新しい開発機能

 

適用先: Exchange Server 2007 SP3, Exchange Server 2007 SP2

トピックの最終更新日: 2006-06-14

ここでは、Microsoft Exchange Server 2007 のカスタム アプリケーションと拡張機能の開発に使用できる新しい機能について説明します。Exchange 2007 開発機能の詳細については、Microsoft Exchange Server 2007 のソフトウェア開発キットに関するページを参照してください (このサイトは英語の場合があります)。

Exchange Web サービス

Exchange 2007 には、開発者が標準の HTTP を使用して Exchange のメールボックスおよびコンテンツとのやり取りを行えるようにする、Web サービスの新しいセットが含まれています。Exchange Web サービスは、認証されたユーザーのメールボックスとメールボックスの中にあるアイテムへのアクセスを提供します。メール メッセージへのアクセス、会議出席依頼の処理、アドレス帳でのユーザーの検索、および他のユーザーの空き時間の確認を、アプリケーションではリモートから行うことができます。

Exchange Web サービスを使用すると、社内の開発者やシステム インテグレータは Exchange の操作性を高めるアプリケーションを作成でき、システム統合のカスタム ソリューションの開発が促進されます。

現在 WebDAV、Collaboration Data Objects for Exchange 2000 Server (CDOEX)、および Exchange OLE DB (ExOLEDB) provider を使用している Microsoft Exchange Server 2003 開発者にとって、Exchange Web サービスは堅牢性が高く、使いやすく、Exchange 固有のアイテムの種類を処理しやすい機能です。

Exchange Web サービスには、以下の Web サービスが含まれています。

  • 自動検出   メールボックス サーバーに接続するクライアント アプリケーションのセットアップ用の構成情報を提供します。
  • 可用性   ユーザーのメールボックスに関する空き時間情報データを提供します。空き時間情報データは、会議の時間帯候補の確認にも使用され、クライアントの Out of Office (OOF) 管理機能を提供します。
  • Messaging Records Management    管理された電子メール フォルダをメールボックス ユーザーに割り当てることができます。
  • 通知   メールボックスに関連付けられたイベントをクライアント アプリケーションに通知します。サブスクリプション モデルはプッシュ ベースとプル ベースのどちらにすることもできます。
  • 同期   ユーザーのフォルダとアイテムの一方向に同期した、キャッシュされたコピーを行います。
  • Exchange データ サービス   以下の機能を提供します。
    • メールボックス ユーザーに関連付けられたフォルダを作成、更新、削除、コピー、検索、取得、および移動する機能。フォルダに含まれているアイテムを検索することもできます。
    • Exchange データ ストアへのアクセス。クライアント アプリケーションでは、Exchange データ サービスの Web サービスを使用して、アイテムの作成、更新、削除、コピー、取得、移動、および送信を行うことができます。
    • あいまいな名前の解決。
    • 配布リストのメンバを返す機能。
    • Exchange ストアの添付ファイルへのアクセス。

Exchange Web サービスの詳細については、Microsoft Exchange Server 2007 SDK に関するページを参照してください (このサイトは英語の場合があります)。

トランスポート エージェント

ソフトウェア開発者は、Exchange 2007 の新しいトランスポート API を使用してトランスポート エージェントを作成することができます。トランスポート エージェントは、エッジ トランスポートまたはハブ トランスポートの役割がインストールされている、Exchange 2007 を実行しているコンピュータにインストールし、有効にできます。電子メール メッセージがトランスポート サービスにより移動するとき、トランスポート エージェントではメッセージとその内容にアクセスできます。トランスポート エージェントの詳細については、Microsoft Exchange Server 2007 SDK に関するページを参照してください (このサイトは英語の場合があります)。

Exchange 管理 API

Exchange .NET Framework 拡張機能は、電子メール メッセージのさまざまな部分へのアクセスや操作を可能にする便利なクラスとデータ構造を備えています。Exchange .NET Framework 拡張機能には、以下の名前空間が含まれています。

  • Microsoft.Exchange.Data.Mime   ストリームおよび DOM による Multipurpose Internet Mail Extensions (MIME) データへのアクセスを可能にします。MIME コンテンツにフィルタを適用することもできます。
  • Microsoft.Exchange.Data.TextConverters   電子メールの本文にカスタム フィルタを適用したり、さまざまな形式 (HTML、RTF、テキストなど) のデータを変換したりできるようにするクラスとデータ構造を備えています。
  • Microsoft.Exchange.Data.iCalendar および Microsoft.Exchange.Data.Tnef   予定、会議、およびイベントの予定表アイテムの読み書きを可能にするクラスとデータ構造を備えています。
  • Microsoft.Exchange.Data.Encoders   電子メール メッセージのエンコードを簡単に変換できるようにするクラスとデータ構造を備えています。

Exchange .Net Framework 拡張機能の詳細については、Microsoft Exchange Server 2007 SDK に関するページを参照してください (このサイトは英語の場合があります)。

Exchange 管理シェル

Exchange Management Shell は、Exchange 2007 組織でサーバーの管理に使用できるコマンド ライン管理インターフェイスです。Exchange Management Shell には、Exchange を管理するアプリケーションの開発に使用されるインターフェイスやオブジェクトが用意されています。Exchange Management Shell の詳細については、Microsoft Exchange Server 2007 SDK に関するページを参照してください (このサイトは英語の場合があります)。

参照している情報が最新であることを確認したり、他の Exchange Server 2007 ドキュメントを見つけたりするには、Exchange Server TechCenter を参照してください。