通話応答ルールについて

 

適用先: Exchange Server 2010 SP2, Exchange Server 2010 SP3

トピックの最終更新日: 2010-04-12

通話応答ルールは、Microsoft Exchange Server 2010 の新機能です。この機能を使用すると、エンド ユーザーは着信呼び出しの通話応答の処理方法を決定できます。通話応答ルールを着信呼び出しに適用する方法は、受信トレイ ルールを受信電子メール メッセージに適用する方法と似ています。

通話応答ルールは、Exchange 2010 ユニファイド メッセージングが有効なユーザーのメールボックスに格納されます。それぞれのメールボックスに対して 9 つの通話応答ルールを設定できます。通話応答ルールは、ユーザーが設定した受信トレイ ルールから独立し、ユーザーの受信トレイ ルールのクォータを消費しません。既定では、通話応答ルールは構成されていません。ユニファイド メッセージング (UM) サーバーが着信呼び出しに応答した場合に、発信者に音声メッセージを残すよう求めることができます。また、システムに求められない場合でも、発信者は呼び出し先に音声メッセージを残すことができます。

通話応答ルールの詳細

通話応答ルールは、条件とアクションの 2 つのパートで構成されます。1 つまたは複数の条件を 1 つの通話応答ルールに関連付けることができます。通話応答ルールは、ルールのすべての条件が満たされる場合にのみ処理されます。また、1 つまたは複数のアクションを 1 つの通話応答ルールに関連付けることができます。これらのアクションによって、通話応答ルールを処理する際にどのオプションを発信者に提供するかが決まります。

通話応答ルールは以下の条件をサポートしています。

  • 着信呼び出し元

  • 時刻

  • 予定表の空き時間状態

  • 電子メールに対する自動返信の有無

以下のアクションがサポートされています。

  • Find-Me

  • 呼び出しを他の連絡先に転送する

  • 音声メッセージを残す

注意

通話応答ルール用にカスタムの案内応答を録音する場合、通話応答ルールを構成する際にカスタムの案内応答の一部としてメニュー オプションを含める必要があります。これを行わないと、ユニファイド メッセージング サーバーは、発信者に選択肢を提示するメニュー プロンプトを生成しません。UM がカスタムの案内応答を再生した後に、UM サーバーは発信者による入力を待ちます。メニュー オプションが案内応答に含まれていないと、発信者が何も入力できないため、サーバーから「音声またはキーを入力してください」というプロンプトが流れます。

条件およびアクションの詳細については、「エンドユーザーの通話応答ルール」を参照してください。

各着信呼び出しの通話応答ルールの選択

次の図に示すように、UM が有効なユーザーに対する着信呼び出しを受信したとき、UM は以下の処理を行います。

  1. ユーザーが通話応答ルールを作成したかどうかを判断します。作成していない場合、UM は発信者に、[音声メッセージを残す] オプションを提示します。

  2. 1 つ以上の通話応答ルールが構成されている場合、UM はこれらのルールをそれぞれ評価します。条件に一致した最初の通話応答ルールを処理します。

  3. すべてのルールを評価した後で UM が条件に一致するルールを検出できなかった場合は、発信者に音声メッセージを残すことを要求します。

    CallAnsweringFlowChart

ダイヤル ルール

通話応答ルールの構成方法によって、着信呼び出しが呼び出し転送される場合があります。着信呼び出しが呼び出し転送されると、転送先の電話番号は、呼び出し先が関連付けられている UM メールボックス ポリシーのダイヤル ルールと制限に従います。アウトダイヤルとダイヤルのルールと制限の詳細については、以下のトピックを参照してください。

通話応答ルールの有効化と無効化

既定では、通話応答ルールは UM が有効なユーザーに対して自動的に有効に設定されます。ただし、UM ダイヤル プラン、UM メールボックス ポリシー、またはユーザーのメールボックスの通話応答機能を無効にすることで、ユーザーに対して通話応答ルールを無効にできます。通話応答ルールを有効化または無効化する方法の詳細については、次のトピックを参照してください。

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