Set-SendConnector
適用先: Exchange Server 2007 SP3, Exchange Server 2007 SP2, Exchange Server 2007 SP1
トピックの最終更新日: 2007-08-27
ハブ トランスポート サーバーの役割またはエッジ トランスポート サーバーの役割がインストールされているコンピュータで、送信コネクタを変更するには、Set-SendConnector コマンドレットを使用します。
構文
Set-SendConnector -Identity <SendConnectorIdParameter> [-AddressSpaces <MultiValuedProperty>] [-AuthenticationCredential <PSCredential>] [-Comment <String>] [-Confirm [<SwitchParameter>]] [-ConnectionInactivityTimeOut <EnhancedTimeSpan>] [-DNSRoutingEnabled <$true | $false>] [-DomainController <Fqdn>] [-DomainSecureEnabled <$true | $false>] [-Enabled <$true | $false>] [-Force <SwitchParameter>] [-ForceHELO <$true | $false>] [-Fqdn <Fqdn>] [-IgnoreSTARTTLS <$true | $false>] [-IsScopedConnector <$true | $false>] [-LinkedReceiveConnector <ReceiveConnectorIdParameter>] [-MaxMessageSize <Unlimited>] [-Name <String>] [-Port <Int32>] [-ProtocolLoggingLevel <None | Verbose>] [-RequireTLS <$true | $false>] [-SmartHostAuthMechanism <None | BasicAuth | BasicAuthRequireTLS | ExchangeServer | ExternalAuthoritative>] [-SmartHosts <MultiValuedProperty>] [-SourceIPAddress <IPAddress>] [-SourceTransportServers <MultiValuedProperty>] [-UseExternalDNSServersEnabled <$true | $false>] [-WhatIf [<SwitchParameter>]]
Set-SendConnector [-AddressSpaces <MultiValuedProperty>] [-AuthenticationCredential <PSCredential>] [-Comment <String>] [-Confirm [<SwitchParameter>]] [-ConnectionInactivityTimeOut <EnhancedTimeSpan>] [-DNSRoutingEnabled <$true | $false>] [-DomainController <Fqdn>] [-DomainSecureEnabled <$true | $false>] [-Enabled <$true | $false>] [-Force <SwitchParameter>] [-ForceHELO <$true | $false>] [-Fqdn <Fqdn>] [-IgnoreSTARTTLS <$true | $false>] [-Instance <SmtpSendConnectorConfig>] [-IsScopedConnector <$true | $false>] [-LinkedReceiveConnector <ReceiveConnectorIdParameter>] [-MaxMessageSize <Unlimited>] [-Name <String>] [-Port <Int32>] [-ProtocolLoggingLevel <None | Verbose>] [-RequireTLS <$true | $false>] [-SmartHostAuthMechanism <None | BasicAuth | BasicAuthRequireTLS | ExchangeServer | ExternalAuthoritative>] [-SmartHosts <MultiValuedProperty>] [-SourceIPAddress <IPAddress>] [-SourceTransportServers <MultiValuedProperty>] [-UseExternalDNSServersEnabled <$true | $false>] [-WhatIf [<SwitchParameter>]]
解説
Set-SendConnector コマンドレットは、既存の送信コネクタを変更します。Set-SendConnector コマンドレットを実行するには Name パラメータが必要です。Identity パラメータは、Name パラメータの値を変更する場合にのみ必要です。
このタスクが完了すると、送信コネクタが変更されます。
Set-SendConnector コマンドレットを実行するには、使用するアカウントに Exchange サーバー管理者の役割、および対象サーバーのローカルの Administrators グループが委任されている必要があります。
エッジ トランスポート サーバーの役割がインストールされているコンピュータで Set-SendConnector コマンドレットを実行するには、そのコンピュータのローカルの Administrators グループのメンバであるアカウントを使用してログオンする必要があります。
Microsoft Exchange Server 2007 を管理するために必要なアクセス許可、役割の委任、および権限の詳細については、「アクセス許可に関する考慮事項」を参照してください。
パラメータ
パラメータ | 必須かどうか | 種類 | 説明 | ||
---|---|---|---|---|---|
Identity |
必須 |
Microsoft.Exchange.Configuration.Tasks.SendConnectorIdParameter |
Identity パラメータには、変更する送信コネクタを表す GUID またはコネクタ名を指定します。 |
||
AddressSpaces |
省略可能 |
Microsoft.Exchange.Data.MultiValuedProperty |
このパラメータは、このコネクタが受信コネクタに関連付けられていない場合に必要です。関連付けられている受信コネクタが LinkedReceiveConnector パラメータを使用して指定されている場合、AddressSpaces の値は
アドレス スペースの種類またはアドレス スペースのコストを指定する場合、アドレス スペースを二重引用符 (
複数のアドレス スペースを指定するには、アドレス スペースをコンマで区切ります。たとえば、" ハブ トランスポート サーバーに構成されている送信コネクタに SMTP 以外のアドレス スペースの種類を指定する場合、送信コネクタで次の設定を行う必要があります。
|
||
AuthenticationCredential |
省略可能 |
System.Management.Automation.PSCredential |
このパラメータには、資格情報オブジェクトの作成および指定が必要です。この資格情報オブジェクトは Get-Credential コマンドレットを使用して作成されます。Get-Credential コマンドレットの詳細については、Exchange 管理シェルで「 |
||
Comment |
省略可能 |
System.String |
Comment パラメータは二重引用符で囲む必要があります。たとえば、「 |
||
Confirm |
省略可能 |
System.Management.Automation.SwitchParameter |
Confirm パラメータを指定すると、コマンドの処理が一時停止します。処理を続行するには、コマンドの処理内容を確認する必要があります。Confirm パラメータで値を指定する必要はありません。 |
||
ConnectionInactivityTimeOut |
省略可能 |
Microsoft.Exchange.Data.EnhancedTimeSpan |
このパラメータには、アイドル状態の接続を開いておく最長時間を指定します。既定値は 10 分です。値を指定するには、dd.hh:mm:ss の形式で期間として入力します。d = 日、h = 時間、m = 分、s = 秒です。このパラメータの有効な入力の範囲は、00:00:01 ~ 1.00:00:00 です。 |
||
DNSRoutingEnabled |
省略可能 |
System.Boolean |
このパラメータには、ドメイン ネーム システム (DNS) ルーティングを使用するかどうか、またはすべてのメッセージを SmartHosts パラメータで構成されたスマート ホスト経由で送信するかどうかを指定します。既定値は |
||
DomainController |
省略可能 |
Microsoft.Exchange.Data.Fqdn |
この構成の変更を Active Directory ディレクトリ サービスに書き込むドメイン コントローラの完全修飾ドメイン名 (FQDN) を指定するには、コマンドに DomainController パラメータを含めます。DomainController パラメータは、エッジ トランスポート サーバーの役割を実行するコンピュータではサポートされません。エッジ トランスポート サーバーの役割は、ローカルの ADAM インスタンスに対してのみ読み取りと書き込みを行います。 |
||
DomainSecureEnabled |
省略可能 |
System.Boolean |
このパラメータは、この送信コネクタのサービスを利用するドメインに対して、トランスポート層セキュリティ (TLS) の相互認証を有効にするプロセスの一部です。相互 TLS 認証は、以下の条件が満たされている場合にのみ正しく機能します。
ワイルドカード文字 (*) は、相互 TLS 認証用に構成されているドメインではサポートされません。また、対応する受信コネクタと、Get-TransportConfig コマンドレットの TLSReceiveDomainSecureList パラメータの値に同じドメインが定義されている必要があります。 以下の種類の送信コネクタの場合、DomainSecureEnabled の既定値は
以下の種類の送信コネクタの場合、DomainSecureEnabled の既定値は
|
||
Enabled |
省略可能 |
System.Boolean |
このパラメータに対する有効な入力は、 |
||
Force |
省略可能 |
System.Management.Automation.SwitchParameter |
このパラメータを指定すると、特定の構成を変更しているときに表示される警告または確認のメッセージが表示されなくなります。 |
||
ForceHELO |
省略可能 |
System.Boolean |
このパラメータに対する有効な入力は、 |
||
Fqdn |
省略可能 |
Microsoft.Exchange.Data.Fqdn |
このパラメータには、送信コネクタを使用して送信メッセージを受信する、接続済みメッセージング サーバーの送信元サーバーとして使用される FQDN を指定します。このパラメータの値は、以下の例に示すように送信元サーバー名が必要な場合に常に接続済みメッセージング サーバーで表示されます。
Fqdn パラメータの既定値は
|
||
IgnoreSTARTTLS |
省略可能 |
System.Boolean |
このパラメータに対する有効な入力は、 |
||
Instance |
省略可能 |
Microsoft.Exchange.Data.Directory.SystemConfiguration.SmtpSendConnectorConfig |
このパラメータを使用すると、オブジェクト全体をコマンドに渡して処理することができます。オブジェクト全体をコマンドに渡す必要があるスクリプトで主に使用されます。 |
||
IsScopedConnector |
省略可能 |
System.Boolean |
このパラメータは、他のハブ トランスポート サーバーがコネクタを使用できるかどうかを制御します。このパラメータの値が |
||
LinkedReceiveConnector |
省略可能 |
Microsoft.Exchange.Configuration.Tasks.ReceiveConnectorIdParameter |
このパラメータは、指定した受信コネクタによって受信されるすべてのメッセージを、この送信コネクタを通じて配信されるように強制します。LinkedReceivedConnector の値に次のいずれかの ID を使用して、受信コネクタを指定できます。
Set-SendConnector コマンドレットで LinkReceiveConnector パラメータを使用する場合、指定された値と共に次のパラメータも使用する必要があります。
|
||
MaxMessageSize |
省略可能 |
Microsoft.Exchange.Data.Unlimited |
このパラメータには、コネクタを介して渡すことができるメッセージの最大サイズを指定します。既定値は
単位が付加されていない値は、バイトとして扱われます。バイト単位で入力された値は、直近の KB に切り上げられます。たとえば、 |
||
Name |
省略可能 |
System.String |
Name パラメータには、管理者が設定したコネクタの名前を指定します。名前にスペースが含まれる場合は、Name パラメータを二重引用符で囲む必要があります。たとえば、「 |
||
Port |
省略可能 |
System.Int32 |
このパラメータの有効な入力の範囲は、 |
||
ProtocolLoggingLevel |
省略可能 |
Microsoft.Exchange.Data.ProtocolLoggingLevel |
このパラメータでは、指定した送信コネクタのプロトコル ログ出力を有効または無効にします。値 |
||
RequireTLS |
省略可能 |
System.Boolean |
このパラメータには、このコネクタを介して送信されるすべてのメッセージがトランスポート層セキュリティ (TLS) を使用して送信される必要があるかどうかを指定します。既定値は |
||
SmartHostAuthMechanism |
省略可能 |
Microsoft.Exchange.Data.Directory.SystemConfiguration.SmtpSendConnectorConfig+AuthMechanisms |
このパラメータは、リモート サーバーでの認証時に使用されます。このパラメータが使用されるのは、スマート ホストが構成され、DNSRoutingEnabled パラメータが |
||
SmartHosts |
省略可能 |
Microsoft.Exchange.Data.MultiValuedProperty |
このパラメータには、 |
||
SourceIPAddress |
省略可能 |
System.Net.IPAddress |
このパラメータには、リモート メッセージング サーバーへの SMTP 接続のエンドポイントとして使用するローカル IP アドレスを指定します。既定の IP アドレスは |
||
SourceTransportServers |
省略可能 |
Microsoft.Exchange.Data.MultiValuedProperty |
このパラメータには、この送信コネクタを使用できるハブ トランスポート サーバーの名前を指定します。複数のハブ トランスポート サーバー名を指定する場合は、名前をコンマで区切ります。このパラメータは、エッジ トランスポート サーバー上で構成されている送信コネクタに対しては無効です。 |
||
UseExternalDNSServersEnabled |
省略可能 |
System.Boolean |
このパラメータには、この送信コネクタが Set-TransportServer コマンドレットの ExternalDNSServers パラメータで指定される外部の DNS 一覧を使用するかどうかを指定します。既定値は |
||
WhatIf |
省略可能 |
System.Management.Automation.SwitchParameter |
WhatIf パラメータには、オブジェクトに対して行われる操作をシミュレートすることを指定します。WhatIf パラメータを使用することで、実際に変更を加えずに、発生する変更内容を表示することができます。WhatIf パラメータで値を指定する必要はありません。 |
入力の種類
戻り値の種類
エラー
エラー | 説明 |
---|---|
|
|
例
最初のコード例は、既存の送信コネクタを変更する Set-SendConnector コマンドを示しています。このコマンドにより、MaxMessageSize の上限が 10 MB に、ConnectionInactivityTimeOut が 15 分に設定されます。
2 番目の例は、既存の送信コネクタを変更して送信コネクタが電子メール メッセージを Contoso.com に送信する際に認証を使用するようにします。Contoso.com の電子メール サーバーは、ローカルの Exchange Server 2007 サーバーが電子メール メッセージを発信するために認証を行うことを要求します。認証を使用するように送信コネクタを構成するには、まず Get-Credential コマンドを実行し、このコマンドを変数に設定する必要があります。Get-Credential コマンドを実行すると、Contoso.com の電子メール サーバーの認証時に使用されるアカウントのユーザー名とパスワードの入力が求められます。
この例では、Get-Credential コマンドが $CredentialObject 変数に設定されています。認証資格情報が $CredentialObject 変数に設定された後、Set-SendConnector コマンドレットを使用して送信コネクタを変更することができます。$CredentialObject 変数は AuthenticationCredential パラメータに渡されます。使用される資格情報の設定に加えて、SmartHostAuthMechanism パラメータを BasicAuth
に設定し、指定した資格情報を使用して送信コネクタで Contoso.com 電子メール サーバーの認証を行うようにします。
Set-SendConnector "Contoso.com Send Connector" -MaxMessageSize 10MB -ConnectionInactivityTimeOut 00:15:00
$CredentialObject = Get-Credential
Set-SendConnector "E-Mail to Contoso.com" -AuthenticationCredential $CredentialObject -SmartHostAuthMechanism BasicAuth
参照している情報が最新であることを確認したり、他の Exchange Server 2007 ドキュメントを見つけたりするには、Exchange Server TechCenter を参照してください。