自動検出サービスが Outlook Anywhere のプロキシ設定に対して予期しない値を返す

 

トピックの最終更新日: 2008-05-20

ここでは、Exchange 管理シェルを使用して、自動検出サービスでの Outlook Anywhere の設定を変更し、Microsoft Office Outlook 2007 ユーザーに不要なログオン プロンプトが表示されないようにする方法について説明します。この問題は、NTLM 認証を使用するように構成されている場合でも、Outlook 2007 ユーザーに表示されるログオン プロンプトに関連しています。Outlook 2007 ユーザーの NTLM 認証が構成されている場合、そのユーザーにはログオン プロンプトは表示されません。

Outlook 2007 ユーザーが Outlook Anywhere を使用して Exchange に接続すると、自動検出サービスは、Active Directory の OutlookAnywhere オブジェクトと OutlookProvider オブジェクトの ExternalHostName パラメータと Auth Package パラメータの値を検出します (OutlookProvider オブジェクトは Outlook 2007 クライアントの構成を示します)。

ただし、Server 属性の値が EXPR OutlookProvider オブジェクトで誤って設定されていると、この設定が、自動検出サービスによって使用される既定のサービス検出メカニズムより優先されます。EXPR は Outlook プロバイダの 1 つであり、Exchange 管理シェルで Get-OutlookProvider コマンドレットと Set-OutlookProvider コマンドレットを使用して管理できます。OutlookProvider オブジェクトの Server 属性は、既定値の $null のままにする必要があります。Server 属性の値は、Get-OutlookProvider コマンドレット (Get-OutlookProvider Identity | format-list) の実行によって確認できます。

解決方法

この問題は、Outlook Anywhere のサーバー側の設定を変更することで解決できます。EXPR OutlookProvider オブジェクトの Server 属性の値を、自動検出サービスの Outlook Anywhere の構成設定で $null に設定します。クライアント アクセス サーバーの役割を実行している Exchange 2007 サーバーの設定を変更します。

開始する前に

この手順を実行するには、使用するアカウントに Exchange 組織管理者の役割が委任されている必要があります。Exchange 2007 を管理するために必要なアクセス許可、役割の委任、および権限の詳細については、「アクセス許可に関する考慮事項」を参照してください。

手順

Exchange 管理シェルを使用して、EXPR Outlook Provider オブジェクト用に自動検出サービスの Outlook Anywhere 設定を変更するには、次の操作を行います。

  • 次のコマンドを実行します。

    Set-OutlookProvider EXPR -Server $null
    

変更が直ちに適用されたことを確認するには、クライアント アクセス サーバーの役割を実行する Exchange サーバーでインターネット インフォメーション サービス (IIS) を再起動するか、MSExchangeAutodiscoverAppPool をリサイクルしてこの変更を直ちに有効にします。Exchange クライアント アクセス サーバー上の自動検出サービス用アプリケーション プールである MSExchangeAutodiscoverAppPool をリサイクルするには、次の操作を行います。

  1. インターネット インフォメーション サービスの管理コンソールを開きます。
  2. [アプリケーション プール] コンテナを展開します。
  3. [MSExchangeAutodiscoverAppPool] を右クリックし、[リサイクル] をクリックします。
    note注 :
    アプリケーション プールはリサイクルされます。ただし、通知されることはありません。

詳細情報

コマンドレットに関する構文およびパラメータの詳細については、「Get-OutlookAnywhere」および「Set-OutlookProvider」を参照してください。

参照している情報が最新であることを確認したり、他の Exchange Server 2007 ドキュメントを見つけたりするには、Exchange Server TechCenter を参照してください。