オフライン アドレス帳仮想ディレクトリを作成する

 

適用先: Exchange Server 2010 SP2, Exchange Server 2010 SP3

トピックの最終更新日: 2011-04-28

シェルを使用してオフライン アドレス帳 (OAB) 仮想ディレクトリを作成できます。

OAB 仮想ディレクトリは、OAB の Web ベースの配布方法で使用される配布ポイントです。既定では、Microsoft Exchange Server 2010 がインストールされると、インターネット インフォメーション サービス (IIS) の既定の内部 Web サイトに OAB という名前の新しい仮想ディレクトリが作成されます。組織のファイアウォールの外部から Microsoft Outlook に接続するクライアント側のユーザーがいる場合は、外部の Web サイトを追加できます。また、シェルで New-OABVirtualDirectory コマンドレットを実行すると、ローカルの Exchange サーバー上の既定の IIS Web サイトに OAB という名前の新しい仮想ディレクトリが作成されます。

既定では Web ベースの配布が有効になっており、これ以上の構成は必要ありませんが、OAB 配布ポイントの SSL (Secure Sockets Layer) を有効にすることをお勧めします。詳細については、「オフライン アドレス帳の配布に対する SSL を要求する」を参照してください。

OAB 仮想ディレクトリの作成は、一般的なタスクではありません。Exchange では、OAB という名前の OAB 仮想ディレクトリが 1 つ許可されています。OAB 仮想ディレクトリを作成するのは、既存の OAB 仮想ディレクトリに問題が発生し、以前の OAB 仮想ディレクトリが削除されている場合だけにしてください。詳細については、「オフライン アドレス帳仮想ディレクトリを削除、再作成、および再接続する」を参照してください。

OAB に関連する他の管理タスクについては、「オフライン アドレス帳の管理」を参照してください。

重要

OAB 仮想ディレクトリを作成する前に、その変更についてユーザーが認識していることを確認してください。この手順を実行すると、ユーザーの OAB ダウンロード処理が中断される場合があります。

前提条件

  • ローカルの Exchange サーバーにクライアント アクセス サーバーの役割がインストールされている。

  • 既定の IIS Web サイト (たとえば /w3svc/1/root) がある。

  • OAB という名前の仮想ディレクトリが存在していない。

シェルを使用して OAB 仮想ディレクトリを作成する

この手順を実行する際には、あらかじめアクセス許可を割り当てる必要があります。必要なアクセス許可の一覧については、以下を参照してください。「メールボックスのアクセス許可」の「OAB 仮想ディレクトリ」。

注意

EMC を使用して OAB 仮想ディレクトリを作成することはできません。

すべての設定を既定のままにして OAB 仮想ディレクトリを作成する場合は、パラメーターを指定しないで New-OABVirtualDirectory コマンドレットを実行できます。カスタム設定を使用して OAB 仮想ディレクトリを作成するには、次の手順を使用します。

注意

OAB 仮想ディレクトリを作成する場合は、SSL を有効にすることをお勧めします。

OAB 仮想ディレクトリを作成するには、次の構文を使用します。

New-OABVirtualDirectory -DomainController <Fqdn> -ExternalUrl <Url> -InternalUrl <Url> -Path <String> -PollInterval <Int32> -RequireSSL <$true | $false> -Server <ServerIdParameter> -WebSiteName <String>

この例では、SSL が有効になっていて、外部 URL が存在する CAS_SERVER01 という名前のクライアント アクセス サーバー上に OAB 仮想ディレクトリを作成します。

New-OABVirtualDirectory -RequireSSL $true -ExternalURL "https://www.contoso.com/OAB"

新しい OAB 仮想ディレクトリを作成した後、Web ベースの配布を使用する各 OAB の設定を編集して OAB 仮想ディレクトリに再接続する必要があります。詳細については、「オフライン アドレス帳のプロパティの構成」を参照してください。

構文およびパラメーターの詳細については、「New-OABVirtualDirectory」を参照してください。

 © 2010 Microsoft Corporation.All rights reserved.