インストール ガイドのテンプレート - ハブ トランスポート サーバー

 

適用先: Exchange Server 2010 SP2, Exchange Server 2010 SP3

トピックの最終更新日: 2016-11-28

このトピックで提供するインストール ガイドのテンプレートは、ハブ トランスポート サーバーの役割がインストールされている Microsoft Exchange Server 2010 サーバーに関する、組織のサーバー構築手順を正式にドキュメント化するための開始点として使用できます。

テンプレートには、次のキー セクションが含まれます。

  • 概要

  • サーバーの構成

  • 確認の手順

  • Exchange サーバーの役割のインストール

  • Exchange サーバーの役割の構成

例を提供するために、このテンプレートでは Contoso という架空の企業を使用します。また、このテンプレートは、その他のサーバーの役割用のテンプレートと共に, .zip ファイル形式のダウンロード パッケージとして「Microsoft Exchange Server 2010 インストール ガイドのテンプレート」 (https://go.microsoft.com/fwlink/?LinkID=187961) でダウンロードできます。

概要

このドキュメントは、Exchange 2010 プラットフォームに Windows Server 2008 ハブ トランスポート サーバーの役割をインストールするために必要なインストール手順および構成について説明することを目的としています。

ビジネス上の意義

インストール ガイドを使用すると、Contoso は全社にわたる標準化、総保有コスト (TCO) の削減、およびトラブルシューティング手順の簡略化を実現できるようになります。

範囲

このドキュメントで扱う内容は、x64 バージョンの Exchange 2010 (SP2 または R2) オペレーティング システムに Contoso 用の Windows Server 2008 ハブ トランスポート サーバーをインストールする手順に限られています。

前提条件

管理者には、Windows Server 2008 の概念、Exchange 2010 の概念、Exchange 管理コンソールと Exchange 管理シェル、コマンド ライン、およびさまざまなシステム ユーティリティに関する実践的な知識が必要になります。このドキュメントには、タスクを完了するのに必要となる手順以外のシステム ユーティリティについては詳細が記載されていません。

さらに、サーバーの役割を実装する前に、管理者は Exchange Server 2010 ライブラリ (https://go.microsoft.com/fwlink/?LinkId=187524) の「トランスポートについて」を確認しておく必要があります。

前提

このドキュメントでは、企業の基準となる規定に従って最新の Service Pack と修正プログラムが適用された Windows Server 2008 x64 Edition が対象のクライアント アクセス サーバーにインストールされていることを前提としています。さらに、次に示すシステムの前提条件がインストールされている必要があります。

このドキュメントでは、Exchange Server 2010 ライブラリ (https://go.microsoft.com/fwlink/?LinkId=187262) の「Active Directory とドメインを準備する」に従ってフォレストおよびドメインを準備する手順が実行されていることを前提としています。

このドキュメントでは、Exchange タスクに使用するアカウントに Exchange Server 2010 ライブラリ (https://go.microsoft.com/fwlink/?LinkId=187265) の「サーバー管理」に従って "Server Management/サーバー管理" 管理役割が委任されていることを前提としています。

また、このドキュメントでは、「Windows Server 2008 セキュリティ ガイド」 (https://go.microsoft.com/fwlink/?LinkId=122593) のベスト プラクティスに従って、Exchange 2010 Windows Server 2008 および Windows Server 2008 の両方がセキュリティで保護されていることも前提としています。

重要

このドキュメント内の手順は、記載されている順に実行する必要があります。順序に従わずに変更を行うと、予期しない結果が生じる可能性があります。

サーバーの構成

ここでは、以下のメディアが必要になります。

  • Windows Server 2008 インストール ファイル

ここでは以下の手順を説明します。

  1. その他のソフトウェアの確認

  2. ネットワーク インターフェイスの構成

  3. ドライブの構成

  4. Windows Server 2008 修正プログラムのインストール

  5. ドメイン メンバーシップの構成

  6. ローカルの Administrators の確認

  7. ローカルの Administrator アカウントのパスワードのリセット

  8. デバッグ ツールのインストール

  9. ページ ファイルの変更

  10. ドライブのアクセス許可

その他のソフトウェアの確認

  1. リモート デスクトップが有効になっていることを確認します。

  2. 任意で、Microsoft ネットワーク モニター (https://go.microsoft.com/fwlink/?LinkId=86611) をインストールします (このサイトは英語の場合があります)。

ネットワーク インターフェイスの構成

  1. 少なくともローカルの管理アクセス許可が委任されたアカウントを使用してサーバーにログオンします。

  2. [スタート] > [コントロール パネル] をクリックし、[ネットワークと共有センター] をダブルクリックします。

  3. [ネットワーク接続の管理] をクリックします。

  4. 内部ネットワークの接続に移動して、組織の命名基準に従って名前を変更します。

  5. 接続を右クリックし、[プロパティ] をクリックします。

  6. インターネット プロトコル バージョン 4 (TCP/IPv4) の場合、以下を追加します。

    1. [静的 IP アドレス][サブネット マスク]、および [ゲートウェイ]

    2. DNS サーバーの IP アドレス

    3. [プライマリ DNS サフィックスの親サフィックスを追加する] チェック ボックスをオンにします。

    4. WINS の IP アドレス (WINS を使用している場合)

  7. インターネット プロトコル バージョン 6 (TCP/IPv6) を使用している場合、組織のネットワーク規格に従って IPv6 設定を構成します。

ドライブの構成

  1. リモート デスクトップ経由でサーバーに接続し、ローカルの管理アクセス許可が委任されたアカウントを使用してログオンします。

  2. [スタート] > [管理ツール] をクリックし、[コンピューターの管理] をクリックします。

  3. [記憶域] を展開し、[ディスクの管理] をクリックします。

  4. ディスクの管理 Microsoft 管理コンソール (MMC) を開き、ボリュームと DVD ドライブが適切なサーバー構成と一致するように、フォーマット、名前の変更、および適切なドライブ文字の割り当てを行います。

    ドライブの構成

    LUN ドライブ文字 用途

    1

    C

    オペレーティング システムと Exchange バイナリ

    2

    D

    Mail.que データベース

    3

    E

    Exchange トランザクション ログ、追跡ログ

    4

    Z

    DVD ドライブ

Windows Server 2008 修正プログラムのインストール

  1. リモート デスクトップ経由でサーバーに接続し、ローカルの管理アクセス許可を持つアカウントを使用してログオンします。

  2. 使用しているバージョンの Windows Server 2008 x64 (SP2 または R2) 用の、会社で承認済みの最新の修正プログラムを入手し、サーバーにコピーします。

  3. 2 つの方法のいずれかで、修正プログラム セットアップを起動します。

    1. ファイルをダブルクリックし、GUI の指示に従います。

    2. 管理コマンド プロンプトから次のコマンドを使用してサイレント インストールを実行します。

      <hotfix>.msu /quiet /norestart
      
  4. [デジタル署名が見つかりませんでした] ダイアログ ボックスが表示される場合、すべてに対して [はい] をクリックします。

    注意

    これらのダイアログ ボックスは、Windows セキュリティ テンプレートが展開されていない環境では表示されません。

  5. すべてのファイルのコピーが完了するまで待って、サーバーを再起動します。Windows タスク マネージャーの [プロセス] タブを使用して、修正プログラムのインストールの進行状況を監視できます。wusa.exe プロセスが終了したら、修正プログラムのインストールは完了です。

ドメイン メンバーシップの構成

  1. リモート デスクトップ経由でサーバーに接続し、ローカルの管理アクセス許可が委任されたアカウントを使用してログオンします。

  2. [スタート] ボタンをクリックし、[マイ コンピューター] を右クリックします。次に、[プロパティ] をクリックします。

  3. [コンピューター名、ドメインおよびワークグループ] の設定の下で、[設定の変更] をクリックします。

  4. [変更] をクリックします。

  5. [ドメイン] をクリックし、適切なドメイン名を入力します。

  6. 適切な資格情報を入力します。

  7. [OK] をクリックし、さらに [OK] をクリックします。

  8. [OK] をクリックして、[システムのプロパティ] を閉じます。

  9. サーバーを再起動します。

ローカルの Administrators の確認

  1. リモート デスクトップ経由でサーバーに接続し、ローカルの管理アクセス許可が委任されているアカウントを使用してログオンします。

  2. Exchange のインストールを実行するユーザー アカウントと Domain Admins アカウントが、このサーバーのローカルの Administrators グループのメンバーであることを確認します。メンバーでない場合は追加します。

  3. ユーザー アカウントが、Windows Server 2008 サーバー上のローカルの Administrators グループのメンバーであるグループのメンバーであることを確認します。メンバーではない場合、続行するにはローカルの Administrators グループのメンバーであるアカウントを使用する必要があります。

ローカルの Administrator アカウントのパスワードのリセット

  1. リモート デスクトップ経由でサーバーに接続し、ローカルの管理アクセス許可が委任されているアカウントを使用してログオンします。

  2. [スタート] ボタンをクリックし、[コンピューター] を右クリックします。次に、[管理] をクリックします。

  3. ノードを展開して、[構成\ローカル ユーザーとグループ\ユーザー] に移動します。

  4. [Administrator] を右クリックし、[パスワードの設定] をクリックします。強力なパスワードに関する複雑さの要件を満たすようにパスワードを変更します。

デバッグ ツールのインストール

ここでは、Exchange の管理やサポートの問題のトラブルシューティングを行う管理者を支援する、いくつかの便利なツールについて説明します。

Windows のデバッグ ツールを使用すると、管理者はサービスに影響を及ぼすプロセスをデバッグしたり、根本原因を判断したりすることができます。

  1. リモート デスクトップ経由でサーバーに接続し、ローカルの管理アクセス許可が委任されているアカウントを使用してログオンします。

  2. 64 ビット版 Windows 用のデバッグ ツールのインストール」 (https://go.microsoft.com/fwlink/?LinkID=123594) にある最新の 64 ビット版のデバッグ ツールをダウンロードし、インストールします。

ページ ファイルの変更

  1. リモート デスクトップ経由でサーバーに接続し、ローカルの管理アクセス許可が委任されているアカウントを使用してログオンします。

  2. [スタート] ボタンをクリックし、[コンピューター] を右クリックします。次に、[プロパティ] をクリックします。

  3. [システムの詳細設定] をクリックします。

  4. [起動と回復] の下の [設定] をクリックします。

    1. [デバッグ情報の書き込み] の下にあるメモリ ダンプのドロップダウン リストから [カーネル メモリ ダンプ] を選択します。

    2. [OK] をクリックします。

  5. [パフォーマンス] の下の [設定] をクリックします。

  6. [詳細設定] タブをクリックします。

  7. [仮想メモリ] の下の [変更] をクリックします。

  8. 専用のページ ファイル ドライブがあるサーバーでは、次の手順を実行します。

    1. [ドライブ] 一覧で、[C:] をクリックし、[カスタム サイズ] をクリックします。

    2. C: ドライブに対し、[初期サイズ (MB)] を 200 MB の最小値に設定します (Windows では、サーバーの負荷と、Windows でカーネル メモリ ダンプを構成したときの、ブート ボリューム上のページ ファイル容量に使用可能な物理 RAM の量に応じて、150 MB ~ 2 GB のページ ファイル容量が必要です。そのため、サイズを増やすことが必要になる場合があります)。

    3. C: ドライブに対し、[最大サイズ (MB)][初期サイズ] の値に設定します。

    4. [ドライブ] 一覧で、ページ ファイル ドライブ (P: ドライブなど) を選択し、[カスタム サイズ] をクリックします。

    5. [初期サイズ (MB)] ボックスに、次の計算結果のいずれかを入力します。

      サーバーの RAM が 8 GB 未満の場合は、RAM の容量を 1.5 倍します。

      サーバーの RAM が 8 GB 以上の場合は、RAM の容量に 10 MB を足します。

    6. [最大サイズ (MB)] ボックスに、[初期サイズ] ボックスに入力した値を入力します。

    7. 他のページ ファイルをすべて削除します。

    8. [OK] をクリックします。

  9. 専用のページ ファイル ドライブがないサーバーでは、次の手順を実行します。

    1. [ドライブ] 一覧で、[C:] をクリックし、[カスタム サイズ] をクリックします。

    2. C: ドライブに対し、[初期サイズ (MB)] ボックスに、次の計算結果のいずれかを入力します。

      サーバーの RAM が 8 GB 未満の場合は、RAM の容量を 1.5 倍します。

      サーバーの RAM が 8 GB 以上の場合は、RAM の容量に 10 MB を足します。

    3. 他のページ ファイルをすべて削除します。

    4. [OK] をクリックします。

  10. [OK] を 2 回クリックして、[システムのプロパティ] ダイアログ ボックスを閉じます。

  11. システムを再起動するかどうかの確認を求められたら、[いいえ] をクリックします。

ドライブのアクセス許可

  1. リモート デスクトップ経由でサーバーに接続し、ローカルの管理アクセス許可が委任されているアカウントを使用してログオンします。

  2. [スタート] ボタンをクリックし、[コンピューター] をクリックします。

  3. D ドライブを右クリックし、[プロパティ] をクリックします。

  4. [セキュリティ] タブをクリックします。

  5. [編集] をクリックします。

  6. [追加] をクリックし、[場所] をクリックしてローカル サーバーを選択します。

  7. 次の表に示されたアクセス許可を付与します。

    ドライブのアクセス許可

    アカウント アクセス許可

    Administrators

    フル コントロール

    SYSTEM

    フル コントロール

    Authenticated Users

    読み取りと実行、一覧表示、読み取り

    CREATOR OWNER

    フル コントロール

  8. [詳細設定] をクリックします。

  9. CREATOR OWNER アクセス許可エントリを選択し、[表示/編集] をクリックします。

  10. ドロップダウン リストから、[サブフォルダーとファイルのみ] を選択します。

  11. [OK] を 2 回クリックします。

  12. [OK] をクリックして、ドライブのプロパティを閉じます。

  13. C ドライブ以外の追加の各ドライブに対して手順 3. ~ 12. を繰り返します。

確認の手順

ここでは以下の手順を説明します。

  1. 組織単位の確認

  2. Active Directory サイトの確認

  3. ドメイン コントローラー診断ツールの確認

  4. Exchange ベスト プラクティス アナライザーの確認

重要

このドキュメント内の手順は、記載されている順に実行する必要があります。順序に従わずに変更を行うと、予期しないエラーが発生する可能性があります。

組織単位の確認

変更要求を適切な運用グループに送信し、コンピューター オブジェクトを適切な組織単位 (OU) に移動します。

Active Directory サイトの確認

  1. リモート デスクトップ経由でサーバーに接続し、ローカルの管理アクセス許可が委任されているアカウントを使用してログオンします。

  2. コマンド プロンプト ウィンドウを開きます。

  3. サーバーが正しいドメインおよび Active Directory サイトに存在していることを確認します。コマンド ラインで、次のように入力します。

    NLTEST /server:%COMPUTERNAME% /dsgetsite
    
  4. サーバーの所属先 Active Directory サイトの名前が表示されます。サーバーが正しい Active Directory サイトに存在していない場合、変更要求を適切な運用グループに送信して、サーバーを適切な Active Directory サイトに移動します。

ドメイン コントローラー診断ツールの確認

  1. リモート デスクトップ経由でサーバーに接続し、ローカルの管理アクセス許可が委任されているアカウントを使用してログオンします。

  2. コマンド プロンプト ウィンドウを開き、パスを C ドライブに変更します。

  3. 次のコマンドを実行します。

    dcdiag /s:<Domain Controller> /f:c:\dcdiag.log
    

    注意

    <Domain Controller> を Exchange サーバーと同じ Active Directory サイトに含まれるドメイン コントローラーに変更します。

  4. C:\dcdiag.log ファイルの出力を確認し、ローカルのドメイン コントローラーに接続の問題がないことを確認します。

  5. ローカルの Active Directory サイト内のドメイン コントローラーごとに手順 3. ~ 4. を繰り返します。

    注意

    DCDiag (ドメイン コントローラー診断ツール) は、Windows のサポート ツールで、ドメイン コントローラーのネットワーク接続および DNS 解決をテストします。使用するアカウントに管理者特権がない場合、Doing primary tests の下のいくつかのテストに失敗する可能性があります。接続テストに成功した場合、これらのテストは無視できます。また、ログ ファイルには失敗したサービス確認テストについても報告されます。サービスがドメイン コントローラー上に存在しない場合、これらのメッセージは無視します。

Exchange ベスト プラクティス アナライザーの確認

Microsoft Exchange アナライザーは、管理者がさまざまな運用上のサポートの問題をトラブルシューティングする際に役立ちます。Exchange 2010 SP1 (またはそれ以降) の管理ツールがインストールされている環境にあるサーバーにリモート デスクトップを経由して接続し、ローカルの管理アクセス許可を持つアカウントを使用してログオンします。

  1. [スタート] > [すべてのプログラム] > [Microsoft Exchange Server 2010] をクリックし、[Exchange 管理コンソール] をクリックします。

  2. [ツールボックス] ノードを開きます。

  3. [ベスト プラクティス アナライザー] をダブルクリックします。

  4. ベスト プラクティス アナライザー エンジンの更新プログラムを確認して適用します。

  5. Active Directory に接続するための適切な情報を指定し、[Active Directory サーバーに接続する] をクリックします。

  6. [新しいベスト プラクティス スキャンの開始][状態の確認] を選択し、次に [スキャンを開始する] をクリックします。

  7. レポートを確認し、ベスト プラクティス アナライザー内に示される解決方法の記事に従って、報告されたエラーまたは警告に対処します。

Exchange サーバーの役割のインストール

ここでは、以下のメディアが必要になります。

  • Microsoft Exchange Server 2010 インストール ファイル

ここでは以下の手順を説明します。

  1. 以下の Exchange 2010 前提条件のインストール:

    • Windows Server 2008 SP2

      - または -

    • Windows Server 2008 R2

  2. Exchange 2010 のインストール

  3. Exchange 2010 更新プログラムのロールアップのインストール

  4. プロダクト キーの構成

  5. Exchange Search の構成

  6. システム パフォーマンスの確認

重要

このドキュメント内の手順は、記載されている順に実行する必要があります。順序に従わずに変更を行うと、予期しないエラーが発生する可能性があります。

Windows Server 2008 SP2 用の Exchange 2010 の前提条件のインストール

  1. リモート デスクトップ経由でサーバーに接続し、ローカルの管理アクセス許可が委任されたアカウントを使用してログオンします。

  2. 管理コマンド プロンプトのウィンドウを開きます。

  3. Microsoft フィルター パックをインストールします。詳細については、「2007 Office system コンバーター:Microsoft フィルター パック」(https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=137042) を参照してください。

  4. 管理者特権でコマンド プロンプトを開き、Exchange 2010 インストール メディアの Setup\ServerRoles\Common フォルダーに移動し、次のコマンドを使用して必要なオペレーティング システム コンポーネントをインストールします。

    ServerManagerCmd -ip Exchange-Hub.xml -Restart
    

Windows Server 2008 R2 用の Exchange 2010 の前提条件のインストール

  1. リモート デスクトップ経由でサーバーに接続し、ローカルの管理アクセス許可が委任されているアカウントを使用してログオンします。

  2. Microsoft フィルター パックをインストールします。詳細については、「2007 Office system コンバーター: Microsoft フィルター パック」 (https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=137042) を参照してください。

  3. [スタート] メニューから [すべてのプログラム] > [アクセサリ] > [Windows PowerShell] に移動します。管理者特権で Windows PowerShell コンソールを開き、次のコマンドを実行します。

    Import-Module ServerManager
    
  4. Add-WindowsFeature コマンドレットを使用して、必要なオペレーティング システム コンポーネントをインストールします。

    Add-WindowsFeature NET-Framework,RSAT-ADDS,Web-Server,Web-Basic-Auth,Web-Windows-Auth,Web-Metabase,Web-Net-Ext,Web-Lgcy-Mgmt-Console,WAS-Process-Model,RSAT-Web-Server -Restart
    

Exchange 2010 のインストール

このドキュメントでは、Exchange 2010 サーバーの役割のインストールにコマンド ラインを使用しますが、セットアップ ウィザードと呼ばれる GUI を使用することもできます。セットアップ ウィザードを使用して Exchange 2010 サーバーの役割をインストールする方法の詳細については、Exchange Server 2010 ライブラリ (https://go.microsoft.com/fwlink/?LinkId=187220) の「Exchange 2010 のカスタム インストールを実行する」を参照してください。

  1. リモート デスクトップ経由でサーバーに接続し、ローカルの管理アクセス許可を持ち、かつ、"Delegated Setup/委任されたセットアップ" 管理役割 (またはそれ以上) が委任されている (サーバーがあらかじめ作成されている場合) アカウントを使用してログオンします。

  2. Exchange Server 2010 ライブラリ (https://go.microsoft.com/fwlink/?LinkId=187229) の「Exchange 2010 を無人モードでインストールする」に記載されている手順に従います。たとえば、このコマンドは、ハブ トランスポート サーバーの役割をインストールし、サービスが開始できないようにします。

    setup.com /r:HT /DoNotStartTransport 
    

    要求された場合でも、サーバーを再起動しないでください。

Exchange 2010 の更新プログラムのロールアップのインストール

  1. リモート デスクトップ経由でサーバーに接続し、ローカルの管理アクセス許可を持つアカウントを使用してログオンします。

  2. 企業によって承認された最新のロールアップを取得し、サーバーにコピーします。

  3. 2 つの方法のいずれかで、Windows インストーラー パッチ (MSP ファイル) セットアップを起動します。

    1. MSP ファイルをダブルクリックし、GUI の指示に従います。

    2. 管理コマンド プロンプトから次のコマンドを使用してサイレント インストールを実行します。

      msiexec /i <Path and filename of MSP file> /q
      
  4. [デジタル署名が見つかりませんでした] ダイアログ ボックスが表示される場合は、常に [はい] をクリックします。

    注意

    これらのダイアログ ボックスは、Windows セキュリティ テンプレートが展開されている環境でのみ表示されます。

プロダクト キーの構成

  1. "Server Management/サーバー管理" 役割が委任されたアカウントを使用して Exchange 管理シェルを起動します。

  2. Exchange Server 2010 ライブラリ (https://go.microsoft.com/fwlink/?LinkId=187234) の「プロダクト キーの入力」に記載されている手順に従います。

Exchange Search の構成

  1. リモート デスクトップ経由でサーバーに接続し、ローカルの管理アクセス許可が委任されているアカウントを使用してログオンします。

  2. Exchange Server 2010 ライブラリ (https://go.microsoft.com/fwlink/?LinkId=187516) の「Exchange 2010 でフィルター パック IFilter を登録する」に記載されている手順に従います。

  3. オプション: PDF ファイルの検索機能が必要な場合は、「Adobe PDF iFilter」 (https://www.adobe.com/support/downloads/detail.jsp?ftpID=5542) をインストールして、「MS Exchange Server 2007 で PDF iFilter を構成する」 (http://www.adobe.com/special/acrobat/configuring\_pdf\_ifilter\_for\_ms\_exchange\_server\_2007.pdf) ドキュメントの手順に従ってください。

注意

このトピックでは、必要な技術情報の検索に役立つようにサードパーティの Web サイト情報が提供されています。この URL は将来予告なしに変更することがあります。

システム パフォーマンスの確認

既定では、Exchange 2010 によって、バックグラウンド サービスに対するサーバーのプロセッサのスケジュール管理が最適化されます。

  1. リモート デスクトップ経由でサーバーに接続し、ローカルの管理アクセス許可を持つアカウントを使用してログオンします。

  2. [スタート] ボタンをクリックし、[コンピューター] を右クリックします。次に、[プロパティ] をクリックします。

  3. [システムの詳細設定] をクリックします。

  4. [パフォーマンス] の下の [設定] をクリックします。

    1. [詳細設定] タブをクリックします。

    2. [プロセッサのスケジュール][バックグラウンド サービス] に設定されていることを確認します。

  5. [OK] をクリックします。

Exchange サーバーの役割の構成

ここでは以下の手順を説明します。

  1. 既定の受信コネクタの構成

  2. トランスポート サーバーの構成

  3. トランザクション ログの場所

  4. トランスポート ログの場所

  5. 一時的なストレージ パス

  6. ハンドオフ テスト

既定の受信コネクタの構成

既定では、既定の受信コネクタはさまざまな認証機構を受け付け、ユーザーおよび Exchange サーバーが接続できるようにします。次の手順は、使用できる認証の種類を制限し、Exchange サーバーのみがこの受信コネクタに接続してメッセージを送信できるようにすることで、この動作を変更する手順を示しています。また、既定の受信コネクタ以外に、各ハブ トランスポート サーバーには TCP 587 で要求待ちをするクライアント受信コネクタがあります。

詳細については、Exchange Server 2010 ライブラリ (https://go.microsoft.com/fwlink/?LinkId=183419) の「受信コネクタについて」を参照してください。

  1. サーバー管理の役割が委任されているアカウントを使用して、Exchange 管理シェルを起動します。

  2. 次のコマンドを使用して、既定の受信コネクタのアクセス許可と認証機構を変更します。

    Set-ReceiveConnector "<ServerName>\Default <ServerName>" -PermissionGroups "ExchangeServers, ExchangeLegacyServers" -AuthMechanism ExchangeServer
    

トランスポート サーバーの構成

  1. サーバー管理の役割が委任されているアカウントを使用して、Exchange 管理シェルを起動します。

  2. 次のコマンドを実行することで、既定の受信コネクタのさまざまな設定を変更します。

    Set-TransportServer <ServerName> -MessageTrackingLogMaxAge <MaxAge> -MessageTrackingLogMaxDirectorySize <LogDirSize> -MessageTrackingLogMaxFileSize <LogFileSize> -MessageTrackingLogSubjectLoggingEnabled <SubjectLogEnabled> -MaxPerDomainOutboundConnections <PerDomainOutboundConnections> -ReceiveProtocolLogMaxDirectorySize <ReceiveLogDirSize> -ReceiveProtocolLogMaxFileSize <ReceiveLogFileSize> -ReceiveProtocolLogMaxAge <ReceiveLogAge> -SendProtocolLogMaxDirectorySize <SendLogDirSize> -SendProtocolLogMaxFileSize <SendLogFileSize> -SendProtocolLogMaxAge <SendLogAge>
    

    次の表を使用してコマンドに必要な情報を参照できます。

    重要

    次の表に示す値は、その値の一例であり、推奨される値ではありません。これらの値は、組織に必要な実際の値が反映されるように変更してください。

    ハブ トランスポート サーバーの構成のパラメーター値

    パラメーター 既定値 Contoso 社の値

    ActiveUserStatisticsLogMaxAge

    30.00:00:00

    30.00:00:00

    ActiveUserStatisticsLogMaxDirectorySize

    250 MB

    250 MB

    ActiveUserStatisticsLogMaxFileSize

    10 MB

    10 MB

    ExternalDsnReportingAuthority

    [なし]

    SMTP 名前空間

    ExternalPostmasterAddress

    [なし]

    postmaster@smtpnamespace

    MaxPerDomainOutboundConnections

    20

    50

    MessageTrackingLogEnabled

    True

    True

    MessageTrackingLogMaxAge

    30.00:00:00

    10.00:00:00

    MessageTrackingLogMaxDirectorySize

    1,000 MB

    150 GB

    MessageTrackingLogMaxFileSize

    10 MB

    10 MB

    MessageTrackingLogSubject LoggingEnabled

    True

    True

    ReceiveProtocolLogMaxAge

    30.00:00:00

    10.00:00:00

    ReceiveProtocolLogMaxDirectorySize

    250 MB

    15 GB

    ReceiveProtocolLogMaxFileSize

    10 MB

    10 MB

    SendProtocolLogMaxAge

    30.00:00:00

    10.00:00:00

    SendProtocolLogMaxDirectorySize

    250 MB

    15 GB

    SendProtocolLogMaxFileSize

    10 MB

    10 MB

    ServerStatisticsLogMaxAge

    30.00:00:00

    30.00:00:00

    ServerStatisticsLogMaxFileSize

    250 MB

    250 MB

    ServerStatisticsLogPath

    10 MB

    10 MB

トランザクション ログの場所

  1. リモート デスクトップ経由で Exchange 2010 サーバーに接続し、ローカルの管理アクセス許可を持ち、サーバー管理の役割 (またはそれ以上) が委任されているアカウントを使用してログオンします。

  2. MSExchangeTransport サービスが停止していることを確認します。停止していない場合は、このサービスを停止します。

  3. E:\Exchange\QueueLogs フォルダーを作成します。

  4. TRNxxxx.LOG および *.JRS ファイルを <Exchange インストール パス>\TransportRoles\Data\Queue から E:\Exchange\QueueLogs に移動します。

  5. <Exchange インストール パス>\bin に移動します。

  6. EdgeTransport.exe.config ファイルをメモ帳で開き、次のエントリを編集します。

    <add key="QueueDatabaseLoggingPath" value="E:\Exchange\QueueLogs" />
    
  7. ファイルを保存します。

トランスポート ログの場所

  1. リモート デスクトップ経由で Exchange 2010 サーバーに接続し、ローカルの管理アクセス許可が委任されたアカウントを使用してログオンします。

  2. MSExchangeTransport サービスが停止していることを確認します。停止していない場合は、このサービスを停止します。

  3. E:\Exchange\Logs フォルダーを作成します。

  4. <Exchange のインストール パス>\TransportRoles\Logs にあるフォルダーを E:\Exchange\Logs フォルダーに移動します。

  5. "Server Management/サーバー管理" 役割が委任されたアカウントを使用して Exchange 管理シェルを起動し、次のコマンドを実行します。

    Set-TransportServer <ServerName> -ConnectivityLogPath "E:\Exchange\Logs\Connectivity" -MessageTrackingLogPath "E:\Exchange\Logs\MessageTracking" -ReceiveProtocolLogPath "E:\Exchange\Logs\ProtocolLog\SmtpReceive" -SendProtocolLogPath "E:\Exchange\Logs\ProtocolLog\SmtpSend" -ActiveUserStatisticsLogPath "E:\Exchange\Logs\ActiveUserStats" -ServerStatisticsLogPath "E:\Exchange\Logs\ServerStats" -RoutingTableLogPath "E:\Exchange\Logs\Routing"
    
  6. コマンド プロンプトを開き、次のコマンドを実行してトランスポート サービスを開始します。

    net start MSExchangeTransport
    

一時的なストレージ パス

  1. リモート デスクトップ経由で Exchange 2010 サーバーに接続し、ローカルの管理アクセス許可が委任されており、かつ "Server Management/サーバー管理" 役割 (またはそれ以上) が委任されているアカウントを使用してログオンします。

  2. MSExchangeTransport サービスが停止していることを確認します。停止していない場合は、このサービスを停止します。

  3. <Exchange インストール パス>\binディレクトリに移動します。

  4. メモ帳で EdgeTransport.exe.config ファイルを開き、TemporaryStoragePath エントリが mail.que ドライブを指すように変更します。既定では、このパスは "C:\Program Files\Microsoft\Exchange Server\V14\TransportRoles\data\Temp" です。

    <add key="TemporaryStoragePath" value="<path of mail queue>" />
    
  5. ファイルを保存します。

  6. サーバーを再起動します。

ハンドオフ テスト

このセクションの診断タスクを完了するには、New-TestCasConnectivityUser.ps1 スクリプトを使用して環境にテスト メールボックスを作成しておく必要があります。

テスト メールボックスを作成する

  1. リモート デスクトップ経由で Exchange 2010 メールボックス サーバーに接続し、ローカルの管理アクセス許可を持ち、"Server Management/サーバー管理" 役割が委任されているアカウントを使用してログオンします。

  2. [スタート] >[すべてのプログラム] >[Microsoft Exchange Server 2010] をクリックし、[Exchange 管理シェル] をクリックします。

  3. ディレクトリ パスを <Exchange Server のインストール パス>\Scripts に変更します。

  4. New-TestCasConnectivityUser.ps1」と入力し、Enter キーを押します。

  5. 一時的なパスワードを入力し、プロンプトに従ってテスト メールボックスを作成します。

ハンドオフ テストを実行する

  1. 前のセクションの指示の結果としてサーバーが再起動されていない場合は、サーバーを再起動します。

  2. テスト メールボックスを使用して、サンプル メッセージをさまざまなメールボックスに送信し、メールが正しく配信されることを確認します。

  3. サンプル メッセージをインターネットのメールボックスからさまざまな内部のテスト メールボックスに送信し、メールが正しく配信されることを確認します。

  4. イベント ログと追跡ログを調べて、ハブ トランスポート サーバーが正しく動作していることを確認します。

Exchange リモート接続アナライザー (https://www.testexchangeconnectivity.com/) を使用して構成を確認することも検討します。

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