会議室メールボックスまたは備品用メールボックスを作成する

 

適用先: Exchange Server 2010 SP2, Exchange Server 2010 SP3

トピックの最終更新日: 2012-07-23

会議室メールボックスは、会議室、講堂、トレーニング室などの会議の場所に割り当てられるリソース メールボックスです。備品用メールボックスは、ポータブル コンピューター、プロジェクター、マイク、社用車などの特定の場所にないリソースに割り当てられるリソース メールボックスです。Exchange 管理コンソール (EMC) および Exchange 管理シェルを使用して、会議室メールボックスまたは備品用メールボックスを作成できます。

リソース メールボックスに関連するその他の管理タスクについては、「リソース メールボックスの管理とスケジューリング」を参照してください。

EMC を使用して会議室メールボックスまたは備品用メールボックスを作成する

この手順を実行する際には、あらかじめアクセス許可を割り当てる必要があります。必要なアクセス許可の一覧については、以下を参照してください。「メールボックスのアクセス許可」の「受信者プロビジョニングのアクセス許可」。

  1. コンソール ツリーで、[受信者の構成] に移動します。

  2. 操作ウィンドウで、[メールボックスの新規作成] をクリックします。

  3. [概要] ページで、[会議室メールボックス] または [備品用メールボックス] をクリックし、[次へ] をクリックします。

  4. [ユーザーの種類] ページで、[新しいユーザー] をクリックし、[次へ] をクリックします。

  5. [メールボックスの情報] ページで、以下のフィールドに入力します。

    • [既定の組織単位を使用せず、新たに組織単位を指定する] 既定値 (受信者の範囲) 以外の組織単位 (OU) を選択するには、このチェック ボックスをオンにします。受信者の範囲がフォレストに設定されている場合は、Exchange 管理コンソールを実行しているコンピューターを含む Active Directory ドメイン内の [Users] コンテナーが既定値として設定されます。受信者の範囲が特定のドメインに設定されている場合は、既定で、そのドメインの Users コンテナーが選択されます。受信者の範囲が特定の OU に設定されている場合は、その OU が既定で選択されます。別の OU を選択するには、[参照] をクリックし、[組織単位の選択] ダイアログ ボックスを開きます。このダイアログ ボックスには、指定した範囲内のフォレストにあるすべての OU が表示されます。必要な OU を選択し、[OK] をクリックします。受信者の範囲の詳細については、「受信者の範囲について」を参照してください。

    • [名][イニシャル]、および [姓]   このメールボックスはリソースとして使用されるため、これらのフィールドに入力する必要はありません。

    • [名前]   ユーザーの名前を入力します。これは、Active Directory に示される名前です。既定では、このボックスに [名][イニシャル][姓] ボックスに入力する名前が格納されます。これらのボックスを使用しなかった場合、このフィールドに名前を入力する必要があります。名前は、64 文字以下にする必要があります。

    • [ユーザー ログオン名 (ユーザー プリンシパル名)]   ユーザーがメールボックスにログオンするために使用する名前を入力します。ユーザー ログオン名は、ユーザー名とサフィックスから構成されます。一般的にサフィックスは、ユーザー アカウントが存在するドメイン名です。

    • [ユーザー ログオン名 (Windows 2000 以前)]   Microsoft のリリース前の Windows Windows 2000 Server の従来のバージョンと互換性を持つユーザーの名前を入力します。このフィールドは、[ユーザー ログオン名 (ユーザー プリンシパル名)] の入力内容に基づいて自動的に入力されます。このフィールドは必須です。

    • [パスワード]   メールボックスにログオンするためにユーザーが使用する必要のあるパスワードを入力します。

      注意

      作成するユーザー アカウントが属するドメインでのパスワードの長さ、複雑さ、および履歴に関する要件を満たすパスワードを指定してください。

    • [パスワードの確認入力]   確認のため、[パスワード] ボックスに入力したパスワードを入力します。

    • [ユーザーは次回のログオン時にパスワード変更が必要]   ユーザーがメールボックスに初めてログオンしたときにユーザーにパスワードをリセットするように求める場合は、このチェック ボックスをオンにします。

      このチェック ボックスをオンにした場合は、新しいユーザーが初めてログオンすると、パスワードの変更を求めるダイアログ ボックスが表示されます。このパスワードが正常に変更されるまで、ユーザーはいかなる作業も実行できません。

  6. [メールボックスの設定] ページで、以下のフィールドに入力します。

    • [エイリアス]   メールボックスのエイリアスを入力します。エイリアスは 64 文字以内で、フォレスト内で一意である必要があります。

    • [自動的に選択されたデータベースを使用せずに、メールボックス データベースを指定する]   Exchange にデータベースの選択を許可する代わりにメールボックス データベースを指定するには、このチェック ボックスを選択します。[参照] をクリックして [メールボックス データベースの選択] ダイアログ ボックスを開きます。このダイアログ ボックスに、Exchange 組織内のすべてのメールボックス データベースが一覧表示されます。既定では、メールボックス データベースは名前で並べ替えられます。対応する列のタイトルをクリックすると、データベースをサーバー名で並べ替えることができます。使用するメールボックス データベースを選択し、[OK] をクリックします。このフィールドは省略可能です。

    • [管理フォルダー メールボックス ポリシー]   メールボックスの管理フォルダー メールボックス ポリシーを指定するには、このチェック ボックスをオンにします。管理フォルダー メールボックス ポリシーは、管理フォルダーの論理的なグループです。ユーザーのメールボックスの管理フォルダー メールボックス ポリシーが適用されると、ポリシーにリンクされているすべての管理フォルダーが単一の操作で展開されます。これにより、メッセージング レコード管理 (MRM) をより簡単に展開できます。詳細については、「管理フォルダーについて」を参照してください。

      [参照] をクリックして [管理フォルダー メールボックス ポリシーの選択] ダイアログ ボックスを開きます。このメールボックスに関連付ける管理フォルダー メールボックス ポリシーを選択するには、このダイアログ ボックスを使用します。このフィールドは省略可能です。

      注意

      管理されたカスタム フォルダーは、MRM のプレミアム機能です。管理されたカスタム フォルダーを含むポリシーを持つメールボックスには、Exchange Server Enterprise クライアント アクセス ライセンス (CAL) が必要です。

    • [Exchange ActiveSync メールボックス ポリシー]   メールボックスに ExchangeActiveSync メールボックス ポリシーを指定するには、このチェック ボックスをオンにします。ExchangeActiveSync を使用すると、モバイル デバイスから Exchange メールボックスにアクセスできます。詳細については、「Exchange ActiveSync メールボックス ポリシーについて」を参照してください。

      [参照] をクリックして [ActiveSync メールボックス ポリシーの選択] ダイアログ ボックスを開きます。このメールボックスに関連付けるポリシーを選択するには、このダイアログ ボックスを使用します。このフィールドは省略可能です。

  7. (省略可能) [アーカイブ設定] ページで、オンライン アーカイブをメールボックスにリンクする場合は [現在のアカウントのアーカイブ メールボックスを作成する] チェック ボックスを選択します。メールボックスにアーカイブ メールボックスを作成する場合は、既定の保持ポリシー設定または定義する保持ポリシー設定に基づいて、メールボックス アイテムがプライマリ ユーザー メールボックスからアーカイブに自動的に移動します。詳細については、「個人アーカイブについて」を参照してください。

    注意

    リソース メールボックスのサイズが小さいため、リソース メールボックスにはアーカイブを作成しないことをお勧めします。

  8. [メールボックスの新規作成] ページで、構成設定を確認します。構成を変更するには、[戻る] をクリックします。メールボックスを作成するには、[新規作成] をクリックします。

  9. [完了] ページで以下のことを確認し、[終了] をクリックしてウィザードを終了します。

    • [完了] の状態は、ウィザードでタスクが正常に完了したことを示します。

    • [失敗] の状態は、タスクが完了しなかったことを示します。タスクが失敗した場合は、説明の概要を確認し、[戻る] をクリックして構成を変更します。

シェルを使用して会議室メールボックスを作成する

この手順を実行する際には、あらかじめアクセス許可を割り当てる必要があります。必要なアクセス許可の一覧については、以下を参照してください。「メールボックスのアクセス許可」の「受信者プロビジョニングのアクセス許可」。

この例では、次の構成を持つ会議室メールボックスが作成されます。

  • リソース メールボックスが Mailbox Database 1 にある。

  • メールボックスの名前が ConfRoom1 であり、グローバル アドレス一覧 (GAL) に "ConfRoom1" と表示される。

  • メールボックスが Conference Rooms という組織単位にある。

  • ユーザー プリンシパル名 (UPN) は ConfRoom1@contoso.com です。

  • Room スイッチによって、このメールボックスが会議室メールボックスとして作成されることが指定される。

New-Mailbox -database "Mailbox Database 1" -Name ConfRoom1 -OrganizationalUnit "Conference Rooms" -DisplayName "ConfRoom1" -UserPrincipalName ConfRoom1@contoso.com -Room

構文およびパラメーターの詳細については、「New-Mailbox」を参照してください。

シェルを使用して備品用メールボックスを作成する

この手順を実行する際には、あらかじめアクセス許可を割り当てる必要があります。必要なアクセス許可の一覧については、以下を参照してください。「メールボックスのアクセス許可」の「受信者プロビジョニングのアクセス許可」。

この例では、次の構成を持つ備品用メールボックスが作成されます。

  • 備品用メールボックスが Mailbox Database 1 にある。

  • 備品名が DVDPlayer01 であり、GAL に "DVDPlayer01" と表示される。

  • メールボックスが Equipment という組織単位にある。

  • UPN が DVDPlayer01@contoso.com である。

  • Equipment スイッチによって、このメールボックスが備品用メールボックスとして作成されることが指定される。

New-Mailbox -Database "Mailbox Database 1" -Name DVDPlayer01 -OrganizationalUnit "Equipment" -DisplayName "DVDPlayer01" -UserPrincipalName DVDPlayer01@contoso.com -Equipment

構文およびパラメーターの詳細については、「New-Mailbox」を参照してください。

その他のタスク

会議室メールボックスまたは備品用メールボックスの作成後は、組織のニーズに応じて追加の構成タスクを実行することをお勧めします。たとえば、リソースのスケジュール ポリシーを構成したり、メールボックスの委任を割り当てたりすることができます。詳細については、「リソース メールボックスの管理とスケジューリング」を参照してください。

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