メールボックス サーバーの監視

 

適用先: Exchange Server 2007 SP3, Exchange Server 2007 SP2, Exchange Server 2007 SP1

トピックの最終更新日: 2009-04-13

ここでは、メールボックス サーバーの役割がインストールされている Microsoft Exchange Server 2007 を実行しているサーバーを監視する際に最も役立つパフォーマンス カウンタのガイダンスを示します。Exchange 2007 サーバーを監視する場合、どのパフォーマンスの要素が最も重要なのかを把握しておく必要があります。ここで詳細を示すカウンタとしきい値を使用することにより、可能性のある問題を予防的に識別し、トラブルシューティングの際に問題の根本原因を特定することができます。

ディスク カウンタ

Exchange 2007 が使用するディスク入出力 (I/O) は以前のバージョンの Exchange よりも少なくなっていますが、それでも多くの重要なシステム機能にとってディスク応答時間は重要です。ディスクの問題は、従来、Exchange のパフォーマンスに関する問題の主な原因になってきました。

次の表に一覧で示すカウンタを使用して、データベースのディスクに関する問題が存在するかどうかを判断します。

データベース ディスク用のパフォーマンス カウンタ

カウンタ 予期される値

LogicalDisk(*)\Avg. Disk sec/TransferDisk sec/Read

PhysicalDisk(*)\Avg.Disk sec/Read

ディスクからデータを読み取る平均時間 (秒単位) を表示します。

note注 :
Perfmon.exe を使用してディスクを監視する場合、監視するカウンタ (物理ディスクまたは論理ディスク) を決めるために、基になるディスク サブシステムについて理解しておくことが重要です。Windows クラスタ化機能は、ボリューム マウント ポイントを使用して、オペレーティング システムの 26 ドライブという制限を解消できるため、ドライブは、ドライブ文字ではなく物理ディスクを示す番号で表示される場合があります。ボリューム マウント ポイントの詳細については、「Volume Mount Points」 (英語) および「File Systems」 (英語) を参照してください。

常に平均 20 ミリ秒 (ms) 未満である必要があります。

1,000 を超えるユーザーを含むサーバーで 20 ミリ秒というディスク時間は、クライアントに応答を返してユーザーの負荷に対応するのに十分な速度ではない場合があります。リモート プロシージャ コール (RPC) の平均待機時間を確認して、これらが推奨される値であることを確認し、I/O の増加に合わせてディスク サブシステムを調整してください。

LogicalDisk(*)\Avg.Disk sec/Write

PhysicalDisk(*)\Avg.Disk sec/Write

ディスクにデータを書き込む平均時間 (秒単位) を表示します。

note注 :
Perfmon.exe を使用してディスクを監視する場合、監視するカウンタ (物理ディスクまたは論理ディスク) を決めるために、基になるディスク サブシステムについて理解しておくことが重要です。クラスタ サービスは、ボリューム マウント ポイントを使用して、オペレーティング システムの 26 ドライブという制限を解消できるため、ドライブは、ドライブ文字ではなく物理ディスクを示す番号で表示される場合があります。ボリューム マウント ポイントの詳細については、「Volume Mount Points」 (英語) および「File Systems」 (英語) を参照してください。

常に平均 100 ミリ秒未満である必要があります。

ディスクへの書き込みが長いの場合、長い書き込み時間と直接相関関係を持つ読み取りの待機時間も影響を受けます。

ログ ディスク用のパフォーマンス カウンタ

カウンタ 予期される値

LogicalDisk(*)\Avg.Disk sec/Read

ディスクからデータを読み取る平均時間 (秒単位) を表示します。

平均 20 ミリ秒未満である必要があります。

LogicalDisk(*)\Avg.Disk sec/Write

ディスクにデータを書き込む平均時間 (秒単位) を表示します。

note注 :
同期レプリケーションなどのプロセスにより、このカウンタの待機時間が増加します。

平均 10 ミリ秒未満である必要があります。

TEMP/TMP およびページ ファイル ディスク用のパフォーマンス カウンタ

カウンタ 予期される値

LogicalDisk(*)\Avg.Disk sec/Read

ディスクからデータを読み取る平均時間 (秒単位) を表示します。

平均 10 ミリ秒未満である必要があります。

スパイク (最大値) は 50 ミリ秒以下の値である必要があります。

LogicalDisk(*)\Avg.Disk sec/Write

ディスクにデータを書き込む平均時間 (秒単位) を表示します。

平均 10 ミリ秒未満である必要があります。

スパイク (最大値) は 50 ミリ秒以下の値である必要があります。

その他のディスク カウンタ

カウンタ 予期される値

LogicalDisk(*)\Avg. Disk sec/Transfer正常なディスクの場合、このカウンタは約 20 ミリ秒を表示します。

20 ミリ秒を超える、または大きなスパイクを含むカウンタ値は、ディスクの問題の可能性を示しています (エラーまたは低速など)。

平均 20 ミリ秒未満である必要があります。

スパイク (最大値) は 50 ミリ秒以下の値である必要があります。

インフォメーション ストア RPC 処理カウンタ

Microsoft Office Outlook を MAPI モードで使用するとき、Outlook はクライアント操作をクライアントとサーバー間の RPC として実行します。ユーザーがオンライン モードで実行している場合、これらの RPC は同期的に発生します。これらの同期要求の実行におけるサーバーによる遅延は、ユーザーの操作環境および Outlook の応答性に直接影響します。一方、キャッシュ モードで実行するときに実行されるほとんどの操作は、ユーザーのメールボックスのローカル コピーに対して行われるか、非同期 (バックグラウンド) RPC の形式でサーバーに発行されます。一般に、非同期 RPC は、Outlook クライアント自体の応答性または全体的な操作環境に影響を及ぼすことはありません。低速な RPC 要求処理の詳細については、「低速な RPC 要求処理の問題のトラブルシューティング」を参照してください。

次の表に示すカウンタを使用して、インフォメーション ストア RPC 処理関連の問題があるかどうかを判断します。

カウンタ 予期される値

MSExchangeIS\RPC Requests

インフォメーション ストア プロセス内で現在実行されているすべての RPC 要求を示します。

Exchange 2007 の最大値は 500 RPC 要求で、インフォメーション ストアが新しい接続の拒否を開始する前に指定された任意の時間に実行できます。

常に 70 未満である必要があります。

MSExchangeIS\RPC Averaged Latency

RPC の待機時間 (ミリ秒単位) を示します。最後の 1,024 パケットの操作全体の平均です。

全体的な RPC の平均待機時間が増加したときにクライアントが受ける影響の詳細については、「クライアント調整について」を参照してください。

常に平均 25 ミリ秒以下である必要があります。

特定のプロトコルが全体的な RPC の待機時間の原因になっているかどうかを判断するには、クライアント プロトコルに基づく待機時間を区別するために MSExchangeIS Client (*)\RPC Average Latency を監視します。

MSExchangeIS\RPC Client Backoff/sec を相互参照し、待機時間の増加がクライアント調整の原因になっていないことを確認します。

MSExchangeIS\RPC Operations/sec

1 秒間に発生している RPC 操作の現在の数を示します。

過去のベースラインと厳密に対応する必要があります。予期される値を大幅に上回る値は負荷が変化したことを示します。一方、予期される値を大幅に下回る値はクライアント要求がサーバーに到達するのを妨げるボトルネックを示します。

オンライン モードのクライアントの場合は、メールボックスあたり .75 ~ 1 IOPS が適度なユーザーと見なされます。この値の計算方法の詳細については、メールボックスあたりの IOPS の測定方法に関するトピックの IOPS についてのセクションで、メールボックス サーバー ストレージの設計に関する情報を参照してください。

note注 :
Exchange キャッシュ モードのクライアントは、他の同期関連の機能が原因でわずかに上回る値が示されます。

MSExchangeIS\RPC Num. of Slow Packets

待機時間が 2 秒を越える過去 1,024 パケット内の RPC パケットの数を表示します。

平均 1 未満で、常に 3 未満である必要があります。

MSExchangeIS Client (*)\RPC Average Latency

サーバー RPC の待機時間 (ミリ秒単位) を特定のクライアント プロトコルの過去 1,024 パケットの平均で示します。

以下は、収集可能なクライアント プロトコルの一覧です。

Exchange 管理者

Exchange ActiveSync

Exchange メールボックス アシスタント

Exchange Outlook Web Access

Exchange POP-IMAP

Exchange トランスポート

Exchange その他のクライアント

Exchange Outlook Anywhere

Exchange コンテンツ インデックス処理

Exchange 可用性サービス

Exchange 管理されたカスタム フォルダの作成

Exchange 管理タスク

Exchange 監視タスク

Exchange ユニファイド メッセージング

平均 50 ミリ秒未満である必要があります。

IMAP4、Outlook Anywhere、またはその他のクライアント (MAPI) などのさまざまなクライアントの種類で生じる値の差は、該当するサブコンポーネントの直接的なトラブルシューティングに役立つことがあります。

MSExchangeIS Client(*)\RPC Operations/sec

どのクライアント プロトコルが過剰な値の RPC Operations/sec を実行しているかを示します。

IMAP4、POP3、または Outlook Anywhere の長い待機時間は、メールボックス サーバーではなくクライアント アクセス サーバーの問題を示している可能性があります。特に、他のクライアント (MAPI を含む) の待機時間が比較的短い場合、これに当てはまります。

場合によって、長い IMAP の待機時間は、クライアント アクセス サーバーで待機時間が生じていることに加え、メールボックス サーバーのボトルネックを示している可能性があります。

該当なし。

クライアントの動作カウンタ

サーバー アプリケーションとして、Exchange は可能な限り迅速かつ効率的にクライアント要求に応答し、要求を実現しようとします。以下のカウンタは、クライアントの動作が Exchange のパフォーマンスに関する問題の大きな要因であるかどうかを管理者が判断するのに役立つ、ユーザー要求の数と特性を示します。

カウンタ 予期される値

MSExchangeIS Mailbox(_Total)\Messages Delivered/sec

メッセージがすべての受信者に配信される速度を示します。

ストアへの現在のメッセージ配信速度を示します。

該当なし。

MSExchangeIS Mailbox(_Total)\Messages Sent/sec

メッセージがトランスポートに送信される速度を示します。

トランスポートに送信される現在のメッセージを判断するために使用されます。

MSExchangeIS Mailbox(_Total)\Messages Submitted/sec

メッセージがクライアントによって送信される速度を示します。

メッセージがクライアントによって送信されている現在の速度を判断するために使用されます。

MSExchangeIS Client(*)\JET Log Records/sec

クライアント要求を処理している間にデータベース ログ レコードが生成される速度を示します。

現在の負荷を判断するために使用されます。

MSExchangeIS Client(*)\JET Pages Read/sec

クライアント要求を処理している間にデータベース ページがディスクから読み取られる速度を示します。

現在の負荷を判断するために使用されます。

MSExchangeIS Client(*)\Directory Access:LDAP Reads/sec

クライアント要求を処理している間に LDAP (ライトウェイト ディレクトリ アクセス プロトコル) を読み取られる現在の速度を示します。

プロトコルごとの現在の LDAP 読み取り速度を判断するために使用されます。

MSExchangeIS Client(*)\Directory Access:LDAP Searches/sec

クライアント要求を処理している間の LDAP 検索の現在の速度を示します。

プロトコルごとの現在の LDAP 検索速度を判断するために使用されます。

RPC クライアント調整カウンタ

Exchange 2007 には、個々のクライアントがサーバー リソースを過剰に使用されるのを防ぐ RPC クライアントを調整する新機能があります。RPC クライアント バックオフの詳細については、「クライアント調整について」を参照してください。

次の表に示すカウンタを使用して、RPC クライアント調整に関連する問題があるかどうかを判断します。

カウンタ 予期される値

MSExchangeIS\RPC Client Backoff/sec

サーバーがクライアントにバックオフを通知する頻度を示します。

クライアント バックオフの発生率を示します。

値の増加は、サーバーの負荷が高くなっている結果、全体的な平均 RPC 待機時間が増加し、クライアント調整が発生していることを示す場合があります。

これは、特定のクライアント ユーザーの操作が実行されているときに発生することもあります。クライアントの操作内容および RPC 操作の発生率に応じて、バックオフの発生が正常である可能性があります。

該当なし。

MSExchangeIS\Client:RPCs Failed:Server Too Busy/sec

Server Too Busy ROC エラーが原因で (ストアの起動以降に) 失敗した RPC のクライアント報告率を示します。

常に 0 である必要があります。

値の増加は、RPC スレッドが使い果たされている、または Microsoft Office Outlook 2007 以前の Outlook のバージョンを実行しているクライアントに対してクライアント調整が発生していることを示す場合があります。

MSExchangeIS\Client:RPCs Failed:Server Too Busy

Server Too Busy ROC エラーが原因で (ストアの起動以降に) 失敗した RPC のクライアント報告数です。

常に 0 である必要があります。

メッセージ キュー カウンタ

Exchange 2007 メールボックス サーバーはメッセージ配信にハブ トランスポート サーバーを使用するため、これらのカウンタはトランスポート層の問題を判断する場合に重要です。

カウンタ 予期される値

MSExchangeIS Mailbox(_Total)\Messages Queued for Submission

トランスポート層による処理がまだ行われていない送信済みメッセージの現在の数を示します。

常に 50 未満である必要があります。

15 分を超えて継続しないようにします。

これは、トランスポート サーバーへの接続の問題が発生している、またはバック プレッシャが発生していることを示す場合があります。

MSExchangeIS Public(_Total)\Messages Queued for Submission

トランスポート層による処理がまだ行われていない送信済みメッセージの現在の数を示します。

常に 20 未満である必要があります。

データベース カウンタ

Exchange は基本的にデータベース アプリケーションであり、データの整合性および格納のためにトランザクション ログおよびデータベース ファイルを使用します。これらのカウンタは、データベース自体への書き込み、トランザクション ログへの書き込み、またはデータベース コンポーネント間の相互動作など、データベース層の問題を示します。

カウンタ 予期される値

MSExchange Database ==> Instances(*)\Log Generation Checkpoint Depth

プロセスが失敗した場合にデータベース ファイルに対してやり直す、または元に戻す必要があるログ ファイル カウント内の作業量を表します。

メールボックス サーバーの役割の場合は、常に 500 未満である必要があります。正常なサーバーは、ストレージ グループ インスタンスごとに 20 ~ 30 を示す必要があります。

継続期間中、チェックポイントの深さが継続的に増加する場合、長時間実行しているトランザクション (バージョン ストアに影響を与える) か、またはデータベース ディスクに関連するボトルネックのいずれかを示しています。

エッジ トランスポート サーバーの役割の場合は、常に 1,000 未満である必要があります。

MSExchange Database(Information Store)\Database Page Fault Stalls/sec

データベース ファイル ページがデータベース キャッシュから新しいページを割り当てられるためにデータベース キャッシュ マネージャに要求する頻度を示します。

これは常に 0 である必要があります。

この値が 0 以外である場合、データベースが新しくページを割り当てるためのページを解放する際に十分な速度でデータベース ファイルにダーティ ページをフラッシュできないことを示します。

MSExchange Database(Information Store)\Log Record Stalls/sec

ログ バッファがいっぱいであるためにログ バッファに追加できないログ レコードの 1 秒あたりの数を示します。このカウンタがほとんどの場合に 0 以外である場合は、ログ バッファ サイズがボトルネックになっている可能性があります。

I/O ログの書き込み待機時間が長い場合は、ログ デバイスで RAID5 または同期レプリケーションを確認します。

平均値は 1 秒あたり 10 未満である必要があります。

スパイク (最大値) は 1 秒あたり 100 ミリ秒以下である必要があります。

MSExchange Database(Information Store)\Log Threads Waiting

データベースの更新を完了するためにログに書き込まれるデータを待っているスレッド数を示します。この数値が高すぎる場合、ログがボトルネックになっている可能性があります。

平均 10 未満である必要があります。

ログ レコードの失速するスパイクと同時に発生する定期的なスパイクは、トランザクション ログ ディスクがボトルネックであることを示しています。

ログ スレッドを待つ値がログに使用可能なスピンドルよりも多い場合は、ログ ディスクにボトルネックがあります。

MSExchange Database(Information Store)\Version buckets allocated

割り当てられたバージョンのバケット数の合計を示します。

最大の既定のバージョンは 16,384 です。バージョンのバケットが最大値 70% に達した場合、サーバーでバージョン ストアの不足が発生する危険性があります。

常に 12,000 未満である必要があります。

MSExchange Database Instances(*)\I/O Database Reads Average Latency

データベースの読み取り操作ごとに平均時間 (ミリ秒単位) を示します。

平均 20 ミリ秒である必要があります。

50 ミリ秒のスパイクを示す必要があります。

MSExchange Database Instances(*)\I/O Database Writes Average Latency

データベースの書き込み操作ごとに平均時間 (ミリ秒単位) を示します。

平均 50 ミリ秒である必要があります。

スパイクでは、データベース ページ フォールトの失速が同時に発生していない場合には 100 ミリ秒までが許容範囲です。

MSExchange Database(Information Store)\Database Cache Size (MB)

ファイル操作を防ぐためにデータベース キャッシュ マネージャが一般的に使用されるデータベース ファイルの情報を保持するために使用するシステム メモリの量 (MB 単位) を示します。データベース キャッシュ サイズが最適なパフォーマンスには小さすぎるように見え、システムで使用できるメモリがほとんどない (Memory/Available Bytes の値を確認) 場合は、システムにメモリを追加するとパフォーマンスが向上する可能性があります。システムに十分なメモリがあり、データベース キャッシュ サイズが特定の値を越え増大していない場合は、データベース キャッシュ サイズが人為的に低く制限されている可能性があります。この制限値を増やすと、パフォーマンスが向上する場合があります。

最大値は RAM-2GB です (同期レプリケーションが有効になっているサーバーでは RAM-3GB)。このカウンタと Database Cache Hit % は、サーバーのパフォーマンスの問題が物理メモリを増設することによって解決されるかどうかを判断する際に非常に役に立ちます。

このカウンタをストアのプライベート バイトと共に使用して、ストアのメモリ リークがあるかどうかを判断します。

MSExchange Database(Information Store)\Database Cache % Hit

ファイル操作を引き起こさずにデータベース キャッシュによって実行されたデータベース ファイル ページ要求の割合を示します。この割合が低すぎる場合は、データベース キャッシュ サイズが小さすぎる可能性があります。

大半がオンライン モードのクライアントの企業では、90% を超える必要があります。

大半がキャッシュ モードのクライアントの企業では、99% を超える必要があります。

ヒット率がこれらの数値未満の場合は、データベース キャッシュが不足している可能性があります。

MSExchange Database\Log Bytes Write/sec

バイトがログに書き込まれる速度を示します。

常に 10,000,000 未満である必要があります。

サイズが 1,000,000 バイトのログ ファイルごとに、10,000,000 バイト/秒で 10 ログ/秒を生成します。これは、大きなメッセージが送信されている、またはメッセージがループしていることを示している場合があります。

ユーザー負荷を判断するためのインフォメーション ストア カウンタ

次のカウンタは、サーバー上のユーザー負荷および使用中のプロトコルを判断するのに役立ちます。

カウンタ 予期される値

MSExchangeIS Client(*)\RPC Operations/sec

どのクライアント プロトコルが過剰な値の RPC Operations/sec を実行しているかを示します。

IMAP4、POP3、または Outlook Anywhere の長い待機時間は、メールボックス サーバーではなくクライアント アクセス サーバーの問題を示している可能性があります。特に、他のクライアント (MAPI を含む) の待機時間が比較的短い場合、これに当てはまります。

場合によって、長い IMAP の待機時間は、クライアント アクセス サーバーで待機時間が生じていることに加え、メールボックス サーバーのボトルネックを示している可能性があります。

該当なし。

MSExchangeIS Client (*)\RPC Average Latency

平均 50 ミリ秒未満である必要があります。

IMAP4、Outlook Anywhere、またはその他のクライアント (MAPI) などのさまざまなクライアントの種類で生じる値の差は、該当するサブコンポーネントの直接的なトラブルシューティングに役立つことがあります。

MSExchangeIS Client(*)\JET Log Records/sec

クライアント要求を処理している間にデータベース ログ レコードが生成される速度を示します。

現在の負荷を判断するために使用されます。

該当なし。

MSExchangeIS Client(*)\JET Pages Read/sec

クライアント要求を処理している間にデータベース ページがディスクから読み取られる速度を示します。

現在の負荷を判断するために使用されます。

該当なし。

MSExchangeIS Client(*)\Directory Access:LDAP Reads/sec

クライアント要求を処理している間の現在の LDAP 読み取り速度を示します。

プロトコルごとの現在の LDAP 読み取り速度を判断するために使用されます。

該当なし。

MSExchangeIS Client(*)\Directory Access:LDAP Searches/sec

クライアント要求を処理している間の LDAP 検索の現在の速度を示します。

プロトコルごとの現在の LDAP 検索速度を判断するために使用されます。

該当なし。

MSExchangeIS Mailbox(_Total)\Messages Delivered/sec

メッセージがすべての受信者に配信される速度を示します。

ストアへの現在のメッセージ配信速度を示します。

該当なし。

MSExchangeIS Mailbox(_Total)\Messages Sent/sec

メッセージがトランスポートに送信される速度を示します。

トランスポートに送信される現在のメッセージを判断するために使用されます。

該当なし。

MSExchangeIS Mailbox(_Total)\Messages Submitted/sec

メッセージがクライアントによって送信される速度を示します。

メッセージがクライアントによって送信されている現在の速度を判断するために使用されます。

該当なし。

MSExchangeIS\User Count

インフォメーション ストアに接続しているユーザー数を示します。

現在のユーザー負荷を判断するために使用されます。

該当なし。

MSExchangeIS Public(_Total)\Replication Receive Queue Size

処理を待機しているレプリケーション メッセージ数を示します。

常に 100 未満である必要があります。

この値は、レプリケーション間隔どおしの合間に最小値に戻る必要があります。

クライアント関連の検索カウンタ

これらのカウンタは、Exchange メールボックスまたはパブリック フォルダに対してクライアントが開始した操作に関連する問題を示します。

カウンタ 予期される値

MSExchangeIS Mailbox(*)\Slow Findrow Rate

低速の FindRow がメールボックス ストアで使用する必要がある速度を示します。

特定のメールボックス ストアで 10 以下になる必要があります。

値の増加は、アプリケーションがメールボックスをクロールしている、または検索していることを示し、サーバーのパフォーマンスに影響します。これらには、デスクトップ検索エンジン、顧客関係管理 (CRM)、またはその他のサード パーティ アプリケーションが含まれます。

MSExchangeIS Mailbox(*)\Search Task Rate

1 秒間に作成された検索タスクの数を示します。

常に 10 未満である必要があります。

MSExchangeIS\Slow QP Threads

最適化されていないクエリを現在実行しているクエリ プロセッサ スレッドの数を示します。

常に 10 未満である必要があります。

MSExchangeIS\Slow Search Threads

最適化されていないクエリを現在実行している検索スレッドの数を示します。

常に 10 未満である必要があります。

MSExchangeIS Mailbox(*)\Categorization Count

分類カウントをメールボックス ストア内に存在する分類の数で示します。分類は、ユーザーがフィルタされたビューを作成したり、検索を実行したりするときに作成されます。インフォメーション ストアが過剰な数の分類を維持する必要がある場合、パフォーマンスが影響を受けることがあります。

システム内の制限された検索フォルダおよび通常の検索フォルダの全体数を示します。特に MAPI インターフェイスを活用するサード パーティ アプリケーションを実装した後には、急激な上昇について確認する必要があります。

該当なし。

コンテンツ インデックス処理カウンタ

平均メールボックス サイズが増加すると共に、Exchange 2007 がデータのインデックス処理、検索、および取得にリソースを投入する必要が生じます。これらのカウンタは、これらのクエリを実行するために十分なリソースがサーバーにあるかどうかを判断するのに役立ちます。

カウンタ 予期される値

Process(Microsoft.Exchange.Search.ExSearch)\% Processor time

Exchange Search サービスによって現在使用されているプロセッサ時間を示します。

通常は CPU 全体の 1% 未満である必要があり、5% を超えた状態で継続しないようにします。

Process(msftefd*)\%Processor Time

ストア プロセス内のコンテンツ インデックスを更新するために使用されているプロセッサ時間を示します。

安定した状態のストア プロセスの 10% 未満である必要があります。

フル クロールは全体的な処理時間を増加させますが、全体的なストアの CPU の容量を超えないようにする必要があります。調整カウンタを確認し、サーバー パフォーマンスのボトルネックが原因で調整が発生しているかどうかを判断します。

MSExchange Search Indices(*)\Recent Average Latency of RPCs Used to Obtain Content

Microsoft Exchange Information Store サービスへの最新の RPC の平均待機時間 (ミリ秒単位) を示します。これらの RPC は、指定されたデータベースのフィルタ デーモンのコンテンツを取得するために使用されます。

Outlook クライアントで発生している待機時間と一致する必要があります。

MSExchange Search Indices(*)\Throttling Delay Value

Microsoft Exchange Information Store サービスからドキュメントを取得する前にワーカー スレッドが休止する合計時間 (ミリ秒) を示します。これは、調整モニタ スレッドによって設定されます。

現在の調整の遅延値を示します。この値が 0 以外である場合は、インデックス処理の発生率を調整するために生じる遅延値を引き起すサーバーのボトルネックが発生していることを示します。

該当なし。

MSExchange Search Indices(*)\ Average Document Indexing Time

ドキュメントのインデックス処理にかかる平均時間 (ミリ秒) を示します。

常に 30 秒未満である必要があります。

MSExchange Search Indices(*)\Full Crawl Mode Status

この .mdb ファイルに対してフル クロールが実行されているか (値 = 1)、実行されていないか (値 = 0) を示します。

指定されたデータベースに対してフル クロールが発生しているかどうかを判断するために使用されます。

CPU リソースが高い値の場合は、データベースまたはデータベースのセットに対してコンテンツ インデックス処理が発生している可能性があります。

該当なし。

メールボックス アシスタント カウンタ

このセクションは、カレンダー アテンダント、リソース予約アテンダント、不在時のアシスタント、および管理フォルダ アシスタントの機能に適用されます。

次の表に示すカウンタを使用して、メールボックス アシスタントに関連する問題が存在するかどうかを判断します。

カウンタ 予期される値

Process(MSExchangeMailboxAssistants)\%Processor Time

メールボックス アシスタントによって使用されているプロセッサ時間を示します。

全体的な CPU 容量の 5% 未満である必要があります。

MSExchange Assistants(*)\Mailboxes Processed/sec

時間ベースのアシスタントによって 1 秒間に処理されるメールボックスの数を示します。

このカウンタの現在の負荷統計情報を判断します。

該当なし。

MSExchange Assistants(*)\Events Polled/sec

1 秒間にポーリングされるイベントの数を示します。

このカウンタの現在の負荷統計情報を判断します。

該当なし。

MSExchange Assistants(*)\Events in queue

アシスタントによる処理を待機しているメモリ内のキューにあるイベント数を示します。

常に低い値である必要があります。高い値はパフォーマンス ボトルネックを示している可能性があります。

MSExchange Assistants(*)\Average Event Processing Time in Seconds

選択されたイベントの平均処理時間を示します。

常に 2 未満である必要があります。

リソース予約カウンタ

次のカウンタは、サーバーでリソース予約の負荷を判断するのに役立ちます。

カウンタ 予期される値

MSExchange Resource Booking\Average ResourceBooking Processing Time

リソース予約アテンダントでイベント処理の平均時間を示します。

常に低い値である必要があります。高い値はパフォーマンス ボトルネックを示している可能性があります。

MSExchange Resource Booking\Requests Failed

リソース予約アテンダントがイベントを処理しているときに発生したエラーの合計数を示します。

常に 0 である必要があります。

カレンダー アテンダント カウンタ

次のカウンタは、サーバーでカレンダー アテンダントの負荷を判断するのに役立ちます。

カウンタ 予期される値

MSExchange Calendar Attendant\Average Calendar Attendant Processing time

カレンダー アテンダントでイベント処理の平均時間を示します。

常に低い値である必要があります。高い値はパフォーマンス ボトルネックを示している可能性があります。

MSExchange Calendar Attendant\Requests Failed

カレンダー アテンダントがイベントを処理しているときに発生したエラーの合計数を示します。

常に 0 である必要があります。

ストア トランスポート カウンタ

これらのカウンタは、メールボックス サーバー上の Microsoft Exchange Information Store サービスとハブ トランスポート サーバーとの間のインターフェイスに関連する問題を特定するのに役立ちます。Exchange Server 2003 とは異なり、Exchange 2007 では SMTP (簡易メール転送プロトコル) ではなく RPC 経由でハブ トランスポート サーバーと通信するため、待機時間およびキュー処理が大きな懸念事項になります。

カウンタ 予期される値

MSExchange Store Interface(_Total)\RPC Latency average (msec)

RPC 要求の平均待機時間 (ミリ秒単位) を示します。平均は、exrpc32 が読み込まれてからすべての RPC を基に計算されます。

常に 100 ミリ秒未満である必要があります。

MSExchange Store Interface(_Total)\RPC Requests outstanding

未処理の RPC 要求の現在の数を示します。

常に 0 である必要があります。

MSExchange Store Interface(*)\ROP Requests outstanding

未処理のリモート操作 (ROP) 要求の合計数を示します。

現在の負荷を判断するために使用されます。

該当なし。

MSExchange Store Interface(*)\RPC Requests Outstanding

未処理の RPC 要求の合計数を示します。

現在の負荷を判断するために使用されます。

該当なし。

MSExchange Store Interface(*)\RPC Requests failed (%)

RPC 要求の合計数から失敗した要求の割合を示します。ここで、失敗とは、エラー コードと例外を伴う失敗の合計です。

常に 0 である必要があります。

MSExchange Store Interface(*)\RPC Requests Sent/sec

開始された RPC 要求の 1 秒あたりの現在の数を示します。

現在の負荷を判断するために使用されます。

該当なし。

MSExchange Store Interface(*)\RPC Slow Requests (%)

すべての RPC 要求の中で低速の RPC 要求の割合を表示します。

低速の RPC 要求とは、500 ミリ秒よりかかる要求を示します。

常に 1 未満である必要があります。

MSExchange Store Interface(*)\RPC Slow Requests latency average (msec)

低速の要求の平均待機時間 (ミリ秒単位) を示します。

低速の RPC 要求の平均待機時間を判断するために使用されます。

該当なし。

MSExchangeMailSubmission(*)\Hub Servers In Retry

再試行モードのハブ トランスポート サーバーの数を示します。

常に 0 である必要があります。

MSExchangeMailSubmission(*)\Successful Submissions Per Second

現在のメール送信速度を判断します。

該当なし。

MSExchangeMailSubmission(*)\Failed Submissions Per Second

常に 0 である必要があります。

MSExchangeMailSubmission(*)\Temporary Submission Failures/sec

1 秒あたりの一時的な送信エラーを示します。

常に 0 である必要があります。

ローカル連続レプリケーション、クラスタ連続レプリケーション、およびスタンバイ連続レプリケーション カウンタ

これらのカウンタは、レプリケーション エンジンおよびレプリケーション パートナーに関連する問題を明確に示します。これらの問題はローカルまたはリモートで発生します。

カウンタ 予期される値

MSExchange Replication(*)\CopyQueueLength

パッシブ コピーのログ ファイル フォルダにコピーされるのを待っているトランザクション ログ ファイルの数を示します。コピーは、破損の検査が終了するまで完了したと見なされません。

note注 :
パッシブ ノードに応じてこのカウンタのクラスタ連続レプリケーション (CCR) クラスタの両方のノードを監視する必要があります。

CCR の場合、常に 10 未満である必要があります。

ローカル連続レプリケーション (LCR) の場合、常に 1 未満である必要があります。

MSExchange Replication(*)\ReplayQueueLength

パッシブ コピーに再生されるのを待っているトランザクション ログ ファイルの数を示します。

note注 :
パッシブ ノードに応じてこのカウンタの CCR クラスタの両方のノードを監視する必要があります。

現在の再生キューの長さを示します。値が増加すると、ハンドオフ、フェールオーバー、またはアクティブ化が実行されるときにストア マウント時間が長くなります。

MSExchange Replica Seeder(*)\Seeding Finished %

シードが完了した割合を示します。値は 1 ~ 100% です。

サーバーの全体的なパフォーマンスまたは現在のネットワーク帯域幅に影響を及ぼす可能性があるシードが特定のデータベースに対して発生しているかどうかを判断するために使用されます。

該当なし。

参照している情報が最新であることを確認したり、他の Exchange Server 2007 ドキュメントを見つけたりするには、Exchange Server TechCenter を参照してください。