data.Common.dll
    • Exchange Server\bin\Microsoft.Exchange.Diagnostics.dll
    • Exchange Server\bin\Microsoft.Exchange.Net.dll
    • Exchange Server\bin\Microsoft.Exchange.Rpc.dll
    • Exchange Server\bin\ExchangeUMTestPhone.exe

    Exchange 2007 SP1
    • Exchange Server\bin\Microsoft.Rtc.Media.dll
    • Exchange Server\bin\Microsoft.Rtc.Collaboration.dll
    • Exchange Server\bin\SIPEPS.dll
    • Exchange Server\bin\exchmem.dll
    • Exchange Server\bin\extrace.dll
    • Exchange Server\bin\Microsoft.Exchange.Common.dll
    • Exchange Server\public\Microsoft.Exchange.Data.Common.dll
    • Exchange Server\bin\Microsoft.Exchange.Diagnostics.dll
    • Exchange Server\bin\Microsoft.Exchange.Net.dll
    • Exchange Server\bin\Microsoft.Exchange.Rpc.dll
    • Exchange Server\bin\ExchangeUMTestPhone.exe

  3. Exchange Server\bin\ フォルダで ExchangeUMTestPhone.exe をダブルクリックして Exchange UM 電話機能テストを開きます。

詳細情報

参照している情報が最新であることを確認したり、他の Exchange Server 2007 ドキュメントを見つけたりするには、Exchange Server TechCenter を参照してください。