シングル コピー クラスタに関する問題のトラブルシューティングを行う方法

 

適用先: Exchange Server 2007 SP3, Exchange Server 2007 SP2, Exchange Server 2007 SP1, Exchange Server 2007

トピックの最終更新日: 2008-01-22

ここでは、以下に示す、シングル コピー クラスタ (SCC) 内のクラスタ化メールボックス サーバー (CMS) における問題のトラブルシューティングについて説明します。

  • 物理ディスクの依存関係が正しくないため、データベースがマウントされない。
  • クォーラム リソースがオフラインのままであるか、または使用できない。
  • Setup /ClearLocalCMS を実行して、次に Setup /RecoverCMS を実行すると、CMS 上でホストされているメールボックスにメッセージが配信されない。
  • シングル コピー クラスタのインストールが失敗し、エラー 0xc0070005 または "アクセスが拒否されました。" と表示される。

Windows Kerberos 認証に関する問題など、その他の一般的な問題もシングル コピー クラスタでネットワーク リソースがオンラインになるのを妨げる可能性があります。

開始する前に

このトピックに示す特定の問題を解決する手順を実行するには、以下に示すアクセス許可が委任されているアカウントを使用する必要があります。

解決する問題 使用するアクセス許可

無効な物理ディスクの依存関係

Exchange 組織管理者の役割

オフラインまたは利用不可能なクォーラム

クォーラム リソースを所有するノード上のローカル Administrators グループのメンバシップ

クラスタ化メールボックス サーバーの回復後にメールが配信されない

CMS に対する Exchange サーバー管理者の役割、およびローカル Administrators グループのメンバシップ

シングル コピー クラスタをインストールできない

ローカルの Administrators グループのメンバシップ

Exchange 2007 を管理するために必要なアクセス許可、役割の委任、および権限の詳細については、「アクセス許可に関する考慮事項」を参照してください。

手順

問題 : 物理ディスクの依存関係が正しくないため、データベースがマウントされない

考えられる原因   シングル コピー クラスタの物理ディスク記憶域の依存関係が正しく構成されていません。CMS がインストールされた後で、物理ディスクの依存関係を手動で構成する必要があります。依存関係が正しく構成されていない場合、停止後にデータベースがマウントされません。シングル コピー クラスタの展開時にディスクの依存関係に関する問題を回避するには、次の高度な手順を実行したことを確認してください。

  • フェールオーバー クラスタを形成する前に、共有記憶域をハードウェア レベルで構成する必要があります。
  • CMS のインストール後に、各ストレージ グループまたはデータベース インスタンスで、物理ディスク リソースの依存関係を正しく構成する必要があります。

解決方法   物理ディスクの依存関係を正しく構成します。CMS のインストール後に物理ディスクの依存関係を構成する方法の詳細については、「Windows Server 2003 でシングル コピー クラスタのディスクの依存関係を構成する方法」を参照してください。CMS のインストール中に物理ディスクの依存関係を構成する方法の詳細については、使用しているオペレーティング システムに応じて、「シングル コピー クラスタのインストール」または「Windows Server 2008 にシングル コピー クラスタをインストールする」を参照してください。

問題 : クォーラム リソースがオフラインのままであるか、または使用できない。

考えられる原因   考えられる原因としては、記憶域の障害、クォーラムの消失、構成の誤り、アクセス許可などがあります。

解決方法   クォーラムの問題のトラブルシューティングの詳細については、サーバー クラスタのクォーラム リソースのトラブルシューティングを参照してください (このサイトは英語の場合があります)。クォーラムのトラブルシューティングと回復の詳細については、以下のリソースを参照してください。

問題 : Setup /ClearLocalCMS を実行して、次に Setup /RecoverCMS を実行すると、CMS 上でホストされているメールボックスにメッセージが配信されない

考えられる原因   CMS 用の仮想コンピュータ オブジェクト (VCO) が無効になっています。CMS をホストするノードで Windows Server 2008 を実行していて、Setup /ClearLocalCMS を実行して元のクラスタ ノードから構成データを消去すると、VCO が無効になります。

解決方法   Active Directory ユーザーとコンピュータを使用して、VCO を有効にします。ドメイン、[コンピュータ] の順に展開し、VCO を右クリックして、次に [アカウントの有効化] をクリックします。

問題 : シングル コピー クラスタのインストールが失敗し、エラー 0xc0070005 または "アクセスが拒否されました。" と表示される

考えられる原因   この問題は、クラスタ内のネットワーク名リソースが CMS 用の名前で構成されている場合に発生することがあります。

解決方法   この問題を解決するには、ネットワーク名リソースを削除して再度セットアップを実行します。セットアップによって、必要なリソースが自動的に作成されます。

詳細情報

シングル コピー クラスタのトラブルシューティングに役立つツールの詳細については、「高可用性展開の問題のトラブルシューティング ツール」を参照してください。

参照している情報が最新であることを確認したり、他の Exchange Server 2007 ドキュメントを見つけたりするには、Exchange Server TechCenter を参照してください。