RecoverCMS を使用してクラスタ化メールボックス サーバーを回復する方法

 

適用先: Exchange Server 2007 SP3, Exchange Server 2007 SP2, Exchange Server 2007 SP1, Exchange Server 2007

トピックの最終更新日: 2008-01-16

ここでは、Microsoft Exchange Server 2007 クラスタ連続レプリケーション (CCR) 環境またはシングル コピー クラスタ (SCC) で、クラスタ化メールボックス サーバーを回復する方法について説明します。クラスタ化メールボックス サーバーは、コマンド プロンプトから Setup.com /RecoverCMS を使用することで回復できます。

note注 :
クラスタ化メールボックス サーバーを 1 つのフェールオーバー クラスタから多数のフェールオーバー クラスタに分割することや、その逆の操作を行うことはサポートされておらず、Setup /RecoverCMS を使用して実行することはできません。
important重要 :
Setup /RecoverCMS は、複数のオペレーティング システムにわたって使用することはできません。元は Windows Server 2003 フェールオーバー クラスタで実行されていたクラスタ化メールボックス サーバーは、Windows Server 2003 フェールオーバー クラスタでのみ回復できます。また、元は Windows Server 2008 フェールオーバー クラスタで実行されていたクラスタ化メールボックス サーバーは、Windows Server 2008 フェールオーバー クラスタでのみ回復できます。

開始する前に

クラスタ化メールボックス サーバーを回復するには、クラスタがどのように構築され、動作するかを十分に理解しておく必要があります。CCR 環境を構築する方法の詳細については、「クラスタ連続レプリケーション」を参照してください。SCC を構築する方法の詳細については、「シングル コピー クラスタ」を参照してください。

クラスタ化メールボックス サーバーを回復するには、まず、クラスタ化メールボックス サーバーをホストしていた元のフェールオーバー クラスタと同じオペレーティング システムを実行するフェールオーバー クラスタを作成する必要があります。フェールオーバー クラスタを作成する方法の詳細については、次の表の該当するトピックを参照してください。

クラスタの種類 Windows Server 2003 Windows Server 2008

シングル コピー クラスタ

シングル コピー クラスタのインストール

Windows Server 2008 にシングル コピー クラスタをインストールする

クラスタ連続レプリケーション

クラスタ連続レプリケーションのインストール

Windows Server 2008 でのクラスタ連続レプリケーションのインストール

note注 :
クラスタ ノード名、ノード IP アドレス、フェールオーバー クラスタ名、IP アドレス、およびフェールオーバー クラスタ クォーラムの種類は、破損したクラスタ化メールボックス サーバーで使用されていた値と一致していなくてもかまいません。これらの変数に対するクラスタ化メールボックス サーバーの依存関係は、すべて Setup によって処理されます。

破損したクラスタ化メールボックス サーバーにスタンバイ連続レプリケーション (SCR) が有効になっているストレージ グループがある場合は、Setup /RecoverCMS を使用する前にそれらのストレージ グループの SCR を無効にする必要があります。Setup /RecoverCMS を実行する前に SCR を無効にしないと、Setup 処理が失敗します。SCR を無効にする方法の詳細については、「ストレージ グループのスタンバイ連続レプリケーションを無効にする方法」を参照してください。

クラスタ化メールボックス サーバーを回復するには、使用するアカウントに Exchange 組織管理者の役割が委任されている必要があります。Exchange 2007 を管理するために必要なアクセス許可、役割の委任、および権限の詳細については、「アクセス許可に関する考慮事項」を参照してください。

手順

RecoverCMS を使用してクラスタ化メールボックス サーバーを回復するには、次の操作を行います。

  1. クラスタ化メールボックス サーバーを回復するノードに、パッシブ クラスタ化メールボックスの役割をインストールします。パッシブ クラスタ化メールボックスの役割をインストールする方法については、前の「開始する前に」の表で該当するトピックを参照してください。

    note注 :
    次の手順に進む前に、Exchange 2007 のバイナリ ファイルがすべてのノードにインストールされている必要はありません。
  2. クラスタ化メールボックス サーバーを回復するには、Exchange インストール ファイルがあるディレクトリに移動します。次のコマンドを実行します。

    Setup.com /recoverCMS /CMSName:<name> /CMSIPaddress:<ip>
    
    important重要 :
    Setup.com を実行する前に、記憶域構成を、破損したクラスタ化メールボックス サーバーの構成と合わせる必要があります。
    note注 :
    CCR 環境の復元後、レプリケーションは中断されています。CCR 環境の運用を開始する前に、レプリケーションを有効にする必要があります。また、1 つ以上のデータベースのパッシブ コピーを再シードする必要がある場合があります。パッシブ コピーの再シードについては、「クラスタ連続レプリケーション コピーをシードする方法」を参照してください。
    note注 :
    クラスタ化メールボックス サーバーが回復されると、Microsoft Exchange System Attendant サービスが起動されてから、停止します。次に、システム アテンダント リソースを手動でオンラインにする必要があります。
  3. データベースが記憶域システム上でまだ利用できない場合は、データベースを復元します。

    note注 :
    この操作に対して予期される動作では、回復の最後にデータベースはマウントされません。データベースを明示的にマウントしない限り、データベースは移動およびフェールオーバーによりマウント解除されたままになります。
  4. 他のパッシブ ノードに、パッシブ クラスタ化メールボックスの役割をインストールします。

参照している情報が最新であることを確認したり、他の Exchange Server 2007 ドキュメントを見つけたりするには、Exchange Server TechCenter を参照してください。