インストール ガイドのテンプレート - メールボックス サーバー

 

適用先: Exchange Server 2010 SP2, Exchange Server 2010 SP3

トピックの最終更新日: 2016-11-28

ここでは、メールボックス サーバーの役割がインストールされる Microsoft Exchange Server 2010 サーバーに関する、組織のサーバー構築手順を正式にドキュメント化するための開始点として使用できるインストール ガイドのテンプレートを提供します。

テンプレートには、次の主要なセクションが含まれます。

  • 概要

  • サーバーの構成

  • 確認の手順

  • Exchange サーバーの役割のインストール

  • Exchange サーバーの役割の構成

  • 付録: サーバーの構成

例として、このテンプレートでは架空の会社名である Contoso を使用します。また、「Microsoft Exchange Server 2010 インストール ガイド テンプレート」 (https://go.microsoft.com/fwlink/?LinkID=187961) から、他のサーバーの役割のテンプレートと共に, .zip ファイル形式のダウンロード パッケージとしてこのテンプレートをダウンロードすることができます。

概要

このドキュメントは、Exchange 2010 プラットフォームに Windows Server 2008 メールボックス サーバーの役割をインストールするために必要なインストールおよび構成について説明することを目的としています。

ビジネス上の意義

インストール ガイドを使用すると、Contoso は全社にわたる標準化、総保有コスト (TCO) の削減、およびトラブルシューティング手順の簡略化を実現できるようになります。

範囲

このドキュメントで扱う内容は、Exchange 2010 (SP2 または R2) オペレーティング システムの x64 バージョンに Contoso 用の Windows Server 2008 メールボックス サーバーをインストールする手順に限られます。

前提条件

管理者には、Windows Server 2008 の概念、Exchange 2010 の概念、Exchange 管理コンソールと Exchange 管理シェル、コマンド ライン、およびさまざまなシステム ユーティリティに関する実践的な知識が必要になります。このドキュメントには、タスクを完了するのに必要となる手順以外のシステム ユーティリティについては、詳細が記載されていません。

さらに、サーバーの役割を実装する前に、管理者は Exchange Server 2010 ライブラリの「メールボックス サーバーの役割の概要」 (https://go.microsoft.com/fwlink/?LinkId=187526) を確認する必要があります。

前提

このドキュメントでは、企業の基準となる規定に従って最新の Service Pack と修正プログラムが適用された Windows Server 2008 x64 Edition が対象のクライアント アクセス サーバーにインストールされていることを前提としています。さらに、次に示すシステムの前提条件がインストールされている必要があります。

このドキュメントでは、Exchange Server 2010 ライブラリの「Active Directory とドメインを準備する」 (https://go.microsoft.com/fwlink/?LinkId=187262) に従って、フォレストおよびドメインを準備する手順が実行されていることを前提としています。

また、このドキュメントでは、Exchange Server 2010 ライブラリの「サーバー管理」 (https://go.microsoft.com/fwlink/?LinkId=187265) に従って、Exchange タスクに使用されるアカウントに、"Server Management/サーバー管理" 管理役割が委任されていることを前提としています。

また、このドキュメントでは、「Windows Server 2008 セキュリティ ガイド」 (https://go.microsoft.com/fwlink/?LinkId=122593) のベスト プラクティスに従って、Exchange 2010 Windows Server 2008 および Windows Server 2008 の両方がセキュリティで保護されていることも前提としています。

重要

このドキュメント内の手順は、記載されている順に実行する必要があります。順序に従わずに変更を行うと、予期しないエラーが発生する可能性があります。

サーバーの構成

ここでは、以下のメディアが必要になります。

  • Windows Server 2008 インストール ファイル

ここでは、次の手順について説明します。

  1. その他のソフトウェアの確認

  2. ネットワーク インターフェイスの構成

  3. ドライブの構成

  4. Windows Server 2008 修正プログラムのインストール

  5. ドメイン メンバーシップの構成

  6. ローカルの Administrators の確認

  7. ローカルの Administrator アカウントのパスワードのリセット

  8. デバッグ ツールのインストール

  9. ページ ファイルの変更

  10. ドライブのアクセス許可

その他のソフトウェアの確認

  1. リモート デスクトップが有効になっていることを確認します。

  2. Microsoft ネットワーク モニター」 (https://go.microsoft.com/fwlink/?LinkId=86611) をインストールします (この手順は省略可能です)。

ネットワーク インターフェイスの構成

  1. 少なくともローカルの管理アクセス許可が委任されているアカウントを使用して、サーバーにログオンします。

  2. [スタート] ボタン > [コントロール パネル] の順にクリックします。次に、[ネットワークと共有センター] をダブルクリックします。

  3. [ネットワーク接続の管理] をクリックします。

  4. 内部ネットワークの接続を探して、組織の標準名前付け規則に従った名前に変更します。

  5. 接続を右クリックし、[プロパティ] をクリックします。

  6. インターネット プロトコル バージョン 4 (TCP/IPv4) に、次のものを追加します。

    1. [静的 IP アドレス][サブネット マスク]、および [ゲートウェイ]

    2. DNS サーバーの IP アドレス

    3. [プライマリ DNS サフィックスの親サフィックスを追加する] チェック ボックスをオンにします。

    4. WINS の IP アドレス (WINS を使用している場合)

  7. インターネット プロトコル バージョン 6 (TCP/IPv6) を使用している場合は、組織のネットワーク標準に従って IPv6 設定を構成します。

ドライブの構成

  1. リモート デスクトップ経由でサーバーに接続し、ローカルの管理アクセス許可を持つアカウントを使用してログオンします。

  2. [スタート] ボタン[管理ツール] の順にクリックします。次に、[コンピューターの管理] をクリックします。

  3. ストレージを展開し、[ディスクの管理] をクリックします。

  4. Microsoft 管理コンソール (MMC) のディスクの管理スナップインを使用して、ボリュームと DVD ドライブが適切なサーバー構成と一致するように、フォーマット、名前の変更、および適切なドライブ文字の割り当てを行います。このドキュメントの最後にある、「付録 データベース/ログの LUN (論理ユニット番号)」で、使用する必要がある実際のドライブ構成を参照してください。

    ドライブの構成

    LUN ドライブ文字 用途

    1

    C

    オペレーティング システム、Exchange バイナリ、および追跡ログ

    2

    E

    Exchange データベース

    4

    L

    Exchange トランザクション ログ

    5-x

    --

    データベースおよびログ用の追加ドライブ

    6

    Z

    DVD ドライブ

Windows Server 2008 修正プログラムのインストール

  1. リモート デスクトップ経由でサーバーに接続し、ローカルの管理アクセス許可を持つアカウントを使用してログオンします。

  2. 使用しているバージョンの Windows Server 2008 x64 (SP2 または R2) 用の、会社で承認済みの最新の修正プログラムを入手し、サーバーにコピーします。

  3. 次の 2 つの方法のいずれかで、修正プログラムのセットアップを起動します。

    1. ファイルをダブルクリックし、GUI の指示に従います。

    2. 管理コマンド プロンプトから次のコマンドを使用してサイレント インストールを実行します。

      <hotfix>.msu /quiet /norestart
      
  4. デジタル署名が見つからないというダイアログ ボックスが表示される場合、すべてに対して [はい] をクリックします。

    注意

    これらのダイアログ ボックスは、Windows セキュリティ テンプレートが展開されていない環境では表示されません。

  5. すべてのファイルのコピーが完了し、サーバーが再起動されるまで待ちます。Windows タスク マネージャーの [プロセス] タブを使用して、修正プログラムのインストールの進行状況を監視できます。wusa.exe プロセスが終了したら、修正プログラムのインストールは完了です。

ドメイン メンバーシップの構成

  1. リモート デスクトップ経由でサーバーに接続し、ローカルの管理アクセス許可が委任されているアカウントを使用してログオンします。

  2. [スタート] ボタンをクリックし、[マイ コンピューター] を右クリックします。次に、[プロパティ] をクリックします。

  3. [コンピューター名、ドメインおよびワークグループの設定] の下で、[設定の変更] をクリックします。

  4. [変更] をクリックします。

  5. [ドメイン] オプション ボタンをクリックし、適切なドメイン名を入力します。

  6. 適切な資格情報を入力します。

  7. [OK] をクリックし、さらに [OK] をクリックします。

  8. [OK] をクリックして [システムのプロパティ] を閉じます。

  9. サーバーを再起動します。

ローカルの Administrators の確認

  1. リモート デスクトップ経由でサーバーに接続し、ローカルの管理アクセス許可が委任されているアカウントを使用してログオンします。

  2. Exchange のインストールを実行するユーザー アカウントと Domain Admins アカウントが、このサーバーのローカルの Administrators グループのメンバーであることを確認します。メンバーでない場合は追加します。

  3. ユーザー アカウントが、Windows Server 2008 サーバー上のローカルの Administrators グループのメンバーであることを確認します。メンバーではない場合、続行するにはローカルの Administrators グループのメンバーであるアカウントを使用する必要があります。

ローカルの Administrator アカウントのパスワードのリセット

  1. リモート デスクトップ経由でサーバーに接続し、ローカルの管理アクセス許可が委任されているアカウントを使用してログオンします。

  2. [スタート] ボタンをクリックし、[コンピューター] を右クリックします。次に、[管理] をクリックします。

  3. [構成][ローカル ユーザーとグループ][ユーザー] の順に展開します。

  4. [Administrator] を右クリックし、[パスワードの設定] をクリックします。強力なパスワードにするための複雑さの要件を満たすようにパスワードを変更します。

デバッグ ツールのインストール

ここでは、Exchange の管理やサポートの問題のトラブルシューティングを行う管理者を支援する、いくつかの便利なツールについて説明します。

Windows のデバッグ ツールを使用すると、管理者はサービスに影響を及ぼすプロセスをデバッグしたり、根本原因を判断したりすることができます。

  1. リモート デスクトップ経由でサーバーに接続し、ローカルの管理アクセス許可が委任されているアカウントを使用してログオンします。

  2. 最新の 64 ビット デバッグ ツールを、「Windows 64 ビットバージョン用のデバッグ ツールのインストール」 (https://go.microsoft.com/fwlink/?LinkID=123594) からダウンロードしてインストールします。

ページ ファイルの変更

  1. リモート デスクトップ経由でサーバーに接続し、ローカルの管理アクセス許可が委任されているアカウントを使用してログオンします。

  2. [スタート] ボタンをクリックし、[コンピューター] を右クリックします。次に、[プロパティ] をクリックします。

  3. [システムの詳細設定] をクリックします。

  4. [起動と回復] の下の [設定] をクリックします。

    1. [デバッグ情報の書き込み] の下にあるメモリ ダンプのドロップダウン リストから [カーネル メモリ ダンプ] を選択します。

    2. [OK] をクリックします。

  5. [パフォーマンス] の下の [設定] をクリックします。

  6. [詳細設定] タブをクリックします。

  7. [仮想メモリ] の下の [変更] をクリックします。

  8. 専用のページ ファイル ドライブがあるサーバーでは、次の手順を実行します。

    1. [ドライブ] 一覧で、[C:] をクリックし、[カスタム サイズ] をクリックします。

    2. C: ドライブに対し、[初期サイズ (MB)] を 200 MB の最小値に設定します (Windows では、サーバーの負荷と、Windows でカーネル メモリ ダンプを構成したときの、ブート ボリューム上のページ ファイル領域に使用可能な物理 RAM の量に応じて、150 MB ~ 2 GB のページ ファイル容量が必要です。そのため、サイズを増やすことが必要になる場合があります)。

    3. C: ドライブに対し、[最大サイズ (MB)][初期サイズ] の値に設定します。

    4. [ドライブ] 一覧で、ページ ファイル ドライブ (P: ドライブなど) を選択し、[カスタム サイズ] をクリックします。

    5. [初期サイズ (MB)] ボックスに、次の計算結果のいずれかを入力します。

      サーバーの RAM が 8 GB 未満の場合は、RAM の容量を 1.5 倍します。

      サーバーの RAM が 8 GB 以上の場合は、RAM の容量に 10 MB を足します。

    6. [最大サイズ (MB)] ボックスに、[初期サイズ] ボックスに入力した値を入力します。

    7. 他のページ ファイルをすべて削除します。

    8. [OK] をクリックします。

  9. 専用のページ ファイル ドライブがないサーバーでは、次の手順を実行します。

    1. [ドライブ] 一覧で、[C:] をクリックし、[カスタム サイズ] をクリックします。

    2. C: ドライブに対し、[初期サイズ (MB)] ボックスに、次の計算結果のいずれかを入力します。

      サーバーの RAM が 8 GB 未満の場合は、RAM の容量を 1.5 倍します。

      サーバーの RAM が 8 GB 以上の場合は、RAM の容量に 10 MB を足します。

    3. 他のページ ファイルをすべて削除します。

    4. [OK] をクリックします。

  10. [OK] を 2 回クリックして、[システムのプロパティ] ダイアログ ボックスを閉じます。

  11. システムを再起動するかどうかの確認を求められたら、[いいえ] をクリックします。

ドライブのアクセス許可

  1. リモート デスクトップ経由でサーバーに接続し、ローカルの管理アクセス許可が委任されているアカウントを使用してログオンします。

  2. [スタート] ボタンをクリックし、[コンピューター] をクリックします。

  3. D ドライブを右クリックし、[プロパティ] をクリックします。

  4. [セキュリティ] タブをクリックします。

  5. [編集] をクリックします。

  6. [追加] をクリックし、[場所] をクリックしてローカル サーバーを選択します。

  7. 次の表に示された権限を付与します。

    ドライブのアクセス許可

    アカウント アクセス許可

    Administrators

    フル コントロール

    SYSTEM

    フル コントロール

    Authenticated Users

    読み取りと実行、一覧表示、読み取り

    CREATOR OWNER

    フル コントロール

  8. [詳細設定] をクリックします。

  9. [CREATOR OWNER] アクセス許可エントリを選択し、[表示/編集] をクリックします。

  10. ボックスの一覧から、[サブフォルダーとファイルのみ] を選択します。

  11. [OK] を 2 回クリックします。

  12. [OK] をクリックして、ドライブのプロパティを閉じます。

  13. C ドライブ以外の追加の各ドライブに対して手順 3. ~ 12. を繰り返します。

確認の手順

ここでは以下の手順を説明します。

  1. 組織単位の確認

  2. Active Directory サイトの確認

  3. ドメイン コントローラー診断ツールの確認

  4. Exchange ベスト プラクティス アナライザーの確認

重要

このドキュメント内の手順は、記載されている順に実行する必要があります。順序に従わずに変更を行うと、予期しないエラーが発生する可能性があります。

組織単位の確認

変更要求を適切な運用グループに送信し、コンピューター オブジェクトを適切な組織単位 (OU) に移動します。

Active Directory サイトの確認

  1. リモート デスクトップ経由でサーバーに接続し、ローカルの管理アクセス許可が委任されているアカウントを使用してログオンします。

  2. コマンド プロンプト ウィンドウを開きます。

  3. サーバーが正しいドメインおよび Active Directory サイトに存在していることを確認します。コマンド ラインで、次のように入力します。

    NLTEST /server:%COMPUTERNAME% /dsgetsite
    
  4. サーバーの所属先 Active Directory サイトの名前が表示されます。サーバーが正しい Active Directory サイトに存在していない場合、変更要求を適切な運用グループに送信して、サーバーを適切な Active Directory サイトに移動します。

ドメイン コントローラー診断ツールの確認

  1. リモート デスクトップ経由でサーバーに接続し、ローカルの管理アクセス許可が委任されているアカウントを使用してログオンします。

  2. コマンド プロンプト ウィンドウを開き、パスを C ドライブに変更します。

  3. 次のコマンドを実行します。

    dcdiag /s:<Domain Controller> /f:c:\dcdiag.log
    

    注意

    <Domain Controller> を Exchange サーバーと同じ Active Directory サイトに含まれるドメイン コントローラーに変更します。

  4. C:\dcdiag.log ファイルの出力を確認し、ローカルのドメイン コントローラーに接続の問題がないことを確認します。

  5. ローカルの Active Directory サイト内のドメイン コントローラーごとに手順 3. ~ 4. を繰り返します。

    注意

    DCDiag (ドメイン コントローラー診断ツール) は、Windows のサポート ツールで、ドメイン コントローラーのネットワーク接続および DNS 解決をテストします。使用するアカウントに管理者特権がない場合、Doing primary tests の下のいくつかのテストに失敗する可能性があります。接続テストに成功した場合、これらのテストは無視されます。また、ログ ファイルには失敗したサービス確認テストについても報告されます。サービスがドメイン コントローラー上に存在しない場合、これらのメッセージは無視されます。

Exchange ベスト プラクティス アナライザーの確認

Microsoft Exchange アナライザーは、管理者がさまざまな運用上のサポートの問題をトラブルシューティングする際に役立ちます。Exchange 2010 SP1 (またはそれ以降) の管理ツールがインストールされている環境にあるサーバーにリモート デスクトップを経由して接続し、ローカルの管理アクセス許可を持つアカウントを使用してログオンします。

  1. [スタート] > [すべてのプログラム] > [Microsoft Exchange Server 2010] をクリックし、[Exchange 管理コンソール] をクリックします。

  2. [ツールボックス] ノードを開きます。

  3. [ベスト プラクティス アナライザー] をダブルクリックします。

  4. ベスト プラクティス アナライザー エンジンの更新プログラムを確認して適用します。

  5. Active Directory に接続するための適切な情報を指定し、[Active Directory サーバーに接続する] をクリックします。

  6. [新しいベスト プラクティス スキャンの開始][状態の確認] を選択し、次に [スキャンを開始する] をクリックします。

  7. レポートを確認し、ベスト プラクティス アナライザー内に示される解決方法の記事に従って、報告されたエラーまたは警告に対処します。

Exchange サーバーの役割のインストール

ここでは、以下のメディアが必要になります。

  • Microsoft Exchange Server 2010 インストール ファイル

ここでは以下の手順を説明します。

  1. 次のものに対する Exchange 2010 前提条件のインストール

    • Windows Server 2008 SP2

      - または -

    • Windows Server 2008 R2

  2. Exchange 2010 のインストール

  3. Exchange 2010 更新プログラムのロールアップのインストール

  4. プロダクト キーの構成

  5. システム パフォーマンスの確認

  6. テスト メールボックスの作成

重要

このドキュメント内の手順は、記載されている順に実行する必要があります。順序に従わずに変更を行うと、予期しないエラーが発生する可能性があります。

Windows Server 2008 SP2 での Exchange 2010 前提条件のインストール

  1. リモート デスクトップ経由でサーバーに接続し、ローカルの管理アクセス許可が委任されているアカウントを使用してログオンします。

  2. 管理者コマンド プロンプトのウィンドウを開きます。

  3. Microsoft フィルター パックをインストールします。詳細については、「2007 Office system コンバーター: Microsoft フィルター パック」 (https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=137042) を参照してください。

  4. 管理者特権でコマンド プロンプトを開き、Exchange 2010 インストール メディアの \Setup\ServerRoles\Common フォルダーに移動し、次のコマンドを使用して必要なオペレーティング システム コンポーネントをインストールします。

    ServerManagerCmd -ip Exchange-MBX.xml -Restart
    

Windows Server 2008 R2 での Exchange 2010 前提条件のインストール

  1. リモート デスクトップ経由でサーバーに接続し、ローカルの管理アクセス許可を持つアカウントを使用してログオンします。

  2. Microsoft フィルター パックをインストールします。詳細については、「2007 Office system コンバーター: Microsoft フィルター パック」 (https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=137042) を参照してください。

  3. [スタート] メニューから [すべてのプログラム] > [アクセサリ] > [Windows PowerShell] の順に移動します。管理者特権で Windows PowerShell コンソールを開き、次のコマンドを実行します。

    Import-Module ServerManager
    
  4. Add-WindowsFeature コマンドレットを使用して、必要なオペレーティング システム コンポーネントをインストールします。

    Add-WindowsFeature NET-Framework,RSAT-ADDS,Web-Server,Web-Basic-Auth,Web-Windows-Auth,Web-Metabase,Web-Net-Ext,Web-Lgcy-Mgmt-Console,WAS-Process-Model,RSAT-Web-Server -Restart
    

Exchange 2010 のインストール

このドキュメントでは Exchange 2010 サーバーの役割のインストールにコマンド ラインを使用しますが、セットアップ ウィザードという GUI を使用することもできます。セットアップ ウィザードを使用した Exchange 2010 サーバーの役割のインストール方法については、Exchange Server 2010 ライブラリの「Exchange 2010 のカスタム インストールを実行する」 (https://go.microsoft.com/fwlink/?LinkId=187220) を参照してください。

重要

これが Microsoft Exchange のいずれのバージョンも含まない組織にインストールされる最初のメールボックス サーバーの役割であり、Microsoft Office Outlook 2003 を実行しているクライアント コンピューターを保有している場合は、オプションの /EnableLegacyOutlook 設定パラメーターも指定する必要があります。さらに、これが Microsoft Exchange のいずれのバージョンも含まない環境にインストールされる最初の Exchange 2010 サーバーの役割である場合は、/OrganizationName 設定パラメーターも指定する必要があります。

  1. リモート デスクトップ経由でサーバーに接続し、ローカルの管理アクセス許可が委任されているアカウントを使用してログオンします。Exchange サーバーの委任セットアップが準備済みの場合、そのアカウントはサーバー管理の役割または委任セットアップの役割 (またはそれ以上) が委任されている必要があります。

  2. Exchange Server 2010 ライブラリの「Exchange 2010 を無人モードでインストールする」 (https://go.microsoft.com/fwlink/?LinkId=187229) に記載されている手順に従ってください。例えば次のコマンドを実行すると、メールボックス サーバーの役割がインストールされ、カスタム データベース名、データベース パス、およびトランザクション ログ ファイルの場所が設定されます。

    setup.com /r:M /mdbName: "<Server Name> MBX DB1" /dbfilepath: e:\MBXDB1\priv01.edb /logfolderpath: l:\log01 
    
  3. 必要な場合でも、サーバーを再起動しないでください。

Exchange 2010 更新プログラムのロールアップのインストール

  1. リモート デスクトップ経由でサーバーに接続し、ローカルの管理アクセス許可を持つアカウントを使用してログオンします。

  2. 会社で承認されている最新のロールアップを入手して、サーバーにコピーします。

  3. 次の 2 つのうちいずれかの方法で Windows インストーラーのパッチ (MSP ファイル) のセットアップを起動します。

    1. MSP ファイルをダブルクリックし、GUI の指示に従います。

    2. 管理コマンド プロンプトから次のコマンドを使用してサイレント インストールを実行します。

      msiexec /i <Path and filename of MSP file> /q
      
  4. [デジタル署名が見つかりませんでした] ダイアログ ボックスが表示される場合は、常に [はい] をクリックします。

    注意

    これらのダイアログ ボックスは、Windows セキュリティ テンプレートが展開されている環境でのみ表示されます。

プロダクト キーの構成

  1. サーバー管理の役割が委任されているアカウントを使用して、Exchange 管理シェルを起動します。

  2. Exchange Server 2010 ライブラリの「プロダクト キーの入力」 (https://go.microsoft.com/fwlink/?LinkId=187234) に記載されている手順に従ってください。

Exchange Search の構成

  1. リモート デスクトップ経由でサーバーに接続し、ローカルの管理アクセス許可が委任されているアカウントを使用してログオンします。

  2. Exchange Server 2010 ライブラリの「Exchange 2010 でフィルター パック IFilter を登録する」 (https://go.microsoft.com/fwlink/?LinkId=187516) に記載されている手順に従ってください。

  3. オプション: PDF ファイルの検索機能が必要な場合は、「Adobe PDF iFilter」 (https://www.adobe.com/support/downloads/detail.jsp?ftpID=5542) をインストールして、「MS Exchange Server 2007 で PDF iFilter を構成する」 (http://www.adobe.com/special/acrobat/configuring\_pdf\_ifilter\_for\_ms\_exchange\_server\_2007.pdf) ドキュメントの手順に従ってください。

注意

このトピックでは、必要な技術情報の検索に役立つようにサードパーティの Web サイト情報が提供されています。この URL は将来予告なしに変更することがあります。

システム パフォーマンスの確認

既定では、Exchange 2010 によって、バックグラウンド サービスに対するサーバーのプロセッサのスケジュール管理が最適化されます。

  1. リモート デスクトップ経由でサーバーに接続し、ローカルの管理アクセス許可を持つアカウントを使用してログオンします。

  2. [スタート] ボタンをクリックし、[コンピューター] を右クリックします。次に、[プロパティ] をクリックします。

  3. [システムの詳細設定] をクリックします。

  4. [パフォーマンス] の下の [設定] をクリックします。

    1. [詳細設定] タブをクリックします。

    2. [プロセッサのスケジュール][バックグラウンド サービス] に設定されていることを確認します。

  5. [OK] をクリックします。

テスト メールボックスの作成

Exchange の監視に使用する診断タスクのうち、いくつかのタスクではメールボックス サーバー上にテスト メールボックスを作成する必要があります。

  1. リモート デスクトップ経由で Exchange 2010 メールボックス サーバーに接続し、ローカルの管理アクセス許可が委任され、サーバー管理の役割 (またはそれ以上) も委任されたアカウントを使用してログオンします。

  2. [スタート] ボタンをクリックし、[すべてのプログラム] > [Microsoft Exchange Server 2010] の順にポイントし、[Exchange 管理シェル] をクリックします。

  3. ディレクトリ パスを <Exchange Server のインストール パス>\Scripts に変更します。

  4. New-TestCasConnectivityUser.ps1」と入力し、Enter キーを押します。

  5. 一時的なパスワードを入力し、プロンプトに従ってテスト メールボックスを作成します。

Exchange サーバーの役割の構成

ここでは以下の手順を説明します。

  1. 最初のデータベースの構成

  2. 2 番目のデータベースの構成

  3. レコード管理の構成

  4. メッセージ追跡サーバーの構成

  5. 追加のデータベース

重要

このドキュメント内の手順は、記載されている順に実行する必要があります。順序に従わずに変更を行うと、予期しないエラーが発生する可能性があります。

最初のデータベースの構成

メールボックス サーバーのインストール時に、/mdbname/dbfilepath、および /logfolderpath パラメーターを指定した場合、このセクションを省略できます。

  1. サーバー管理の役割が委任されているアカウントを使用して、Exchange 管理シェルを起動します。

    重要

    次の表に示す値は、その値の一例であり推奨される値ではありません。これらの値は、組織の状況に応じた実際の値が反映されるように変更してください。

    Contoso 社の最初のデータベースの構成

    データベース パラメーター 以前の値 新しい値の例

    名前

    メールボックス データベース <GUID>

    <サーバー名> MBX DB 1

    ログのパス

    %ProgramFiles%\Microsoft\Exchange Server\v14\Mailbox\Mailbox Database <GUID>

    L:\LOG01

    データベース ファイル名とパス

    %ProgramFiles%\Microsoft\Exchange Server\v14\Mailbox\Mailbox Database <GUID>\Mailbox database <GUID>.edb

    E:\MBXDB1\Priv01.edb

  2. データベースのマウントを解除するには、次のコマンドを実行します。

    Dismount-Database "Mailbox Database <GUID>"
    
  3. メールボックス データベース名を変更するには、次のコマンドを実行します。

    Set-MailboxDatabase "<Old DB Name>" -Name "<New DB Name>"
    
  4. データベースのトランザクション ログおよびデータベース ファイルの場所を変更するには、次のコマンドを実行します。

    Move-DatabasePath "<Database Name>" -LogFolderPath "<New Log Location>" -EdbFilePath "<New DB Path and FileName>"
    
  5. データベースをマウントするには、次のコマンドを実行します。

    Mount-Database "<New DB Name>"
    

2 番目のデータベースの構成

メールボックス サーバーの役割のインストール時にパブリック フォルダー データベースが作成された場合、このパブリック フォルダー データベースは既定の場所に配置されます。パブリック フォルダー データベースがない場合は、このセクションを省略できます。

  1. サーバー管理の役割が委任されているアカウントを使用して、Exchange 管理シェルを起動します。

    重要

    次の表に示す値は、その値の一例であり推奨される値ではありません。これらの値は、組織の状況に応じた実際の値が反映されるように変更してください。

    Contoso 社のパブリック フォルダー データベースの構成

    データベース パラメーター 以前の値 新しい値の例

    名前

    パブリック フォルダー データベース <GUID>

    <サーバー名> PUB Store 2

    ログのパス

    %ProgramFiles%\Microsoft\Exchange Server\Mailbox\Public Folder Database <GUID>

    L:\LOG02

    データベース ファイル名とパス

    %ProgramFiles%\Microsoft\Exchange Server\Mailbox\Public Folder Database <GUID>\Public Folder database <GUID>.edb

    E:\MBXDB2\Pub02.edb

  2. データベースのマウントを解除するには、次のコマンドを実行します。

    Dismount-Database "Public Folder Database <GUID>"
    
  3. パブリック フォルダー データベース名を変更するには、次のコマンドを実行します。

    Set-PublicFolderDatabase "<Old DB Name>" -Name "<New DB Name>"
    
  4. データベースのトランザクション ログおよびデータベース ファイルの場所を変更するには、次のコマンドを実行します。

    Move-DatabasePath "<Database Name>" -LogFolderPath "<New Log Location>" -EdbFilePath "<New DB Path and FileName>"
    
  5. データベースをマウントするには、次のコマンドを実行します。

    Mount-Database "<New DB Name>"
    

レコード管理の構成

管理フォルダー アシスタントがメッセージング レコード管理 (MRM) 設定を適用する既定のスケジュールを変更する必要がない場合は、このセクションを省略できます。

  1. サーバー管理の役割が委任されているアカウントを使用して、Exchange 管理シェルを起動します。

  2. 管理フォルダー アシスタントを有効にするには、次のコマンドを実行します。

    Set-MailboxServer <MailboxServerName> -ManagedFolderAssistantSchedule <AssistantSchedule>
    

    注意

    コマンドに関する情報が必要な場合は、このドキュメントの最後にある「付録 サーバー構成」に記載されている「Contoso 社のレコード管理の構成」の表を参照してください。

メッセージ追跡サーバーの構成

このセクションは、お使いの環境に対する既定のメッセージ追跡パラメーターが適切である場合には省略できます。

  1. サーバー管理の役割が委任されているアカウントを使用して、Exchange 管理シェルを起動します。

  2. メッセージ追跡の設定を有効にするには、次のコマンドを実行します。

    Set-MailboxServer <MailboxServerName> -MessageTrackingLogPath <LogPath> -MessageTrackingLogMaxAge <MaxAge> -MessageTrackingLogMaxDirectorySize <LogDirSize> -MessageTrackingLogMaxFileSize <LogFileSize> -MessageTrackingLogSubjectLoggingEnabled <SubjectLogEnabled>
    

    注意

    コマンドに関する情報が必要な場合は、このドキュメントの最後にある「付録 サーバー構成」に記載されている「Contoso 社のメッセージ追跡の構成」の表を参照してください。

追加のデータベース

  1. サーバー管理の役割が委任されているアカウントを使用して、Exchange 管理シェルを起動します。

  2. コマンドに必要な情報については、このドキュメントの最後にある「付録 データベース/ログの LUN (論理ユニット番号)」と「付録 データベース構成」に記載されている適切な表を参照してください。

  3. データベースを作成するには、次のコマンドを実行します。

    New-MailboxDatabase -Name "<DB Name>" -LogFolderPath <Transaction Log Location> -EdbFilePath <Database Path and FileName> -OfflineAddressBook <OfflineAddressBook> -PublicFolderDatabase <PFDatabase> | Set-MailboxDatabase -IssueWarningQuota <WarningQuota> -ProhibitSendQuota <SendQuota> -ProhibitSendReceiveQuota <SendReceiveQuota> -MailboxRetention <dd.hh:mm:ss> -DeletedItemRetention <dd.hh:mm:ss> -MaintenanceSchedule <MaintenanceSchedule> -QuotaNotificationSchedule <QuotaSchedule> -RetainDeletedItemsUntilBackup <RetainDeletedItemsUntilBackup> 
    
  4. データベースをマウントするには、次のコマンドを実行します。

    Mount-Database "<Database Name>"
    
  5. 作成する必要があるデータベースごとに手順 3. と 4. を繰り返します。

付録: サーバーの構成

このセクションには、以下の情報が含まれます。

  • レコード管理の構成

  • メッセージ追跡の構成

  • 付録 データベース/ログの LUN (論理ユニット番号)

  • 付録 データベース構成

レコード管理の構成

次の表には、要件に応じてメールボックス サーバーに適用することのできる構成の一例を示しています。

重要

次の表に示す値は、その値の一例であり推奨される値ではありません。これらの値は、組織の状況に応じた実際の値が反映されるように変更してください。

Contoso 社のレコード管理の構成

パラメーター

既定値

Contoso 社の値

サーバー名

<サーバー名>

<ServerName>

管理フォルダー アシスタントのスケジュール

Sun.1:00 AM-Sun.9:00 AM、Mon.1:00 AM-Mon.9:00 AM、Tue.1:00 AM-Tue.9:00 AM、Wed.1:00 AM-Wed.9:00 AM、Thu.1:00 AM-Thu.9:00 AM、Fri.1:00 AM-Fri.9:00 AM、Sat.1:00 AM-Sat.9:00 AM

"Sun.6:00 PM-Sun.7:45 PM"、"Mon.6:00 PM-Mon.7:45 PM"、"Tue.6:00 PM-Tue.7:45 PM"、"Wed.6:00 PM-Wed.7:45 PM"、"Thu.6:00 PM-Thu.7:45 PM"、"Fri.6:00 PM-Fri.7:45 PM"、"Sat.6:00 PM-Sat.7:45 PM"

メッセージ追跡の構成

次の表には、要件に応じてメールボックス サーバーに適用することのできる構成の一例を示しています。

重要

次の表に示す値は、その値の一例であり推奨される値ではありません。これらの値は、組織の状況に応じた実際の値が反映されるように変更してください。

Contoso 社のメッセージ追跡の構成

パラメーター

既定値

Contoso 社の値

サーバー名

<ServerName>

<ServerName>

メッセージ追跡ログのパス

<Exchange のインストール パス>\TransportRoles\Logs\MessageTracking

L:\exchsrvr\MessageTracking

メッセージ追跡ログが有効

True

True

メッセージ追跡ログの最大保存期間

30.00:00:00

45.00:00:00

メッセージ追跡ログの最大ディレクトリ サイズ

1 GB

20 GB

メッセージ追跡ログの最大ファイル サイズ

10 MB

10 MB

メッセージ追跡ログの件名のログ収集が有効

True

True

付録 データベース/ログの LUN (論理ユニット番号)

メールボックスの復元を使用している場合、メールボックス データベース コピーやその他の機能によって物理的な破損やデータの損失に対する第一の対応策が提供されるため、毎日の完全バックアップを実行する必要はありません。したがって、メールボックスの復元が有効になっている環境でバックアップを実行する方法として、次の 2 つの方法があります。

  • Exchange 対応の、ボリューム シャドウ コピー サービス (VSS) ベースのアプリケーションを使用して、必要に応じてバックアップおよび復元を実行します。

  • Exchange ネイティブ データ保護機能をバックアップ方法として使用します。Exchange ネイティブ データ保護の詳細については、Exchange Server 2010 ライブラリの「バックアップ、復元、および障害復旧について」 (https://go.microsoft.com/fwlink/?LinkId=187541) を参照してください。

選択したバックアップ方法の結果として、LUN レイアウトを変更する必要があります。

Exchange 2010 は、次の LUN レイアウト アーキテクチャをサポートしています。

  • データベースごとに 1 つの LUN   データベース アーキテクチャごとに 1 つの LUN があることは、データベースおよびそれに対応するログ ファイルが同じ LUN 上にあることを意味します。このアーキテクチャを展開するには、2 つ以上のデータベースのコピーが必要で、ハードウェア ベースの VSS ソリューションは使用できません。

  • データベースごとに 2 つの LUN   Exchange 2010 では、データベースが最大数である 100 存在する場合、準備する LUN の数はバックアップ方法によって異なります。目標回復時間 (RTO) が小さい場合、または迅速な回復のために VSS クローンを使用する場合は、各データベースを独自のトランザクション ログ LUN とデータベース LUN に配置することが最適な場合があります。この方法では、使用可能なドライブ文字数を超えるため、ボリューム マウント ポイントを使用する必要があります。

  • バックアップ セットごとに 2 つの LUN   バックアップ セットとは、夜間に完全にバックアップされるデータベースの数です。夜間にデータベースの 7 分の 1 の完全バックアップを実行するソリューション (たとえば、週 1 回または隔月の完全バックアップと日常的な増分または差分バックアップを組み合わせて使用) では、データベースがすべて同じログとデータベース LUN にバックアップされるようにすることで複雑さを軽減できます。この方法によりサーバー上の LUN の数を減らすことができます。

データベースごとに 2 つの LUN/LUN レイアウト

Exchange 2010 では、Windows Server 2008 の機能である VSS を使用して、Exchange 2010 データベースとトランザクション ログ ファイルのボリューム シャドウ コピーが作成されます。クローンやスナップショット手法を含む VSS の基本情報については、ホワイト ペーパー「Exchange Server 2003 でボリューム シャドウ コピー サービスを使用するためのベスト プラクティス」 (https://go.microsoft.com/fwlink/?LinkId=122556) を参照してください。

Exchange 2010 により、アクティブ コピーとパッシブ コピーの両方のソフトウェア ベースの VSS スナップショットを作成できます。パッシブ コピーの VSS スナップショットを作成すると、チェックサム整合性 (ESEUTIL) およびその後のテープやディスクへのコピーの両方で、アクティブ LUN からディスク I/O の負荷が軽減されます。

データベースごとに 2 つの LUN (ログとデータベース) を作成することは、Exchange 2003 の標準的なベスト プラクティスでした。Exchange 2010 では、データベースが最大数である 100 存在する場合、準備する LUN の数はバックアップ方法によって異なります。目標回復時間 (RTO) が非常に小さい場合、または迅速な回復のために VSS クローンを使用する場合は、各データベースを独自のトランザクション ログ LUN とデータベース LUN に配置することが最適な場合があります。必要な LUN の数によっては、ボリューム マウント ポイントの使用が必要になる場合があります。

この方法には次のような利点があります。

  • 単一データベースのバックアップと復元を提供する、データベース レベルでのハードウェア ベースの VSS が有効になります。

  • LUN 間でスピンドルを共有していない場合、データベース間でパフォーマンスを柔軟に分離できます。

  • 信頼性が高くなります。1 つの LUN 上の容量または破損の問題は 1 つのデータベースにしか影響しません。

  • これも、メールボックスの復元に参加していないデータベースに推奨される方式です。

この方法には次のような問題があります。

  • メールボックスの復元を使用する 100 のデータベースには、一部の記憶域アレイの最大数を超えることがある 400 個の LUN が必要となります。メールボックスの復元を使用しない 100 のデータベースには、一部の記憶域アレイの最大数を超えることがある 200 個の LUN が必要となります。

  • データベースごとに別の LUN があるため、サーバーごとの LUN が多くなり、管理コストや複雑さが増します。

注意

次の表で、MP はマウント ポイントを表します。X と Y は一意のデータベースを参照します。

LUN 設計アプローチ:データベースごとに 2 つの LUN

データベース

データベース名

データベースの場所

データベース ファイル名

トランザクション ログの場所

アンカー LUN

--

E:\

--

L:\

DBx

<DAGName> MBX DB x

MP:\MDB0x

Priv0x.edb

MP:\LOG0x

DBy

<DAGName> MBX DB y

MP:\MDB0y

Priv0y.edb

MP:\LOG0y

データベースごとに 1 つの LUN/LUN レイアウト

データベース アーキテクチャごとに 1 つの LUN があることは、データベースおよびその対応するログ ファイルが同じ LUN 上にあることを意味します。このアーキテクチャを展開するには、2 つ以上のコピーが必要で、ハードウェア ベースの VSS ソリューションは使用できません。

この方法には次のような利点があります。

  • 管理する LUN の数が削減されて、ストレージ管理が簡素化されます。

  • バックアップ ジョブの数を削減できる可能性があります。

  • LUN 間でスピンドルを共有していない場合、データベース間でパフォーマンスを柔軟に分離できます。

この方法の問題点は、ハードウェア ベースの VSS バックアップと回復手順 (クローン スナップショットなど) を実行する機能が制限されることです。VSS の詳細については、ホワイト ペーパー「Exchange Server 2003 でボリューム シャドウ コピー サービスを使用するためのベスト プラクティス」 (https://go.microsoft.com/fwlink/?LinkId=122556) を参照してください。

注意

次の表で、MP はマウント ポイントを表します。X と Y は一意のデータベースを参照します。

LUN 設計アプローチ:データベースごとに 1 つの LUN

DB

データベース名

データベースの場所

データベース ファイル名

アンカー LUN

--

E:\

--

DBx

<DAGName> MBX Store X

MP:\

\MDBx

\LOGx

PrivX.edb

DBy

<DAGName> MBX Store Y

MP:\

\MDBy

\LOGy

PrivY.edb

データベース/LUN レイアウト

Exchange 2010 では、Windows Server 2008 の機能である VSS を使用して、Exchange 2010 データベースとトランザクション ログ ファイルのボリューム シャドウ コピーが作成されます。クローンやスナップショット手法を含む VSS の基本情報については、ホワイト ペーパー「Exchange Server 2003 でボリューム シャドウ コピー サービスを使用するためのベスト プラクティス」 (https://go.microsoft.com/fwlink/?LinkId=122556) を参照してください。

Exchange 2010 により、アクティブ コピーとパッシブ コピーの両方のソフトウェア ベースの VSS スナップショットを作成できます。パッシブ コピーの VSS スナップショットを作成すると、チェックサム整合性 (ESEUTIL) およびその後のテープやディスクへのコピーの両方で、アクティブ LUN からディスク I/O の負荷が軽減されます。

データベースごとに 2 つの LUN (ログとデータベース) を作成することは、Exchange 2003 の標準的なベスト プラクティスです。Exchange 2010 では、データベースが最大数である 100 存在する場合、準備する LUN の数はバックアップ方法によって異なります。目標回復時間 (RTO) が非常に小さい場合、または迅速な回復のために VSS クローンを使用する場合は、各データベースを独自のトランザクション ログ LUN とデータベース LUN に配置することが最適な場合があります。必要な LUN の数によっては、ボリューム マウント ポイントの使用が必要になる場合があります。

この方法には次のような利点があります。

  • 単一データベースのバックアップと復元を提供する、データベース レベルでのハードウェア ベースの VSS が有効になります。

  • LUN 間でスピンドルを共有していない場合、データベース間でパフォーマンスを柔軟に分離できます。

  • 信頼性が高くなります。1 つの LUN 上の容量または破損の問題は 1 つのデータベースにしか影響しません。

  • これも、メールボックスの復元に参加していないデータベースに推奨される方式です。

この方法には次のような問題があります。

  • メールボックスの復元を使用する 100 のデータベースには、一部の記憶域アレイの最大容量を超えることがある 400 個の LUN が必要となります。メールボックスの復元を使用しない 100 のデータベースには、一部の記憶域アレイの最大容量を超える可能性のある 200 個の LUN が必要となります。

  • データベースごとに別の LUN があるため、サーバーごとの LUN が多くなり、管理コストや複雑さが増します。

    注意

    次の表で、MP はマウント ポイントを表します。
    DB2 には、構成に応じて、メールボックス データベースまたはパブリック フォルダー データベースのどちらかを含めることができます。

Contoso 社の VSS アプローチによる LUN 設計

データベース データベース名 データベースの場所 データベース ファイル名 トランザクション ログの場所

アンカー LUN

--

E:\

--

L:\

DB1

<サーバー名> MBX DB 1

MP:\MBXDB1

Priv01.edb

MP:\LOG1

DB2

<サーバー名> MBX DB 2

MP:\MBXDB2

Priv02.edb

MP:\LOG2

PF2

<サーバー名> PUB DB 2

MP:\PFMDB2

Pub02.edb

MP:\PFLOG2

DB3

<サーバー名> MBX DB 3

MP:\MBXDB3

Priv03.edb

MP:\LOG3

DB4

<サーバー名> MBX DB 4

MP:\MBXDB4

Priv04.edb

MP:\LOG4

DB5

<サーバー名> MBX DB 5

MP:\MBXDB5

Priv05.edb

MP:\LOG5

DB6

<サーバー名> MBX DB 6

MP:\MBXDB6

Priv06.edb

MP:\LOG6

DB7

<サーバー名> MBX DB 7

MP:\MBXDB7

Priv07.edb

MP:\LOG7

DB8

<サーバー名> MBX DB 8

MP:\MBXDB8

Priv08.edb

MP:\LOG8

DB9

<サーバー名> MBX DB 9

MP:\MBXDB9

Priv09.edb

MP:\LOG9

DB10

<サーバー名> MBX DB 10

MP:\MBXDB10

Priv10.edb

MP:\LOG10

DB11

<サーバー名> MBX DB 11

MP:\MBXDB11

Priv11.edb

MP:\LOG11

DB12

<サーバー名> MBX DB 12

MP:\MBXDB12

Priv12.edb

MP:\LOG12

DB13

<サーバー名> MBX DB 13

MP:\MBXDB13

Priv13.edb

MP:\LOG13

DB14

<サーバー名> MBX DB 14

MP:\MBXDB14

Priv14.edb

MP:\LOG14

DB15

<サーバー名> MBX DB 15

MP:\MBXDB15

Priv15.edb

MP:\LOG15

DB16

<サーバー名> MBX DB 16

MP:\MBXDB16

Priv16.edb

MP:\LOG16

DB17

<サーバー名> MBX DB 17

MP:\MBXDB17

Priv17.edb

MP:\LOG17

DB18

<サーバー名> MBX DB 18

MP:\MBXDB18

Priv18.edb

MP:\LOG18

DB19

<サーバー名> MBX DB 19

MP:\MBXDB19

Priv19.edb

MP:\LOG19

DB20

<サーバー名> MBX DB 20

MP:\MBXDB20

Priv20.edb

MP:\LOG20

DB21

<サーバー名> MBX DB 21

MP:\MBXDB21

Priv21.edb

MP:\LOG21

DB22

<サーバー名> MBX DB 22

MP:\MBXDB22

Priv22.edb

MP:\LOG22

DB23

<サーバー名> MBX DB 23

MP:\MBXDB23

Priv23.edb

MP:\LOG23

DB24

<サーバー名> MBX DB 24

MP:\MBXDB24

Priv24.edb

MP:\LOG24

DB25

<サーバー名> MBX DB 25

MP:\MBXDB25

Priv25.edb

MP:\LOG25

DB26

<サーバー名> MBX DB 26

MP:\MBXDB26

Priv26.edb

MP:\LOG26

DB27

<サーバー名> MBX DB 27

MP:\MBXDB27

Priv27.edb

MP:\LOG27

DB28

<サーバー名> MBX DB 28

MP:\MBXDB28

Priv28.edb

MP:\LOG28

DB29

<サーバー名> MBX DB 29

MP:\MBXDB29

Priv29.edb

MP:\LOG29

DB30

<サーバー名> MBX DB 30

MP:\MBXDB30

Priv30.edb

MP:\LOG30

DB31

<サーバー名> MBX DB 31

MP:\MBXDB31

Priv31.edb

MP:\LOG31

DB32

<サーバー名> MBX DB 32

MP:\MBXDB32

Priv32.edb

MP:\LOG32

DB33

<サーバー名> MBX DB 33

MP:\MBXDB33

Priv33.edb

MP:\LOG33

DB34

<サーバー名> MBX DB 34

MP:\MBXDB34

Priv34.edb

MP:\LOG34

DB35

<サーバー名> MBX DB 35

MP:\MBXDB35

Priv35.edb

MP:\LOG35

DB36

<サーバー名> MBX DB 36

MP:\MBXDB36

Priv36.edb

MP:\LOG36

DB37

<サーバー名> MBX DB 37

MP:\MBXDB37

Priv37.edb

MP:\LOG37

DB38

<サーバー名> MBX DB 38

MP:\MBXDB38

Priv38.edb

MP:\LOG38

DB39

<サーバー名> MBX DB 39

MP:\MBXDB39

Priv39.edb

MP:\LOG39

DB40

<サーバー名> MBX DB 40

MP:\MBXDB40

Priv40.edb

MP:\LOG40

DB41

<サーバー名> MBX DB 41

MP:\MBXDB41

Priv41.edb

MP:\LOG41

DB42

<サーバー名> MBX DB 42

MP:\MBXDB42

Priv42.edb

MP:\LOG42

DB43

<サーバー名> MBX DB 43

MP:\MBXDB43

Priv43.edb

MP:\LOG43

DB44

<サーバー名> MBX DB 44

MP:\MBXDB44

Priv44.edb

MP:\LOG44

DB45

<サーバー名> MBX DB 45

MP:\MBXDB45

Priv45.edb

MP:\LOG45

DB46

<サーバー名> MBX DB 46

MP:\MBXDB46

Priv46.edb

MP:\LOG46

DB47

<サーバー名> MBX DB 47

MP:\MBXDB47

Priv47.edb

MP:\LOG47

DB48

<サーバー名> MBX DB 48

MP:\MBXDB48

Priv48.edb

MP:\LOG48

DB49

<サーバー名> MBX DB 49

MP:\MBXDB49

Priv49.edb

MP:\LOG49

DB50

<サーバー名> MBX DB 50

MP:\MBXDB50

Priv50.edb

MP:\LOG50

付録 データベース構成

次の表は、作成されたデータベースごとに適用したり、要件に応じてサーバー上のデータベースごとにカスタマイズできる構成の例です。

重要

次の表に示す値は、その値の一例であり推奨される値ではありません。これらの値は、組織の状況に応じた実際の値が反映されるように変更してください。

Contoso 社のデータベースの構成

パラメーター

既定値

Contoso 社の値

データベース名

<サーバー名> MBX DB xx

<サーバー名> MBX DB xx

オフライン アドレス帳

[なし]

既定のオフライン アドレス一覧

パブリック フォルダー データベース

<サーバー名> PUB DB xx

<サーバー名> PUB DB xx

警告クォータ

1,991,680 KB

1,700,000 KB

送信クォータ

2,097,152 KB

1,900,000 KB

送受信クォータ

2,411,520 KB

2,090,000 KB

保守のスケジュール

Sun.1:00 AM-Sun.5:00 AM、Mon.1:00 AM-Mon.5:00 AM、Tue.1:00 AM-Tue.5:00 AM、Wed.1:00 AM-Wed.5:00 AM、Thu.1:00 AM-Thu.5:00 AM、Fri.1:00 AM-Fri.5:00 AM、Sat.1:00 AM-Sat.5:00 AM

"Sun.12:00 AM-Sun.4:00 AM"、"Mon.12:00 AM-Mon.4:00 AM"、"Tue.12:00 AM-Tue.4:00 AM"、"Wed.12:00 AM-Wed.4:00 AM"、"Thu.12:00 AM-Thu.4:00 AM"、"Fri.12:00 AM-Fri.4:00 AM"、"Sat.12:00 AM-Sat.4:00 AM"

クォータの通知スケジュール

Sun.1:00 AM-Sun.1:15 AM、Mon.1:00 AM-Mon.1:15 AM、Tue.1:00 AM-Tue.1:15 AM、Wed.1:00 AM-Wed.1:15 AM、Thu.1:00 AM-Thu.1:15 AM、Fri.1:00 AM-Fri.1:15 AM、Sat.1:00 AM-Sat.1:15 AM

“Sun.12:00 AM-Sun.12:15 AM”、“Mon.12:00 AM-Mon.12:15 AM”、“Tue.12:00 AM-Tue.12:15 AM”、“Wed.12:00 AM-Wed.12: 15 AM”、“Thu.12:00 AM-Thu.12:15 AM”、“Fri.12:00 AM-Fri.12:15 AM”、“Sat.12:00 AM-Sat.12:15 AM”

メールボックスの保存期間

30.00:00:00

30.00:00:00

削除済みアイテムの保存期間

14.00:00:00

14.00:00:00

削除済みアイテムをバックアップまで保持

False

True

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