New-ReceiveConnector (RTM)

 

適用先: Exchange Server 2007 SP1, Exchange Server 2007

トピックの最終更新日: 2007-07-23

ハブ トランスポート サーバーの役割またはエッジ トランスポート サーバーの役割がインストールされているコンピュータで新しい受信コネクタを作成するには、New-ReceiveConnector コマンドレットを使用します。

構文

New-ReceiveConnector -Name <String> [-AuthMechanism <None | Tls | Integrated | BasicAuth | BasicAuthRequireTLS | ExchangeServer | ExternalAuthoritative>] [-Banner <String>] [-BinaryMimeEnabled <$true | $false>] [-Bindings <MultiValuedProperty>] [-ChunkingEnabled <$true | $false>] [-Comment <String>] [-ConnectionInactivityTimeout <EnhancedTimeSpan>] [-ConnectionTimeout <EnhancedTimeSpan>] [-DefaultDomain <AcceptedDomainIdParameter>] [-DeliveryStatusNotificationEnabled <$true | $false>] [-DomainController <Fqdn>] [-DomainSecureEnabled <$true | $false>] [-EightBitMimeEnabled <$true | $false>] [-Enabled <$true | $false>] [-EnhancedStatusCodesEnabled <$true | $false>] [-Fqdn <Fqdn>] [-MaxHeaderSize <ByteQuantifiedSize>] [-MaxHopCount <Int32>] [-MaxInboundConnection <Unlimited>] [-MaxInboundConnectionPercentagePerSource <Int32>] [-MaxInboundConnectionPerSource <Unlimited>] [-MaxLocalHopCount <Int32>] [-MaxLogonFailures <Int32>] [-MaxMessageSize <ByteQuantifiedSize>] [-MaxProtocolErrors <Unlimited>] [-MaxRecipientsPerMessage <Int32>] [-MessageRateLimit <Unlimited>] [-PermissionGroups <None | AnonymousUsers | ExchangeUsers | ExchangeServers | ExchangeLegacyServers | Partners | Custom>] [-PipeliningEnabled <$true | $false>] [-ProtocolLoggingLevel <None | Verbose>] [-RemoteIPRanges <MultiValuedProperty>] [-RequireEHLODomain <$true | $false>] [-RequireTLS <$true | $false>] [-Server <ServerIdParameter>] [-SizeEnabled <Disabled | Enabled | EnabledWithoutValue>] [-TarpitInterval <EnhancedTimeSpan>] [-TemplateInstance <PSObject>] [-Usage <Custom | Internet | Internal | Client | Partner>]

解説

New-ReceiveConnector コマンドレットは、新しい受信コネクタを作成します。新しい受信コネクタの必須パラメータの入力を求めるメッセージを表示するには、「New-ReceiveConnector」と入力します。NameBindings、および RemoteIPRanges パラメータは、新しい受信コネクタの必須パラメータです。

このタスクが完了してから、受信コネクタが作成されます。

New-ReceiveConnector コマンドレットを実行するには、使用するアカウントに次の権限が委任されている必要があります。

  • Exchange サーバー管理者の役割および対象サーバーのローカル Administrators グループ

エッジ トランスポート サーバーの役割がインストールされているコンピュータで New-ReceiveConnector コマンドレットを実行するには、そのコンピュータのローカルの Administrators グループのメンバであるアカウントを使用してログオンする必要があります。

Exchange Server 2007 を管理するために必要なアクセス許可、役割の委任、および権限の詳細については、「アクセス許可に関する考慮事項」を参照してください。

パラメータ

パラメータ 必須かどうか 種類 説明

Name

必須

System.String

このパラメータには、管理者が設定したコネクタの名前を指定します。たとえば、"New Receive Connector" のような文字列として Name パラメータを入力します。 "New Receive Connector".

AuthMechanism

省略可能

Microsoft.Exchange.Data.Directory.SystemConfiguration.ReceiveConnector+AuthMechanisms

このパラメータには、通知され、受け付けられる認証機構を指定します。認証オプションは、NoneTLSIntegratedBasicAuthBasicAuthRequireTLSExchangeServer、および ExternalAuthoritative です。値をコンマで区切ることによって、AuthMechanism パラメータに複数の値を入力できます。RequireTLS パラメータを $true に設定する場合は、AuthMechanism パラメータを TLS に設定する必要があります。また、AuthMechanism パラメータを BasicAuthRequireTLS に設定する場合は、BasicAuth および TLS も選択する必要があります。AuthMechanism パラメータの値 ExternalAuthoritative は、値 TLS とのみ同時に指定することができます。AuthMechanism パラメータを ExternaAuthoritative に設定する場合は、PermissionGroups パラメータに値 ExchangeServers を設定する必要があります。

Banner

省略可能

System.String

このパラメータは、既定の SMTP (簡易メール転送プロトコル) 220 バナーより優先されます。Banner パラメータの値が空白の場合、既定の SMTP バナーは次のとおりです。

220 <Servername> Microsoft ESMTP MAIL service ready at <RegionalDay-Date-24HourTimeFormat> <RegionalTimeZoneOffset>

Banner パラメータの値を指定する場合は、次の構文を使用する必要があります。

"220 <RemainingBannerText>".

220 は、RFC 2821 で定義されている既定の "Service Ready" SMTP 応答コードです。

BinaryMimeEnabled

省略可能

System.Boolean

このパラメータの有効な値は、$True または $False です。既定値は $True です。BinaryMimeEnabled パラメータが $True に設定されている場合は、リモート サーバーへの EHLO 応答で BINARYMIME EHLO キーワードが通知され、この拡張を使用できます。BinaryMimeEnabled パラメータが $False に設定されている場合は、リモート サーバーへの EHLO 応答で BINARYMIME EHLO キーワードが通知されず、この拡張を使用できません。

Bindings

省略可能

Microsoft.Exchange.Data.MultiValuedProperty

このパラメータには、受信コネクタが受信メッセージを待機するために使用するローカル IP アドレスと TCP ポート番号を指定します。このパラメータの有効な構文は、<IP Address>:<TCP Port> です (192.168.1.1:25 など)。IP アドレス 0.0.0.0 は、受信コネクタがすべてのネットワーク アダプタで構成されているすべての IP アドレスを使用して、受信メッセージを待機することを示します。

note注 :
受信コネクタがあるハブ トランスポート サーバーまたはエッジ トランスポート サーバーで有効なローカル IP アドレスを指定する必要があります。無効なローカル IP アドレスを指定すると、サービスの再開時に Microsoft Exchange Transport サービスが開始されないことがあります。すべてのネットワーク アダプタで構成されているすべての IP アドレスを指定するには、IP アドレス 0.0.0.0 を使用します。

Bindings パラメータを使用して指定する値は、一意性に関する次のいずれかの要件を満たす必要があります。

  • サーバーの別の受信コネクタの Bindings パラメータで使用されている IP アドレスまたは TCP ポートと競合しない IP アドレスと TCP ポートの一意の組み合わせを指定できます。
  • IP アドレスと TCP ポートの既存の組み合わせを使用できますが、RemoteIPRanges パラメータを使用して、受信コネクタがサービスを提供するリモート サーバーを制限します。

Usage パラメータに次の値が指定されているときは、Bindings パラメータの値を指定する必要があります。

  • Internet
  • Custom

ChunkingEnabled

省略可能

System.Boolean

このパラメータに対する有効な入力は、$True または $False です。既定値は $True です。ChunkingEnabled パラメータが $True に設定されている場合は、リモート サーバーへの EHLO 応答で CHUNKING EHLO キーワードが通知され、この拡張を使用できます。ChunkingEnabled パラメータが $False に設定されている場合は、リモート サーバーへの EHLO 応答で CHUNKING EHLO キーワードが通知されず、この拡張を使用できません。

Comment

省略可能

System.String

Comment パラメータは、次のように二重引用符で囲む必要があります。 "this is an admin note".

ConnectionInactivityTimeout

省略可能

Microsoft.Exchange.Data.EnhancedTimeSpan

このパラメータには、受信コネクタへの接続が閉じられるまでの最大アイドル時間を指定します。ハブ トランスポート サーバー上に構成されている受信コネクタの既定値は 5 分です。エッジ トランスポート サーバー上に構成されている受信コネクタの既定値は 1 分です。値を指定するには、dd.hh:mm:ss の形式で期間として入力します。d = 日、h = 時間、m = 分、s = 秒です。ConnectionTimeout パラメータで指定する値は、ConnectionInactivityTimeout パラメータで指定する値より大きい値である必要があります。これらのパラメータの有効な入力の範囲は、00:00:011.00:00:00 です。

ConnectionTimeOut

省略可能

Microsoft.Exchange.Data.EnhancedTimeSpan

このパラメータには、接続がデータを頻繁に送信していても適用される、接続を開いておける時間の上限を指定します。ハブ トランスポート サーバー上に構成されている受信コネクタの既定値は 10 分です。エッジ トランスポート サーバー上に構成されている受信コネクタの既定値は 5 分です。値を指定するには、dd.hh:mm:ss の形式で期間として入力します。d = 日、h = 時間、m = 分、s = 秒です。ConnectionTimeout パラメータで指定する値は、ConnectionInactivityTimeout パラメータで指定する値より大きい値である必要があります。これらのパラメータの有効な入力の範囲は、00:00:011.00:00:00 です。

DefaultDomain

省略可能

Microsoft.Exchange.Configuration.Tasks.AcceptedDomainIdParameter

このパラメータには、送信側サーバーによってメッセージ エンベロープの MAIL FROM: または RCPT TO: に渡される値にドメイン名が指定されていない場合に追加するドメイン名を指定します。

DeliveryStatusNotificationEnabled

省略可能

System.Boolean

このパラメータの有効な値は、$True または $False です。既定値は $True です。DeliveryStatusNotificationEnabled パラメータが $True に設定されている場合は、リモート サーバーへの EHLO 応答で DSN EHLO キーワードが通知され、この拡張を使用できます。DeliveryStatusNotificationEnabled パラメータが $False に設定されている場合は、リモート サーバーへの EHLO 応答で DSN EHLO キーワードが通知されず、この拡張を使用できません。ESMTP の DSN 拡張は、RFC 1891 に規定されている高度な配信状態通知機能を提供します。

DomainController

省略可能

Microsoft.Exchange.Data.Fqdn

この構成の変更を Active Directory ディレクトリ サービスに書き込むドメイン コントローラの完全修飾ドメイン名 (FQDN) を指定するには、コマンドに DomainController パラメータを含めます。DomainController パラメータは、エッジ トランスポート サーバーの役割を実行するコンピュータではサポートされません。エッジ トランスポート サーバーの役割は、ローカルの ADAM インスタンスに対してのみ読み取りと書き込みを行います。

DomainSecureEnabled

省略可能

System.Boolean

このパラメータは、この受信コネクタがサービスを提供するドメインに対して相互 TLS 認証を有効にするプロセスの最初の部分です。相互 TLS 認証は、以下の条件が満たされている場合にのみ正しく機能します。

  • DomainSecureEnabled パラメータの値が $True である。
  • AuthMechanism パラメータに、値 TLS が設定されていて、値 ExternalAuthoritative が設定されていない。
  • AuthMechanism パラメータの値に TLS が設定されていない。
  • Get-TransportConfig コマンドレットの TLSReceiveDomainSecureList パラメータに、この受信コネクタからサービスを受けているドメインが少なくとも 1 つは含まれている。ワイルドカード文字 (*) は、相互 TLS 認証用に構成されているドメインではサポートされません。また、同じドメインが、対応する送信コネクタと、Get-TransportConfig コマンドレットの TLSSendDomainSecureList パラメータの値でも定義されている必要があります。

DomainSecureEnabled の既定値は、次の種類の受信コネクタの $False です。

  • ハブ トランスポート サーバーで定義されているすべての受信コネクタ。
  • エッジ トランスポート サーバーで定義されているユーザーが作成した受信コネクタ。

DomainSecureEnabled の既定値は、エッジ トランスポート サーバーで定義されている既定の受信コネクタ $True です。

EightBitMimeEnabled

省略可能

System.Boolean

このパラメータの有効な値は、$True または $False です。既定値は $True です。EightBitMimeEnabled パラメータが $True に設定されている場合は、リモート サーバーへの EHLO 応答で 8BITMIME EHLO キーワードが通知され、この拡張を使用できます。EightBitMimeEnabled パラメータが $False に設定されている場合は、リモート サーバーへの EHLO 応答で 8BITMIME EHLO キーワードが通知されず、この拡張を使用できません。

Enabled

省略可能

System.Boolean

このパラメータの有効な値は、$True または $False です。既定値は $True です。Enabled パラメータは、コネクタを有効または無効にするために使用します。

EnhancedStatusCodesEnabled

省略可能

System.Boolean

このパラメータの有効な値は、$True または $False です。既定値は $True です。EnhancedStatusCodesEnabled パラメータが $True に設定されている場合は、リモート サーバーへの EHLO 応答で ENHANCEDSTATUSCODES EHLO キーワードが通知され、この拡張を使用できます。EnhancedStatusCodesEnabled パラメータが $False に設定されている場合は、リモート サーバーへの EHLO 応答で ENHANCEDSTATUSCODES EHLO キーワードが通知されず、この拡張を使用できません。ENHANCEDSTATUSCODES 拡張は、リモート サーバーに送信される配信状態通知 (DSN) で高度なエラーおよび状態情報を提供します。

Fqdn

省略可能

Microsoft.Exchange.Data.Fqdn

このパラメータには、受信コネクタを使用して受信メッセージを送信する、接続されたメッセージング サーバーの送信先サーバーとして使用する FQDN を指定します。このパラメータの値は、以下の例に示すように送信先サーバー名が必要な場合に常に接続済みメッセージング サーバーで表示されます。

  • 受信コネクタの既定の SMTP バナー内
  • 受信コネクタの EHLO/HELO 応答内
  • メッセージがハブ トランスポート サーバーまたはエッジ トランスポート サーバーに入るときに受信メッセージの最新の Received: ヘッダー フィールド内
  • トランスポート層セキュリティ (TLS) 認証中

Fqdn パラメータの既定値は、受信コネクタが含まれるハブ トランスポート サーバーまたはエッジ トランスポート サーバーの FQDN です。

note注 :
ハブ トランスポート サーバー上に自動的に作成される、"既定の <サーバー名>" という名前の既定の受信コネクタ上では、FQDN 値を変更しないでください。Exchange 組織内に複数のハブ トランスポート サーバーがあり、"既定の <サーバー名>" 受信コネクタの FQDN 値を変更した場合、ハブ トランスポート サーバー間の内部メール フローが失敗します。

MaxHeaderSize

省略可能

Microsoft.Exchange.Data.ByteQuantifiedSize

このパラメータには、受信コネクタが接続を閉じるまでに受け付ける SMTP メッセージ ヘッダーの最大サイズをバイト単位で指定します。既定値は 65536 バイトです。値を入力するときは、値に以下の単位のいずれかを付加した形式で記述します。

  • B (バイト)
  • KB (キロバイト)
  • MB (メガバイト)
  • GB (ギガバイト)

単位が付加されていない値は、バイトとして扱われます。このパラメータの有効な入力の範囲は、12147483642147483647 バイトです。

MaxHopCount

省略可能

System.Int32

このパラメータには、メッセージが受信コネクタに拒否されるまでに通過できる最大ホップ数を指定します。既定値は 30 です。このパラメータの有効な入力の範囲は、1500 です。

   最大ホップ数は、送信されるメッセージに含まれる Received: ヘッダー フィールドの数によって判断されます。

MaxInboundConnection

省略可能

Microsoft.Exchange.Data.Unlimited

このパラメータには、この受信コネクタが同時にサービスを提供する受信接続の最大数を指定します。既定値は 5000 です。このパラメータの有効な入力の範囲は、12147483647 です。受信コネクタの受信接続制限を無効にするには、unlimited という値を入力します。

MaxInboundConnectionPercentagePerSource

省略可能

System.Int32

このパラメータには、受信コネクタが単一の IP アドレスから同時にサービスを提供する接続の最大数を、受信コネクタで利用可能な残りの接続の割合で指定します。値はパーセント記号 (%) を含めずに整数として入力します。既定値は 2% です。このパラメータの有効な入力の範囲は、1100 です。

MaxInboundConnectionPerSource

省略可能

Microsoft.Exchange.Data.Unlimited

このパラメータには、この受信コネクタが単一の IP アドレスから同時にサービスを提供する接続の最大数を指定します。既定値は 100 です。このパラメータの有効な入力の範囲は、110000 です。受信コネクタの接続元ごとの受信接続制限を無効にするには、unlimited という値を入力します。

MaxLocalHopCount

省略可能

System.Int32

このパラメータには、メッセージが受信コネクタに拒否されるまでに通過できる最大ローカル ホップ数を指定します。既定値は 3 です。このパラメータの有効な入力の範囲は、050 です。0 という値を指定すると、ローカル ホップ数に基づいてメッセージが拒否されることはありません。

note注 :
最大ローカル ホップ数は、"受信される" メッセージの数で決定されます。ローカル サーバーのアドレスを持つ Received: ヘッダーの数によって判断されます。

MaxLogonFailures

省略可能

System.Int32

このパラメータには、受信コネクタが接続を閉じるまでに再試行するログオンの失敗回数を指定します。既定値は 3 です。このパラメータの有効な入力の範囲は、010 です。0 を指定すると、ログオンの失敗によって接続が閉じられることはありません。

MaxMessageSize

省略可能

Microsoft.Exchange.Data.ByteQuantifiedSize

このパラメータには、メッセージの最大サイズを指定します。既定値は 10 MB です。値を入力するときは、値に以下の単位のいずれかを付加した形式で記述します。

  • B (バイト)
  • KB (キロバイト)
  • MB (メガバイト)
  • GB (ギガバイト)

単位が付加されていない値は、バイトとして扱われます。このパラメータの有効な入力の範囲は、1 ~ 2147483647 バイトです。

MaxProtocolErrors

省略可能

Microsoft.Exchange.Data.Unlimited

このパラメータには、受信コネクタが接続を閉じるまでに受け付ける SMTP プロトコル エラーの最大数を指定します。既定値は 5 です。このパラメータの有効な入力の範囲は、02147483647 です。unlimited を指定すると、プロトコル エラーによって接続が閉じられることはありません。

MaxRecipientsPerMessage

省略可能

System.Int32

このパラメータには、受信コネクタが接続を閉じるまでに受け付けるメッセージごとの受信者の最大数を指定します。既定値は 200 です。このパラメータの有効な入力の範囲は、1512000 です。

MessageRateLimit

省略可能

Microsoft.Exchange.Data.Unlimited

このパラメータには、単一のクライアント IP アドレスが 1 分あたりに送信できるメッセージの最大数を指定します。ハブ トランスポート サーバー上に構成されている受信コネクタの既定値は unlimited です。エッジ トランスポート サーバー上に構成されている受信コネクタの既定値は、1 分あたり 600 です。このパラメータの有効な入力の範囲は、12147483647 です。送信コネクタのメッセージ率制限を削除するには、unlimited という値を入力します。

PermissionGroups

省略可能

Microsoft.Exchange.Data.PermissionGroups

このパラメータは、受信コネクタにメッセージを送信できるグループまたは役割と、それらのグループに割り当てられるアクセス許可を定義します。アクセス許可グループは、既知のセキュリティ プリンシパルに与えられる定義済みの一連のアクセス許可です。このパラメータの有効な値は、NoneAnonymousUsersExchangeUsersExchangeServersExchangeLegacyServers、および Partners です。受信コネクタに割り当てられる既定のアクセス許可グループは、受信コネクタの作成時に Usage パラメータによって指定されたコネクタの用途の種類によって異なります。受信コネクタの用途の種類の詳細については、「受信コネクタ」を参照してください。

PipeliningEnabled

省略可能

System.Boolean

このパラメータの有効な値は、$True または $False です。PipeliningEnabled パラメータが $True に設定されている場合は、リモート サーバーへの EHLO 応答で PIPELINING EHLO キーワードが通知され、この拡張を使用できます。PipeliningEnabled パラメータが $False に設定されている場合は、リモート サーバーへの EHLO 応答で PIPELINING EHLO キーワードが通知されず、この拡張を使用できません。PIPELINING 拡張を使用すると、リモート サーバーがこの受信コネクタからの応答を待機せずに要求を送信できます。既定値は $True です。

ProtocolLoggingLevel

省略可能

Microsoft.Exchange.Data.ProtocolLoggingLevel

このパラメータは、指定した受信コネクタのプロトコル ログ出力を有効または無効にします。値 Verbose を指定すると、コネクタのプロトコル ログ出力が有効になります。値 None を指定すると、コネクタのプロトコル ログ出力が無効になります。既定値は None です。ハブ トランスポート サーバーまたはエッジ トランスポート サーバー上に構成されたすべての受信コネクタのプロトコル ログの場所は、Set-TransportServer コマンドレットの ReceiveProtocolLogPath パラメータを使用して指定します。

RemoteIPRanges

省略可能

Microsoft.Exchange.Data.MultiValuedProperty

このパラメータには、このコネクタがメッセージを受け付けるリモート IP アドレスを指定します。このパラメータの有効な構文は、<Starting IP Address>-<Ending IP Address> です (192.168.1.1-192.168.1.10 など)。複数の IP アドレスの範囲は、コンマで区切って指定します。

Usage パラメータに次の値が指定されているときは、RemoteIPRanges パラメータの値を指定する必要があります。

  • Internal
  • Custom

一方の IP アドレスの範囲がもう一方の IP アドレスに完全に重複しているのであれば、同じサーバー上の複数の受信コネクタでリモート IP アドレスの範囲が重複していてもかまいません。リモート IP アドレスの範囲が重複している場合は、接続元サーバーの IP アドレスに一致する最も限定的な範囲が使用されます。

RequireEHLODomain

省略可能

System.Boolean

このパラメータの有効な値は、$True または $False です。既定値は $False です。RequireEHLODomain パラメータが $True に設定されている場合は、SMTP 接続の確立後にリモート コンピュータが EHLO ハンドシェイクでドメイン名を渡す必要があります。リモート コンピュータがドメイン名を渡さなかった場合は、SMTP 接続が閉じられます。

RequireTLS

省略可能

System.Boolean

このパラメータの有効な値は、$True または $False です。既定値は $False です。RequireTLs パラメータが $True に設定されている場合、このコネクタが受信するメッセージはすべてトランスポート層セキュリティ (TLS) で送信される必要があります。

Server

省略可能

Microsoft.Exchange.Configuration.Tasks.ServerIdParameter

このパラメータには、新しい受信コネクタを作成するサーバーを指定します。

SizeEnabled

省略可能

Microsoft.Exchange.Data.SizeMode

このパラメータの有効な値は、EnabledDisabled、または EnabledwithoutValue です。既定値は Enabled です。SizeEnabled パラメータを Enabled に設定すると、SIZE SMTP 拡張が有効になり、MaxMessageSize パラメータに設定された最大許可メッセージ サイズの値が EHLO バナーで通知されます。SizeEnabled パラメータを Disabled に設定すると、SIZE SMTP 拡張は使用されず、最大許可メッセージ サイズの値はリモート サーバーに公開されません。SizeEnabled パラメータを EnabledWithoutValue に設定すると、SIZE SMTP 拡張が有効になります。ただし、MaxMessageSize パラメータに設定された最大許可メッセージ サイズの値は EHLO バナーで通知されません。これにより、ハブ トランスポート サーバー間の認証された接続については、メッセージ サイズの確認を省略できます。SIZE SMTP 拡張は RFC 1870 で定義されています。SIZE を使用すると、送信元サーバーが送信先サーバーに対して、受信メッセージのサイズを宣言できます。また、送信先サーバーは送信元サーバーに対して、受け付けることができる最大メッセージ サイズを宣言できます。通知された受信メッセージのサイズが MessageSizeMax パラメータの値を超える場合は、受信コネクタがエラー コードを使用してリモート サーバーに応答し、接続を閉じます。

TarpitInterval

省略可能

Microsoft.Exchange.Data.EnhancedTimeSpan

このパラメータには、接続を正しく使用していない可能性があると Exchange が判断したリモート サーバーへの SMTP 応答を遅らせる時間を指定します。認証された接続についてこの方法で遅延が発生することはありません。

既定値は 5 秒です。値を指定するには、dd.hh:mm:ss の形式で期間として入力します。d = 日、h = 時間、m = 分、s = 秒です。このパラメータの有効な入力の範囲は、00:00:0000:10:00 です。値を 00:00:00 に設定すると、タールピット間隔が無効になります。

TemplateInstance

省略可能

System.Management.Automation.PSObject

このパラメータに既存のオブジェクトを指定すると、コマンドはそのオブジェクトの構成を使用してローカル サーバーまたはターゲット サーバーにオブジェクトの同一コピーを作成します。

Usage

省略可能

Microsoft.Exchange.Management.SystemConfigurationTasks.NewReceiveConnector+UsageType

このパラメータには、この受信コネクタに割り当てられる既定のアクセス許可グループおよび認証方法を指定します。Usage パラメータに有効な値は、ClientCustomInternalInternet、および Partner です。

Usage パラメータに次の値を指定する場合、Bindings パラメータの値が必須です。

  • Internet
  • Custom

Usage パラメータに次の値を指定する場合、RemoteIPRanges パラメータの値が必須です。

  • Internal
  • Custom

必須パラメータの値を指定しないと、コマンドは正常に終了しません。必須パラメータが指定されていなくても、New-ReceiveConnector コマンドレットはメッセージを表示しません。

受信コネクタの用途の種類、アクセス許可グループ、および認証方法の詳細については、「受信コネクタ」を参照してください。

入力の種類

戻り値の種類

エラー

エラー 説明

 

 

この New-ReceiveConnector コマンドは、新しい受信コネクタを作成します。次の例は、受信コネクタの作成に必要な最小限のパラメータを示しています。

note注 :
同一の Bindings パラメータおよび RemoteIPRanges パラメータを共有する複数の受信コネクタを作成することはできません。
New-ReceiveConnector -Name Test -Bindings 10.10.1.1:25 -RemoteIPRanges 192.168.0.1-192.168.0.24

参照している情報が最新であることを確認したり、他の Exchange Server 2007 ドキュメントを見つけたりするには、Exchange Server TechCenter を参照してください。