リンクされたメールボックスを作成する方法

 

適用先: Exchange Server 2007 SP3, Exchange Server 2007 SP2, Exchange Server 2007 SP1, Exchange Server 2007

トピックの最終更新日: 2007-04-17

ここでは、Exchange 管理コンソールおよび Exchange 管理シェルを使用して、Microsoft Exchange Server 2007 でリンクされたメールボックスを作成する方法について説明します。

リンクされたメールボックスは、外部アカウントに関連付けられたメールボックスです。リソース フォレストのシナリオは、メールボックスを外部アカウントに関連付けることが必要になる場合の例です。リソース フォレストのシナリオでは、Exchange フォレスト内のユーザー オブジェクトにメールボックスが含まれていますが、そのユーザー オブジェクトはログオンが無効になっています。Exchange フォレスト内のこれらの無効になったユーザー アカウントを、外部アカウント フォレスト内で有効になっているユーザー オブジェクトに関連付ける必要があります。リソース フォレストのトポロジへの Exchange 2007 の展開の詳細については、「複雑な Exchange 組織の計画」を参照してください。

開始する前に

以下の手順を実行するには、使用するアカウントに次の役割が委任されている必要があります。

  • Exchange 受信者管理者の役割
  • 該当する Active Directory コンテナのアカウント オペレータの役割

アクセス許可、役割の委任、および Exchange Server 2007 の管理に必要な権限の詳細については、「アクセス許可に関する考慮事項」を参照してください。

さらに、リソース フォレストのトポロジを展開している場合は、この手順を実行する前に「Exchange リソース フォレスト トポロジに Exchange 2007 を展開する方法」にある手順の手順 1.、2.、3. を完了していることも確認してください。

手順

Exchange 管理コンソールを使用して、リンクされたメールボックスを作成するには、次の操作を行います。

  1. Exchange 管理コンソールで、[受信者の構成] をクリックします。

  2. 操作ウィンドウで、[メールボックスの新規作成] をクリックします。メールボックスの新規作成ウィザードが表示されます。

  3. [概要] ページで、[リンクされたメールボックス] をクリックし、[次へ] をクリックします。

  4. [ユーザーの種類] ページで、[新しいユーザー] をクリックします。

    note注 :
    どのメールボックスにもユーザー アカウントを関連付ける必要があります。ただし、リンクされたメールボックスにアクセスするユーザー アカウントは、Exchange が展開されているフォレストには存在しません。そのため、Exchange と同じフォレストに存在する無効なユーザー アカウントを作成して、リンクされた各メールボックスに関連付ける必要があります。それが、このウィザード ページで参照する新しいユーザー アカウントです。
  5. [次へ] をクリックします。

  6. [ユーザー情報] ページで、以下のフィールドに入力します。以下のフィールドは、リンクされたメールボックスに関連付けられる無効なユーザー アカウント用であり、メールボックスにアクセスするリモート フォレスト内の実際のユーザー アカウント用ではありません。

    • [組織単位]   既定では、メールボックスの新規作成ウィザードでは Active Directory の Users コンテナが表示されます。既定の組織単位 (OU) を変更するには、[参照] をクリックして目的の OU を選択します。
    • [名]   ユーザーの名を入力します。このフィールドは省略可能です。
    • [イニシャル]   ユーザーのイニシャルを入力します。このフィールドは省略可能です。
    • [姓]   ユーザーの姓を入力します。このフィールドは省略可能です。
    • [名前]   既定では、このフィールドにはユーザーの名、イニシャル、および姓が入力されています。このフィールドの名前は変更できます。
    • [ユーザー ログオン名 (ユーザー プリンシパル名)]   ユーザーがメールボックスにログオンするために使用する名前を入力します。ユーザー ログオン名は、ユーザー名とサフィックスから構成されます。一般的にサフィックスは、ユーザー アカウントが存在するドメイン名です。
    • [ユーザー ログオン名 (Windows 2000 以前)]   Windows 2000 Server のリリース前の Microsoft Windows の従来のバージョンと互換性を持つユーザーのユーザー名を入力します。このフィールドは、[ユーザー ログオン名 (ユーザー プリンシパル名)] の入力内容に基づいて自動的に入力されます。このフィールドは必須です。
    • [パスワード]   メールボックスにログオンするためにユーザーが使用する必要のあるパスワードを入力します。
    • [パスワードの確認入力]**   [パスワード]** ボックスに入力したパスワードを再入力します。
    • [ユーザーは次回のログオン時にパスワード変更が必要]   ユーザーにパスワードをリセットするように求める場合は、このチェック ボックスをオンにします。
  7. [次へ] をクリックします。

  8. [メールボックスの設定] ページで、以下のフィールドに入力します。

    • [エイリアス]   既定では、このフィールドにはユーザーの名と姓が入力されています。名と姓の間にスペースは含まれません。このフィールドのエイリアスは変更できます。
    • [サーバー]   既定のサーバーを変更するには、この一覧から目的のサーバーを選択します。
    • [ストレージ グループ]   既定のストレージ グループを変更するには、この一覧から目的のストレージ グループを選択します。
    • [メールボックス データベース]   既定のメールボックス データベースを変更するには、この一覧から目的のメールボックス データベースを選択します。
    • [管理フォルダ メールボックス ポリシー]   メッセージング レコード管理 (MRM) ポリシーを指定するには、このチェック ボックスをオンにします。次に、[参照] をクリックして、このメールボックスに関連付ける MRM メールボックス ポリシーを選択しますMRM の詳細については、「メッセージング レコード管理について」を参照してください。このフィールドは省略可能です。
    • [Exchange ActiveSync メールボックス ポリシー]   Exchange ActiveSync メールボックス ポリシーを指定するには、このチェック ボックスをオンにします。次に、[参照] をクリックして、このメールボックスに関連付ける Exchange ActiveSync メールボックス ポリシーを選択します。ActiveSync メールボックス ポリシーの詳細については、「Exchange ActiveSync メールボックス ポリシーについて」を参照してください。このフィールドは省略可能です。
  9. [次へ] をクリックします。

  10. [マスタ アカウント] ページで、以下のフィールドに入力します。

    • [信頼されているフォレストまたはドメイン] [参照] をクリックして、[信頼されているフォレストまたはドメインの選択] ダイアログ ボックスを開きます。マスタ アカウントを含むフォレストまたはドメインを選択し、[OK] をクリックします。[リンクされたドメイン コントローラ][参照] ボタンが有効になります。
    • [次の Windows ユーザー アカウントを使用してリンクされたドメイン コントローラにアクセスする]   信頼されているフォレストまたはドメイン内のドメイン コントローラにアクセスするには、現在のログオンに使用している資格情報以外の資格情報を使用できます。異なるユーザー アカウントを指定する必要がある場合、このチェック ボックスをオンにし、[ユーザー名][パスワード] ボックスに資格情報を入力します。
    • [リンクされたドメイン コントローラ]**   [参照]** をクリックして、[ドメイン コントローラの選択] ダイアログ ボックスを開きます。このダイアログ ボックスを使用して、使用するリンクされたドメイン コントローラを選択し、[OK] をクリックします。有効なリンクされたドメイン コントローラを選択すると、[リンクされたマスタ アカウント][参照] ボタンが有効になります。
    • [リンクされたマスタ アカウント]**   [参照]** をクリックして、[マスタ アカウントの選択] ダイアログ ボックスを開きます。リンクされたメールボックスのマスタ アカウントとして使用するユーザー アカウントを選択し、[OK] をクリックします。
  11. [次へ] をクリックします。

  12. [メールボックスの新規作成] ページで、[構成の概要] を確認します。構成を変更するには、[戻る] をクリックします。新しいリンクされたメールボックスを作成するには、[新規作成] をクリックします。

  13. [完了] ページの [概要] に、リンクされたメールボックスが正しく作成されたかどうかが示されます。また、この概要には、リンクされたメールボックスを作成するために使用された Exchange 管理シェル コマンドが表示されます。

  14. [終了] をクリックします。

Exchange 管理シェルを使用して、リンクされたメールボックスを作成するには、次の操作を行います。

  • 次のコマンドを実行します。

    New-Mailbox -Database "Mailbox Database 1" -Name "John Peoples" -LinkedDomainController "DC01fabrikam" -LinkedMasterAccount fabrikam\john -OrganizationalUnit Users -UserPrincipalName john@contoso.com -LinkedCredential:(Get-Credential fabrikam\Admin01)
    

    この例では、アカウント フォレスト内に fabrikam ドメインが存在します。ユーザー アカウント fabrikam\Admin01 を使用して、リンクされたドメイン コントローラにアクセスします。

構文およびパラメータの詳細については、関連トピック「New-Mailbox」を参照してください。

詳細情報

参照している情報が最新であることを確認したり、他の Exchange Server 2007 ドキュメントを見つけたりするには、Exchange Server TechCenter を参照してください。